お墓
お墓と納骨堂はどっちがいい?違いやどのような方が向いているかを解説
更新日:2024.02.03 公開日:2021.10.09
近年はお墓での埋葬以外に納骨堂を利用する方が増えているようです。
お墓と納骨堂はどんな違いがあり、どちらの埋葬方法がよいのでしょうか?
そこでこの記事ではお墓と納骨堂はどっちがいいのかを解説します。
また、生前にお墓を購入する生前墓についても詳しくご説明します。
ぜひ最後までご覧ください。
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お墓と納骨堂の違い
お墓と納骨堂の違いとは具体的にどういったところなのでしょうか?
お墓
お墓とは遺骨を土中に納めて墓石を建て、故人を祀る埋葬方法です。
家族単位で埋葬され、永年に渡ってご先祖様を弔うことができます。
お墓を建てる区画を購入すると永代使用権が得られます。
永代使用権とは永代にわたってその土地にお墓を建てられる権利のことで、子供に受け継いでいくことが可能です。
お墓のメリットとデメリットには以下のようなものがあります。
【メリット】
- いつでもお墓参りに行ける
- 故人を身近に感じられる
- 納める遺骨の制限が少ない
お墓のメリットはいつでもお墓参りができることです。
また、納骨堂のように他の遺骨と弔われる合祀がないため、故人を身近に感じられます。
お墓の地下にはカロートという遺骨の安置場所があります。
遺骨が増えてきたら骨壺をまとめたり、土に返すことで納骨堂よりも多くの遺骨を埋葬できます。
【デメリット】
- 墓石の費用が高額
- 継承者が必要
- 定期的に草むしりや掃除が必要
高額な墓石代など費用負担が大きくなってしまう点はお墓のデメリットといえます。
また、自身が亡くなったあとお墓を管理してもらうため継承者も必要です。
草むしりや墓石掃除なども定期的に行う必要があります。
納骨堂
納骨堂は屋内の建物で遺骨を安置してくれる、お墓の集合住宅のような場所です。
ただし安置してくれるのは契約期間のみで、そのあとは他の遺骨と一緒に弔われる合祀となるのが一般的です。
契約期間は納骨堂によって異なりますが、13回忌や33回忌を目安にしている場合が多いようです。
納骨堂の種類
納骨堂には主に4つの種類があります。
- ロッカー式
コインロッカーのように区切られたスペースが並んでいるタイプ - 仏壇式
上段に位牌やロウソクを備え、下段には骨壺を納めるタイプ - 位牌式
位牌と遺骨を別々のスペースで安置するタイプ - 自動搬送式
受付でICチップをかざすと、礼拝所まで遺骨が運ばれてくるシステム
このほかにも屋外のお墓と同様に墓石を配置する墓石式や、神道の信仰者向けの神棚式などもあります。
どの納骨堂でも永代供養ができるところがほとんどです。
永代供養とは納骨堂の方が遺族の代わりに供養や管理をしてくれることです。
そのため独身の方や子供のいない夫婦で後継者のいない方などに人気のある埋葬方法となっています。
納骨堂のメリット・デメリット
納骨堂のメリットデメリットは以下の通りです。
【メリット】
- 費用が安い
- 継承者が要らない
- 掃除やメンテナンスなし
- アクセスが良いことが多い
- 天候に影響されない
墓石代が不要のため費用負担はかなり軽減されます。
また、管理と供養がどちらも不要で手間もかかりません。
【デメリット】
- お参りできる時間が決まっている
- 合祀後は遺骨の移動ができない
- 納める遺骨の数が限られている
一般的な納骨堂では開業、閉業時間が定められています。
お盆やお彼岸は特に混み合い、機械式納骨堂の場合はお参りに待ち時間が発生してしまう場合もあります。
また、納骨堂は種類によっては2名ほどしか納骨できません。
お墓と納骨堂どっちがいい?
メリットデメリットを考慮するとお墓と納骨堂、どちらの埋葬方法がいいのでしょうか。
お墓に向いている方
お墓に向いているのは伝統的な供養方法を重視したい方です。
家族で入り、お墓を子孫に残したい
家族でお墓に入りたい、子孫にお墓を継承していきたいという思いのある方はお墓での埋葬がおすすめです。
特に、先祖代々の墓や菩提寺があるのならそのまま埋葬するのは自然なことといえます。
従来のお墓参りのスタイルを保ちたい
お彼岸やお盆など、従来のお墓参りのスタイルを崩したくない方にもお墓はおすすめです。
納骨堂では開業時間が定められています。
年末年始などは営業時間が短縮になったりするため、事前に確認が必要です。
お墓の場合はいつでも好きなときにお参りへ行けます。
納骨堂はお供え物についても制限のある場合が多いようです。
屋内のため火気厳禁となっている納骨堂がほとんどで、そうなるとロウソクや線香などを手向けることができません。
また、納骨堂では法要も行えますが他の参拝客が多い場合などは僧侶の読経を遠慮してもらうこともあります。
その点、お墓は従来のお参りや供養方法で故人に祈りを捧げられます。
合祀されたくない
お墓は購入した時点で永代使用権を得られるため、半永久的にその土地にお墓を建立できます。
お墓に埋葬すれば自身や家族の遺骨は同じ場所に祀られ、弔われます。
納骨堂で埋葬すると13回忌や33回忌を目安に合祀されるのが一般的です。
遺族がお参りをするときも、お墓の方が故人をより身近に感じられるでしょう。
納骨堂に向いている方
納骨堂に向いている方は費用や負担を抑えたい方、後継者がいない方などです。
後継者がいない
お墓の後継者がいない場合は納骨堂での埋葬がおすすめです。
納骨堂は一定の安置期間を過ぎると、他の遺骨と一緒に合祀として弔われるため、後継の心配が要りません。
納骨堂側で法要と管理を行ってくれるので安心です。
お墓参りの負担を減らしたい
納骨堂は屋内にあるため天候の悪い日でも楽にお墓参りができます。
また、お墓のように定期的な清掃や草むしりなどの手間もかかりません。
線香などが備え付けの納骨堂なら手ぶらでお墓参りに行くことも可能です。
特に都市部の納骨堂は交通アクセスが良く、高齢者にも安心です。
費用を抑えたい
埋葬費用を抑えたいならお墓より納骨堂がおすすめです。
納骨堂の費用相場は納骨堂のタイプによって異なりますが平均50万~150万円ほどです。
位牌式は5万~10万円ほどで安価ですが、仏壇式や機械式は50万~200万円ほどかかるようです。
年間の管理費もかかりますが、1年あたり1万円前後のところが多いようです。
お墓を新しく建てる場合、墓石代だけで平均200万円ほどかかります。
墓石代以外に永代使用権が30万円ほど、彫刻代や戒名料が3万~7万円ほどかかる上に年間の管理費も必要です。
永代使用権は墓石の立地場所によって価格に開きがあり、東京だと70万円ほどかかるようです。
全ての費用を合わせると平均150万〜300万円ほどの費用がかかります。
また、先祖代々の菩提寺がある場合は法要の度にお布施が必要です。
みんなが選んだお墓の電話相談
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お墓や納骨堂の生前購入について
近年、生前にお墓を購入する生前墓が増えています。
生前墓を建てることにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
生前墓とは
生前墓とは生前に建てたお墓を意味します。
生前墓は寿陵(じゅりょう)とも呼ばれる大変縁起のいいもので、長寿・家庭円満・子孫繁栄が叶うとされています。
また、生前墓は逆修(ぎゃくしゅ)にあたります。
逆修とは仏教用語で、自分のために仏事を行い冥福を祈ることです。
生前墓を建てることは徳を積む行動で、死後にお墓を建てる追善供養よりも功徳が大きいとされています。
墓石に赤い文字で戒名が彫刻されているのは生前購入した墓石です。
生前に建てることはめでたいことなので、赤い色で彫刻されます。
亡くなったあとは赤い色が消されるのが一般的です。
生前購入のメリット
生前購入のメリットを3つご紹介します。
自身が納得できるお墓を建てられる
自身が希望する思い出の場所や景観の良い場所でお墓を建立できます。
墓石に使用する石材やデザインも納得がいくまで考えることが可能です。
納骨堂の場合も自身の納得のいく契約内容で契約することができます。
残された家族への負担が軽減される
亡くなった後にお墓を建てる場合、お墓が建立するまではおよそ半年ほどかかるといわれています。
石材店の選択から見積もり、オーダーなどは葬儀直後から始めなければなりません。
また、葬儀での出費のあとに高額な墓石代の請求は金銭面でもかなりの負担になります。
精神面・金銭面ともに家族の負担が軽くなります。
相続税の節税対策になる
お墓を建てるお金さえ残しておけば安心だと思う方もいるようですが、亡くなった後のお金には相続税が発生します。
一方お墓は仏壇などと同様に祭祀財産とされ、非課税対象になります。
お墓を購入しておけば余計な税金を支払う必要がありません。
生前購入のデメリット
生前購入のデメリットを2つご紹介します。
公営の墓地や霊園を購入するのが難しい
特に都市部の公営墓地や霊園は人気があるため、抽選のところが多いです。
そのため抽選の条件として、遺骨が手元にある方を優先する場合があります。
建墓期限や管理費を確認する
お墓を購入してから立てるまでの期限を建墓期限といいます。
墓地や霊園によって期限は異なりますが、半年から3年くらいに設定しているところが多いようです。
ただ、建墓期限を過ぎると使用権と支払ったお金が両方返ってこない場合があります。
また墓地を購入すると、納骨しなくても永代使用権や年間の管理費がかかるため注意が必要です。
お墓を購入するにあたって、一緒に入る家族や親族とよく話し合うことが大切です。
景観が気に入ったからといって遠方の墓地にしてしまうとお墓参りが負担になってしまいます。
まとめ
ここまで、お墓と納骨堂はどちらがいいのかという情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- お墓は伝統的な供養方法ができる反面、管理に手間がかかる
- 納骨堂は管理やメンテナンスがどちらも楽だが将来的に合祀される
- 将来的に継承していくことが希望ならお墓、継承にはこだわらず費用を抑えたいなら納骨堂がおすすめ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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