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相続

あなたはパソコン・スマホを残して死ねますか?|日本デジタル終活協会を紹介

更新日:2022.03.15

お墓インタビュー

「みなさんは、パソコン・スマホを残して死ねますか?」

「死ねない!」と思わず即答してしまう方も多いのではないでしょうか。

さて、ご存じのとおり、パソコンやスマホの中には、多くの「情報」が保存されておりますが、「万が一」の際に、遺族が故人のパソコンやスマホのパスワードロックを解除することができず、その処理に困ってしまうケースが後を絶ちません。

今回は、こんな「万が一の際のパソコンやスマホの処理」に関する問題とその生前対策(デジタル終活)につき、メディアやセミナー等を通じて情報発信をしている日本デジタル終活協会をご紹介します。

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  1. 日本デジタル終活協会とは
  2. 代表の伊勢田様にインタビュー
  3. 実際に取材を行った感想
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日本デジタル終活協会とは

日本デジタル終活協会は、いわゆるデジタル遺品(パソコンやスマホ等のデジタル機器に保存されているデジタル・データやインターネットサービスのアカウント等を指す言葉)の死後の取り扱いについて考える「デジタル終活」を広めていく活動を行っています。

具体的にどのような活動を行っているのかを代表の伊勢田様にお伺いしようと思います。

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代表の伊勢田様にインタビュー

選んだ終活:弁護士である伊勢田様が、「デジタル終活」に目を向けて、日本デジタル終活協会を立ち上げられたきっかけはどのようなものでしたか?

伊勢田様:ある方からの紹介で、萩原栄幸先生の「デジタル遺品が危ない」という書籍を読み、「デジタル遺品」や「デジタル終活」という言葉を知りました。

是非、多くの方に「デジタル終活」を知ってもらい、「終活」を始める第一歩としてもらいたいと考えました。
しかし、2015年当時、弁護士を含めた「士業」の先生で、この問題を取り扱っている先生は、インターネット検索で調査した限りではいらっしゃいませんでした。

そこで、士業の立場から、「デジタル終活」に特化した日本初のエンディングノートを企画・製作するとともに、セミナー等の開催を通じて、「デジタル終活」を広めていこうと考えました。その際、「協会」という形にした方が認知もされやすいのではないかと思い、「日本デジタル終活協会」という協会を立ち上げました。

選んだ終活:デジタル終活をしていなかったことで起こるトラブルとして考えられるものは具体的にどのようなものがありますか?

伊勢田様:一番分かりやすいのは、葬儀の場面かと思います。

葬儀の際は、故人の遺影の準備や、友人知人等への連絡が必要となりますが、パソコンやスマホのパスワードロックを解除することができないと、遺影の写真や友人知人等の電話番号等にアクセスすることができず、遺影として大昔の写真を使わざるを得なくなったり、友人知人への連絡ができなかったりというトラブルが起こり得ます。
遺影については、他の親族から「そんな写真しかないのか」と嫌みを言われたり…等という話はよく聞きます。

また、相続の場面では、取引をしているネット証券会社が分からず、遺産調査に手間取ることも考えられますね。
最悪、パソコンやスマホ内にアクセスすることができなくても調査すること自体は可能ですが、非常に面倒な作業等が必要となる場合もあり厄介ですね。

選んだ終活:そうしたトラブルを避けるためにはどうすればよいですか?

伊勢田様:実は、たった10秒の対策でトラブルを回避することが可能です。

というのも・・・パソコンやスマホのログインパスワードを共有するだけでOKなのです。

日常、使用されているデジタル機器のログインパスワードを生前から家族内で共有しておくのがベストなのですが、生きている間は知られたくない!という方も多くいらっしゃいます。
生前は知られたくないという方は、エンディングノートに書いておいたり、「スマホのスペアキー」にパスワードを書いて財布や通帳に挟んでおいたりするとよいでしょう。

最近のエンディングノートでは、パソコンやスマホ等のログインパスワードを記載する欄を載せている場合が多くなりましたし、100円ショップでもパスワード等を残すための小さなノートも発売されています。

スマホのスペアキーについては、https://www.ysk-furuta.com/downloadをご参照ください。
財布や通帳といった、万が一の際に遺族が見る可能性が高いところに忍ばせておくことで、パスワードを伝えることが可能となります。

このように、突然倒れた際に、残された家族にログインパスワードを共有できるような仕組みを作っておくことが肝要です。

選んだ終活:なるほど・・・パソコンやスマホさえ開くことができれば・・・ということですね

伊勢田様:はい、ログインパスワードを共有しておくだけで、デジタル遺品に関する問題は8~9割解決するといってもよろしいかと思います。

もう少し対策をしたい、ということであれば、①パソコン内のデータの処理、②取引しているネット証券のリストアップ、③サブスクリプション契約のリストアップをしておくとよいでしょう。

①パソコン内のデータの処理ですが、「どこに、どんなデータが保存されていて、どう処理してほしいのか」、エンディングノート等を活用して示しておくとよいでしょう。

例えば、「ドキュメントの「仕事」というフォルダの中に、仕事のデータが保存されているので、同僚の〇〇にデータを渡してほしい」等といったことが考えられます。

なお、USBメモリ等に家族に必要なデータを残しておいて、その存在を家族に伝えるという形も考えられます。

②取引しているネット証券のリストアップですが、ネット証券会社の名前だけをエンディングノート等にリストアップしておくだけで構いません。
よく誤解されますが、ID・PWを共有する必要はありませんし、取引内容を伝える必要もありません。
ただ、戦略的にポートフォリオを組んで投資をされている方については、そのポートフォリオをきちんと引継いでもらえるような説明を添えておくとよいでしょう。

③サブスクリプション契約のリストアップも、先程の②同様に、エンディングノート等にリストアップしておくとよいでしょう。
毎月課金されているような契約を整理する作業は、たとえパソコンやスマホのパスワードロックを解除できる状況であっても、残された家族にとって大変です。

生前から、取りまとめておくことで、断捨離をするきっかけとなるかもしれませんね。

選んだ終活:今後はどのような活動をしていきたい、どのような想いを広めていきたいとお考えですか?

伊勢田様: 昨年、デジタル遺品の世界の第一人者である古田氏の協力を得て、「デジタル遺品の探しかた、しまいかた、残しかた+隠しかた」(日本加除出版)という書籍を上梓しました。

こちらの本を1人でも多くの方に手にとっていただくとともに、デジタル終活が当たりまえの世界を作っていけたらと考えています。

本日は、ありがとうございました。

選んだ終活:最後に一言お願いします!

伊勢田様:とにかく、(特に、スマホの)ログインパスワードを残してください!

会社情報

名称任意団体 日本デジタル終活協会
所在地〒102-0084東京都千代田区二番町8-7 二番町パークフォレスト11階(となりの法律事務所内)
連絡先03-6323-3873 (平日:10~17時)
設立年2016年1月1日
役員代表理事 弁護士・公認会計士 伊勢田篤史
サイトURLhttps://digital-shukatsu.net/

実際に取材を行った感想

スーツの男性から説明を受けるシニア夫婦

取材を通して、デジタル遺品を整理することの重要性について学ばせていただきました。

ログインパスワードや利用しているサービスを生前に共有をしておかなければいけないと認識することができました。

今回は「あなたはパソコン・スマホを残して死ねますか?」をコンセプトに掲げる日本デジタル終活協会を取材させていただきました。

伊勢田様、お忙しいところ取材に応じてくださり誠にありがとうございました。

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