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浄土真宗の永代供養の表書きの書き方は?書く時の注意点や永代経についても紹介
更新日:2025.05.08 公開日:2022.03.06

記事のポイントを先取り!
- 浄土真宗では永代供養ではなく、永代経が詠まれる
- 同じ浄土派の浄土宗には永代供養がある
- 永代経の相場は3万円~10万円
- 永代経のお布施は「永代経懇志」という
基本的には永代供養を行わない浄土真宗ですが、代わりに行う永代経についてご存知でしょうか。
永代経とはどのようなもので、表書きはどのように書けばいいのかを知っておきましょう。
そこでこの記事では、永代経の表書きについて詳しく解説します。
この機会に、永代経の表書きの正しい書き方について覚えておきましょう。
後半では浄土宗の永代供養についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
以下の記事でも、浄土真宗の永代供養について詳しく解説しています。浄土真宗で永代供養できる霊園についても紹介しているので、ぜひご覧ください。

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- 永代経と永代供養の違い
- 永代供養料の封筒の書き方
- 永代供養で表書きを書く際の注意点
- 浄土真宗に永代供養の概念はない
- 浄土真宗では永代経が詠まれる
- 浄土真宗でも永代供養をする方法
- 浄土宗にも永代供養はないの?
- 浄土真宗の永代供養の表書きまとめ
永代経と永代供養の違い
永代経とは永代にわたって生きている人に仏様の心や願いを伝えていくためにお経を読むもので、故人の供養のためではありません。
よく似た言葉に永代供養がありますが、永代供養は、お墓の管理や供養を施設の方におまかせすることです。
永代経の法要が行われる日は、寺院によって異なり、月に1回だったり、毎年春と秋のお彼岸に行ったりします。
永代供養は、契約次第では、お彼岸や月命日や年忌法要と合せて行うことも可能です。
永代経は故人の供養ではない
永代読経のことを省して永代経と言います。
後世に渡って詠み続けられるお経のことであり、お経の種類のことではありません。
あるいは、永代経が詠まれることから、永永代経法要のことを指して永代経と言う場合もあります。
永代経は、故人を供養する目的で詠まれるのではなく、阿弥陀仏の教えを代々の子孫に伝えるために詠まれるのです。
永代供養は遺族の代わりに寺院が供養を行うこと
永代供養とは、遺族の代わりに霊園や寺院がお墓や遺骨の管理することを言います。
お墓の承継者がいない方や、残された家族に迷惑をかけたくないと思う方が永代供養を選択することが多いです。
実際に納骨する永代供養墓について詳しく書かれているサイトを紹介します
お墓・樹木葬・納骨堂・永代供養墓の総合サイト「ライフドット」
スポンサーリンク永代供養料の封筒の書き方
永代供養料は、寺院や霊園に対して故人の供養をお願いするために納めるお金です。この供養料を納める際、封筒の書き方にはいくつかのポイントがあります。封筒は、故人への敬意を表すためにも正しく書くことが求められます。以下に、永代供養料を納める際の封筒の書き方をご紹介します。
1.使用する封筒
永代供養料を納めるための封筒は、一般的に白い封筒を使用します。封筒の種類としては、無地のものが最適です。また、封筒には水引付きのものを使うことが一般的です。水引は、供養料の性質にふさわしい「結び切り」や「蝶結び」を選ぶと良いでしょう。結び切りは、二度と繰り返すことのない永代供養という意味が込められています。
2.表書きの書き
表書きは、封筒の中央に「永代供養料」と書きます。これにより、何のためのお金であるかが一目でわかります。金額については、記載しなくても問題ありませんが、場合によっては金額を記載することもあります。その場合、「金〇〇円」と記載します。もしお金の額を書く場合は、「金」の後にスペースを空けて、金額を丁寧に記入してください。
例:「永代供養料」または「永代供養料 金〇〇円」
3.送り主の名前の書き方
送り主の名前は、封筒の下部に書きます。フルネームで書くことが基本ですが、もし複数人で納める場合は、代表者の名前を記載します。夫婦で送る場合には、夫婦連名で書くことが一般的です。また、名字だけではなく、名前も必ず記入してください。
例:〇〇 〇〇(自分の名前)
4.金額の記入方法
金額を記載する場合、数字は漢数字で書くのが正式です。例えば「10,000円」の場合は、「金壱万円」と記載します。数字を漢数字にすることで、正式な書き方となり、金額に対する真摯な姿勢が伝わります。
5.内袋(中袋)の書き方
封筒には内袋(中袋)を使う場合もあります。内袋の表には、金額と送り主の名前を記入します。内袋に記入する際も、漢数字で金額を書き、名前はフルネームで書きます。
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永代供養で表書きを書く際の注意点
永代供養は故人を敬うための重要な行為であり、その供養料を納める際には、封筒の表書きにも注意を払うことが大切です。表書きは、供養の気持ちを表す大事な部分であり、書き方を間違えると、相手に不快感を与えたり、礼儀を欠いた印象を与えたりすることにもなりかねません。ここでは、永代供養の表書きにおける注意点についてご紹介します。
漢数字での記載
金額を記入する際には、必ず漢数字を使います。これにより、公式な手続きとしての信頼性を確保します。また、数字の書き方にも注意が必要です。例えば、金額が「10,000円」の場合は、「金壱万円」と漢数字で書きます。漢数字を使用することが、供養料に対する真摯な気持ちを表します。
例:「金壱万円」
特別なケースでの表書き
場合によっては、供養料の表書きに「御供養料」や「御布施」を使うこともあります。「御供養料」は、供養のために納めるお金として使われることが多い表現で、「御布施」はお寺に対して納めるお金を指すことが多いですが、どちらも相手への敬意を表す意味を込めた表書きです。
例:「御供養料」、「御布施」
注意すべき言葉の使い方
表書きには、あまりあいまいな言葉を使わないことが重要です。「御霊前」や「御供養」などの言葉は、通常、香典や葬儀関連で使われることが多く、永代供養には適していません。また、「お布施」や「お供養」などの言葉を使う際には、相手に失礼がないように注意しましょう。
正しいマナーを守る
永代供養料を納める際は、封筒の書き方だけでなく、相手の気持ちを配慮することが大切です。書き方に悩む場合は、お寺や霊園に問い合わせをして、正式な書き方を確認することも一つの方法です。また、金額や書き方に関する指示がある場合には、指示に従うようにしましょう。
浄土真宗に永代供養の概念はない
浄土真宗以外の宗派には、故人様が無事に極楽浄土に行けることを祈って供養を行う、追善供養という考え方があります。
永代供養は、この追善供養をお墓の管理者にお願いするものとなります。
一方で浄土真宗は「他力本願」という考え方の宗派のため、追善供養の考え方がありません。
他力本願とは「どんな人でも南無阿弥陀仏を唱えれば、阿弥陀如来様の力ですぐに極楽浄土へ行ける」という考え方のため、追善供養を必要としないのです。
こちらの記事で浄土真宗について解説しているので、ぜひご覧ください。
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浄土真宗では永代経が詠まれる
永代供養がない浄土真宗では、永代供養の代わりに「永代経」が詠まれます。
では、永代経とはどのようなもので、費用の相場や表書きはどのようにすればよいのかを、詳しく説明していきます。
永代経とは
永代経の正式名称は「永代読経」で、永代供養とは全くの別物です。
永代経は「ご先祖さまから受け継いだ仏教の教えを、永年にわたって子孫や未来へと伝えていきたい」というご先祖様や故人様の願いが込められている読経です。
永代経は生きている人たちのために詠むもので、永代供養は故人様の冥福を祈って行うものとなります。
永代経のお布施の相場
永代経の際に支払うお布施は「永代経懇志(こんし)」といいます。
永代経懇志の平均的な相場は3万円~10万円ほどになりますが、中には100万円以上包む方もいます。
寺院によって金額を指定している場合もありますが、故人様への想いや子孫の現状に見合った金額をご家族で検討すると良いでしょう。
永代経の封筒の表書き
永代経の表書きは、封筒の中央上に「永代経懇志」と記入し、中央下には永代経を包む方のフルネームを記入します。
故人様を仏様と繋がるご縁として永代経懇志を包む場合には、永代経懇志の右横に小さめの文字で「○○院○○釋(故人様の名前)」と記入しましょう。
水引は紅白、できれば熨斗のない封筒を選びますが、用意できない場合には水引のない無地の奉書紙でも問題ありません。
永代経懇志の封筒やのし
永代経懇志は5万円~10万円程度が相場です。
仏教の教えを伝え広めたい気持ちをお金に託して僧侶に渡されるものです。
法要の回数や頻度によっても金額は変わってきます。
永代経懇志は、白の封筒を使って包むのが一般的です。
そして、封筒には、白と黄色の水引を掛けます。
永代経懇志を納める時期
永代経懇志はいつ納めても問題ありません。
永代経懇志を行う時期は特に決まっておらず、人によっては何回も納める場合もあります。
実際には、永代供養と混同され、故人の命日や四十九日の最終日の満中陰に納める方が多いようです。
浄土真宗でも永代供養をする方法

永代供養は「お墓を継承できる人がいない」ときや「お墓にお金をかけることができない」など、墓石の管理ができず、手放したい場合に選択される方が多くみられます。
では、基本的に永代供養を行わない浄土真宗では、上記のような場合にどうすれば良いのかについて説明していきます。
本山納骨する
本山納骨とは、各宗派の開祖のお墓がある寺院に故人様の遺骨を納骨する方法です。
浄土真宗の場合は親鸞(しんらん)のお墓がある寺院が本山で、東日本の場合は「大谷本廟(ほんびょう)」、西日本の場合は「大谷祖廟(そびょう)」になります。
本山納骨は、開祖と同じ場所に納骨してもらうことが可能なので、生前の故人様の信仰心が強い場合にはおすすめです。
宗教不問の霊園で永代供養をする
「開祖と同じ場所でなくても良い」「異なる宗教の方との合祀(ごうし)でも問題ない」といった場合には、宗教不問の霊園で永代供養をすることもできます。
他にも「集合安置墓」や「樹木葬」といった方法もあります。
集合安置墓は、寺院や霊園内にある納骨堂に遺骨を保管する埋葬方法になります。
集合といっても、納骨自体は個別になっているので合祀に抵抗がある場合にはおすすめです。
樹木葬は、墓石の代わりに樹木周辺に遺骨を埋葬する方法です。
生前の故人様が自然を好んでいた場合や、費用を抑えたい場合におすすめの方法です。
合祀墓を選ぶ
遠方などの理由で本山供養が難しい場合には、合祀墓を選ぶ方法もあります。
合祀とは、他の人の遺骨と一緒に故人様の遺骨を埋葬する方法です。
合祀墓を有する浄土真宗の寺院は全国にみられるため、近場を検討している場合には探してみると良いでしょう。
近年の浄土真宗では永代供養の考え方が一般的になってきているため、「永代供養」の名称で合祀墓の募集をしている浄土真宗の寺院や霊園もあります。
こちらの記事で浄土真宗の永代供養について解説しているので、ぜひご覧ください。
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浄土宗にも永代供養はないの?
浄土真宗と似ている「浄土宗」は仏教の宗派のひとつになりますが、浄土宗にも永代供養はないのでしょうか。
ここでは浄土宗と浄土真宗の関係や、浄土宗における永代供養の有無について説明していきます。
浄土宗と浄土真宗の関係
浄土宗と浄土真宗は、同じ浄土系の宗派になります。
というのも、浄土真宗は浄土宗から派生した宗派で、戦国時代に浄土宗と浄土真宗の2つに分かれたことが始まりです。
浄土宗と浄土真宗はもともと一つの宗派だったため、どちらも御本尊は阿弥陀如来様になりますし、浄土三部経が経典であるなど、似た部分も多くあります。
浄土宗には永代供養がある
浄土宗と浄土真宗は「念仏を唱えれば極楽浄土へ行ける」という基本的な考え方は同じです。
そのため、浄土宗も浄土真宗同様に、本来は追善供養が必要ありません。
しかし浄土宗の場合は、故人様を敬うことを良しとしているため、永代供養を引き受けてくれる寺院も多くみられます。
つまり、浄土宗においては永代供養という考え方があるのです。
浄土真宗の永代供養の表書きまとめ

ここまで浄土真宗の永代供養についての情報や、永代経とはなにかについて解説してきました。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 浄土真宗では追善供養という概念がない
- 浄土真宗では永代経が詠まれるが、永代供養とは全くの別物
- 永代経の相場は3万円~10万円ほど
- 浄土宗には永代供養がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
以下の記事では、東京で永代供養ができるお墓について詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
https://www.eranda.jp/column/22841


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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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