お墓
お墓の管理費はいくらかかる?相場から払わない選択肢まで解説
更新日:2024.02.03 公開日:2021.06.22

記事のポイントを先取り!
- お墓の管理費は公営墓地が一番安い
- お墓の管理費は平均1万円程度
- 管理費の支払いは、多くは年に一度の口座振替
- 管理費を滞納すると、お墓は撤去される
お墓の契約が済み、永代使用権を得るとお墓の維持費である「管理費」が継続的に発生することが一般的です。
お墓の管理費とは、墓地や霊園を管理・運営していくために必要な費用です。
通路や駐車場という共有部分の整備や道料金や光熱費に宛てられていることが多いです。
墓地や霊園の規程により遺骨が納骨されていない場合も支払う必要があります。
お墓の管理費は、墓地や霊園の管理・運営団体によって規定や金額は様々です。
そこで今回、
- 運営団体ごとに変わる、お墓の管理費の相場
- 管理費を支払う際の支払方法と注意点
- 管理費を滞納してしまった場合
について、解説していきます。
お墓は継承者がいる限り代々にわたって受け継がれていくことを前提としています。
管理費を支払い続けていれば永代にわたって使用できます。
先祖代々の供養を続けていく事ができるのが従来のお墓のスタイルになります。
将来的に継承者がいなくなったときに考えたい『永代供養墓』についても触れながら詳しくご紹介します。
是非最後までご覧ください。

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お墓の管理費の相場
墓地を管理・運営している団体によって「民営墓地」「公営墓地」「寺院墓地」に分かれ、団体ごとに管理費の相場も変わります。
管理費は年間管理費として一年に一度管理団体に納めるほか、事前に数年分をまとめて前納できる場合もあります。
それぞれの管理団体に納入の方法を確認する必要があります。
管理費の相場に加え、それぞれの墓地の特徴も併せてご紹介します。
民営墓地の相場は5千〜1万5千円
民営墓地とは、公益財団法人や宗教法人が管理運営している墓地を指します。
宗旨宗派を問わず自由なスタイルで墓石を建立することが可能な墓地も多くあります。
施設によって、お盆時期やお彼岸時期に最寄駅から送迎バスを出すといった独自のサービスを打ち出す民営墓地もあります。
敷地内に法要施設や会食スペース、小児用の休憩スペースが併設され、設備や施設全体が充実しているのも民営墓地ならではの特徴です。
公営霊園に比べると管理費の相場は少し高いですが、施設や立地が充実していると言えます。
公営墓地の相場は4千〜1万円
公営墓地とは、都道府県や市区町村という地方自治体が管理運営している墓地を指します。
世代や家族形態問わず多くの方々が利用する公営の施設です。
施設により土日祝日は管理事務所が閉まるといった制約がありますが、地方自治体が運営しているため管理費の相場は最も安いと言えます。
公的機関が運営する墓地ということで非常に人気で、申し込みに際しては抽選になります。
必ずしも利用できるわけではないので注意が必要です。
寺院墓地の相場は1万円前後
寺院墓地とは、各お寺が管理・運営している墓地をさします。
長きにわたってお寺とのお付き合いがある場合、寺院の敷地内にある墓地に先祖のお墓がある場合も多いです。
「檀家」として扱われ、両親や祖父母がお寺に対し寄付を行うということもあります。
先祖代々から長く、お寺が遺骨を守ってくれていると考えると安心感があります。
万が一の葬儀の時も迷わずに檀家寺にお願いすることが可能です。
寺院墓地を利用するためには、お寺の檀家になる必要があるということになります。
格式高く由緒正しいお寺にお世話になることは、それ自体がステータスとなることもあり、お墓の管理費は高額になることもあります。
寺院墓地の管理費の相場は1万円前後ですが、併せて寄付が必要な場合もあり総額で年間10万円ほど支払う場合もあります。
お墓の管理費の支払い方法

お墓の管理費の支払い方法は、多くは年に一度、所定の期日に銀行口座からの引き落としで支払いが行われます。
墓地の管理団体によって支払い方法が異なる場合もありますので、事前に確認が必要です。
もう少し詳しくご紹介します。
支払い方法は年一度
管理費は、基本的に年間管理費として年に一度お支払いします。
お支払方法はお墓の契約時に口座引き落としの手続きをしている場合が多く、所定の日にちに口座振替が行われます。
口座の登録をしていない場合はお墓の管理事務所に直接持っていくことが可能です。
年に一度、お盆やお彼岸やお参りの時期に併せてお支払いしても良いです。
事務所にお持ちする際は、現金は封筒にいれなくても構いません。
窓口で「管理費のお支払いに来ました」とお声をかけ、お墓の契約者の名前を伝えます。
封筒に入れる場合はどのような封筒を用いても失礼にはあたりません。
白い無地の封筒に表書きを「管理費」「管理料」「護持会費」とし、名前を記載するとより丁寧になります。
お墓の管理費は誰が支払う?
お墓の管理費は、基本的にはお墓を継承している人が支払いを行います。
継承している人とはお墓を継ぐ人をさします。
その家の長子でなければならないという厳密な決まりはありません。
家族ごとに供養の仕方も違いますので、どなたがお墓の継承者となるかは家族でしっかり話し合う必要があります。
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お墓の管理費を滞納した場合
お墓の管理費はお墓を維持するために必要な費用です。
管理費を滞納するとお墓を使用することができなくなってしまいます。
管理・運営している団体ごとに規定や年数は様々です。
多くは管理費を1~3年滞納すると、墓地に立札で告知されることとなります。
既定の期間を過ぎても契約者や親族の申し出が無い場合は規定に倣った対応がなされます。
お墓が撤去される
所定の期間管理費が支払われない場合お墓は使用権を失います。
管理者の権限により墓石が撤去され、更地に戻されます。
その後は区画を整備した後に改めて売りに出されることになります。
一度使用権を失ったらその場所は二度と使えなくなると考えて良いです。
所定の期間の間に契約者や親族の申し出があった場合は管理団体と今後についてお話合いが持たれますのでこの限りではありません。
遺骨は合祀墓へ納骨される
納骨をすませていた場合は遺骨が取り出されます。
その後は団体が管理する合祀墓に納骨されるか、施設がない場合は運営元が別の合祀墓に移されることになります。
合祀墓は不特定多数の方々が一緒に納骨されるスタイルです。
一度、合祀墓に納骨されたら特定の方の遺骨を取り出すことはできなくなります。
お墓の管理費を払わない選択肢
承継していくことを前提に建立されるお墓は、ほぼ必ず管理費が発生し続けます。
少子高齢化や核家族化が進む現代、お墓も多様化の時代となっています。
承継者がいない場合、お墓の管理費を支払えなくなることを危惧する方も多くいると考えられます。
管理費を支払わなくても良い形式のお墓に移ることを検討する必要があります。
永代供養墓なら管理費がかからない
お墓を承継していくことができない、もしくはお墓を承継することを考えていない場合、永代供養墓を検討してみてはいかがでしょうか?
施設によって異なりますが、永代供養墓は管理費がかからないことがあります。
永代供養墓とは、一代限りで申し込むことができるお墓となります。
永代供養墓に申し込んだ遺骨は無縁仏とならず、管理団体が親族に変わり供養を執り行います。
墓じまい
お墓を更地に戻し、使用権を墓地の管理団体へ返還することを墓じまいと言います。
今まで使用していたお墓を継いでいくことが難しくなった場合、前項のように永代供養墓に移ることを含め、墓じまいを検討することもできます。
墓じまいには、『離檀料』を求められる場合があります。
墓石の解体費用が発生するほか、使用している墓地が寺院墓地で別の永代供養墓を検討する際は檀家を離れるための費用です。
どちらにしても墓じまいには費用が発生します。
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誰も入っていないお墓の管理費を払っている?
生前にお墓を準備することを「寿陵(じゅりょう)」と呼びます。
親族がお墓を求め、寿陵(じゅりょう)でお墓を購入した場合も管理費は発生します。
生きている間にお住まいの地域や状況が変わり、お墓を誰も使わないという場合は、お墓の返還手続きをすることが良いです。
墓石が建立されていれば墓石の解体費用が発生します。
更地であって、未使用の場合は墓地の返還費用は発生しないところが多いです。
契約時に頂いた管理規程や契約書を確認する必要があります。
多くは書面で返還手続きをするのみとなり、郵送のやりとりが可能な場合もあります。
墓地や霊園の管理団体に問い合わせることが望ましいです。
お墓の管理費のまとめ

継承を前提としている従来のお墓では管理費が発生し続けることは当然であります。
承継者がいなくなる状況がある場合、管理費を支払わなくても良い永代供養墓を検討し、家族や親族間でよく話し合うことがよいです。
ポイントをまとめると、以下のようになります。
- お墓の管理費は墓地の管理・運営団体によって変わる
- 管理費は民営墓地で5000円~1万5000円、公営墓地で4000円~1万円、寺院墓地で平均1万円が相場
- 管理費は、多くは年に一度の口座振替で支払われる
- 管理団体の既定の年数を過ぎ管理費を滞納すると、お墓は撤去され更地に戻される
ここまでお墓の管理費の相場の情報や、支払い方法などを中心にお伝えしてきました。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。