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終活

「おひとりさま」が終活を始めるタイミングは?準備の流れを解説

更新日:2022.11.17

遺品

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記事のポイントを先取り!

  • ・おひとりさまとは同居する相手のいない単身者のことである
  • ・終活は健康なうちから始めることがおすすめである
  • ・おひとりさまは孤独死のリスクが高いと言える

平均寿命が長くなった現代においては、健康なうちに終活に取り組む方も増えていますが、おひとりさまの終活についてはご存じでしょうか。
近年では終活の人気は年々上がっており、終活について知ることは大切なことになります。

そこでこの記事では、おひとりさまが終活を始めるタイミングについて詳しく説明していきます。

この機会におひとりさまの終活の方法やメリット、準備などについて覚えておきましょう。
おひとりさま向けの保証人代行サービスについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. おひとりさまとは
  2. おひとりさまが終活を始めるタイミング
  3. おひとりさまに終活を勧める背景とおひとりさまのリスク
  4. おひとりさまが終活にやるべきこと
  5. おひとりさまが終活をするメリット
  6. 通常の終活とは違う「おひとりさま」の準備
  7. おひとりさま向けの保証人代行サービスとは?
  8. おひとりさまの終活のまとめ
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おひとりさまとは

まずは「おひとりさま」とは、どういった意味合いなのか紹介していきます。

おひとりさまとは、同居する相手のいない単身者のことを指します。

おひとりさまとは終活以外でもよく耳にすることばであると思います。
例えば、女性においてのおひとりさまのイメージとしては、「自立した女性」「ひとり時間を楽しむ女性」などの良いイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。

では、次に「おひとりさま」ということばに、「終活」を合わせてみましょう。
イメージが随分と変わった方も多いかと思います。

終活とは、人生の最後を迎える準備になり、そこにおひとりさまというワードが付いた際のイメージとしてよく挙げられるものを以下にまとめます。

  • 生涯結婚せずに1人で暮らしている人
  • 離婚や死別で1人で暮らしている人
  • 親族がいても縁が切れて1人で暮らしている人
  • 独立した子どもが遠方にて1人で暮らしている人
  • 現役を引退して1人で暮らしている人

このようなイメージが多く挙げられます。
現代は平均寿命が年々上がり、「人生100年時代」とも言われています。

年々、高齢者のひとり暮らしの割合は増加しており、ある調査では現在、65歳以上男性の8人に1人、65歳以上女性の5人に1人がひとり暮らしだと言われています。

おひとりさまだからこそのリスクはありますので、万が一のときのことを考えておひとりさまが終活することは、非常に大切なものになります。

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おひとりさまが終活を始めるタイミング

次におひとりさまが終活を始めるタイミングについて紹介していきます。
終活を始めるタイミングに明確な決まりはなく、いつがベストタイミングなのかは人それぞれになります

ただし共通して言えることは、元気なうちに早めに取り掛かるほうがいいということです。
人は誰しも年老いていくものであり、徐々に筋力が低下したり、病気になったり、認知機能や判断能力が低下していきます。

人生を楽しく、自分らしく生きるためにも元気なうちから残りの人生について考えることは大切なことです。

逆に言いますと、終活に早すぎるということはありません。
定年退職時や誕生日などの今後の人生について考える節目に、終活も視野に入れていくといいでしょう。

おひとりさまに終活を勧める背景とおひとりさまのリスク

次は本題に入り、おひとりさまに終活を進める背景や、おひとりさまでいることのリスクについて紹介していきます。
近年は核家族化が進み、おひとりさまが非常に増えています。

1人で暮らすことにはそれなりにリスクもありますので、この機会に終活の必要性について考えてみてください。

体の異変に気が付きにくい

普段家族と一緒に暮らしていれば少し顔色が悪かったりすると、家族が気づいてくれるケースも多いのです。

しかし、おひとりさまの場合は1人暮らしのため、こうした体の異常に気づいてくれる人はいないということです。

そのため、自分で体調の変化に気づき、病院を受診したときには、重症になっているようなケースがよくあります。
これはおひとりさまのリスクであると言えます。

コミュニケーションが減る

家族と暮らしていると自然に日常会話するため、コミュニケーションを取る機会が多いのです。

話すことはストレスを解消したり、脳の活性化、安心感にも繋がると言われています。
しかしおひとりさまの高齢者は話し相手がいないため、認知症のリスクも上がってしまいます。
それだけでなく、人と人の関わりがないことで鬱などの精神疾患を抱える方もいます。

これは現在コロナ禍のため、人と人の接触が絶たれている現代においても大きな問題です。

高齢者だけでなく、若い人もコロナ禍でコミュニケーションが減少したことで、不安やストレスを抱えている人が増えています
これは人と人が関わるコミュニケーションの大切さを表していると言えるでしょう。

暮らしの質が下がる

1人暮らしが長くなると暮らしの質が落ちることもあります。

加齢と共に体力や筋力が落ちてくることは生理的現象で誰しもに起こりますが、おひとりさまの場合はこれに気づきにくいのです。

当たり前のように行っていた家事が億劫になり、偏った食生活や生活環境も荒れてきて暮らしの質が低下していくとされています。
高齢者は特にこのような状態に陥りやすいとされていますので、注意が必要です。

入院する手続きに困る

おひとりさまは入院する際にも困ることが多くあります
例えば具合が悪くなり、そのまま緊急入院になった場合に入院時に使う着替えや洗面用具なども、1人暮らしで身内が遠方にいる場合にはすぐに持ってきてもらえません。

また、手術や検査する際には同意書にサインが必要ですし、入院するのにも保証人にサインしてもらう必要があります。

このように入院するのには、身内の協力が必要になるため、身寄りがいないおひとりさまの場合は本人だけでなく、病院側も対応に非常に困ってしまいます。

終末期医療の希望が伝わらない

万が一、突然の事故や病気の悪化などで意識状態が悪くなり、生死に関わる意思決定が必要になった際にも困ることがあります。

家族が傍にいる方であれば、本人の希望を医療者側に伝達できますが、おひとりさまで遠方の家族も本人の意思を知らないケースでは延命治療すべきなのか迷います。

家族間でもさまざまな意見があると思いますので、事前に知らないケースでは戸惑いや混乱をきたすことが多くあります。

そのため、元気なうちから終活にて何かあったときの意思決定を提示し家族間で話し合っておくことは大切になります。

孤独死の可能性がある

家族や地域社会との繋がりが全くない高齢者の場合、孤独死のリスクが高くなります
冬場は特にそのリスクが高く、脱衣所と浴室との温度差によるヒートショックでの死亡率は交通事故での死亡率よりも上回るとされています。

また、心筋梗塞や脳梗塞などで倒れた場合にも何日も気づかれずに発見されたといったケースも珍しくありません。
このように、おひとりさまは孤独死のリスクが高いと言えます。

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おひとりさまが終活にやるべきこと

リスクがわかったところで、次に終活としておひとりさまがやるべきことについて紹介していきます。
以下を参考に、老後のリスクに備えてやるべきことをしっかりと確認しておきましょう。

エンディングノートを書く

エンディングノート」とは、最近話題になっている終活に欠かせないツールです。

エンディングノートには、自分の死後の要望をはじめ、家族や友人に伝えたいことを自由に書けます
記載内容としては、財産や終末期の希望、死後のことなど自分のこと以外にペットや家族のことなど項目は自由です。

エンディングノートに遺言書のように法的な威力はありませんが、だからこそ自由に自分の考えを書けます。
書いているうちに自分と向き合ってこの先の人生をどのように行きたいのかも考える良い機会にもなりますので、エンディングノートを作っておくことをおすすめします。

エンディングノートは書店や100円ショップなどで購入でき、インターネットからも無料ダウンロード可能です。

かかりつけ医をつくる

終活の一環としてかかりつけ医をつくっておくことも大切になります。

かかりつけ医があれば、長い目で自分の身体の状態を把握してくれ、体調が悪い時にも相談しやすいのです。

持病があり、複数の病院に通院している際にはかかりつけの薬局も作っておくと安心できます。

最近ではお薬手帳が一般的になっており、どこの病院を受診しても内服内容が手軽にわかるようになっています。
かかりつけ薬局があれば飲み合わせの相談やアドバイスを気軽にもらえます。

入院の準備しておく

高齢になると突然の体調悪化などで緊急入院することも十分あり得ます。

そのため、突然の入院に備えて入院時に必要な物品をひとまとめにしておき、わかりやすい場所に置いておくことをおすすめします。
その際には健康保険証や少額の現金、自宅のスペアキーやお薬手帳、入院中の着替えや洗面用具、親戚や友人・知人などの連絡先などもバッグに入れておくと便利です。

万一に備えて20〜30万円程度の必要最低限のお金を入金した口座を作り、そのキャッシュカードを入れておくのも1つの方法です。

この通帳があれば、信頼のおける人に代わりにお金を引き出してもらえますので、病院の支払い時にも安心できます。
暗証番号についても、他の銀行口座とは異なる番号にしておけば、悪用される危険もなく防犯上も安心できます。

身元保証人や引受人を決めておく

病院に入院した際には保証人のサインを求められることがほとんどであり、退院後の調整時に相談役となる身元引受人も必要になります。
一般的には家族がこの役割を担うことがほとんどになりますが、身内がいない場合、このときに困ってしまいます。

そのため、あらかじめこのようなときのためにも頼れるような人に依頼しておきましょう。
入院費用や入居費用の支払いなどの金銭面が絡むことになるので、遺言書の記載や生命保険加入等により、依頼した人にお金が残せるようにしておくことをおすすめします。

頼れる人がいないケースでは、専門家や事業者などの専門業者に頼む方法があります。
この際には情報収集を早めに行って信頼できる専門家などを探すようにしましょう。

以下の章で保証人代行サービスについても触れていますので、ぜひご覧ください。

身の回りの整理

おひとりさまの終活において必要なこととして身の回りの整理が挙げられます。
長年生活していると、年々持ち物が増えていきますので、必要な物と不要な物を分けて不用品は早めに処分することをおすすめします。

物理的に見ても室内にたくさんの物があふれていると、つまずいたりして転倒するリスクも高まります。
万が一亡くなった際にも物が多いと遺品整理に遺族が苦労することも心配されます。

老後に向けてできる限り物を減らし、身軽にすっきりと生活できるように整理していくことをおすすめします。

資産の整理

おひとりさまの終活では遺産の整理も必要になります。
今現在、不動産や預貯金資産などはどの程度あるのか把握し、年金などの収入や支出などのお金の流れをしっかりと把握することが大切です。

お金の流れを把握することで財産管理を他人に依頼するときも安心できます。
資産については、一覧表を作成し一目でわかるようにしておくことをおすすめします。

死後の手続きの準備

人は亡くなるとさまざまな手続きが必要になります。

葬儀や納骨のこと、死後の行政手続きは誰に依頼するのか、財産や遺産は誰に残すのか、遺品の処分はどうするのかといったさまざまなことを決めなければいけません。

この際にエンディングノートを活用すると、スムーズに手続きが行え、自分の考えもまとまります
必要時は遺言書を作成して専門家などと契約を結ぶこともおすすめします。

おひとりさまが終活をするメリット

次におひとりさまが終活するメリットを紹介していきます。
終活にはさまざまなメリットがありますので、以下を参考にしてください。

遺産を残したい人に相続させられる

預金や不動産、株などの遺産は自分が亡くなったあと、誰に引き継いでもらうのか決めておく必要があります。
法定相続人がいなければ相続財産は行き場がなくなってしまいます。

相続人についても規定があり、例えば内縁の関係であれば相続権がなかったりします。
自分が亡くなったあとに残された人が混乱しないようにするためにも、遺言書には誰に遺産を引き継いでもらうのか記載しておく必要があります。

法定相続人以外にも特定の相続人に多めに財産を残したい場合には、遺言内容を実現する遺言執行者を決めておくことで、相続手続きがスムーズに進みます。
終活をすることで遺産を残したい人に相続させられる点は終活のメリットだと言えます。

希望の葬儀やお墓に入れる

近年は終活の一環として、葬儀やお墓の生前予約に取り組む人が増えているのが現状になります。
ひと昔前までは生前に葬儀やお墓を予約することは、縁起が悪いとされていました。

しかし、近年では高齢者のおひとりさまが増加していることもあり、葬儀やお墓の生前予約は一般的になっており、葬儀場ではプランが組まれているところもあります。

事前に葬儀社や墓地を見学して自分の希望に合う規模や内容のプランを選択し、内金を支払うことで希望に合った葬儀やお墓にはいることが可能になりました。

葬儀やお墓だけでなく、永代供養についても生前予約できるので検討しておくことをおすすめします

孤独死のリスクを減らせる

終活して地域のコミュニケーションを深めたり、何かあったときのために頼る人を決めておくことで、孤独死のリスクを減らせます

例えば、自宅で転倒して動けなくなったり、持病の発作を起こした際にも気にかけてくれる人がいれば早期発見に繋がります。

「死」に対しての不安がなくなる

人は誰しもいつかは死を迎えますが、死後の葬儀やお墓のこと、遺産相続などのさまざまな不安を抱いています。

終活をすることで、元気なうちからさまざまなケースに備えて準備することが可能になり、不安が軽減されます。

さらに、残りの人生をどのように生きるか考えることは、これからの人生を質の良いものにすることにも繋がると言えます。

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通常の終活とは違う「おひとりさま」の準備

次に通常の終活とは異なるおひとりさまだからこその終活について紹介していきます。
おひとりさまの終活で必要なものを紹介していきますので、以下を参考にしてください。

財産管理委任契約(生前事務委任契約)

財産管理委任契約は別名、生前事務委任契約とも呼びます。
これは、判断能力はあるが、自分が病気や怪我などで動けない場合などにおいて、各種事務を信頼できる人あるいは法人に任せる契約です。

任意後見契約

任意後見契約とは、認知症などで判断能力が低下した際に財産管理や各種事務を信頼できる人あるいは法人に任せる契約です。

医療のための事前指示書

自分が意識不明になった際などに、今後の延命治療の希望などを事前に指示しておく書類です。

死後事務委任契約

死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後の葬儀・納骨・家財整理などの死後事務を信頼できる人あるいは法人に指示し、その執行を依頼しておく契約です。

尊厳死宣言書

尊厳死宣言書とは、終末医療について信頼できる人あるいは法人に指示しておく書類です。
例えば人工呼吸器をつけないと延命できない場合などに、延命を望むのかそれとも尊厳死を望むのか意思を表示できます。

遺言書

遺言書とは法的な威力のある書類で、遺産の配分や寄付等について指定しておく書類です。

おひとりさま向けの保証人代行サービスとは?

最後におひとりさまに向けた保証人代行サービスについて紹介していきます。
メリットやデメリットも含めて紹介していきますので、検討する際の参考にしてください。

保証人代行サービスとは

保証人代行サービスとは、保証会社が契約者の連帯保証人となってくれるサービスのことです。

例えば、賃貸物件の契約の際に必要となる連帯保証人を依頼できますので、滞納家賃や修繕費、原状回復に必要な費用などを代行して不動産会社や大家さんに支払ってくれます。

近年はさまざまな理由から連帯保証人を契約時に立てられない方も増加しているため、このような保証人代行サービスを利用する方も増えています。

最近では、スムーズに賃貸契約できるように不動産会社で保証人代行サービスを導入していることもあるようです。
これは不動産会社が入居者を増やすための業務としておこなっているケースも多くあります。

メリット

保証人代行サービスのメリットとしては、第三者であれば保証会社の審査に通らないケースでもこちらを利用すれば審査が通りやすかったりします。
保証人代行サービスは、融通が利きやすいことが多いようです。

デメリット

デメリットとしては、目的が賃貸物件などの契約をスムーズに行うための保証人代行サービスであるため、保証会社に比べると対応できる範囲は限定される点です。

そのため、気に入った物件があったとしても、保証人代行サービスが受けられるとは限りません。
また保証人代行サービスの中には、運営が不動産会社でないため、トラブルに発展するケースも珍しくありません。
中には悪質な保証人代行業者もいるので、このようなサービスを受ける際にはしっかりと事前に調べる必要があります。
保証人代行を利用する前にあらかじめどのようなサービスを受けられるのか、ホームページや電話などで詳しく確認しておくことをおすすめします。

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おひとりさまの終活のまとめ

ここまでおひとりさまの終活のタイミングやメリットなどを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • おひとりさまの場合は1人暮らしのため、体の異常に気づきにくい
  • 終活する際にはエンディングノートを活用することがおすすめである
  • 終活することのメリットは遺産を残したい人に相続させられることである

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(たなか)

田中 大敬(たなか ひろたか)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。

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