お墓
霊園と墓地の違いは?霊園の意味や種類・特徴についても解説
更新日:2022.11.17 公開日:2022.05.26

記事のポイントを先取り!
- 寺院墓地の管理主体は寺院の僧侶である
- 霊園は大きく分けると民営霊園と公営霊園がある
- お墓を建てる際には、100万円〜350万円程度の費用が必要
亡くなると多くの方がお墓で眠ることになりますが、霊園と墓地の違いについてご存じでしょうか。
自分に合ったタイプを見つけるためにも霊園の種類を知っておきましょう。
そこでこの記事では、霊園や墓地の意味合いや種類、特徴などを詳しく説明していきます。
この機会に霊園と墓地の違いを覚えておきましょう。
霊園が経営破綻したらどうなるのかについても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。

こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
- 霊園とは
- 墓地、墓所とは
- 霊園、墓地の種類や特徴
- 霊園、墓地の種類ごとのメリットデメリット
- 霊園、墓地を選ぶ際のポイント
- 霊園にお墓を建てるまでの手順
- 霊園にかかる費用
- 霊園を利用する際に注意すべきこと
- 霊園を替える際の流れ
- 霊園が経営破綻したらどうなる?
- 霊園、墓地の違いまとめ
霊園とは
霊園とは夜間も電灯などによって明るく管理されている墓地のことで、寺院以外の墓地と考えるとわかりやすいでしょう。
霊園にはいくつかの種類があり、大きく分けると民営霊園と公営霊園があります。
それぞれの特徴やメリットについては、以下の章で詳しく説明していきますので、そちらをご覧ください。
霊園の場合は墓地とは異なり、法事や法要の際の僧侶の選択や場所などは自由ですが、自分で調整する必要があります。
霊園は宗旨・宗派不問のところが多く、霊園内のサービスは充実しているところが多いのが特徴です。
墓地、墓所とは

一方で墓地や墓所は、寺院の境内地にあるお墓を指します。
墓地や墓所では霊園とは違い、檀家になる必要があるケースが多くなります。
檀家になるということは、お墓の年間管理費やお布施を支払うことで、お墓を建てるだけでなく、寺院の運営を支える支援者になるといった意味もあります。
これだけを聞くと、檀家になることは金銭的負担が増えるだけではないかと思われる方も多いでしょう。
しかし、檀家になることで法事や法要を手厚く行っていただけるため、故人の供養をしっかり行いたいとの思いがある方には人気があります。
また、簡単に檀家になれるわけではなく、自分がその寺院の宗旨・宗派を信仰していることが前提になります。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。
24時間365日無料相談
電話をかける

後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
霊園、墓地の種類や特徴
次に霊園や墓地の種類や特徴について紹介していきます。
以下で霊園や墓地ごとに詳しく説明していきますので、参考にしてください。
公営霊園
公営霊園は都道府県や市町村などの自治体が運営する霊園です。
霊園使用の申し込みや改葬の手続きなどは全て役所が窓口となって対応してくれます。
民営霊園
民営霊園は公益法人や宗教法人などが運営する霊園です。
販売や管理しているのは、民間業者になります。
民間業者は霊園の経営を法的に認められていないので、公益法人や宗教法人から販売や管理のみが民間業者に委託されています。
寺院墓地
寺院墓地の管理主体は、寺院の僧侶になります。
墓地は寺院の敷地内にあります。
共同墓地
共同墓地は自治会長などが管理している地域の共同の墓地になります。
中には、自治会内で墓地管理組合を設けているところもあります。
霊園、墓地の種類ごとのメリットデメリット

次に霊園や墓地の種類ごとのメリットやデメリットについて紹介していきます。
それぞれのメリットやデメリットを比較して、霊園や墓地を選ぶ際の参考にしてください。
公営霊園
まずは公営霊園のメリットとデメリットから紹介していきます。
メリット
公営霊園の最大のメリットは、利用する際の費用が抑えられる点です。
また、管理が地方自治体なので霊園が経営破綻する心配がありません。
公営霊園は、宗旨・宗派不問であることが多いので、宗教や業者の制限がない点もメリットです。
デメリット
公営霊園のデメリットは、他の霊園や寺院と比べると費用が安いので人気があり、空きがないケースが多い点です。
そのため、利用希望者は抽選待ちをしている場合が少なくありません。
また利用するには、霊園がある市町村が管轄する地域に住んでいる必要があるなどの条件があります。
さらに、届出書類などの手続きに手間がかかることはデメリットの一つです。
民営霊園
次に民営霊園のメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
民営霊園のメリットは、他の霊園と比べると施設の管理が行き届き、充実しているところが多い点です。
また、寺院墓地のように宗教に制限があるケースがほとんどない点はメリットになります。
民営霊園は自由度が高く、区画面積や墓石のデザインなどを自分の希望に合ったものにしやすい点もメリットといえます。
デメリット
民営霊園のデメリットは、公営霊園と比べると費用が高額になるケースが多い傾向にある点です。
また、民営霊園では石材業者が決められていることが多く、自分が希望する業者を利用できないことがあります。
寺院墓地
次に寺院墓地のメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
寺院墓地のメリットは、寺院が法要や法事などの仏事のサポートを手厚く行ってくれる点です。
また、不安な点があればいつでも相談に乗ってくれるので安心感があります。
寺院に行けばすぐにお墓参りできる点もメリットです。
デメリット
寺院墓地のデメリットは、墓地を利用する際には檀家になる必要があり、年間管理費やお布施が必要な点です。
また、石材業者が制限されていることが多いことに加え、墓地の面積や墓石のデザインが決められていることが多い点もデメリットといえます。
共同墓地
最後に共同墓地のメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
共同墓地のメリットは、自宅のすぐ側にあるケースが多く、お墓参りなどがしやすい点です。
また、費用も比較的安いうえに、管理しているのが自治会なので、安心感があることもメリットでしょう。
デメリット
共同墓地のデメリットは、管理の質については各自治体で異なる点です。
中には管理が不十分な墓地もあるので注意が必要です。
また、お墓参りのたびに隣近所と顔を合わせるケースが多く、近所付き合いに気を遣う点もデメリットです。
他の家庭のお墓と比較しがちになるので、こちらもデメリットとされています。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。
24時間365日無料相談
電話をかける

後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
霊園、墓地を選ぶ際のポイント
それぞれのメリットやデメリットが理解できたところで、次は霊園や墓地を選ぶ際のポイントについて紹介していきます。
これらに注意しながら霊園や墓地を選んでいくことをおすすめします。
アクセス面
ポイントとして、まずはアクセス面について考慮して検討していくことをおすすめします。
実際に見学に行ってアクセス面や霊園内の設備や環境を体感することで、イメージがわきやすくなります。
お墓を建立してからも故人の供養のためにお墓参りに行く機会は多いでしょう。
そのため、立地の良い場所にある霊園や墓地を選ぶことがおすすめです。
経営主体について
また、経営主体がどこなのかによって特徴もそれぞれ異なるので、どこを重視するのか優先順位を考え、自分に合った特徴の霊園や墓地を選択することが大切です。
経営主体によって大体の費用の予想がつくので、併せて検討するといいでしょう。
自分が信仰している宗教や宗派について
自分が信仰している宗教や宗派が、希望する霊園や墓地で利用できるのかも事前に確認しておく必要があります。
施設が充実していて、雰囲気が好みであったとしても、自分の宗教や宗派が利用できなくては意味がありませんので、注意が必要です。
石材店の指定の有無について
霊園や墓地によっては、石材店を指定されるケースがあります。
自分が希望する石材店を利用できなかったり、複数の業者で見積もりを比較できなかったりする場合もあります。
霊園にお墓を建てるまでの手順
霊園にお墓を建立する際の手順を以下にまとめます。
流れを知ることで、スムーズに進めていくことができますので、以下を参考にしてください。
- 霊園の資料を取り寄せる
気になった霊園の資料を取り寄せて、あらかじめ情報収集をしましょう。
- 現地に見学へ行く
見学に行くことで実際にお墓を建てた際のイメージがつきやすいです。
- 気に入った霊園と契約を結ぶ
空いていればすぐに契約できますが、空きがないこともあるので、早めに手続きを進めることをおすすめします。
- 支払いをすると、許可証が発行される
永代使用料を支払った後に、墓地の使用許可証が発行されますので、大切に保管しましょう。
- 石材店に依頼してお墓の見積もりや図面を作成してもらう
比較のためにできればいくつかの石材店で、見積もりを出してもらうことをおすすめします。
- 石材店と契約を結ぶ
契約してから墓石の工事が完了するまでは、1~3カ月程度要します。
- 工事
基礎工事、外柵工事、石碑工事の3段階に分かれており、希望すれば見学することもできます。
- 完成
お墓が完成したら開眼法要(かいげんほうよう)を行いましょう。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。
24時間365日無料相談
電話をかける

後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
霊園にかかる費用

次に霊園にかかる費用の相場について紹介していきます。
お墓を建てる際に必要となる総額費用の相場は、100万円〜350万円程度です。
この内訳には墓石代や墓地代、年間管理費などが含まれています。
それぞれにかかる費用について説明していきます。
墓石代
墓石代とは、墓石を建てるために必要な費用です。
墓石代の費用の相場は、60万円〜200万円程度になります。
選んだ墓石の種類によって費用は大きく変わり、外国産のものに比べて国産のものが高い傾向にあります。
石の材質によって色合いや耐久性も変わってきますので、総合的に判断して選ぶことをおすすめします。
墓地代
墓地代とはお墓を建立する土地にかかる費用のことです。
墓地代は墓地の永代使用権を買っているため、別名「永代使用料」とも呼ばれています。
永代使用料は35万円〜130万円程度が相場になります。
年間管理費
年間管理費とは、霊園のメンテナンスや管理に必要な費用のことです。
一般的には年に1回支払います。
この年間管理費は、霊園の共有スペースの清掃や共用設備の改修などの際に使用されます。
なお、自身の墓地の管理については、自分たちで行う必要があります。
年間管理費は霊園や墓地のタイプによっても異なりますが、以下に種類別の相場を紹介します。
- 寺院墓地:1万円前後/年
- 民営霊園:5000円~1万5000円程度/年
- 公営霊園:4000円~1万円程度/年
区画面積が広くなればなるほど、費用も高くなる傾向にあります。
区画面積と年間管理費についての一例を以下にまとめます。
- 1平方メートル:6000円前後
- 1.5平方メートル:9000円前後
- 1.8平方メートル:1万円前後
- 2.25平方メートル:1万5000円前後
- 3平方メートル:1万6000円前後
霊園を利用する際に注意すべきこと
次に霊園を利用する際に注意すべきことについて紹介していきます。
注意点を押さえておくことで、トラブルを防ぐことにつながるので、以下を参考にしてください。
前の章でも説明しましたが、霊園によっては石材店が指定されている場合があります。
このようなケースでは他の石材店と比較できず、指定の石材店から言われるがまま話が進んでしまうことがあるので注意が必要です。
また、祭祀財産は分割相続ができないので、墓地を承継する際には法定相続人全員の同意が必要になります。
公営霊園の場合には特に手続きが厳しく、さまざまな書類の提出を求められることが多くなります。
民営霊園の場合には、公営霊園と比べると柔軟に対応してもらえるケースが多いのですが、しっかりと手続きをしないと後々トラブルになることもあるので注意しましょう。
お墓を建立した際に勘違いしやすいのですが、墓地は買ったのではなく、その土地に対して永代に使用する権利を得ているといった意味合いなので、注意が必要です。
そのため、墓地が不要になった場合は、管理人に返還しなければならず、墓地を転売したり、他者に貸し出したりすることはできません。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。
24時間365日無料相談
電話をかける

後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
霊園を替える際の流れ
「改葬」とは、霊園を替えることを指します。
ここからは改葬の流れについて紹介していきます。
以下に流れを紹介しますので、参考にしてください。
なお、札幌市にあるA霊園から函館市にあるB霊園にお墓を移す方法として以下にまとめます。
- 新しいお墓をB霊園に決める
- B霊園から「受入証明書」をもらう
- 現在のお墓であるA霊園の管理者に相談する
- 札幌市役所から「改葬許可申請書」を入手して作成する
- 「改葬許可申請書」にA霊園の署名捺印をもらう
- 札幌市役所に「受入証明書」と「改葬許可申請書」を提出し、「改葬許可証」をもらう
- 遺骨を取り出す
- A霊園のお墓を撤去して、B霊園に移設する
- B霊園に納骨する
- B霊園に「改葬許可証」を提出する
上記のような流れで手続きを進めていきます。
やるべきことが多く、複雑な手続きもあるので困った際には、各市町村役場に確認することをおすすめします。
霊園が経営破綻したらどうなる?

利用していた霊園が経営破綻した場合にはどうなるのか、不安に思う方もいるでしょう。
そこでここからは、霊園が経営破綻した場合の対応について紹介していきます。
霊園が経営破綻したとしても、故人の墓地が取り壊されたり、移動されたりすることはまずありませんのでご安心ください。
一般的には経営破綻したとしても、他の事業者に経営が引き継がれていくことになります。
ただし、運営は継続できても民間の業者を雇えなくなってしまう恐れがあるので、霊園内の補修や整備が行き届かなくなることは考えられます。
経営元が変われば利用料が上がるケースも少なくありません。
そのため、霊園や墓地を選択する際には、霊園の経営状況も考慮して検討することをおすすめします。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。
24時間365日無料相談
電話をかける

後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
霊園、墓地の違いまとめ

ここまで霊園や墓地の意味や特徴、注意点などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 公営霊園の最大のメリットは、利用する際の費用が抑えられる点である
- 寺院墓地は寺院が法要や法事などの仏事のサポートを手厚く行ってくれる
- 墓地が不要になった際は、転売したり他者に貸し出したりすることはできない
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。

こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。