お墓
自宅の庭に散骨はできる?散骨できない条件や散骨時の注意点も紹介
更新日:2022.02.19 公開日:2022.01.09

記事のポイントを先取り!
- 庭で散骨することに法律上問題はない
- 条例によって散骨を禁止している地域もある
- 散骨方法によって法律に抵触する恐れがある
- 散骨する人が増え、散骨方法は多様化している
自宅の庭に散骨できるのか、法律違反になるのでは?と疑問に思ったことはありませんか?
近年ではお墓を持たない考えかたから、散骨する方が増えてきています。
そこでこの記事では、庭に散骨する場合の注意点を詳しく説明していきます。
他の散骨方法や樹木葬についても触れていますのでぜひ最後までご覧ください。

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自宅の庭での散骨は法律的に問題ない

墓地・埋葬に関する法律では、自宅に遺骨を「埋める」ことは違反になりますが、散骨は「撒く」ことなので違反になりません。
散骨は、明確な法律がなくグレーゾーンです。
知らないうちに違反することがないよう、庭に散骨する方法や注意点をいくつか解説していきます。
自治体の条例で禁止されている場合もある

以下の地域は条例により散骨が禁止、または規制がされています。
・北海道長沼町
・北海道岩見沢市
・埼玉県秩父市
・静岡県御殿場市
・静岡県熱海市
・静岡県伊東市
禁止となった経緯は、散骨した業者と住民がトラブルに発展したケースが挙げられます。
また、観光地としてのイメージを保つために、散骨に規制を設けています。
ただ、禁止の対象は業者であり、個人に対しては許可している地域もあるので、散骨を希望であれば、事前に自治体に確認するといいでしょう。
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自宅の庭に散骨する際の注意点

庭での散骨は違法ではないと説明しましたが、ルールがあります。
これを破った場合、法律違反となる恐れもありますので以下の内容をしっかり理解しましょう。
遺骨は粉骨化すること
庭に限らず散骨する際は、遺骨を直径2mm以下のパウダー状(粉骨)にする必要があります。
これより大きいものを散骨した場合、刑法の死体遺棄等に抵触する恐れがあります。
粉骨は、専門業者に依頼するのが一般的です。
遺骨に土を被せない
遺骨や粉骨を土に埋めたり、上から葉っぱなどを被せた場合、埋葬したとみなされ、墓地埋葬法に違反します。
庭以外の場所での埋葬も違法です。
遺骨を埋葬していい場所は、墓地となります。
また、自宅で勝手に墓石を立てて遺骨を埋葬することも法律で禁じられています。
周辺住民とのトラブルに注意する
庭での散骨に問題がないとしても、近隣の住民に対して十分な配慮が必要となります。
人骨に対しての思い方は人によって違いますし、身内と第三者では感じ方も違ってきます。
もし、近くに住む方が散骨しているのを見かけたら、不快に感じる方が多いのではないでしょうか。
庭で散骨する際は、近隣の目に触れにくいところで行ったほうがトラブルを回避できます。
スポンサーリンク庭で散骨する場合に書類や手続きは必要?

散骨する場合、行政機関で許可や手続きは必要ありません。
法律上で散骨についての記載がないことから、法的な規定も定められてないからです。
現時点では、「配慮をもち、節度やルールを守った葬礼」であれば、自分たちが希望する場所での散骨は可能です。
しかし、先述したとおり、条例によって散骨を禁止している場所などもあります。
散骨する際は事前に確認はした方がいいでしょう。
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他に散骨ができる場所

どのような場所が散骨に適しているのでしょうか。
散骨できる場所
散骨は、魂が自然に還るということで自然葬とも言われてます。
法律上の規定もないことから散骨は海、山、空、宇宙と様々な場所で行えます。
下記では散骨ができる代表的な場所を紹介します。
海洋
海が好きな方や、海に還るという意味で散骨する場所を海にする方が増えています。
海は世界中の海と繋がっているので、海を見て故人を偲べるからです。
海洋散骨のためクルーザーを出す専門業者も多数います。
海岸線で散骨することもできますが、観光地や漁業をしているところ、人目につく場所での散骨は避けましょう。
山林
山が好きな方や、山の頂から見守るという意味で山に散骨を希望される方もいます。
ただ、日本の山は国や都道府県、私有地であったりと誰かが所有しているのがほとんどです。
散骨する場合は山の所有者を調べ、散骨の許可を得る必要があります。
それ以外にも、ヘリコプターやバルーンを使って、空から散骨する方法などもあります。
散骨するなら業者を利用する
海、山、空で散骨する場合、専門業者を利用することをお薦めします。
専門業者は、粉骨や散骨する場合の専門知識を有し、海上クルーザーの用意や山の所有者の確認などを行なってくれます。
そのため、親族は手間も省け、違法行為する心配もありません。
海洋散骨でクルーザーを利用した場合、一般的に10万~30万ほど費用がかかります。
他の家族と合同クルーズでもよければその分の費用は抑えられます。
全て専門業者に委託する場合は、5万~10万ほどです。
自然葬なら樹木葬もおすすめ
樹木葬とは、許可を得た墓地や霊園に遺骨を埋葬し、樹木や草花を墓標として故人を弔う方法です。
樹木葬のメリットとして
- 合法的で環境に優しい
- 管理の心配がない
- 継承する心配がない
- 宗派によらない
- 費用もお墓と比べて少ない
これらの理由から、近年では樹木葬を選択している方が増えています。
先祖代々のお墓という考え、樹木が枯れる、周囲の理解が必要などの欠点もあるため、遺族の間でよく話し合って決めることが重要です。
庭で散骨のまとめ

ここまで庭やそれ以外の場所で散骨する方法について、お伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下のとおりです。
- 散骨は庭で行なえる
- 庭で散骨する場合は、いくつかの注意点がある
- 庭以外で散骨できる場所は多数ある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。