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お墓

散骨時のルールとは?散骨のやり方・注意点について紹介

更新日:2022.02.19

散骨

岩の波打ち際

記事のポイントを先取り!

  • 散骨する際には、遺骨を約2mm以下の大きさに粉砕しないといけない
  • 散骨時に銀歯や遺品などは完全に取り除く必要がある
  • 散骨には特に期限のルールはない

最近では、核家族化やライフスタイルの変化により、亡くなられてから遺骨の散骨を希望する人も徐々に増えてきています。

遺骨を散骨する際には、実は様々なルールが有ることをご存知でしょうか。

そこで本記事では、散骨する際のルールについて中心に紹介していきます。

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  1. 散骨とは
  2. 散骨のルール
  3. 散骨する場所は自宅でも問題ない?
  4. 散骨をする際は親族の人とよく話し合う
  5. 散骨のやり方
  6. 骨壺などの処分方法
  7. 散骨に期限はある?
  8. 散骨のルールまとめ
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散骨とは

散骨とは、粉砕した遺骨を海や山などに撒いて供養することを意味します。
生前故人が散骨を希望していた方や、「お墓はいらない」と考えている方に選ばれています。

散骨の目的

散骨の目的は人それぞれですが、一般的なものを以下に紹介します。

  • 故人の希望を叶えるため
  • 金銭的な負担を軽減できるため
  • お墓の管理が不要なため
  • 子どもがいない場合でも、跡継ぎとなる墓守の心配がないため

お墓参りやお墓の維持などで「残された家族に迷惑をかけたくない」という考えや、思い出の場所に散骨してほしいと希望があった場合に多いようです。

散骨は違法ではない

散骨ということばを耳にしたことがある人は多いかと思いますが、実際に散骨をする人はまだまだ少数派です。
そのため、散骨自体が違法なのではないかという疑問を持つ人もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言いますと、散骨を禁止する法律は現在のところありません
ただし、刑法190条では「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する」と定められています。
よって、粉骨せずに遺骨のまま放置した場合には、死体損壊・遺棄罪などに当たる場合がありますので注意が必要です。

「墓地、埋葬等に関する法律」において散骨を禁止する規定はなく、厚生労働省は「散骨については国民の意識、宗教的感情の動向等を注意深く見守っていく必要がある。」としています。

このようなことからもわかるように、散骨を禁止する規定はありませんが、節度を持って行うようにしましょう
正しい手順で散骨すれば問題はありませんが、周囲の迷惑にならないように注意することが大切です。

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散骨のルール

感嘆符 「!」が書かれた積み木

散骨を行う際には、ルールがあります。
このルールをしっかりと守り、正しく散骨できるよう注意点などを説明していきます。

遺骨は細かく粉砕する

基本的なルールとして、散骨する際に遺骨は必ず細かく粉砕する必要があります
理由として、遺骨は火葬したあとでも重量があるためほとんどの場合水に沈みます。
ですが、気泡が留まっていたり何らかの理由で浮いてきてしまうこともあるため、粉砕することが必要になります。

遺骨の原形を留めたまま海や陸地に散骨することは法律違反となり、事件性を疑われてしまうような事態になりかねません。
そのため、散骨する遺骨は一辺の長辺が2mm以下になるよう粉砕するルールとなっています。

遺骨を自分で粉骨することも、違法ではありません。
しかし、手間も時間もかかりますので専門の業者へお任せすることをおすすめします。
業者へ粉骨を依頼した場合の料金は、1万~3万円程度が相場と言われています。

自然に還るもののみを散骨する

散骨する際には、自然環境に配慮し自然に還るもののみを散骨するというルールがあります。
遺骨自体は骨の成分であるリン酸カルシウムであるため、環境汚染の原因にはなりません。

問題となるのは、火葬の際に取り除くことができない銀歯や人工関節、遺品などです。
銀歯などの物質を完全に除去するのは非常に難しい作業となりますので、この点も含め専門業者へ依頼することをおすすめします。

また、入れ歯や指輪などの金属製の副葬品も自然に還ることができないので、注意が必要です。
海洋散骨の際に一般的な副葬品は、お酒やお花です。
お酒にはお清めの意味合いもあるため日本酒を撒くことが一般的となっていますが、中にはビールを撒く人もいます。
花を撒く際には、花束や一輪の花でもそのまま海に流すのではなく、環境に配慮し花びらのみを撒くようにしましょう。

服装は平服

散骨する際の服装は、平服が一般的となっています。
例えば、海に散骨する際には公共の乗船場を使用することが多く、一般の観光客も乗船するからです。
そこに喪服を着ている人がいると、周囲の方にあまり良い印象を与えない可能性があるため平服が望ましいとされています。

また、船の上は水しぶきもあり足場が滑りやすくなっているため、安全性を考慮しヒールや革靴ではなくスニーカーなどの滑りにくい靴を履くようにしましょう。
このような理由から、海に散骨する際には平服を選択することをおすすめします。

迷惑にならない場所で散骨をする

海洋散骨を行う際には、観光地となっている海岸や海水浴場、養殖場や漁場の近くは避けるルールがあります。
また他人の土地や公共の湖や河川、水源に近い場所での散骨も避けた方が良いでしょう。

中には散骨を巡って地域住民とのトラブルが発生した事例もありますので注意が必要です。
散骨を条例により禁止している地域もありますので、散骨する際には事前に必ず確認しておきましょう。

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散骨する場所は自宅でも問題ない?

野に咲くミソハギ

散骨する場所として自宅を希望する場合には、自宅の庭に散骨しても問題はありません
地域によっては、散骨を禁止しているところもあるため各自治体にあらかじめ確認しておきましょう。

自宅の庭に散骨する際は、人目につかないようにこっそりと散骨しましょう。
近所の人が庭に散骨をしていたり、貸家で自分

が住む以前に庭で散骨が行われていたと知ったらどうでしょうか。良いイメージを持つ人は少ないでしょう。

このようなケースでは住居を売却する際に困ったり、ご近所トラブルに繋がったりすることもあります。
中には損害賠償を請求されるようなケースもありますので注意が必要です。
そのため、自宅で散骨する際には今後のことやさまざまなケースを考慮し検討するようにしましょう。

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散骨をする際は親族の人とよく話し合う

草の上に座る二人の子供

散骨の意味は知っていても、実際に散骨する人はまだまだ少ない状況です。
そのため、身近な家族が散骨に対して前向きに検討していても親戚の中には散骨することに関してよく思わない人もいるかもしれません。

特にご年配の親族の中には、古くからの文化である先祖代々のお墓に入ることを大切に考えている人も多いため、散骨に対してさまざまな意見があるようです。
また、古くからお世話になっている寺院がある場合には、散骨を選択することで関係性が悪くなることも考えられます。
これらのことから散骨する際には、事前に親族や住職などとよく話し合い、納得のいく形で進めるようにしましょう。

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散骨のやり方

次に散骨の方法について、詳しく紹介していきます。
散骨のやり方を知っておくことで、実際に散骨を行うときにスムーズに進めていくことができます。

散骨の手順

散骨の流れについて説明していきますので、参考にしてください。

火葬場から遺骨をいただく

葬儀後故人の遺体を火葬し、遺骨をお墓などに納めること一般的となっています。
散骨の場合には、火葬後そのまま火葬場から遺骨をいただきます。

遺骨やお墓を処分したり、移動する権利を祭祀承継権(さいししょうけいけん)と言います。
法定相続人とは異なり、配偶者がなるというような決まりはありません。
まずは、祭祀承継者を誰にするのか家族間で話し合い、決めます。
祭祀承継者が決定したら、その人を中心に散骨を進めていくことになります。

遺骨を砕骨する

散骨する場合には、遺骨を1片2mm以下に粉砕します。
法律上で明確に決まっているわけではありませんが、正しく粉砕していないものを拾った人が何かの事件と勘違いしてしまう可能性もあるので注意が必要です。

自分で粉砕することも可能ですが、細かく粉砕する作業は大変手間と時間がかかります。
そのため自分で遺骨を粉砕する人は少なく、大抵の人が専門の業者に依頼しているようです。

現地に出向いて散骨をする

粉骨を終え、散骨の準備が整いましたら、あとは希望する場所に出向いて散骨をします。
海洋散骨の場合には、ボートなどをチャーターして海の上で散骨するケースが多いようです。

この他にも釣りが好きだった人であればよく使用していた釣り堀、サーフィンが趣味だった人はお気に入りの波乗りポイントを選択するなど多様です。
どこに散骨するにしても周囲の迷惑にならないようにルールを守り、散骨することが大切です。

墓地から取り出して散骨する場合

墓地に納骨してある遺骨を取り出して散骨する場合には、どのくらいの割合の遺骨を取り出すかによって流れが変わってきます。
遺骨の一部のみを取り出し散骨するケースでは、お墓の引っ越しである改葬には当たらないため役所への届出などは不要となります。
一方で全ての遺骨を取り出して散骨するケースでは、改葬にあたるため市区町村での改葬許可の申請手続きが必要となります。

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骨壺などの処分方法

座布団に載せられた骨壺

次に骨壺などの処分方法について紹介していきます。
骨壺は遺骨が納められていた壺であり、処分方法については迷ったり、疑問に思う人も多いと思いますので、参考にしてください。

骨壺の処分方法

骨壺はお皿などと同様に、燃えないゴミとして処分できます。
小さめの骨壺であればそのままごみ袋に入れても問題ありません。

高さ20cmを超えるような大きな骨壺であれば細かく粉砕してから、ゴミに出すようにしましょう。
粉砕する際にはまず骨壺を新聞紙などで包み、厚手の袋に入れます。
タオルを当ててその上からハンマーで叩いて小さくしていきます。

粉砕ができましたら、各自治体のルールどおりにゴミに出せば大丈夫です。
骨壺に故人の氏名などが書かれている場合には、個人が特定できないように油性ペンなどで黒塗りしておきます。

風呂敷の処分方法

風呂敷は小さく折りたたみ、可燃ごみとして処分できます。

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散骨に期限はある?

最後に散骨をするタイミングや期限について紹介していきます。
結論から言いますと、散骨には特に期限のルールはありません。

葬儀を終えてすぐに散骨する人もいれば、四十九日以降や一周忌を迎えてからなどタイミングはそれぞれ異なります。
火葬後すぐや四十九日の法要後に散骨するケースが一般的のようです。
家族間でよく話し合い全員が納得した形で、タイミングが合うときに散骨できるように進めていきましょう。

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散骨のルールまとめ

「ま」「と」「め」と書かれた積み木と電卓と時計

ここまで、散骨のルールや注意点の情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 散骨とは遺骨を粉骨し、故人の思い入れのあった土地などに撒くことを意味する
  • 散骨する際のルールとして遺骨は細かく粉砕する必要がある
  • 散骨する際には事前に親族や住職と話し合い、納得のいく形で進めていことが必要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(たなか)

田中 大敬(たなか ひろたか)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。

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