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お墓

分骨してその後はどうするの?供養の種類や法要についても紹介

更新日:2022.11.17 公開日:2022.02.13

分骨

数珠をもって合掌する喪服の男女

記事のポイントを先取り!

  • 分骨後の供養はさまざま
  • 分骨した際の法要はどちらかで行う
  • 分骨後の遺骨も埋葬可能

故人の遺骨を分けて、複数の方法で供養することを分骨といいます。

分骨にすると、どのように供養できるのか気になる方も多いかと思います。

そこでこの記事では、分骨したあとの供養方法について詳しく説明していきます。

この機会に、分骨後の供養方法について知っておきましょう。

分骨後のトラブルについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 分骨とは
  2. 分骨したその後の供養
  3. 分骨したその後の法要
  4. 分骨したその後に戻すことはできる?
  5. 分骨後にトラブルにならないためには
  6. 分骨のその後まとめ
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分骨とは

分骨とは、複数の供養方法によって故人を供養したい家庭において、遺骨を分けて別々に供養することです。

遺骨を分けて供養することを不敬と感じたり、法的な問題がないか不安な方もいるかと思います。

しかし分骨は、宗教的な意味合いでも法的な意味合いでも認められた供養方法です。

分骨の目的については家庭によってもさまざまです。

遺骨の一部を持ち歩くことで手元供養したい方や、本山に納骨する本山納骨が目的で分骨される方もいます。

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分骨したその後の供養

分骨は複数の供養を目的として行われることはお伝えしましたが、その供養方法にはどのようなものがあるのか気になる方もいるでしょう。

一部は前項でも触れましたが、より詳しく説明します。

別の霊園に納骨する

もっとも現実的な意味で分骨する理由が、複数の霊園で供養する場合です。

お墓が遠方にあると、遺族が年配の方だとお参りが大変になりますし、仕事などで忙しい時期にはお参りにいくのが困難になることもあります。

そういった問題を避けるために、最初に供養した霊園とは別に、自宅に近い霊園へと分骨した遺骨を供養するケースが多いです。

また自宅近辺であれば、霊園でなくとも納骨堂に納める選択もありますし、あるいは樹木葬などの自然葬も選択肢になります。

総本山に納める

分骨した片割れを総本山へ納める地域や宗派もあります。

総本山を重きに置く地域であれば、一般墓地に故人を供養するだけではなく総本山での供養も行うことで信仰心を表すことができるのでしょう。

また、浄土真宗では骨壷をふたつ用意することが多くあります。

ひとつは故人のお墓へ埋葬し、もうひとつは小さな骨壷に故人の喉仏を収めて、総本山に納めるためのものになります。

総本山に納まることで、開祖である親鸞(しんらん)とともに眠ることができるとされていることから、江戸時代から行われる慣習となっているようです。

手元供養をする

手元供養はその名の通り、お墓とは別に手元に遺骨を置くことでいつでも供養できるようにする方法です。

もっとも多い手段として、自宅の仏壇に納めて供養する方法もありますが、遺骨の一部をアクセサリとして持ち歩く方法もあります。

手元供養の良いところは、供養方法を自分で選べることと好きなタイミングで供養できる点にあります。

遺族を大切に想うからこそ、手元供養をしたいという方は多くいることでしょう。

散骨をする

散骨とは、遺骨を粉骨して自然へ還す自然葬のひとつです。

粉骨に対してあまり良く思わない方もいますが、こちらも宗教面や法律面どちらでみても問題とはなりません。

散骨の利点は多くありますが、故人が遺言で散骨してほしいと願うこともあるようです。

死後散骨されることで、自身が自然に還ることができるといった考えからでしょう。

しかし遺族にとっては、遺骨すべてを散骨してしまうと故人を感じにくくなってしまうものです。

そのため、故人の遺言で散骨はするが、一部の遺骨は残しておきたい方が分骨することもあります。

散骨にはさまざまな種類がありますが、一般的なものでは海洋散骨があります。

海洋散骨は、粉骨した遺骨を海にばらまくといった方法で、業者に依頼して散骨することが多い散骨方法です。

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分骨したその後の法要

分骨した際、気になることとしてはその後の法要についてです。

遺骨を二ヶ所以上に分けるということは、それぞれに対して法要する必要があるのかと疑問に思う方もいるでしょう。

しかし、分骨はあくまで1人の故人を分けて供養しているだけのことです。

故人への法要は各法要を1度行えば問題ありません。

手元供養などであればお墓にある遺骨を法要すればいいですし、2箇所の霊園に分けている場合はどちらかで法要を行えば大丈夫です。

仮に両方の霊園で法要することになった場合でも、参加するのは片方の法要だけでいいでしょう。

分骨は故人を想うが故のものであり、その後の法要もまた故人を偲ぶ気持ちがもっとも大切です。

法要を多く行うことよりも、故人の冥福を祈るその想いを大切にしてください。

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分骨したその後に戻すことはできる?

分骨していた遺骨をお墓に戻したいと考える方もいます。

しかし、一度分骨してしまった遺骨を戻すことは問題にならないかと不安になるものです。

仏教的に戻しても問題ない

分骨した遺骨をもとに戻す行為は、宗教的に問題ありません。

もちろん法的問題になることもなく、戻したいと霊園に相談したとしても不敬にはなりません。

ひとつ注意点があるとすれば、それはあくまで一般論であることです。

人によっては分骨して、そのあとに戻す行為を不敬と捉える方もいますし、地域によってはその行為を良くないとしていることもあるかもしれません。

分骨した遺骨をもとに戻したいと思ったときは、一度家庭内や霊園と相談することをおすすめします。

遺骨を戻す方法

分骨していた遺骨を戻す際、最初に必要なことは霊園への相談です。

霊園によっては引き受けてくれないこともありますし、納骨の際には納骨式などを再度行うこともあります。

遺骨を戻すタイミングを合わせるためにも、戻すことを決めた段階で霊園に相談するようにしましょう。

また、分骨した遺骨を納める場合でも、本来の納骨と同じ手順が必要です。

分骨した際に受け取った「分骨証明書」と火葬を終えた遺骨であることを証明する「埋葬許可証」が必要となるため、事前に用意しておきましょう。

霊園に相談した際にも言われるかもしれませんが、分骨した遺骨を納める際には、遺骨を一箇所にまとめなくてはいけません。

安全に保管するために遺骨の状態を確認する必要があるため、遺骨を失くさないようにしっかりと管理しておいてください。

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分骨後にトラブルにならないためには

分骨はその特殊な供養方法から、分骨後にさまざまなトラブルが起こる可能性があります。

どのようなトラブルがあるのか、またその対処や予防法などについて説明します。

親族の理解を得ること

注意点として触れた部分にもなりますが、分骨を不敬と捉える方は一定数います。

また、分骨での供養は不可能だと考える方もいるでしょう。

そういった考えを持つ方が親戚にいる場合、互いに知らず分骨してしまうと、その行為に対して批判を受けるケースがあります。

すでに分骨を終えたあとにトラブルとなれば、最悪の場合その方との関係を断つことになりかねません。

そんな事態となれば自身やその方もつらいでしょうし、故人も安心して成仏できません。

そういったトラブルを避けるためにも、分骨することを決めた段階で、親戚や家族としっかりと相談するようにしてください。

分骨証明書をなくさないこと

分骨した際に受け取る書類に、分骨証明書というものがあります。

この分骨証明書は、分骨したあとの遺骨と埋葬されている遺骨が同じ遺骨であることの証明書です。

分骨した遺骨を再度お墓に戻したいとなったとき、あるいは散骨しようとした場合などには、この分骨証明書が必要となります。

必ず失くさないよう、大切に保管しておきましょう。

本山での埋葬方法を確認すること

分骨後の供養に関する項目でも触れましたが、分骨した遺骨の供養方法として本山納骨というものがあります。

主に浄土真宗で行われるこの本山納骨ですが、納めた遺骨は基本的に合祀(ごうし)されます。

合祀とは、同一のお墓に複数人の遺骨を混ぜて入れる埋葬方法で、永代供養などでも行われる埋葬方法です。

合祀は多くの遺骨を一箇所にまとめて入れてしまうため、埋葬後は個人の遺骨を特定することが困難となります。

そのため、合祀後の遺骨を取り出そう思っても、実際に取り出すことは不可能です。

本山納骨する際は、納骨する前に家庭内でも話し合い、取り出せなくても問題ないかをしっかりと考えてから納骨するようにしてください。

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分骨のその後まとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで分骨についての概要や、分骨後の供養方法を中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 分骨は遺骨を分けて供養すること
  • 分骨後の供養には手元供養や散骨などがある
  • 分骨した遺骨も再度埋葬できる
  • 分骨の際は親族の理解を得てから行う必要がある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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