お墓は宗派によって何が違う？宗派ごとのお墓の特徴について解説！

更新日：2023.11.24

宗教

お盆など年に1度は皆さんもお墓参りに訪れると思います。

普段は気にしたことがあまりないお墓ですが、宗派ごとにお墓の特徴があります。

今回の記事では以下の4つについて解説していきます。

• 日本の代表的な宗派について
• 宗派ごとのお墓の特徴とは
• 宗派ごとの戒名と法名について
• 宗派ごとの開眼法名、入魂式、建碑祝いの違い

ぜひ最後までご覧ください。

1. 日本の代表的な宗派
2. 宗派ごとのお墓の特徴
3. 宗派によって戒名は異なる？
4. 宗派による開眼法要の違い
5. お墓の宗派を変えることはできる？
6. お墓の宗派のまとめ

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日本の代表的な宗派

日本は仏教がメジャーとされていますが、仏教の中でもさまざまな宗派があります。

例えば、浄土宗、浄土真宗、天台宗、真言宗、日蓮宗、禅宗など数多くの宗派が存在します。

現在日本では、13宗56派の宗派があると言われております。

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宗派ごとのお墓の特徴

仏教の中でも宗派ごとにお墓のマナーや特徴が異なります。

宗派ごとのお墓の違いについて解説していきます。

今回は代表的な6つの宗派について詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

浄土宗

浄土宗は、平安時代の末期に源空が開いた宗派です。

阿弥陀仏の極楽浄土に悟りを開くことを目的とする一派です。

お墓の特徴としては、墓石の正面に阿弥陀如来を表す梵字である「キリーク」の印字を刻みます。

戒名の前に「誉」と刻んだり、「南無阿弥陀仏」、「倶会一処」と刻むケースもあります。

五輪塔では、上から順に「南無・阿・弥・陀・仏」と刻みます。

浄土真宗

浄土真宗は、法然上人の弟子の親鸞が開いた浄土教の一派です。

お墓の特徴として墓石には、「南無阿弥陀仏」と刻みます。

場合によっては「倶会一処」、「〇〇家総廟」と刻むケースもあります。

墓石の右側面には、「〇〇家先祖代々」と刻み、その下に法名を続けて刻みます。

一般的には、五輪塔は建てないという考え方です。

天台宗

天台宗は、中国の隋の智顗が開いた宗派です。

大乗仏教の一派であり、妙法蓮華経の教えにて観法によって速やかに成仏することを教えとして説いた宗派です。

墓石の特徴としては、正面に梵字を刻みます。

これは釈迦如来または、阿弥陀如来を表すものです。

五輪塔の場合には、上から順に「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻みます。

真言宗

真言宗は、空海が遣唐使として長安に渡り、恵果から学んだ密教です。

手に印を結び、口に真言を唱え、心を静めて三昧の境地に入ることで成仏できると考えられています。

これは大日如来が説いた教えです。

お墓の特徴は、墓石の正面に大日如来を表す梵字を刻みます。

子どもの場合には、地蔵菩薩を表す梵字を刻みます。

五輪塔の場合は、天台宗と同様に上から順に「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻みます。

日蓮宗

日蓮宗は、日蓮が釈尊の教えが法華経にあるという信念に達しました。

その後「南無妙法蓮華経」と唱えたことが始まりとされています。

日蓮宗の教えでは、あの世での解脱ではなく、この世での希望や大切さを説きます。

墓石の頂部に「妙法」を刻むことが特徴です。

「南無妙法蓮華経」と刻むケースもあります。

家名を入れる場合には、「〇〇家先祖代々」、「妙法蓮華経〇〇家」と刻みます。

五輪塔の場合には、上から順に「南無・妙・法・蓮華・経」と刻みます。

禅宗

禅宗は、一般的に「座禅をする宗派」という位の意味で使われます。

栄西禅師の臨済宗、道元禅師の曹洞宗、隠元隆　婿琦の黄檗宗が含まれています。

禅宗のお墓の特徴としては、まず墓石の頂部に円相の意味合いの「〇」を刻みます。

これは完全な悟りの境地であることを意味しており、心性の完全円満を表しています。

南無釈迦牟尼佛と刻む場合もあります。

五輪塔の場合には、上から順に「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻みます。

お墓の形の決まりはない

お墓の形は宗派によって指定されているのかと疑問に持つ方がいると思います。

宗派によってお墓の形に決まりはありません。

お墓の形は自由に好みのものを選ぶことができます。

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宗派によって戒名は異なる？

宗派によって異なる点として、戒名があります。

浄土宗や真言宗、天台宗では「戒名」、日蓮宗や浄土真宗では「法名」「法号」と呼びます。

宗派によって呼び方が異なるだけではありません。

戒名は仏教の戒律を守り、修行を行っていく仏教徒の証として授けられる名前です。

一方、法名は受戒が存在しない浄土真宗において、仏法を拠り所として授けられる名前になります。

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宗派による開眼法要の違い

宗派によって開眼法要の違いがあるのか解説していきます。

まず、新しくお墓やお仏壇をつくるときには、開眼法要と呼ばれる儀式が必要となります。

開眼法要とは僧侶にお経を唱えていただき、お墓に魂を入れ、お墓の完成を祝う儀式になります。

宗派によって呼び方が異なり、特に浄土真宗では大きな違いがあります。

浄土真宗の中でも宗派によって呼び方が異なります。

例えば、浄土真宗では入仏式や御移徙（おわたまし）と言います。

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お墓の宗派を変えることはできる？

お墓の宗派が異なる場合は、どうすればいいのか不安になる方もいると思います。

最近では、家族間で別の宗派を信仰するケースも増えてきています。

結論から言いますと、お墓の宗派は変えることができます。

詳しい方法や注意点などについて解説していきます。

お墓の宗派を変えることは「改宗」とよばれる

同じ宗教の中でも信仰が異なる場合があります。

改宗とは、今まで信仰してきた宗派から別の宗派に信仰を変更することです。

改宗の方法については、まず改宗前のお寺を離檀する必要があります。

その後、新しく信仰する宗派の入門の手続きをします。

これらの手続きをすることで改宗することが可能です。

改宗する時の注意点

改宗する際の注意点については、新しくお寺の檀家になる必要があるのか確認する必要があります。

結論を言うと、檀家になることは必ずしも改宗に必要はありません。

檀家も新しくかえてしまうと、遺族の人間関係が悪くなってしまう可能性もあるためです。

また、改宗の意思がある場合は葬儀を行う前に改宗の手続きを完了させておくことをおすすめします。

基本的には、葬儀をあげた宗派のお墓に入ることがマナーとなりますので注意してください。

例えば、「真言宗で葬儀を挙げた故人が日蓮宗のお墓に入る」といったようなことはできません。

改宗前のお墓に関しても新しく建て直す必要はありません。

各宗教でお墓に関してそこまで厳しい規定を設けていることも少ないので、改宗したからといって必ずしも改宗前のお墓ではいけないということもないのです。

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お墓の宗派のまとめ

ここまでお墓は宗派ごとに異なる点などを中心にお伝えしてきました。

今回の記事で宗派ごとのお墓の特徴などの違いがわかったと思います。

今回の記事をまとめると次のようになります。

• 現在日本では13宗56派の宗派がある
• お墓は宗派ごとに墓石や五輪塔に刻む文字に違いがある
• 浄土宗や真言宗、天台宗では「戒名」と呼び、日蓮宗や浄土真宗では「法名」と呼ぶ
• 開眼法要の呼び方は特に浄土真宗で大きく異なる

これらの情報が皆さまのお役に立てると幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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