お墓
自分はどこのお墓に入ればいい?入る人の立場によって解説
更新日:2022.11.17
自分が亡くなった時、どこのお墓に入ればいいのか考えたことがある方はいらっしゃいますか?
高齢になると、自分のお墓について考えるようになりますよね。
そこで、この記事ではどのお墓に入るべきか、お墓に入れない時の対処法について解説していきます。
是非、最後までご覧ください。
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お墓に入れる人の決まりはある?
自分がどこのお墓に入れるのか疑問に思う方もいるでしょう。
それでは、お墓に入れる人に何か決まりはあるのでしょうか。
法的な決まりはない
お墓に誰が入れて、誰がどこに入るという法的な決まりは存在しません。
基本的にはお墓を管理している人の遺族や親族なども同じお墓に入ることは可能です。
ただし、一般的な慣習ではお墓に入る人は永代使用権者の家族です。
お墓の継承者と墓地管理者の承認が必要
お墓の継承者(墓地名義人)と墓地管理者の承認があれば、家族でなくとも誰でも入ることができます。
お墓の継承者は先祖代々のお墓を継いでいる人のことで、永代使用権を所有しています。
また、埋葬は墓地管理者の承諾のもとで行うため、管理者の許可も必要です。
墓地によっては、家族または親族以外の人はお墓に入れないという決まりを設けているところもあるようです。
血縁関係のない人間がお墓に入ると、収拾がつかなくて管理が困難になるためです。
納骨人数や、納骨できる人の範囲についてよく確認しましょう。
どこのお墓に入るのか?慣習上のルール
法律ではお墓に入れる人について、続柄の制限はありません。
しかし、慣習的なルールがあります。
長男とその家族
基本的に長男及びその家族は本家のお墓に入ります。
結婚していても結婚していなくても、長男はお墓に入ることができます。
「長男は家を継ぐもの」という考えが一般的であるためです。
次男や三男とその家族
一般的に、次男や三男は本家のお墓ではなく、分家として新しいお墓を建てます。
しかし、次男や三男が①未婚の場合、②離婚した場合、③結婚しているが子供がいない場合は本家のお墓に入ることがあるようです。
子供がいる場合は分家の墓を建て、子供がいない場合はどちらでも構わないという認識で良いでしょう。
長女や次女
長女や次女などの娘は、結婚していれば婚家のお墓に入ることが一般的です。
ただし、①未婚の場合②離婚し、苗字を戻した場合は本家のお墓に入ることが多いようです。
離婚をしたが、苗字を戻していない場合については、墓地によって扱いが異なるためので確認しましょう。
墓地によっては苗字が異なる人の納骨を認めていない場合があるようです。
内縁の妻
正式な籍を入れていない内縁の妻であっても、お墓の継承者と墓地管理者の許可が得られれば本家のお墓に入ることが可能です。
親戚
霊園の規則によって、何親等の親戚までお墓に入れるのかは異なります。
通常の民営霊園の場合は6親等まで納骨可能のところが多いです。
一方、寺院墓地では2親等や3親等までしか受け入れていない場所もあるようです。
叔父・叔母
独身の叔父や叔母がいる場合、本家のお墓に入るのかという問題はよくあります。
叔父や叔母は3親等ですので、同じお墓に入ることに問題は有りません。
お墓に誰を入れるのかは、お墓の名義人と、次の継承者が相談して決めると良いでしょう。
もし単独のお墓を建てる場合は、継承者が不要の永代供養墓を選択しましょう。
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お墓の継承者同士が結婚した場合
お墓の承継者同士が結婚した場合はどのようにすれば良いのでしょうか?
対応としては両家墓を作る、片方を墓じまいするという方法があります。
両家墓を建立する
両家のお墓を1つにまとめたものを「両家墓」と呼びます。
①どちらかの遺骨を、もう片方のお墓に移す、または②両家の遺骨を入れる新しいお墓を建てる方法があります。
墓石には両家の苗字を刻むことが一般的です。
また、お墓の承継者だからといって一人で勝手に決めるのではなく、各親族などと話し合いをした上で決めましょう。
両家墓を建てる場合、場所などが大きく変わると親族がお参りにいけず、反対されることもありますので注意してください。
片方のお墓を墓じまいする
お墓の承継者同士が結婚した場合、どちらか片方のお墓を墓じまいする手段もあります。
この場合は、苗字が変わった方のお墓を墓じまいすることが一般的です。
墓じまいした後の改葬先は、後継者の不要な永代供養墓や合祀墓が適切です。
また、承継している人が承継者を指定せずに亡くなられた場合は、必ずしもその子供が承継するとは限りません。
他の親族などが承継する場合もあります。
そのため、墓じまいをしてしまう前に他の親族に確認してみても良いかもしれません。
入るお墓が見つからない?
入るお墓が見つからない、もしくは元々ない場合の方法を紹介していきます。
また、入るお墓がある場合でもこれから紹介する供養の仕方を取る場合もあります。
そのため、しっかり覚えておきましょう。
永代供養墓に入る
永代供養とは、寺院や霊園、納骨堂に遺骨を預かってもらい、供養と管理を行って貰う埋葬方法です。
個別で供養できる期間もあり、期間終了後は合祀塔へ移され永代供養されます。
しかし、永代供養をする場所が公営霊園や納骨堂の場合は、応募条件がある可能性があります。
自宅で供養する
お墓に入らず、自宅で供養する方法です。
遺骨などを自宅の仏壇などで安置して供養をします。
また、手元供養と呼ばれ、遺骨の一部をアクセサリーなどにして保管される方も多くいらっしゃいます。
散骨する
散骨は亡くなった際の遺骨を海や山などに撒く方法です。
より、自然に近い埋葬方法として近年注目されています。
散骨は遺骨の管理などもする必要がないからです。
コスト面においても、一番負担が少ない埋葬方法になります。
しかし、無断で遺骨を海や山に撒くことはできませんので、注意しましょう。
場合によっては罪に問われる場合があります。
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慣習に縛られない「墓友」
近年少子高齢化が続いていることから、墓友を希望されるかたも増えてきています。
墓友とは、一緒にお墓に入ることを約束した友達のことです。
一人でお墓に入るのは寂しいといった場合、墓友と一緒のお墓に入ることはできます。
知り合うきっかけは住んでいる高齢者施設や趣味、サークル活動などが多いと言われています。
どこのお墓に入ればいいのかまとめ
ここまでお墓に入れる人の決まりや、入るお墓が見つからない時の供養方法などを中心にお伝えしてきました。
- お墓に入れる人の明確な決まりはない
- お墓に入るには承継者の承認と管理者の承認が必要
- 慣習上は長男とその家族が本家のお墓を継ぐ
- 次男や三男は子供がいない場合、本家のお墓に入ることも可能
- 承継者同士が結婚した場合は、両家墓を建てることができる
- 入るお墓がない場合は「永代供養」「自宅供養」「散骨」などで供養することができる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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