保険
葬儀保険とは?メリット・デメリットや必要性も解説
更新日:2024.09.03 公開日:2021.09.15

葬儀保険とは何かを知っていますか?
一般的な生命保険(死亡保険)と何が違うのでしょうか。
この記事では葬儀保険の概要を説明します。
加入することのメリットやデメリットも併せてお伝えします。
- 葬儀保険は生命保険(死亡保険)とどのような違いがあるのか?
- 葬儀保険にはどんな種類があるのか?
- 加入することのメリットとデメリットまとめ
また、葬儀保険に加入する場合の注意点もご紹介していきます。
葬儀保険に関する疑問を解決することができる内容になっています。
ぜひ最後までご覧ください。
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葬儀保険とは

葬儀保険とは、自分が亡くなったあとの葬儀などの費用を賄うための生命保険(死亡保険)の一種です。
葬儀全般の費用に平均どのくらいかかるかご存知でしょうか。
セレモニーや会食の費用は地域差がありますが、平均100万~200万円ほどです。
お墓を建てるとなると、さらにおおよそ150万円以上はかかるようです。
葬儀やお墓以外にかかる費用として宗教者へお渡しするお布施があります。
金額は家ごとに異なり、10万~100万円ほどの金額幅があります。
葬儀にかかる費用は亡くなったあと、なるべく早く用意したいものです。
葬儀保険とはそんな時に便利な保険です。
他の保険よりも比較的早く保険金の受取りができます。
亡くなったあとのことで、家族に費用面での負担をかける心配がありません。
下記の記事では、少額で加入できる葬儀保険について紹介されているので、ぜひご覧ください。
少額で加入できる葬儀保険のおすすめ (littlespace.blog)
葬儀保険と生命保険(死亡保険)の違い

葬儀保険は、生命保険(死亡保険)の一種となり、主に、「少額短期保険業者」という中小規模の保険会社が販売しています。
「少額短期保険業者」の葬儀保険は、保険金額の上限が300万円、保険期間が1年(更新型)となります。
一方、「大手生命保険会社」が取り扱う死亡保険は、保険金額が数千万円まで可能で、保険期間は一生涯の終身タイプと、5年や10年といった定期タイプがあります。
また、葬儀保険が主に葬儀費用の補填を目的としているのに対して、死亡保険は葬儀費用に限らず、相続税対策など幅広い目的となります。
生命(死亡)保険を選ぶ際は以下の記事もご参考ください。
おすすめの生命(死亡)保険を比較!プラン選びの方法や注意点など。
葬儀保険は必要?

「葬儀保険とは?」という疑問は解決しましたが、加入した方が良いのでしょうか?
葬儀保険の保険料
葬儀保険は、保険金額が少額なため、保険料が安く設定されている点も特徴です。
加入する年齢にもよりますが、安い場合、月数百円で加入できます。
家計の負担が少なく、1年更新なので保険の見直しもしやすいでしょう。
葬儀保険に加入している人が増えている理由
近年、自分の最期を後悔なく迎えられるようにする「終活」を行う方が増えてきました。
具体的には生前に身辺整理、お墓の準備や遺産を整理です。
終活により、葬儀やお墓にかかる費用を現実的に把握すると、必要な費用感を再認識します。
そして、家族に負担をかけない為に、葬儀保険に加入する方が多いようです。
また、葬儀保険は保険料がリーズナブルなため、高齢者が加入しやすいということも理由の一つです。
この記事で「葬儀保険とは?」という疑問が解決したら、実際に葬儀保険を活用するのも手です。
葬儀保険の種類

葬儀保険の種類は保険金固定タイプと保険料一定タイプの2種類があります。
保険金固定タイプ
保険金固定タイプの葬儀保険とは、受け取る保険金額が変わらない商品です。
ただし、月々の保険料は年齢と共に上がっていきます。
例えば60歳で100万円の葬儀保険に加入した場合、月々の支払いは1,000円程度とします。
75歳を超えると月々の支払いは3,500円ほどになります。
メリットは保険保障期間内に死亡した場合、受け取れる金額に変動がない点です。
保険料一定タイプ
保険料一定タイプの葬儀保険とは、月々の保険料が固定となっている商品です。
亡くなる年齢が上がるにつれて、受け取れる保険金の額が下がってきます。
例えば月々3,000円の保険料の場合、50歳までに亡くなると、200万円受け取れるとします。
69歳以上でなくなると、150万円しか受け取れません。
メリットは更新後でも保険料が上がらない点です。
このタイプの保険は、年金収入だけになった場合でも、保険料が負担になりにくいです。
葬儀保険に加入するメリット

葬儀保険とは、自分が亡くなったあとの葬儀やお墓購入の費用を賄うための保険でした。
葬儀保険に加入するメリットは主に以下の5つです。
- 加入時に医師の診断書が要らないこと
通常、死亡保険に加入する場合は医師の診断書と健康状態の告知が必要となります。
葬儀保険には医師の診断や、無告知型の保険であれば告知は必要ありません。 - いざというときに保険金が早く支払われること
葬儀保険は亡くなったあと、請求書類が保険会社に到着後、概ね5営業日以内には保険金が支払われます。(早い会社は翌営業日)
故人の銀行口座は亡くなった後凍結されるため、すぐに預金を引き出せなくなってしまいます。 - 高齢でも加入しやすいこと
葬儀保険は、高齢の方でも加入申し込みできるところがほとんどです。
ネットでの申し込みも可能で審査も緩和されているため、加入しやすいです。 - 保険料が割安なものが多い
- 保険金の支払い先を、直接、葬儀会社に指定できる商品もある
葬儀保険に加入するデメリット

葬儀保険のデメリットとしては、掛け捨て型であり、生命保険会社の生命保険会社の死亡保険に比べて保険料は廉価ですが、途中で解約しても返戻金がありません。
また、保険金固定タイプでは、保険料が年齢と共に上がっていきます。
葬儀保険に加入する際の注意点

葬儀保険に加入する際は以下の点に注意しましょう。
保険会社は慎重に選ぶ
葬儀保険とは毎月の保険料が数百円のものなど、かなり手頃な金額で保険に加入できます。
保険料だけに惑わされずに保険会社の詳細や保障内容などをよく確認しましょう。
口コミやアフターサービスの良い保険商品・保険会社を選びましょう。
告知義務
葬儀保険では申し込む際に、一定の健康状態などを告知する義務があります。
嘘の告知をしてしまったり、重要事項を報告しなかったりしないでください。
保険契約が解除されるだけでなく、既に支払われた保険金がある場合、返金請求されるので注意が必要です。
保険が適用されるまでにタイムラグがあるケースが多い
保険の加入から概ね1~2か月後に保障開始となります。
そのため、申込日と保障開始日に少しタイムラグがあることに注意してください。
商品によっては、一定期間のお支払いに制限がある場合がございます。
保険会社が破たんしても保証されない場合がある
「少額短期保険業者」の葬儀保険は、「保険契約者保護機構」の対象外となります。
保険契約者保護機構とは、保険会社が破たんした場合に契約者を保護する機関です。
ただし、「少額短期保険業者」には、破たんした場合の損失補填や資金の不正利用防止の観点などから、法務局への一定の供託金が義務付けられています。
※保険でお悩みの方は「保険の悩みや疑問に保険のプロが答えてくれる保険特化型Q&Aサービス『ほけん知恵袋』をご利用ください。
葬儀保険についてのまとめ

ここまで、「葬儀保険とは何か?」ということを中心にメリットやデメリットなどを書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 葬儀保険とは葬儀やお墓の費用を賄うための比較的少額で短期間の保険
一般的な死亡保険よりも保険期間が短く、保険金額が少ない - 「保険金固定」タイプと、「保険料一定」タイプの2種類
前者は受け取れる死亡保険金額が一定で、後者は月々の保険料が一定 - メリットは、高齢でも医師の診察なく告知のみで申し込みが可能で、保険金の支払いが迅速であること
- デメリットは、解約時に返戻金がほとんどないことや少額短期保険業者の場合、契約者保護機構の対象外であるという事
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。