お墓
樹木葬では檀家にならなくて大丈夫?一般的なお墓との違いまで解説
更新日:2022.05.26 公開日:2021.08.06

記事のポイントを先取り!
- 檀家は後継者が必要な制度
- 檀家は仏事一切を仕切ってもらえる一方、費用がかさみがち
- 樹木葬は檀家になる必要はなく、後継者も不要
樹木葬は自然な形で遺骨を土に還す供養方法として注目を集めています。
これまでの檀家制度にこだわらない、新しい葬儀形式を考える方も増えてきました。
「樹木葬では檀家にならずに葬儀をだせるのか」気になるのではないでしょうか?
そこでこの記事では檀家制度とは何かを中心に解説していきます。
樹木葬と檀家制度、一般的なお墓での供養との違いについて理解を深めていきましょう。
檀家をやめる方法についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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檀家とは?

檀家とは、特定の寺院の経済的支援をしている家のことです。
最近はお寺との結びつきが薄い家が少なくありません。
「自分は檀家になるべきなのかわからない」という方もいるかもしれません。
檀家の役割などについて解説していきます。
檀家の役割
葬儀や法要など一切の仏事は、檀家になったお寺に取り仕切ってもらえます。
先祖代々のお墓がある場合には、お墓があるお寺の檀家になっていることが多いです。
そもそも、江戸時代にはほとんどの人が所属するお寺を持ち、檀家になっていました。
当時はキリスト教排除のため、幕府が民衆への「檀家証書」交付を義務付けたからです。
お寺が地域のまとめ役となり、檀家は地域共同体の役割を担うようになりました。
ところが、現代では核家族化が増え、コミュニティのあり方が変化しています。
仏事のとき以外で、檀家制度を意識することは少ないのではないでしょうか。
また、跡継ぎがいないことから、檀家を続けるのが難しいケースが多くなっています。
檀家制度のメリット
お寺の檀家になるメリットしては以下の3つが挙げられます。
- お寺が決まっているので葬儀の時に慌てない
- 混みあうお盆やお彼岸でも法要の依頼がしやすく、手厚い法要が受けられる
- お寺との関係が密になり、仏事への理解が深まる
檀家になると定期的にお寺とかかわる機会があり、仏事について頼る先が決まっているという安心感があります。
檀家制度のデメリット
- 檀家になるために入檀料がかかる
- 法要にお布施、お寺への寄付など出費がある
- お寺のルールに従う必要がある
供養全般を取り仕切ってもらえる一方で、檀家としての出費をデメリットだと感じる人は少なくありません。
また、檀家と違うお寺で葬儀ができない、寄付を断れないなど、お寺のルールに不満を感じることもあります。
一般的なお墓の檀家制度について

檀家になるときにはどんな流れを踏むのでしょうか?
ここでは、檀家にかかる費用を含め、一般的なお墓の檀家制度について解説します。
檀家になる流れ
お付き合いのあるお寺がない場合には、葬儀社や知人の紹介でお寺を決めるケースが一般的です。
お寺の檀家になる流れは以下の通りです。
- お寺を葬儀社や知人に紹介してもらう
- 檀家の規則、墓地契約などを確認
- 「檀家契約書」や「墓地契約書」をかわす
檀家になることを入檀といいます。
入檀は、仏事の一切をお任せする代わりに経済的な援助をする契約といえます。
檀家にかかる相場など費用
お布施や寄付は、契約書に明記されている金額をしっかり確認しておきましょう。
お寺によって違いますが、檀家にかかる一般的な費用は以下の通りです。
葬儀にのみかかる費用
- 入檀費用:10万~30万円程度
- 戒名料:2万~100万円(ランクや寺院による)
- 通夜・葬儀のお布施:15万~50万円程度
葬儀以外にかかる費用
- 護持会費・維持費:年間5,000円~2万円程度
- 寄付(改築修繕費など含む):2万円くらいからお気持ちで
- 寺院行事・法要のお布施:1回3,000円~1万円程度(年間4回くらい)
- 年回法事のお布施:3万~10万円程度
なかには、年間数十万円の費用になるケースもあります。
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樹木葬では檀家にならなくて大丈夫?

樹木葬は樹木を墓標にし、墓地として認可を受けた場所に埋葬します。
檀家にならずに葬儀を執り行っても、問題ないのでしょうか?
結論から言えば、樹木葬は檀家になる必要はありません。
檀家制度では、遺族がお布施を納めることで、お墓を維持し法要を行います。
少子化が進む現代では檀家の後継者がなく、お墓の維持が難しいケースが増えています。
一方、永代供養や樹木葬は、そもそも後継者を必要としません。
後継者がいなくても供養を霊園に任せることができます。
費用を前納して長期的に供養を受ける仕組みなので、遺族が檀家になる必要がありません。
実際に、檀家になることを求められるケースは少ないようです。
一般的なお墓と樹木葬の違い

「樹木葬では檀家になる必要がない」と紹介してきました。
ここからは、一般的なお墓と樹木葬の違いをもう少し詳しく解説していきます。
檀家になる必要があるかどうか
一般的なお墓では、お寺の檀家になる必要があります。
仏事一切を仕切ってくれますが、ルールに従うことが窮屈に感じる場合もあります。
後継者がいない場合には、檀家としてお墓を維持するのが難しいです。
一方、樹木葬は宗教不問であり檀家になる必要はありません。
費用
一般的なお墓では、法要やお寺の行事に年間10万~数十万円かかります。
墓石を新たに用意する場合の墓石代・工事費は70万~300万円くらいです。
樹木葬では、埋葬時に40万円~70万円くらいの費用がかかります。
年間費用はないことも多く、かかる場合でも3,000円~1万円程度です。
供養方法
一般的なお墓では、お盆や命日のお墓参りで僧侶にお経を上げてもらいます。
また、三回忌や七回忌などの年回法要などを行います。
お墓は代々受け継がれ、骨壺ごとに一族を納骨していくのが一般的です。
樹木葬では骨壺を使わずに墓地に埋葬し、墓標として樹木を植樹します。
遺骨を取り出すことが難しい埋葬方法です。
お寺にもよりますが、年2~3回程度、寺院や霊園が供養してくれます。
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檀家はやめられる?

檀家をやめることはできますが、簡単なことではありません。
檀家をやめるということは、お墓を移す、墓じまいするということを意味します。
以下のように様々な手続きが必要になります。
- 檀家元のお寺に相談する
- 自治体に改葬許可を申請し、改葬許可証の発行を受ける
- 墓じまい法要、離檀料(5~20万円くらいが一般的)を納める
- 墓じまい、改葬を行う
離檀を検討する際は事前に相談し、感謝の気持ちをもって対応することが重要です。
スポンサーリンク樹木葬と檀家についてまとめ

ここまで、樹木葬では檀家にならなくて大丈夫なのかということを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 檀家は後継者が必要な制度で、その役割は薄れてきた
- 檀家は仏事一切を仕切ってもらえる一方、費用がかさみがち
- 樹木葬は檀家になる必要はなく、後継者も不要
これらの情報が皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。