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終活

最期まで自分らしく生きるための「もうひとつの保険」一般社団法人 日本Happy Ending協会

更新日:2022.03.15

お墓インタビュー

「保険」という言葉からみなさんは何を意識しますか。
万が一のためと考えている人が多いと思います。

がんの治療費を賄うがん保険、介護が必要になった場合の民間の介護保険も売れているようです。
お金は欠かせないものなので、万一の際の出費の増大と収入の減少のリスクに備えておくのはもちろん大切なことです。

一方、がんになってしまった場合に、延命治療をするかしないかについて予め備えているでしょうか?また、認知症になった場合の意思決定と財産管理をどうするか予め備えているのでしょうか?

おそらくこの2つについて備えていない、さらにはこれらのリスクに気づいていない人が多いと思います。

生命保険や損害保険を掛けたとしても、実はお金のリスクに対してしか備えていないのです。

では、お金以外のリスクにはどのようなものがあるのでしょうか。

そこで、Happy Ending を迎えるために、カードゲームであるHappy Ending カードを起点に総合的な人生のリスクマネジメントを提供している一般社団法人 日本Happy Ending協会を紹介します。

日本Happy Ending協会について

日本Happy Ending協会は、「Happy Endingカード(グッドデザイン賞(2016)受賞)」のプレイを通じて、人生100年時代のリスクを知り、備えるサービスを提供しています。
それ担うのは、同協会の会員のHappy Endingプランナーです。

具体的なサービスや始められたきっかけなど、代表理事 齋藤真衡氏にお伺いします。

齋藤真衡様のご経歴を簡単に紹介いたします。

代表理事 齋藤真衡氏について

出身:東京
大学:法学部「商法」専攻
大学卒業後、損害保険会社と生命保険会社にてリスクマネジメントに携わる。
損害保険会社では、営業、営業企画、教育、システム部門
生命保険会社では、経営企画、営業推進、営業、契約、商品開発部門
リスクマネジメントの世界で32年間活動してその道に精通する。
早期退職して、一般社団法人 日本Happy Ending協会を立ち上げ、現在では代表理事を務めている。

サービスについて

選んだ終活:一般社団法人 日本Happy Ending協会が提供しているサービスについて教えてください。

齋藤:私たちHappy Ending プランナーの大義は超高齢社会のリスクマネジメントを提供することによって、老後の「まさか!」を減らして、Happy Ending !!を増やすことです。

そのために、気づきと実現の2段階のサービスを提供しています。

まず、人生の総合的なリスクマネジメントのカードゲームであるHappy Ending カードを提供しています。

賢明な人であっても知らないことに備えることはできません。
また、知っていても解決を先送りして、いつも間にか失念してしまったリスクも少なくありません。

Happy Ending カードをプレイすれば、短時間で楽しく今後遭遇するであろうリスク、備えて置かなければ後悔するであろうリスクをもれなくチェックしてリスト(バケットリスト)にすることができます。

その後に必要となるのが専門家のサポートですが、Happy Ending プランナーのさまざまな専門家がプロジェクトを作ってプレイヤーをサポートしてします。

Happy Ending カードのプレイのガイドから、専門家をコーディネイトするところまで、Happy Ending プランナーが寄り添ってサポートします。

選んだ終活:一般社団法人 日本Happy Ending協会を設立したきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:私は32年間リスクマネジメントの世界にいました。
そこで、数多くの保険金・給付金をお客様にお届けしてきましたが、お客様が保険金だけでは失ったものをカバーすることができない実態を見て、保険に加入する際に、せっかく万が一のことを想定して備えるのであれば、お金以外のリスクも想定して備えておくことによって、Happy Ending を迎えることができると考えたのです。

お金が左右できる幸福は一部に過ぎません。
介護を受けている間の財産管理を誰に任せるのか、延命治療をどうするのか、死後事務を誰にしてもらうのかなど、お金以外のリスクについても考えておかないのは無謀だとも言えます。
その備えを損害保険や生命保険に対して“もうひとつの保険”と言っています。

また、Happy Ending !!は日本語にすると、「終わりよければすべてよし!」です。行動心理学者のトヴァルスキーとカーネマンはそれを実験で証明しました。
エンディングが人生を決めるというのであれば、今までの人生にかかわりなく、これからの人生を幸せにすれば、人生すべてが幸せに感じられるというのは、とてもありがたい考え方ではないでしょうか。

これを人生の総合的なリスクマネジメントのゴールにしようと考えたわけです。

そして、その手段として、Happy Ending カードを開発し、Happy Ending プランナーの仲間を通じてHappy Ending を拡めはじめたところです。

選んだ終活:サービスを始めたことで新たに気づいたこと・発見したことをお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:Happy Ending カードをプレイしようとする人は幸せな人であるということです。備えというのは、失うものやことがあると感じる人が行うものです。中でも、恥の存在感は小さくありません。
恥を怖れ、そして、人様にご迷惑かけたくないという日本人の伝統的な価値観を感じることが少なくありません。今はそれが若干薄らいでいるのは間違いありません。
もう一度家族の絆を取り戻して社会的な生活を取り戻すためにも、Happy Ending カードを拡めたいと考えています。

Happy Endingカードについて


選んだ終活:Happy Endingカードとは何かお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:Happy Endingカードは、一度しかない人生をHappy Ending!!にするためのリスクマネジメントの仕組みです。このカードは「前向きな人生」「セカンドライフプランニング」「病への備え」「介護・看取り」「終末期医療」「葬儀・墓」「相続」「思いを遺す」の8カテゴリー、全部で49枚あります。

Happy Ending カードをプレイすると、①老後を疑似体験し、その結果、②想定外のリスクと想定内であったにもかかわらず、解決を先送りしているリスクをすべてスクリーニングして、死ぬまでに何をしておきたいかをチェックシート(バケットリスト)にまとめることができます。

そして、プレイヤーができない備えについては、Happy Endingプランナーのさまざまな専門家がプロジェクトを作ってサポートしています。

選んだ終活:Happy Endingカードはどんな方におすすめかお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:Happy Ending に気づいた時からやっていただきたいと考えています。
なぜならば、死ぬのは高齢者となってからだとは限らないからです。

少なくとも、40歳ではプレイした方がよいでしょう。
なぜならば、本人のこともありますが、両親のHappy Ending への備えに間に合うかもしれないからです。

逆に、あまり高齢になってからのプレイは難しいと言えます。
生命保険で考えるとわかるように、「備え」は元気でなんでもない時にしかできません。死ぬ間際では間に合わないのです。

選んだ終活:ツールとして“カード”を選択された理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:人は理屈では動きません。
決定を担うのは感情です。
そこで、セミナーのように「言葉」だけでは、人の気持ちを動かすのは容易ではないと考えていました。人は人に言われるとやりたくなくなるものです。

また、人生全体のリスクを網羅した上で、短時間で直観で理解する必要がありました。

なので、冊子やノートという選択肢ははじめから考えていませんでした。

人生ゲームのような双六形式も考えましたが、人生は一本道ではありません。
もっと複雑です。
その点、トランプに数百のゲームがあるように、カードゲームは順列と組み合わせをすることができるので、さまざまな価値観を持ったプレイヤー個々の人生を表現することができると考えたのです。
しかも、ポータビリティが高いというメリットもあります。

選んだ終活:お客様の声の中で、特に印象に残っているものをお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤:Happy Endingカードをプレイされた方々からアンケートをいただいていますが、印象に残っているのは少なくありませんが、その中でも「やりたいことが多いことに驚き反省しました」「考えたくないことを提示してくれるので、対策する気になります」の2つでしょうか。

Happy Ending の必要性を感じてこのような感想を書いていただける人がいるとやりがいを感じます。

今後のサービス展開について

選んだ終活:今後、どのようにサービス展開していきたいかお伺いしてもよろしいでしょうか。

齋藤Webとリアルのハイブリットを指向しています。

まず、オンデマンドのウェビナーであるHappy Ending Schoolをリリースして、リアルなHappy Endingカードのプレイに加えて、ウエビナーでもHappy Ending カードが体験できるようになりました。

さらに、Happy Ending SchoolにはHappy Endingカードの個々のカードのリスクと対策を深掘りするコースを多数用意しています。
オンデマンド方式ですから、いつでも、どこでも、何回でも専門家のセミナーを受講することができます。

例えば遺言の力コースでは、作成の仕方・手順や文例を学べるほか、遺言必要度や遺言作成後のトラブルまで、遺言についてしっかり学ぶことができます。

また超高齢社会の不動産基礎講座コースでは、老後の不動産問題について学ぶことができます。

さらに各コースともチェックシートや問題整理として使えるワークシートなどを取り入れて、とても実践的な内容となっており、書籍を読むよりもはるかにわかりやすく、おすすめです。

さらに、Web上のクイズ、チェックシートなど、Happy Endingの気づきとしておもしろいものを提供していく予定です。

とにかく、Happy Ending に向けて明るく楽しく取り組んでいただけるようにすすめていきたいと考えています。

会社情報

会社名一般社団法人 日本Happy Ending協会
所在地東京都千代田区一番町8-15 一番町MYビル8F
代表者齋藤真衡
設立2015年11月
オフィシャルサイトhttps://happyending.or.jp/
Happy Ending Schoolhttps://school.happyending.or.jp/p/home
Happy Ending bloghttps://blog.happy-ending.net

実際に取材を行った感想

ペンとバインダーを持って説明するスーツの男性

取材を通して、「お金」以外のリスクについて学ぶ重要性や、しっかり自分自身と向き合うことの重要性について学ばせていただきました。

Happy Endingカードの一例として「急に倒れて、救急搬送されることになったら」を見ましたが、これは若い世代も考えるべきことだと感じました。

またカードによって、親や兄弟と終活について話すハードルが下がり、一緒に遺言や法定後見人について考えやすいのではないかと感じました。

今回は最後まで自分らしく生きるための「もう一つの保険」をコンセプトに掲げる一般社団法人 日本Happy Ending 協会を取材させていただきました。

齋藤様、お忙しいところ取材に応じてくださり誠にありがとうございました。

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