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永代供養なら位牌を作らなくてもいいの?既にある位牌はどうする?
更新日:2024.02.03
近年、永代供養で故人を弔う方が増えています。
永代供養で埋葬した場合、位牌は作らないといけないのでしょうか?
この記事では位牌の役割についてお伝えしたあと、永代供養の位牌の扱い方についてご説明します。
- 位牌とは何か?
- 永代供養の場合は位牌を作らないのか?
- 永代供養で位牌を作った場合の扱い方について
また、浄土真宗では位牌を作らないのが一般的ですが、その理由についてもお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
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永代供養とは
永代供養とは、寺院や霊園が遺族に代わって納骨後のお墓の管理・法要を行ってくれる埋葬方法です。
基本的にはどの宗旨でも埋葬してもらえますし、檀家に入っているかどうかにもこだわらない場合が多いです。
永代供養は寺院の定めた期間を過ぎると、合祀で他の遺骨と共に供養されるのが一般的です。
17回忌や33回忌を目安としているところが多いですが、寺院や霊園によって異なります。
永代供養は通常のお墓よりも費用が抑えられる埋葬方法で近年人気が出てきました。
全国平均では10万~150万円ほどの費用で埋葬してもらえます。
都市部では費用が高くなる傾向があり、東京の場合は10万〜200万円ほどの費用が必要です。
亡くなった後ではなく生前に供養墓を決められる点も人気の理由のひとつです。
お墓の継承者がいない場合や埋葬に費用を抑えたい方にもおすすめの供養方法です。
位牌とは
位牌とは故人の戒名と没年月日、俗名、享年が記されている木製のお札のことです。
戒名とはもともと仏様の弟子になった証の名前で生前に授けられていました。
現代は故人を偲び、たたえると共に極楽浄土へ導かれやすいようにという願いも込めて授けられます。
菩提寺がある場合はその寺院の住職から授かり、ない場合は葬儀を取り仕切る僧侶から授かるのが一般的です。
位牌には白木位牌(しらきいはい)と本位牌の2種類があります。
白木位牌
白木位牌は四十九日まで安置する仮の位牌のことで、野位牌とも呼ばれています。
葬儀会社が準備してくれたものを葬儀の祭壇に祀るのが一般的です。
忌明けまでに正式な位牌である漆塗りの本位牌を用意します。
本位牌
本位牌は仏壇にお祀りする位牌のことで、四十九日法要に合わせて用意することが多いようです。
戒名を彫刻してもらうのに半月ほどかかるようなので、早めに仏壇店などで購入して文字入れを依頼しましょう。
本位牌には開眼供養が必要です。
開眼供養とは故人の魂をお墓や位牌に入れることをいいます。
四十九日法要で僧侶に読経してもらった後、仏壇に本位牌を安置します。
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永代供養でも位牌は必要?作らなくてもいい?
永代供養の場合、位牌は作らないのでしょうか?
そもそも位牌を作ることにどういった意味があるのでしょうか。
位牌を作る意義
位牌はもともと、中国の儒教から派生した風習が奈良時代に日本へ伝わったものとされています。
当時は高僧や貴族など地位の高い人しか位牌を作れませんでした。
位牌に「位」という漢字が使われているところからも明らかです。
庶民が位牌を作るようになったのは江戸時代からのようです。
位牌はご家族の意志によって作るものです。
仏教において位牌を作らないことはマナー違反ではありません。
故人を弔う気持ちが何より大切なので、位牌を作らないという選択肢も留意しておきましょう。
永代供養なら位牌は作らなくてもいい?
永代供養で遺骨を埋葬するなら、あえて位牌を作らないこともあります。
永代供養の埋葬方法を選択する方は、後世に迷惑をかけたくない、という思いをお持ちの方が多いです。
位牌を作らないことで自身が亡くなった後に子供たちの負担が減るのは確実です。
また、事情があって葬儀が行えなかった場合などは戒名を授かる機会がありません。
手元に仮の位牌がなく、遺骨を永代供養することが決まっているのなら位牌を作らない選択もあります。
遺骨を永代供養する時、位牌はどうする?
先祖代々のお墓の墓じまいをして永代供養にする場合、手元にある位牌はどうすればいいのでしょうか。
主に4つの選択肢があります。
自宅で保管する
遺骨は永代供養墓に安置し、位牌だけ自宅の仏壇に祀っておいても問題ありません。
位牌が手元にあれば故人に毎日手を合わせられます。
永代供養墓は寺院が法要を行ってくれますが、それとは別に自宅で法要予定のある場合は位牌が手元にあった方が何かと便利です。
位牌の後継ぎがいないのなら、自宅に安置する期間をあらかじめ決めておくという選択もあります。
位牌をお焚き上げして処分する
永代供養で位牌も手放したいときはお焚き上げをして処分する方法があります。
お焚き上げとは寺院や遺品整理業者へ依頼して処分してもらう儀式のことです。
お焚き上げを依頼する場合は位牌の閉眼供養が必要です。
閉眼供養とはお墓や位牌から魂を抜くことで、お布施と共に寺院へ依頼します。
お布施の相場は3万~5万円ほどです。
位牌を一時的に預ける
急な葬儀で埋葬方法が決定していなかったり、仏壇をすぐに用意できない場合は一時的に位牌を預かってもらうことも可能です。
年単位や月単位のほか、位牌の数で預かってもらうこともできるようです。
年間で1万~3万円ほどが目安です。
位牌を家に置けなくなってしまった場合や位牌の処分を迷っている方にも一時預かりはおすすめです。
位牌も永代供養してもらう
寺院や霊園によりますが、遺骨と同様に位牌の永代供養をしてくれる施設もあるようです。
1柱につき平均10万~40万円ほどの費用が必要です。
施設によって永代供養の期間が定められており、だいたい17回忌や33回忌を目処に合祀されます。
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浄土真宗では位牌を作らない?
浄土真宗では位牌を作らないのが一般的です。
しかし、位牌を作ることが可能な場合もあるようです。
浄土真宗とは
浄土真宗は親鸞が開祖した仏教です。
阿弥陀如来を信じて念仏を唱えれば、たとえ罪人であっても救われるという教えです。
自分よりも衆生(しゅじょう)を優先し、自分が救われるかは仏の意志次第という日本初の大乗仏教でもあります。
信じるだけで誰もが救われるという教えから絶対他力や他力本願とも呼ばれています。
しかし、親鸞の教えの根本は平生業成(へいせいごうじょう)です。
つまり生きている今が一番大事という考えです。
浄土真宗では位牌を作らない
浄土真宗は位牌を作らないのが一般的です。
位牌自体の意味が浄土真宗の教えと相反しているのも理由のひとつです。
もともと位牌は故人の魂が宿る場所であり、戒名は仏様のもとで修業するために授けられた名前です。
しかし、浄土真宗では故人は阿弥陀如来のお力によって即成仏するものとされています。
そのため魂をとどめ、宿らせる位牌は必要ないという考えです。
浄土真宗では過去帳や法名軸を使う
浄土真宗では位牌の代わりに法名軸や過去帳を仏壇の上に置くのが本式です。
位牌のように故人の法名と俗名、没年月日をに記します。
法名軸は浄土真宗のみで使われる正式なもので掛け軸のようなかたちをしています。
過去帳は帳簿のような形式で見台とセットになっているタイプが多いようです。
過去帳は必ず掛け線の上に日付の入ったものを使います。
また、浄土真宗に本位牌はありませんが、白木位牌はあります。
浄土真宗でも位牌を作ることは可能
浄土真宗では基本的に作らない位牌ですが、近年は位牌をお願いする方も増えているようです。
菩提寺があれば相談してみましょう。
浄土真宗の中でも、追善供養を否定していない真宗高田派は位牌を認めている分派です。
真宗高田派は法名のつけ方などもほかの分派と異なります。
ただし仏壇に安置する際はご三尊の前は避けて、左右両脇か下段へ配置しましょう。
永代供養では位牌は作らなくてもいいのか?まとめ
ここまで、永代供養の場合に位牌が必要なのか?という情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- 位牌とは故人の魂が宿る場所とされている
- 永代供養の場合は位牌を作らないという選択肢もある
- 永代供養で位牌を作った場合は、自宅保管のほか位牌の永代供養などの選択肢もある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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