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家族葬にかかる費用|内訳や費用を抑えるポイント

記事のポイントを先取り!

  • 家族葬の費用相場は50万~150万円程度
  • 人数・場所・宗教形式によって費用が変わる
  • 費用を抑えるには葬儀内容の見直しが大切

家族葬は少人数の親しい人たちでお見送りする葬儀ですが、費用の相場についてご存知でしょうか。葬儀社に見積りを出してもらったが、具体的に何にどのくらい費用がかかるのかわからないという人も多いと思います。

そこでこの記事では、家族葬の費用について詳しく説明していきます。また、葬儀社に見積りを出してもらう場合の注意点についても触れていますので、最後までご覧ください。

  1. 家族葬とは
  2. 家族葬の費用相場
  3. 家族葬の費用内訳
  4. 家族葬の費用を抑えるためのポイント
  5. 家族葬の費用に関する注意点
この記事の監修者
はかまだ かつのり
袴田 勝則
詳しいプロフィール
プロフィール

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。

さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

家族葬とは

家族葬とは、主に親族や近親者が参列し、故人をお見送りする小規模なお葬式です。
家族以外にも少人数の親しい友人などが参加することもあります。具体的な参列者の範囲に明確な定義はありませんが、故人が生前に親しかった人たちに限定するのが一般的です。

家族葬のメリットや注意点は下表のとおりです。

メリット

注意点

  • 親しい人だけでお別れができる
  • 参列者対応の負担が軽減できる
  • 準備の手間が少ない
  • 故人の意向を反映しやすい
  • 葬儀後の弔問対応に追われる可能性がある
  • 参列者の選別が難しい
  • 香典収入が期待できない

家族葬では親しい人たちが中心になるからこそ、気兼ねなく故人の思い出を語りながらゆっくりとしたお別れができ、生前の故人の意向や家族の想いを反映させた葬儀をおこないやすいというメリットがあります。

また、一般的な葬儀に比べ参列者が少なく、訃報の連絡や当日の参列者の対応が少人数で済むので、精神的負担や肉体的負担が軽減できます。葬儀式場も小規模でよく、返礼品や飲食接待費なども抑えられるため、葬儀費用を圧縮することができます。

しかし一方で、参列者の人数を絞ってしまっている分、参列者を選別する精神的負担や、葬儀後に訪問する弔問客が多くなる可能性があります。そのため、葬儀後の弔問を負担に感じるのであれば、一般的なお葬式の形をとることをおすすめします。また、一般的な葬儀に比べ家族葬では香典収入に期待できなくなることにも注意が必要です。家計からの出費という点では、参列者の多いお葬式のほうが最終的な金銭面の負担は少なくなる傾向にあります。

家族葬の基礎知識や喪主向けの内容、参列者のマナー、ご逝去直後の手続きについて、以下で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

家族葬の費用相場

家族葬をおこなった人に弊社が独自でおこなったアンケートでは、「50万円未満」と回答した人が最も多く、続いて「50万円以上、100万円未満」と回答した人の割合が多いという結果になりました。

一般葬や一日葬との比較

家族葬よりも参列人数の多い「一般葬」と、通夜を省いて葬儀・告別式と火葬をおこなう「一日葬」の葬儀費用の相場は以下の表のとおりです。

葬儀の種類家族葬一般葬一日葬
葬儀費用の相場(総額)50万~150万円程度100万~190万円程度40万~140万円程度

上記のように家族葬は総額で額面的には費用を抑えられることがわかります。
※ここでは、香典収入との差し引きを考慮していません。

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家族葬の費用内訳

葬儀費用を分解すると下記9項目に大別されます。家族葬の場合などは特に、それぞれの必要性を検討し、納得のうえで過不足のない必要費用を導き出すことが大切です。

費用提示が大雑把な葬儀社には注意しましょう。大切なことが端折られてしまい、後悔につながる恐れがあります。

費用項目含まれるもの目安金額
基本葬儀料金葬儀の請負い、式典運営・施行にともなう人件費10万円~200万円
式場使用料
※自宅の場合は不要
セレモニーホール、寺院などの宗教者施設、公営式場、集会所などの利用料2万円~50万円
火葬場関係費用火葬料金、控室使用料、収骨容器代など無料~20万円
付帯費用ドライアイス、棺、遺影写真料金など5万円~50万円
寝台車や霊柩車の費用病院からの搬送(寝台車)、火葬場へ向かう霊柩車、ハイヤー、タクシー、マイクロバスの車両費用2万円~5万円
返礼費用会葬御礼品、即日の香典返しなど一人当たり500円~3,000円
飲食接待費用通夜振る舞い、精進落としの御膳など一人当たり4,000円~6,000円
供花・供物関係費用喪主生花、お別れ用の切り花など2万円~10万円
宗教者への謝礼御布施、御車代、御膳料など5万円~100万円

ここからは、各項目の詳細と家族葬をおこなううえでのポイントについて解説します。

基本葬儀料金

基本葬儀料金とは、葬儀社が葬儀を運営するにあたって必要となる基本的な費用のことです。祭壇の設営や葬儀の司会進行、納棺補助・式典運営スタッフの人件費、その他の葬具・受付備品や焼香用具などが含まれています。

葬儀全体の取り仕切り、段取りや運営費用が主になり、葬儀の規模に応じて金額は異なります。また、基本葬儀料金は必要なものがセットになった料金ですが、葬儀社によってセット内容は若干変わってきます。そのため、事前相談や見積りの際に基本葬儀料金のセット内容を確認することをおすすめします。

小規模な家族葬の場合、基本葬儀料金は「20万円~80万円」の価格帯で選ばれることが多くなっています。華美にならず、さみしくないバランスの取れたプランを予算にあわせて選択しましょう。別途「祭壇に故人が好きだったお花を入れたい」など、気持ちを込めたい部分は遠慮なく要望を伝えて調整することが大切です。

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祭壇の選び方や供花の送り方については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

式場使用料

お葬式をおこなう場所(式場)に対して必要となる料金です。式場別でみると「自宅<集会所<公営式場<民営式場<総合斎場<宗教施設」の順で費用が高くなります。ただし、同じ式場であっても、広さによっては使用料金が異なるため注意しましょう。

各式場のメリットや注意点、目安利用料は以下のとおりです。

メリットデメリット目安利用料
自宅慣れ親しんだ場所で偲び、送り出すことができる。近所など周囲への気遣いが必要になる。0円
集会所
(団地、マンションなどの共用施設)
安価に借りられる所が多い。管理人や住民とのスムーズな連携が必要になる。1万円~3万円
公営式場
(自治体が運営する公共セレモニーホール)
比較的安価に利用できる所が多い。利用規約が厳格で時間の融通が利きにくい。5万円~10万円
民営式場
(葬儀社などが保有するセレモニーホール)
葬儀の専用施設のため利便性がよく、何かと行き届いた設備が整っている。保有する葬儀社に葬儀を依頼する必要があり、葬儀社の選択肢が限られる。10万円~20万円
総合斎場
(式場・火葬場が併設)
一ヶ所で葬儀を終えられ移動の負担や時間が短縮できる。同日に複数の葬儀がおこなわれ、多くの人の出入りがある。20万円~40万円
※受付枠が少なく日延べしやすい
宗教施設
(寺院本堂、貸ホール、教会施設など)
厳かな雰囲気のなかで送ることができる。宗教者や近隣住宅への気遣いが求められる。20万円~50万円

想定人数にあわせて適切な式場を選ぶことが重要です。家族葬の費用にも大きく影響しますので、広さやアクセスなどの利便性も加味して専門家と相談しながら選びましょう。集まる人数に見合ったサイズの式場を利用することが、家族葬の全体費用をおさえることにもつながります。

火葬場関係費用

火葬場関係の費用とは、火葬場を利用する際に必要な費用のことを指します。
火葬料金以外にも待機中の休憩室や飲食費、収骨容器の料金などが必要になります。

日本全国でみますと、市区町村などの地方公共団体が運営している公営の火葬場が多いのですが、東京都・神奈川県・埼玉県の一部では民営の火葬場が中心的に存在します。公営の火葬場は、故人の住民票が該当する市区町村にあれば、比較的安価または無料で利用できますが、公営の火葬場でも指定市区町村外の人は火葬料金が高額になります。

民営の火葬場は公営に比べて料金は高くなるのですが、公営の火葬場が近くにない場合には、遠くの公営火葬場より近くの民営火葬場を利用したほうがよいでしょう。理由は、車両費用や往復にかかる時間を考慮しますと総額費用では、どちらもあまり変わらなくなるからです。そのため、「葬儀をおこなう式場から最寄りの火葬場はどこか?」によって、利用に適した火葬場が決まってきます。火葬場ごとに料金は異なりますので、総額の葬儀費用にも影響します。

予算内で葬儀をおこなうためには、葬儀費用を総額で考えることが重要なポイントです。
ただし、家族葬「39万円」などと相場とかけ離れた費用を提示された場合、実際には多くの追加料金がかかる可能性があるため、ご注意ください。

特に葬儀の仲介会社のホームページ掲載金額は「葬儀費用の一部」であり「総額」ではありません。
「実際に必要となる家族葬の費用総額を知る」ためには、下記「3条件」を仮設定して葬儀社に問合せましょう。

  • 1. 人数:5人、10人、20人などを仮に設定。(車両費、火葬場休憩室、返礼品数、飲食接待費用に影響します)
  • 2. 場所:式場・火葬場にあたりをつける。(式場・火葬場には大中小があり、それぞれで料金が異なります)
  • 3. 宗教:仏教・神道・キリスト教、その他。(用意する葬具や宗教者への御礼を含め総額で検討します)

この「3つの条件が曖昧」な葬儀費用は、安価に見えるだけで実際は大きな追加料金がかかります。家族葬をおこなう場所や宗教に関することは、専門性が高く難しい面もありますので、信頼できる葬儀社の提案やアドバイスを受けながら目途をつけていくことをおすすめします。家族葬の詳細は専門家に「聞いてみて初めてわかる」ことが多くありますので、よい葬儀社に出会うために「みんなが選んだお葬式」をご活用ください。

付帯費用

付帯費用とは、ドライアイス、棺、遺影写真など、葬儀に付帯して必要になる物品の費用です。送り方によって必要なものも変わってきます。例えば、故人に関係する付帯品には、シーツ、着衣、ドライアイス、身だしなみを整える湯灌やエンバーミングサービスなどがあります。

何か一つでも「気持ちを込める部分」を見つけて、実行に移すと、あたたかなお見送りになったり気持ちの面で満足・納得感を得られたり、よい家族葬になります。葬儀はやり直しがききませんから「あの時、ああしておけばよかった…」と、後悔することがないように「迷ったらおこなう」程度の心持ちが丁度よいでしょう。下記に家族葬で「よくおこなわれている事例」をご紹介します。

よくおこなわれている事例
  • 故人の身だしなみを頭髪から爪の先まで清潔に整え、お気に入りの洋服を着せて「綺麗にして」送りだす。(湯灌、エンバーミングサービスなどを利用)
  • 入院時に来ていた浴衣から「綺麗な装束に着せ替えて」あげる。
    (ラストメイク、エンゼルケアサービスなどを利用)
  • 棺の中の「寝心地」をよくしてあげる。
    (棺専用の布団を利用:幅のある枕、分厚い敷布団、ふかふかの掛け布団に取り替える)
  • 伝えたかった想いや感謝の気持ちを込めた「手紙」を棺に納める。
  • 故人の「趣味に関するもの」を棺に納める。※火葬場の許可がおりる範囲のもの
  • 「好きなお花を祭壇にアレンジ」して最後に棺に入れてあげる。
  • 祭壇の周りに「故人所縁のものや写真」を飾る。

上記の他にも、最後にしてあげたいことは積極的におこなうようにすると後悔しない家族葬になります。

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死化粧については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

寝台車や霊柩車の費用

病院などから自宅や安置場所まで、ご遺体を搬送する車を寝台車といいます。また、葬儀式場から火葬場に向けて出棺する車を霊柩車と呼びます。その他、葬儀に用いられる車両としては、ハイヤーやタクシー、マイクロバスがあります。

寝台車・霊柩車・マイクロバスは、車種や走行距離によって費用が変わり、車庫から出発して目的地までの距離が、10㎞未満で2万円~3万円程度かかります。留意点として寝台車は、深夜帯の利用や待機時間が長くなったり、有料道路を走行したりする場合などは追加料金がかかります。

ハイヤー・タクシーには、位牌・遺影・帰りには遺骨を持つ遺族や宗教者が乗車します。自家用車を用いる場合もありますが、火葬場の駐車場が満車だった場合、到着後の最後のお別れに立ち会えなくなる可能性や信号待ちなどで葬列からはぐれてしまうことがありますので、可能な限り自家用車の使用をさけることも検討しましょう。

車両費用を抑えるには、段取りをスムーズにしてロスをなくすことが必要ですので、葬儀社との打合せを綿密におこない、首尾よく進めることが重要になります。

ご逝去後は病院などから、すみやかな退院を求められますが、故人の移送先について慎重に検討しましょう。ここは「後々の段取りに影響を及ぼす分岐点」になりますので、慌てずに安置先を決めることが重要です。
自宅に安置する場合は、一段落ついてから段取りを考えてゆけますが、住宅事情などで自宅以外のどこかを必要とする場合は「安置先」=「葬儀を任せる」ことにつながります。そのため家族葬のことまで視野に入れて依頼先を決める必要があります。

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霊柩車の費用については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

返礼費用

葬儀で返礼をおこなう機会は、2場面あります。
1つ目は、お越しいただいたことに対する「会葬御礼」。2つ目は、いただいた香典に対する「香典返し」になります。

1つ目の「会葬御礼」は、おみあし代程度の品物を用意して御礼状とお清めの塩を添えてお渡しします。足を運んでいただいたことへの御礼なので「通夜」「葬儀」の2日間で御品を替えて渡すケースがあり、香典の有無に関わらず、お越しの方全員にお渡しするものです。
返礼品は基本消耗品で、お茶・ハンカチ・タオルチーフなどが代表的であり、一人当たりの返礼品の相場は、500円~1,000円程度です。

2つ目の「香典返し」は、葬儀後にいただいた香典金額に応じておこなうことが基本ですが、最近では香典をいただいた際に、その場でお返しをするスタイル「即日香典返し」をおこなうこともあります。
香典返しの相場は、受け取った金額の3分の1、もしくは「半返し」が一般的です。お返しの比率は地域性や関係性により目途をつけましょう。

香典返しの御品には、お茶・海苔などの乾物をはじめ、ティーセット・クッキーセットなどさまざまな御品があります。最近では、カタログギフトを贈り、御品を相手先に決めてもらう形をとることもあります。

家族のみでおこなう家族葬の場合には、返礼を割愛することがあります。
家族以外の親族などが集う家族葬の場合には、会葬御礼や香典返しを用意して個別に挨拶をするなどして失礼のないようにしましょう。
返礼品をどれだけ用意するかは悩ましいですが、返品が可能な品を選べば、使用した分の実数で清算ができます。対応人数が少なければ、故人の形見分けを考慮しつつ、個別に適した返礼品を考えてもよいでしょう。

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香典の代わりに送る品物や費用については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

飲食接待費用

葬儀では、飲食をともなう場面が3回あります。
1つ目は、通夜の際のお清め・通夜振る舞いです。親族・宗教者・参列者に対して飲食物を振る舞い、故人を偲ぶ大切な時間をともに過ごします。

2つ目は、火葬中の待機時間に火葬場の控室などでともなう飲食です。火葬場ごとで火葬時間に幅があり、早いと40分、長い火葬場では150分ほどかかるため、利用する火葬場によって対応が変わります。飲食できる時間が30分程度の場合は、茶菓子・飲物でつなぎ収骨を待ちます。時間を要する火葬場では、会食をして過ごしたり、いったん式場に戻って過ごしたりする場合もあります。

3つ目は、火葬後に式場に戻り繰上げの初七日法要をおこなったあと、親族を中心にしておこなう会食「精進落とし」です。この場は、葬儀が滞りなく済んだことに対して、喪主が親族や係員を労う場面であり、故人の遺骨に御膳(陰膳)を供えるなどして献杯して偲びます。

このような3場面での料理や飲物の費用が飲食接待費用です。
参列者の人数を見据えての調整が必要になりますが、3場面をあわせて1人あたり1万円程度になります。
通夜振る舞いは、個別ではなく大皿盛り、取り皿のビュッフェ形式で用意することが多く、お寿司・煮物・オードブルが中心です。精進落としは、個別に御膳を用意します。火葬中の飲食については、火葬場の売店を利用することになります。

この他、人数により配膳係の手配を要するなど、飲食接待では火葬場事情や地域性によってさまざまな違いがありますので、葬儀をおこなう場所での風習や対応の仕方について確認する必要性があります。

家族のみであれば、特別な日の食事として思い出の飲食店に足を運んだり、自宅で故人の好きなメニューを料理したりして過ごしてもよいでしょう。家族葬は近親者が中心に参列することが多いため、飲食の場面でも気兼ねなく故人を偲ぶ時間を過ごすことができます。
通夜振る舞いや精進落としの場面は、久々に会う親族との、かけがえのない大切な時間としてとらえることもあり、料理も少し上質なものを用意して過ごす場合も見受けます。

供花・供物関係費用

供花は「きょうか」と読み、故人の冥福を祈り手向けられる生花を意味します。
故人の訃報に際して弔いの気持ちから供えるもので、喪主をはじめ親族や親交のあった人々から贈られるケースが多くあります。喪主、親戚一同など、喪主は一対(2基)で祭壇の両脇に備えることが多く見受けられますが、その他の供花は、基本的に皆さまからいただく生花になります。また、遠方で葬儀への参列が難しかったり、都合が合わず葬儀に参加できなかったりする人が、供花を手配して弔意を伝える場合が多くあります。

その他に供物「くもつ」があり、果物の詰め合わせに造花がついているものや調味料などを詰め合わせたタイプの供物もあります。最近では、自宅でおこなう葬儀が少なくなり、セレモニーホールなどでお葬式をするため、供物よりも供花を贈ることが多くなっています。

家族葬では、形や花材がある程度決まった供花よりもアレンジメントされた生花を手向けることが多くあります。洗練されたスタンドポールにアレンジメント生花が飾られ、故人の周りを美しく彩るようにバランスよく配置されます。

花材も故人が好きだったお花にしたり、色味を好みに合わせたりするなどして、より家族の想いが表現されながら家族葬の装飾がおこなわれています。お供えした生花は、最後のお別れの際に棺のなかに入れて差し上げるため、故人のお顔の周りはもちろん、全身を覆うようにお花でいっぱいになり、心地よいお花の香りに包まれながら旅立つようになります。

宗教者への謝礼

宗教者へのお礼は、宗教により呼び名が異なります。
仏教では、御布施・御車代・御膳料などがあり、神式では御玉串料、キリスト教では、御礼・献金と記して納められています。

宗教者への謝礼に関する相場は、一座10万円が目安で、通夜・葬儀・繰上げ初七日法要であれば30万円ほどが、失礼のない金額感になります。ただし、日常の関係性や日々の貢献、その後のお付き合いの度合いなどによっても金額は異なります。宗教者への謝礼は、料金とは性質の異なるものですから定価はありません。無理のない範囲で、できる精一杯の気持ちを込めて納めることが大切です。

また、宗教者の謝礼は、地域や宗教・宗派で相場が異なりますので、専門家の意見を参考に妥当と思われる金額帯を包むのがよいでしょう。万一、強制され求められた金額を収めることが難しい場合には、きちんと事情を説明して交渉し、双方が納得のいくように配慮することが大切になります。

御車代は、宗教者が葬儀式場まで、お越しいただく「おみあし代」として、御布施などとは別でお渡しすると丁寧です。近場であれば、5千円〜1万円が相場で、遠方からお越しの際は、それに見合った金額を包むようにしましょう。

御膳料は、5千円〜1万円が相場で、宗教者が式後の通夜振る舞い、精進落としなどの会食を辞退した時や、会食をおこなわなかった時にお渡しします。宗教者が会食に参加される場合、御膳料は必要ありません。

祭祀を司る宗教者への謝礼は、家族葬などの葬儀の規模に左右されることは基本的にありません。宗教者の謝礼を抑えたい時は、交渉を経てお互いに納得のいく形が求められます。菩提寺(先祖代々の付き合いのある寺院)がある場合には、お墓がお寺にあり最終的に納骨でもお世話になるため、住職にお伺いを立てながら家族葬の段取りを進めるようにします。
特に決まったお寺などがなければ、弔う宗教形式は自由です。最近では、インターネットで手軽に宗教者を手配できるサービスもありますが、自身と相性の良くない宗教者もいるため、慎重に検討しましょう。

家族葬の費用を抑えるためのポイント

家族葬の費用を抑えるためのポイントをご紹介します。

葬儀社を事前に決めて独自の割引会員制度に登録しておく

多くの葬儀社では、独自に会員制度を設けています。
会員制度を利用するには、まず信頼できそうな葬儀社にあたりをつけて、実際に足を運び、葬儀場の雰囲気やスタッフの対応を確かめます。
そして、「ここなら任せられる」と感じたら、会員制度の説明を受けましょう。自身の眼で相手の所作を確かめることで確実性が増します。

この時は会員に登録しておくだけで、葬儀の具体的なことには触れなくても問題ありません。もしもの時に家族の負担を減らすための手続きと割り切っておくのがよいでしょう。情報を登録しておくことで「24時間・365日」電話一本で段取りが進むことを思えば、割引もきいて安心できます。
家族葬の費用を抑えたい場合や、家族の負担を軽減したい、思いやりをのこしたい人などにおすすめします。

「3つのポイント」をおさえて葬儀社から見積りをとる

葬儀のお見積りは、複雑で専門性が高いため、複数の葬儀社から見積りを取り寄せても混乱してしまうものです。
反対にわかりやすいと思えてしまうものには、落とし穴があると察したほうがよいでしょう。
家族葬・お葬式の見積書は、各社で書式が違うため、何がどこまで含まれているのかを書面から正確に比較することは難しいでしょう。

しかし、どのような家族葬をおこなう場合でも、人数・場所・宗教形式を決める必要があります。そのため、葬儀社に家族葬の見積りを依頼する時は、必ず以下の「3つのポイント」をおさえましょう。

よくおこなわれている事例
  • 1. 人数:5人、10人、20人などを仮に設定。(車両費、火葬場休憩室、返礼品数、飲食接待費用に影響)
  • 2. 場所:式場・火葬場を指定する。(大小式場や火葬場ごとに料金が異なるため指定なしに金額は定まらない)
  • 3. 宗教:仏教・神道・キリスト教、その他。(用意する葬具や宗教者への御礼を含め総額で検討します)

「3つのポイント」が曖昧な葬儀費用をうのみにしてしまうと、実際の葬儀形式がイメージしづらいため、依頼したあとで大きな追加料金を請求されるケースがあります。

家族葬をおこなう場所や宗教に関することは、専門性が高く難しい面もありますので、信頼できる葬儀社の提案やアドバイスを受けながら目途をつけていくことをおすすめします。
家族葬の詳細は専門家に「聞いてみて初めてわかる」ことが多くありますので、よい葬儀社に出会うために「みんなが選んだお葬式」をご活用ください。

家族葬をおこなう場所が異なれば、受けられるサービス内容や享受できる利便性も変わってきます。もしもの時にすぐに迫られる問題として「故人の安置場所を自宅にするのか、それ以外の場所に預けるのか」を決めなければなりません。
ここは、大きな分かれ道であり、自宅に安置しない場合には、安置先を慎重に決める必要があります。その行く先によって、面会や付き添いの可否などが決まりますから、ご逝去後の特にデリケートな時に、お線香やお花があげられなかったり、会うことが叶わず偲ぶ時間を奪われてしまったりするなど、安置先によって大きく差が生じます。

安易に手前で見えている金額だけで決めてしまうと、内容に不満を持ち、思うような葬儀にならないケースもありますので、家族葬の流れや内容に踏み込んで、理解を深めてから比較検討するようにしましょう。

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葬儀の内容を今一度見直す

前述のとおり、家族葬は親しい人を中心におこなうため、集まる人との関係性によっては、返礼品や飲食接待を割愛できることがあります。人が集まらない分の香典収入は見込めなくなりますが、額面上の葬儀費用は抑えることにつながります。さらに、故人と過ごす最後の夜でもある通夜をおこなわず、一日葬にするなど家族葬プランを簡略していけば費用を削減することができます。

もちろん予算内で葬儀をおこなうために費用を抑えることも大切ですが、優先すべきは、後悔しないお別れにすることです。

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家族葬を通夜なしでおこなっても問題ないかについては、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

自治体に葬祭費を申請する

各自治体には国民健康保険の被保険者が亡くなった時に、葬儀をおこなった喪主に対して、葬祭費が支給される制度があります。支給金額は、5万円~7万円が多く自治体によって異なります。また、申請時に必要な書類も異なりますので、詳細については該当する自治体・公共団体にご確認ください。

申請できる期間は、葬儀がおこなわれた翌日から2年間のところが多く、葬儀にかかった費用がわかる領収書が必要なので、しっかり保管しておきましょう。

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葬祭費の申請については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

家族葬の費用に関する注意点

家族葬の費用に関する注意点をご紹介します。

葬儀費用の負担者を明確にしておく

葬儀費用の負担者については明確な決まりがありませんが、一般的には喪主が施主を兼ねて葬儀費用を支払うことが多いです。

喪主を務める優先順位は、故人の配偶者、故人の子供、その他の親族が通例です。ただし、故人の配偶者が喪主を務めるものの、費用は子供が負担するといった場合や兄弟・親族間で葬儀費用を分担する場合もあります。葬儀費用の支払いでトラブルにならないように、事前に負担の仕方について明確にしておきましょう。

費用だけでなくプランの内容も確認する

家族葬・お葬式にどれくらい費用がかかるのかは、とても気になるものです。しかし、総額費用をもとめるには葬儀の内容を先に検討する必要があります。

つまり、諸条件が端折られて、先に出ている金額では意味をなしません。金額の安さに流されるのは後悔の元であり、理想的な形のお見送りができなくなってしまう恐れもあります。

家族葬・お葬式をおこなう時には、検討ポイントがいろいろあります。例えば、葬儀場までのアクセス方法や駐車場の有無、バリアフリーに対応しているのかなど、施設の設備のチェックもかかせません。

「どのような葬儀にするのがよいか」諸条件をまとめたうえで、専門家から提案を受けましょう。

家族葬の費用は値段ではなく
故人の想いを大切にしましょう

ここまで家族葬の費用の内訳や、費用を抑えるポイントを中心にお伝えしてきました。悔いのない家族葬をおこなうには、送られる人をはじめ、関わる人々の気持ちに想いを馳せて、プロのアドバイスを参考にしながら、じっくりと検討することが大切になります。金銭面においては基本的に「総額で検討する」ように心がけてください。

この記事のポイントをおさらいすると以下のとおりです。

  • 家族葬の費用相場は50万~150万円程度
  • 生前予約は費用を抑えるだけでなく本人の希望も反映しやすい
  • 宗教や形式など基本的な3つのポイントを揃えたうえで見積りを依頼する

これらの情報が、少しでもお役に立てば幸いです。

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葬儀の費用
  • 1
    基本葬儀料金
    基本葬儀料金とは
    基本葬儀料金とは、葬儀本体の運営を葬儀社が請負うにあたり必要となる費用のことで、祭壇の設営や式典運営のための人件費、その他の物品サービスなどが含まれています。
    目安金額
    10万円〜200万円

    (火葬のみ~一般的なお葬式、物品グレード等にもよる)

  • 2
    式場使用料
    式場使用料とは
    式場使用料とは、自宅以外の式場を借りて葬儀を行う際に必要となる費用です。式場候補としては、集会場、寺院、斎場、セレモニーホールなどがあります。
    目安金額
    2万円〜50万円

    (公営施設~寺院式場など)

  • 3
    付帯費用
    付帯費用とは
    付帯費用とは、棺や遺影写真、エンバーミングといった、葬儀に付帯して必要になる費用です。この内容を充実させるかどうかで、葬儀費用の総額も変わってきますし、葬儀全体の充実度や送る気持ちを込めた満足感に影響がでてきます。
    目安金額
    5万円〜20万円
  • 4
    車両費用
    車両費用とは
    車両費用とは、病院などから移動するための寝台車、式場から火葬場へと出棺する霊柩車、参列者を乗せるためのハイヤーやマイクロバスといった車両関係の費用です。
    目安金額
    1.5万円〜5万円

    (寝台車~マイクロバスなど/時間帯や実走行距離による)

  • 5
    返礼費用
    返礼費用とは
    返礼費用は、会葬御礼や香典返しなど、参列者に渡す返礼品の費用のことです。商品ラインナップの豊富さや、余りや予備の取り扱い方法などについても柔軟に対応してもらえるかどうかを事前に葬儀社へ確認するようにしましょう。
    目安金額
    500円〜3,000

    (会葬御礼品~即日香典返しなど)

  • 6
    飲食費用
    飲食費用とは
    お通夜や火葬中、葬儀後などに食事を振る舞う場面で必要になる費用です。料理の内容はもちろんですが、参列人数に対して適切な量を無駄のないように用意すること、また配膳に際しても適切な人数を確保してスムーズな接待が行えるよう準備する必要性があります。
    目安金額
    3,500円〜5,000

    (一人当たりの単価/飲み物は別途で実数精算)

  • 7
    火葬場費用
    火葬場費用とは
    火葬場費用とは、火葬炉の使用料、骨壺や骨箱、休憩室の利用料など、火葬場を利用するにあたり必要な費用のことです。地域差が大きく、市政により施設の大半を無料で利用できる火葬場もあれば、民営でそれなりの料金を必要とする火葬場があります。
    目安金額
    無料20

    (火葬料金、収骨容器、休憩室料金など)

  • 8
    宗教者への謝礼
    宗教者への謝礼とは
    お坊さんへのお布施や戒名、お車代といった宗教者への謝礼も、葬儀費用の一つと言えるでしょう。ただし、料金とは性質が異なるものになりますのでご留意ください。
    目安金額
    20万円〜100万円

    (通夜、葬儀、初七日/戒名など)

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