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介護福祉士を看護補助者として活用するための方策

更新日:2024.10.30 公開日:2024.10.28

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  1. 研究内容について
  2. 先生の経歴について
  3. 先生の所属先
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研究内容について

Q1.「介護福祉士を看護補助者として活用するための方策」の研究を始めたきっかけは何ですか?

病院の看護部では、看護補助者という職種があります。この職種は、看護師の管理の下で、看護師の専門的な判断や技術を必要としない業務を担います。この看護補助者のおかけで、看護師は専門的な職務に時間を費やすことができるようになるため、看護師を支えている重要な職種です。看護補助者になるためには、専門的な資格は必要ありませんが、常日頃から患者様のことなど医療に関連することを学ぶことが必要であり、各病院では研修会などを通して、看護補助者の職業能力の向上に努めています。

看護師の方々から、介護の専門家である介護福祉士を病院の看護部で積極的に雇用したいという意見をお聞きしたことがございます。しかしながら、介護福祉士は介護の専門家であるため、看護を専門とする看護師との間で、意見の相違が生じる可能性などがあり、看護部での雇用に慎重な意見もお聞きしました。もし病院の幹部が、看護現場の意見に耳を傾けることなく、一方的に介護福祉士を雇用した場合、看護現場で混乱が生じるかもしれません。そのため、看護師を対象に、介護福祉士に対する意識を調べ、これらの意識と介護福祉士と共に働くことへの意欲との関連性を調査する必要性を感じました。また、介護福祉士を雇用した場合、准看護師も一緒に働くことになるため、准看護師のご意見も聞く必要性を感じ、調査対象にしました。


Q2.研究対象である、「介護福祉士」とはどのような内容ですか?


介護福祉士は、介護を必要とする人々の生活を支える専門家です。特に、高齢化の進むわが国において、この専門職種は、極めて重要な専門職だと認識しております。介護福祉士は、看護の専門家ではありませんが、身体上または精神上の障害があることにより、日常生活を営むのに支障がある方々のために、力になれる専門家だと思います。よって、介護福祉士のお仕事は、看護と重なる部分が少なくないことが、介護福祉士を看護補助者として雇用する動きにつながっていると思われます。

Q3.本研究の研究成果を教えてください。

看護師および准看護師を対象にして、介護福祉士を病院の看護部で雇用することに対する意識を調査しました。因子分析という解析を用いた結果、看護師および准看護師には、「看護の専門性を尊重した上での人間関係(第1因子)」、「介護福祉士の仕事に対する姿勢(第2因子)」、「介護福祉士の専門性を発揮できる環境づくり(第3因子)」という3つの潜在的な意識があることが分りました。そして、重回帰分析という解析を行った結果、介護福祉士が、看護師の専門性を尊重した上での人間関係が構築できるほど(第1因子)、また介護福祉士の専門性を発揮できる環境づくりが出来ていると感じているほど(第3因子)、看護師および准看護師は介護福祉士と共に働きたいと考えていました。

論文の詳細は、以下のHPをご参照下さい。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tpha/4/1/4_76/_pdf/-char/ja


Q4.工藤様が考える本研究の意義を教えてください。


介護福祉士と共に働く意欲を高めるためには、「看護の専門性を尊重した上での人間関係」と「介護福祉士の専門性を発揮できる環境づくり」が必要であることが分りました。よって、介護福祉士を病院の看護部で雇用した場合、看護師や准看護師は、介護福祉士から看護職者としての専門性を尊重して欲しいという気持ちを持っているように思われます。また、介護福祉士は、看護補助者という立場になるため、看護職者の監督の下で働くことになります。しかしながら、看護師や准看護師は、介護福祉士の専門性を尊重できる環境を望んでいると考えます。「専門性」がキー・ワードであり、病院の経営者は、お互いの専門性を尊重し合える環境作りの重要性を「数値」で示せたと考えております。


Q5.工藤様の研究における最終的な目標を教えてください。


私は、現場を重視することで、実践的に役立つ研究になるように努めております。また、私は、医学の博士学位と経済学の修士学位を持っております。医療系および経済学の知識や着想の双方を上手に活用することで、オリジナル性の高い研究を行なうことが、最終的な目標です。

これらのことを意識しながら、私は、大きく分けて3つの研究に取り組んで来ました。1つ目は、病院看護部のマネジメントに関する研究です。特に、看護補助者を上手に活用することで、看護の質を落とすことなく、業務効率を高め、看護師不足という難題に役立てるような研究をしてきました。最近では、高齢看護師の雇用促進をテーマにした研究もまとめて来ました。2つ目は、事業者が労働者の健康に配慮した経営、すなわち健康経営に関連する研究です。例えば、職域の定期健康診断の有効活用を労働者に促す研究や新型コロナウイルスワクチンの接種を労働者に促す研究などです。3つ目は、看護学生や医学部生の学ぶ意欲や倫理観をテーマにした研究です。これらの研究も、国際学術誌に掲載されているので、世界中の大学教員に情報を公開できていると考えております。


大半の論文が国際学術誌への掲載であるため、もし興味をもっていただけるようでしたら、Google ScholarやPubMedなどの学術論文データベースで、Yasushi Kudoと入れて、読んでいただければ幸いです。

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先生の経歴について

Q1.先生の略歴を教えてください。


武蔵大学経済学部を卒業後、同大学大学院経済学研究科の博士前期課程を修了し、経済学の修士学位を授与される。その後、医療現場で医療経済学の研究を行なうために、北里大学大学院医療系研究科の博士課程に進学した(所属:医学部衛生学・公衆衛生学)。同大学大学院の博士課程を飛び級で修了し、医学の博士学位を授与される。北里大学大学院医療系研究科および同大学医学部の教員を経験し、その後、看護の現場で研究を行ないたいと考え、本学に移籍した。


Q2.先生の資格・学会・役職を教えてください。

三重看護研究会、日本農村医学会、日本総合健診医学会、日本公衆衛生学会、日本医療福祉政策学会(旧・日本医療経済学会)などに所属しております。学術誌の編集委員、学術総会における集会の世話人や総合司会なども経験させていただきました。また、学会から研究奨励賞や優秀論文賞を受賞しております。

先生の所属先

四日市看護医療大学

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