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専門家インタビュー

南西諸島における先史時代の墓制(II) -トカラ列島・奄美諸島-について

更新日:2024.08.22 公開日:2024.08.22

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  1. 研究内容について
  2. 先生の経歴について
  3. 先生の所属先
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研究内容について

Q1.「南西諸島における先史時代の墓制(II) -トカラ列島・奄美諸島-」の研究を始めたきっかけは何ですか?

琉球列島(南西諸島)の先史時代の葬墓制シリーズの第二段目の研究になります。
北の大隅諸島(種子島・屋久島主体)がシリーズ(Ⅰ)、南の沖縄諸島がシリーズ(Ⅲ)となっています。

琉球列島の地域性を島嶼ごとに墓から見ていく試みです。
先島諸島(宮古・八重山諸島)では当時確認されていなかったため、入っていません。

Q2.研究対象である、先史時代の墓制とは何ですか?

先史時代とは文字のない時代のことを言います。

琉球列島(この場合、奄美・沖縄中心ですが)でいうと、貝塚時代(縄文時代~平安時代頃まで)を指し、その長い年代の中で葬墓制(墓の立地・形態、埋葬姿勢、埋葬方法、副葬品)がどのように変遷しているかという研究です。

Q3.「南西諸島における先史時代の墓制(II) -トカラ列島・奄美諸島-」の研究成果を教えてください。

14年も前の論文なので、現在ではデータも増加し見解も変わった部分はありますが、墓は砂丘や洞穴で確認されること、九州北部の墓制と思われる石棺墓が導入されていること、仰向けの姿勢で手足を伸ばして埋葬されるのが主流であること、副葬品は貝製品が多いこと、女性が石棺墓に埋葬される例が多いことなどが析出されました。

Q4.新里様が考える本研究の意義を教えてください。

遺跡に残された墓を素材にすると、ヒトが必ず迎える死という節目に対して、当時の慣習の一端だけでなく、時代ごとの変遷を見ることができます。

現在、私たちが認識している地域性がどの段階で生じたものなのか、文字記録でその詳細を知ることができない先史時代でも、共通性や相違性、そして外来文化の影響などを見ることで、明確にすることが出来ると考えます。

Q5.新里様の研究における最終的な目標を教えてください。

琉球列島は、サンゴ礁環境のおかげで人骨の残りが良いので、墓の作りや作法だけでなく、埋葬された人の情報も得ることができます。

人骨から得られる形態的特徴、年齢、病症、栄養状態、怪我、上半身と下半身のどこの筋肉をより使っていたか、潜水に従事していたか、何度出産しているかなどの、人物情報を含めた葬墓制の在り方を復元することです。

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先生の経歴について

Q1先生の略歴を教えてください。(5つまで)

2021年度~2024年度:沖縄国際大学 総合文化学部 准教授
2000年度~2020年度:鹿児島大学 埋蔵文化財調査センター 助教

Q2.先生の資格・学会・役職を教えてください。(5つまで)

学位:博士
所属学会:日本考古学協会、日本人類学会、考古学研究会、九州考古学会、鹿児島県考古学会、奄美考古学会、沖縄考古学会

先生の所属先

沖縄国際大学

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