法事法要
お盆の期間はいつからいつまでか?期間と地域の文化を紹介
更新日:2022.05.17 公開日:2021.10.16
毎年夏になるとお盆がやってきます。
お盆についての知識を学ぶ機会などないため、いざ「お盆って何?」と聞かれると答えられない方が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではお盆とはそもそも何なのかということから、お盆の期間や風習・行事について紹介していきます。
お盆に関する基礎知識を解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お盆とは
お盆にはご先祖様があの世からこの世に戻ってくる期間とされています。
基本的には故人が生前過ごした家などにお供えや提灯を飾り、お迎えします。
期間が過ぎればあの世での幸せを願い、送り帰すという1年に1度の期間です。
お盆の時期
お盆の時期といえば夏の連休がイメージされます。
しかしあなたが過ごしているお盆の時期は、他の人が過ごしているお盆の時期とは違うかもしれません。
お盆の時期は地域によってさまざまです。
ここではいくつかに分けられているお盆の時期について解説します。
7月13〜16日の間の「新盆」
明治政府は明治6年、それまで用いてきた太陽太陰暦から欧米と同じように太陽暦に変更しました。
お盆の時期には諸説ありますが、一節によると1年が13ヶ月あった旧暦から1年が12ヶ月となったことで、7月が新盆となりました。
7月13日〜16日までの期間が新盆にあたります。
しかし、新暦を採用している地域はごく一部です。
7月にお盆がおこなわれる地域は以下の通りです。
- 東京の都市部
- 金沢の旧市街地
- 静岡市の一部
これらの地域だけが新暦に従い、新盆としているのには理由がありますが、それは次の旧盆にて解説します。
8月13~16日の間の「旧盆」
8月13日〜16日までの期間を旧盆といいます。
ほとんどの地域が旧盆と呼ばれる期間をお盆となります。
なぜ地域によってお盆の時期が異なるのか?
諸説ありますが、地域によって新暦に移行した時期がちょうど農繁期にあたることや、梅雨が明けきっていないことなどの環境的要因が1つの説です。
つまり7月13日〜16日の期間をお盆にしてしまうと、農作物の収穫に忙しい時期とかぶってしまうため、旧盆の時期のままにしているのが現状です。
沖縄県や奄美地方のお盆
沖縄県と鹿児島県奄美地方では、7月13日〜15日がお盆の時期となります。
その年の暦によって日付は前後し、お盆がおこなわれる期間も新盆や旧盆と比べて1日少ない3日間です。
沖縄や奄美では、家族や祖先、その思想を大切にすることから、お盆以外のさまざまな行事を旧暦で行っています。
その中でも特にお盆は、企業によっては休暇を容認しているところもあるほどです。
沖縄の基本的なお盆の流れは以下の通りです。
初日 ウンケー
お盆の初日はウンケーと呼ばれ、ウンケージューシーと呼ばれる沖縄風の炊き込みご飯をお供えします。
集まった親族が家長を中心に門前でお祈りをしてご先祖様を迎え入れます。
沖縄の地域によってはお墓までご先祖様を迎えに行くこともあります。
中日 ナカビもしくはナカヌヒー
沖縄ではお中元を郵送する習慣がなく、中日に手渡しで渡すのが一般的です。
通常では考えられませんが、本島での車の移動にさほど時間がかからないことが要因です。
親戚のお宅ではお仏壇を拝み、親戚同士飲食をしながら雑談を楽しみ、また次の親戚のお宅へと忙しい一日となります。
最終日 ウークイ
最終日はウークイといいます。
沖縄の伝統的な踊りであるエイサーも主にウークイに催されます。
ウークイの夜のお供え料理にはウサンミという沖縄伝統の重箱料理が出されることが一般的です。
夜になると、ウチカビと言われる先祖供養に用いられるあの世のお金などを焚いてご先祖様を送り出し、沖縄のお盆が終わります。
奄美のお盆の流れは以下の通りです。
初日 迎え盆
お盆や祭壇を準備し、お墓にご先祖様を迎えに行きます。
ご先祖様を迎えいれる方法は家庭によってさまざまです。
中日
植物の茎で作った精霊箸(ショウロウバシ)と呼ばれる箸を添えて、お供え料理を召し上がっていただきます。
最終日 送り盆
夕方から夜にかけて提灯をともし、お墓までご先祖様をお送りします。
供花や供物、お線香などのお供え物を供え、お墓参りを済ませた後、人々が広場に集まり八月踊りを踊ります。
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お盆の風習や行事
お盆の風習や行事はいくつかありますが、それぞれ何を意味するかわからないものもあるでしょう。
ここではお盆の風習や行事について解説します。
お墓の掃除
お盆と言えばまずお墓参りが思い浮かびます。
野外にお墓がある場合は雨風にさらされるため、特に掃除が必要になります。
草抜きや落ち葉拾い、墓石と花生けの中もしっかり綺麗にしましょう。
当日は親戚もお墓参りされるかもしれませんので、前日には掃除を済ませお花を供えておくと良いでしょう。
また、地域によっては草刈りをおこない、故人が通りやすく道を作る地域もあるそうです。
迎え火
迎え火とは、お盆の初日にご先祖様が迷わないように目印として焚く火のことです。
迎え火はお墓参りの後、提灯に火を灯してご先祖を導く方法や、玄関や門の前でオガラなどを燃やして迎え火とする方法があります。
一般的にはオガラを燃やしてご先祖様を迎え入れるほうが多いです。
マンションやアパートで実際に火を焚くことができない人は提灯を代用して行いましょう。
送り火
ご先祖様をお送りするのが送り火です。
方法は迎え火と同様におこないます。
送り火はご先祖様の魂があの世へ戻れるよう願いを込めておこなわれます。
代表的な送り火である京都の五山送り火や、奈良の大文字送り火など、知っている方が多いのではないでしょうか。
山に火を放つのは山に故人の魂が居るとされているからです。
精霊馬を飾る
お盆の期間中には仏壇を前に精霊棚という棚を置きます。
精霊棚に飾るものには地域差がありますが、飾りの中の1つに精霊馬があります。
精霊馬は故人の魂が、あの世とこの世を行き来する乗り物とされております。
精霊馬はキュウリやナスにマッチ棒や割り箸などを差し込んで組み立てられます。
キュウリは馬を表し、来るときには早く来れるようにという意味があります。
ナスは牛を表し、ゆっくりたくさんの供物を持ち帰ってほしいという願いを込めて飾られています。
盆踊り
盆踊りは元々、先祖の霊を迎え入れるために行われた行事でした。
盆踊りは、広場にやぐらを建てそれを中心に踊ったり、道を踊り歩きながらおこなったりなどその形はさまざまです。
かつてはご先祖様を供養するために行われていたこの行事も、今では観光の目玉としてお祭りなどで見られることも多くなりました。
徳島県の阿波おどりや高知県のよさこい祭り、沖縄県のエイサーといった盆踊りは有名です。
お盆という風習の成り立ち
お盆は、正式には盂蘭盆といいます。
古代インド語の1つであるサンスクリット語の「ウランバナ」を漢字にあてはめ、盂蘭盆と呼ばれるようになりました。
以下がお盆ができた経緯です。
ある時、お釈迦様の弟子の木蓮は、両親が死後どのように過ごしているのか気になります。
六道に通じていた木蓮が、死後の世界を除いたところ天道には健やかに過ごす父親を、餓鬼道に飢えに苦しんでいる母親を発見します。
木蓮は、なんとか母親を助けたい思いからお釈迦様に教えを請いました。
「夏の修行が終わった7月15日に、多くの施しをすることで母親が救われる」という教えに従い、お布施や供養を施したことにより、母親は極楽浄土へいくことができした。
それ以来先祖供養の大切な日としてお盆ができたとされています。
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お盆以外にお墓参りをするタイミング
頻繁にお墓参りするのはあまりよくないのではないかと思い、行事のタイミング以外のお墓参りをお控えの方はおられますか?
ご先祖様に感謝を伝えるのはとても大切なことで、お墓参りはいつ行っても構いません。
また、一般的なお墓参りと言えばお盆ですが、お盆以外にもお墓参りをすべきタイミングがあります。
それぞれについて解説しますのでご参考にしてください。
命日
故人の命日にはお墓参りに行くことが一般的です。
特に近親者が亡くなった1年に1度の祥月命日は、忘れずにお墓参りをして故人を偲ぶ日にしましょう。
月命日
定期的に故人を偲びたい場合は、毎月訪れる月命日にお墓参りをすると良いでしょう。
きっと故人も喜ばれます。
お彼岸
お彼岸の7日間はあの世とこの世が一番近くなる時期とされています。
お彼岸の時期は年に2回です。
春は春分の日、秋は秋分の日を中日として前後の3日間、合わせて7日間ずつがお彼岸の期間です。
お彼岸は故人やご先祖様にこちらから会いに行く行事とされているので、なるべくお墓参りに行きましょう。
年末年始
年末年始は1年間の感謝を伝え、翌年も無事過ごせるようにお墓参りをします。
ただし、一部の地域では年始のお墓参りが好まれない場合があるようです。
わからない場合は周囲の方に相談すると良いでしょう。
お盆のお墓参りの注意点
お盆のお墓参りに必要な物や注意点を解説します。
お墓参りの前のチェックにお役立てください。
線香やローソクを持っていく
通常のお墓参りと同じように、お盆のお墓参りの際も墓前には線香やローソクを供えます。
ただし、夏の厳しい暑さの中でローソクは非常に溶けやすくなります。
お墓を汚すことになりかねませんので、その場合はマッチやライターで直接線香に火をつけましょう。
供花を持っていく
お盆に限らず、お墓参りの際にはお花を供えましょう。
ただし通常とは違い、お盆期間中はお墓参りをする人が増えますので、お花の値段が高く設定されていることがほとんどです。
掃除道具を持っていく
お墓参りに行く際は掃除道具が必要です。
- タオル・スポンジ
- ほうき・ちりとり
- ゴミ袋
- 軍手
タオルやスポンジは墓石を綺麗に拭くのに使用します。
彫刻された文字の部分は汚れがとりにくいため、気になる方は歯ブラシなどを使うと良いでしょう。
また、草抜きや落ち葉拾いをするために軍手を用意しておきましょう。
お墓に備え付けの桶や杓がない場合は持参します。
暑さ対策用品を持っていく
お盆の時期はまだ厳しい暑さが残っていることでしょう。
暑さ対策のための帽子や水分塩分を補給できる飲み物は必ず必要です。
掃除をおこなうため長時間になる場合は日除けのパラソルや冷却スプレーなども用意すると良いでしょう。
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お盆についてのまとめ
ここまで、お盆について解説してきました。
この記事をおさらいすると以下の通りです
- お盆とはご先祖様があの世からこの世に戻ってくる期間
- お盆の時期は新盆7月13日〜16日・旧盆8月13日〜16日と地域によって異なる
- お盆は迎え火や送り火、精霊馬を飾るといった風習がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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