お墓
骨壷はどのように処分すれば良い?処分方法や処分の注意点を紹介
更新日:2022.02.03 公開日:2022.02.26

記事のポイントを先取り!
- 骨壷は不燃ごみとして処分できる
- 配慮として骨壷であることがわからないように砕いてから処分する
- 業者に委託し処分してもらうことも可能
墓じまいをした場合や、お墓に骨壷が入りきらなくなった時に行うべき骨壷の処分ですが、そのマナーについてご存知でしょうか。
そもそも骨壷は処分して良いものなのか、処分方法について知っておくと良いでしょう。
そこでこの記事では、骨壷の処分方法について詳しく説明していきます。
この機会に骨壷の処分方法や注意点を覚えておきましょう。
骨壷から出した遺骨をどうすべきか、についても触れているのでぜひ最後までご覧ください。

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骨壺は処分して良いの?

刑法190条に「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する」と記載があります。
しかし、骨壷は言うなれば入れ物でしかすぎず、ご遺体の一部ではないため、この刑法には当てはまりません。
よって、骨壷は不燃ごみとして処理しても問題ないのです。
住んでいる自治体のルールに則り処分しましょう。
言うまでもありませんが、処分する際、遺骨は必ず取り除きましょう。
骨壷の処分方法

ではどのように処分するのでしょうか。
以下で処分の方法を解説していきます。
自分で処分する
自分で処分する場合の手順です。
燃えるゴミと燃えないゴミに分ける
陶器製の骨壷は燃えないゴミに、木製の骨箱や布製のカバーをかけている場合は可燃ごみに分別しましょう。
細かく分解・粉砕をする
骨壷であることが明らかに分かる状態で処分すると回収する業者や近所の方はあまり気持ちの良いものではありません。
マナーとして骨壷であるということがわからないほどに細かく分解・砕きましょう。
骨箱も同様に分解したうえで処分してください。
骨壷は丈夫にできているのでそれなりの力がかかります。
ハンマーなどの工具を使って砕くことをおすすめします。
自治体の指定日にゴミとして出す
お住まいの自治体のルールに則り、可燃ごみと不燃ごみとして出します。
ごみ収集の担当者様が破片で怪我のないように厚手の袋で包むとより良いでしょう。
業者に依頼をする
骨壷を分解することや、不燃物としてゴミに出すことが抵抗のある場合は業者に依頼し処分してもらうことも可能です。
処分費用は1,000円程度が相場になります。
ただし、中には悪徳な業者もあります。
その一例に、東京都足立区の石材店経営者がマンションのゴミ捨て場に21点の骨壷や遺骨などを不法投棄する事件が起こっています。
あまりにも安すぎるなど怪しい業者は避け、良く見極めましょう。
また、その他にも墓じまいや散骨をする際に骨壷を処分する場合は、その霊園やお寺で処分を請け負っている場合もあります。
こちらも処分費用の相場は1,000円程度になっています。
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処分をする際の注意点

不燃ごみや可燃ごみとして処分できると言っても、マナーとして守るべきルールがあります。
マナー違反にならないように以下の点に注意しましょう。
騒音に注意
お茶碗など小さなものを割ったときにでも大きな音がします。
骨壷は20cmを超える物や硬く丈夫に出来ているため、砕く際にはより大きな音がします。
そこで、タオルを当てて砕くことでいくらか音が軽減させることが出来ます。
特に集合住宅にお住いの場合は注意が必要です。
日中など周囲の住民に迷惑のならない時間帯で処理しましょう。
怪我に注意
骨壷を砕く際に力が必要になりますが、やみくもに砕こうとすると破片が飛び散って怪我をする恐れがあります。
砕く際には新聞紙に包み厚手の袋に入れましょう。
新聞紙にくるむことで破片で怪我すること、厚手の袋で破片が飛び散ることを防ぐことが出来ます。
また、ハンマーなどの工具を使って分解することをおすすめします。
もし、持っていない場合でも100円均一でも販売しているため安価に手に入れることができます。
個人情報に注意
骨壷には個人の氏名が書かれているものもあるので名前が判別できないように特に細かく砕く必要があります。
もしくは、砕く前に油性ペンで氏名の部分を塗り潰したうえで砕くとより良いでしょう。
スポンサーリンク遺骨はどうすれば良い?

お墓の納骨スペースには限りがあります。
先祖代々で受け継いでいるお墓の場合、どうしても骨壷が入りきらなくなってきます。
そこで整理することを考えた際に、悩むのは遺骨をどうすれば良いかでしょう。
供養の一例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
散骨
散骨とは遺骨を1片2mm以下の粉状にまで粉骨したうえで、故人と思い入れのある場所に遺骨を撒くことです。
海や山、最近では宇宙など散骨場所は様々です。
比較的新しい供養の方法になるので、今のところ明確なルールはありません。
ただし、他人が所有する土地へ撒いてはいけません。
その他にも、自治体によっては海への散骨を禁止している地域もあります。
事前によく確認しましょう。
また、散骨は遺骨を全て撒いても、一部分のみ撒いてもどちらでも問題ありません。
法事のたびに徐々に撒いていく方や、故人との思い出の土地を旅行しつつ各地で撒く方もいらっしゃいます。
マナーやモラルを守れば、自分で供養の方法を決められるので近年注目を集めています。
樹木葬
樹木葬とは、墓石の代わりに桜や紅葉などのシンボルツリーの周りに納骨することです。
近年ではシンボルツリーではなくガーデンタイプの樹木葬も出ています。
墓地にはない華やかで明るい雰囲気で納骨出来る魅力があります。
また、死後は自然に還りたいと考える方も多いことから選ばれています。
ただし、樹木葬は墓地埋葬法に沿った葬送方法であるため、埋葬許可証が必要となります。
樹木の下ならばどこに埋葬していい訳ではありません。
許可された場所でしか埋葬できないため注意しましょう。
また、故人一人に対しシンボルツリーを一本植えるケースや一本のシンボルツリーに対し複数の骨壷をまとめて納骨するタイプ、合祀するタイプなど様々です。
費用相場はシンボルツリーを用意するのか、立地によって大きく変化するのでよく検討しましょう。
手元供養
手元供養とは自宅や身近なところに遺骨の全部または一部を保管して供養する方法です。
事情によりお墓の手入れが出来ない方や仏壇を置くスペースがない方から選ばれています。
また、遺骨を身近に置いておくことで、故人を感じることが出来るという点も魅力です。
手元供養をする場合ミニ骨壷が主流ですが、その他にもエターナルプレートや遺骨ダイヤモンドがおすすめです。
エターナルプレートとは故人の遺骨を使用し、作成されるプレートです。
名前を彫刻出来るだけでなく、故人の写真やイラストを刻印できるものまであります。
手のひらサイズのプレートになり、見た目からはお骨であることはわかりません。
どこに飾っても違和感のない仕上がりです。
遺骨ダイヤモンドとは、遺骨の中に含まれる炭素を抽出し作り上げる人工ダイヤモンドです。
遺骨に含まれる成分によって仕上がりのカラーが異なります。
無色透明のものから青みがかったものまであり、出来上がってみるまでどのような仕上がりに分からない不思議さがあります。
遺骨のみで作るためには300g前後を必要としますが、一部で作ることも可能です。
業者によって異なるので、確認しましょう。
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骨壺の移し方

骨壷が古くなり交換をしたい場合やミニ骨壷に移し替えたい場合もあるでしょう。
骨壷を開けること自体、良くないことではないのかとためらってしまう方も多いと思います。
しかし、骨壷を開けて移し替えることは全く法律的にも、宗教的にも問題ありません。
ただ骨壷の移し替える機会を経験することはあまりないので、どのように移し替えればよいのか悩むところです。
実際のところ、こうすべきであるというような守らなければならないルールはありません。
以下の手順を参考にし、移し替えてみてください。
- 風で遺骨が舞ってしまうことのないように、窓を閉めます
- 骨壷を開ける前に故人へ合唱をします
- 蓋を開け、遺骨を紙の上に取り出します
(もし遺骨の汚れが気になったとしても水で洗ってはいけません)
遺骨は脆く、水洗いすると破片などが下水に流れてしまいます。
遺骨は白く小さいものもあるので、色付きの紙の上に出した方が見やすくなり作業しやすいです。
(直接手で取りだしても、手袋を使っても、お箸を使って取り出してもどの方法でも問題ありません) - 小さなサイズの遺骨から新しい骨壷に移し替えていきます
満杯になるまで入れてしまうと蓋が締まりにくくなるので余裕をもって入れてください。 - 全ての遺骨を移し変えた後、蓋をして合唱しましょう
使用した紙や箸、手袋は自治体のルールに従って処分してください。
遺骨を移し替えることは、故人と触れ合うことのできる貴重な機会です。
一人で故人との思い出を振り返りつつ移し替えても、遺族で集まって故人との思い出を振り返りつつ移し替えても良いでしょう。
ちなみに、一度骨壷に納骨した遺骨を分骨する際も以上の手順と同じで問題ありません。
ただし、法律上遺骨の所有者は喪主となっています。
喪主の許可なしに分骨は出来ないので、必ず了承を得たうえで分骨してください。
スポンサーリンク骨壷の処分まとめ

ここまで骨壷の処分について中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 骨壷は不燃ごみとして処分できる
- 配慮として骨壷であることがわからないように砕いてから処分する
- 砕く際には騒音や怪我、個人情報がわからないように注意する
- 業者に委託し処分してもらうことも可能
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。