お墓
川での散骨は問題ない?散骨できない場所とできる場所を紹介
更新日:2022.02.19
「散骨」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
遺骨を埋葬するのではなく、故人の思い入れのあった場所などに撒くのが散骨です。
実際に散骨する場合、近くの川や自分の希望の場所に自由に撒いていいのでしょうか?
そこで、ここでは川での散骨について詳しく説明していきます。
散骨の可能・不可能な場所などをお伝えしますので参考にして頂ければと思います。
散骨を頼む業者の選び方にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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散骨とは
散骨とは遺骨を細かく粉末状にして海や山に撒くことを言います。
故人が生前からの要望でお墓に入りたくないとか、散骨してほしいと希望があった場合に選択される方法です。
最近ではお墓を建てる費用やお墓のお世話が困難などの理由から、散骨を選択する方も増えてきているようです。
川に散骨はできる?
では実際に散骨する場合、どこでもできるのでしょうか?
海や山は遠いけど近くに川があるからそこで…、という訳にはいかないようです。
川に散骨してはいけない理由
日本の川の水は人々の生活用水として多く使われています。
そのほかにも農業や工業、魚やエビなどの漁場としても使われます。
そのため個人的な散骨が増えていくと様々な問題が起きてくる可能性があります。
骨の主成分はリン酸カルシウムという成分でできており、水にはなかなか溶けない性質を持っています。
川に自由に散骨すると長い時間溶けないまま水の中を漂うことになりかねません。
その水が生活用水になると思うと気持ちのいいものではありませんよね。
今のところ、散骨に関しての法律は定められてはいませんが、川での散骨が見つかった場合は民法で罰せられる可能性もありますのでやめておきましょう。
ガンジス川では散骨が行われている
ヒンドゥー教徒の多いインドでは日本とは違い、川での散骨が多いようです。
世界的に有名なガンジス川は古くから「聖なる川」と崇められ、たくさんの巡礼者が訪れます。
この川で沐浴をすればあらゆる罪が清められ、死後に遺灰を流せば苦しい輪廻から離れ、悟りへと繋がると信じられているからです。
こういう文化が古くからあるためなのか、インドにはお墓というものがないそうです。
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他に散骨してはいけない場所
以下に散骨できない場所を記します。
- 無許可の私有地(山・自治体所有地・公共の場所など)
- 漁業に関する施設
- 海水浴場
- レジャー施設、観光施設
- 人目につくような場所
散骨できる場所
次に散骨できる場所をお伝えしていきますが、注意点も合わせてご覧ください。
海洋
海の散骨の場合、沖合まで出る必要があります。
沿岸部には海水浴場や人目につきやすい場所も多く漁業域もあります。
そういったところに散骨してしまうとトラブルのもとになり、近隣住民や漁業の方に迷惑をかけてしまう恐れがあります。
沖に出るには船に乗るしかないのですが、ボートやフェリーという訳にはいかないので業者に頼むことになります。
海も自治体によっては散骨を禁止しているところもありますので確認が必要です。
山
山は自治体や個人、企業など必ず所有者がいますので勝手に散骨するわけにはいきません。
自分の所有の山でも散骨をした事実があると、後々売却などの際にトラブルが生じる可能性があります。
登山者などの通る場所や人が入る場所は避けないといけませんので、専門の業者が確保している場所に撒くことになるでしょう。
入りにくい場所なので業者の人に代理で散骨してもらうことが多いようです。
私有地
自宅の庭などに散骨は可能ですが、あくまでも地面にさらさらと撒くだけになるので風に飛ばされることもあると思います。
そういった場合、近隣の住民の方々とのトラブルになる可能性も十分にありますので注意が必要です。
自治体によっては迷惑防止条例にかかる可能性もあるので、調べてから行うようにしてください。
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散骨する際の注意点
ご自身で散骨を行うときの注意点を紹介していきます。
気をつけないと法に触れる場合もありますので、そちらも合わせて見ていきましょう。
遺骨を粉砕すること
法律で決まっているわけではありませんが、散骨する場合には遺骨を2mm以下のパウダー状にする必要があります。
大きい欠片だと事件などに間違われる場合もあるからだそうです。
しかしご自身で粉砕するにはかなりの精神的苦痛や肉体的疲労が伴うので、現実的ではありません。
ほとんどの場合、粉砕は業者に頼む事が多いようです。
機械で1時間ほどで細かいパウダー状にしてくれます。
散骨した後に土を被せない
散骨した上から土を被せてはいけません。
「埋葬法」という法律に触れてしまいます。
決められた場所以外では埋葬してはならないと決められており、土を散骨の上に被せると「埋葬」とみなされて違法行為となってしまいます。
陸上で散骨する際は、あくまでも地面に撒くだけにしておきましょう。
散骨するなら業者がおすすめ
ご自身や身内の方々だけで散骨をお考えの方もいらっしゃるとは思いますが、粉砕・可能な場所などを考えると業者に頼むほうが安心だと思います。
そのほうが後々にトラブルを招かず安心して散骨ができ、故人様にも喜んでいただけることでしょう。
業者を利用するメリット
費用はもちろんご自身で散骨するよりもかかりますが、遺骨の粉砕や船を個人でチャーターすることを考えれば、業者に頼む方がスムーズにできます。
実際に船だけを親族でチャーターすると、業者に海洋散骨をお願いするより費用が高くなることもあります。
散骨場所をご自身で調べたり、許可を取ることも大変だと思います。
散骨場所
散骨業者を調べてみるとわかりますが圧倒的に海洋散骨が多いようです。
やはり海洋で行う方法が一番トラブルが少ないからではないでしょうか。
周りに人の目もなく風評被害を受ける心配もありません。
海洋以外で散骨をしたいという方には、山や空、宇宙の散骨も可能です。
山の場合は少し前に書いた通り奥深い場所なので、業者の方に代理でお願いすることになるでしょう。
空の散骨にはバルーンやヘリコプターを使うようです。
宇宙は文字通りロケットや人工衛星で宇宙散骨を行います。
宇宙散骨に関しては費用もかなり高額です。
散骨費用
海洋散骨費用
業者代行プラン(遺族は船に乗らない)5万円前後
合同プラン(他の家族と合同で一家族少人数)15万円前後
貸し切りプラン(船をチャーター)25万円前後
山散骨費用
3〜20万円と業者によりかなり幅が広いので優良業者の見極めが大事です。
空・宇宙散骨
バルーン散骨 粉骨代(3万前後)+24万円前後
セスナ・ヘリコプター 20~50万円前後
宇宙散骨 28万円前後〜プランによって大きく異なります。
悪徳業者に注意
業者の中には悪徳なところもありますので気をつけてください。
全額前払いや相場よりもかなり低価格なところは注意が必要です。
また、証拠が残りやすいメールを避けて、電話で対応したがる業者も怪しいかもしれません。
事前に何社かパンフレットを取り寄せたり、実際に会社が存在しているかを調べたりして信頼できる業者にお願いしましょう。
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まとめ
ここまで川での散骨や散骨に関する注意点などをお伝えしてまいりました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 日本の川で散骨はできない
- 人目につく場所で散骨してはいけない
- 遺骨はパウダー状に粉砕すること
- 海洋や山で散骨するなら業者がおすすめ
- 悪徳業者に騙されないよう事前に調べる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。