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墓じまいの相談は誰にすればいいの?墓じまいの方法とトラブル解決方法を解説
更新日:2022.11.13 公開日:2021.10.06
墓じまいは、今あるお墓を撤去し、遺骨を別の場所に移して供養することを言います。
いざ墓じまいを考えるとなった時、誰に相談していいかわからない方も多いのではないでしょうか。
- 墓じまいとはそもそも何か
- 墓じまいは誰に相談すればいいか
- 墓じまいで起きるトラブルと対処法
今回は、墓じまいの方法や相談先、トラブルへの対処について、詳しく解説します。
特に、墓じまいを検討している人には、おすすめの記事となっています。
この機会にぜひ、ご覧ください。
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墓じまいとは
墓じまいとは、今存在するお墓を撤去して、墓所を更地にして返還する行為を言います。
この時、納骨している遺骨は、別の場所に移動して供養することも同時に行います。
そのため、墓じまいを実際に行う場合には、次の事柄について検討する必要があります。
- 今まで使っていた墓石の処分
- 遺骨の新しい供養先
- 墓じまいを依頼する業者の選定
これらのことについて検討しておけば、墓じまいはスムーズにいくでしょう。
ただし、墓参り等で関係のある親族などには事前に相談しておくことをお勧めします。
というのも、墓じまいをするということは、供養する場所が移動することになるからです。
実際、そのお墓に長年お墓参りをし続けてきた親族には、あらかじめ相談や報告をする必要があります。
「墓参りに行ったら墓が無くなっていた!」などと後から言われてトラブルにならないようにしましょう。
こちらの記事で墓じまいについて解説しているので、ぜひご覧ください。
スポンサーリンク墓じまいの相談先
まず、墓じまいを円滑に行うために欠かせないのは、相談です。
親族など、今のお墓に関係のある人たちと相談せずに行ってしまうと、トラブルに発展する可能性があります。
その他、墓じまいにかかる費用を算段するためにも、業者などに相談することも必要不可欠となります。
それでは、具体的に相談相手となる人たちと、その相談内容について詳しく解説します。
親族に相談する
親族に相談することは、墓じまいそのものへの同意と、移動先の相談です。
やはり、共通の先祖を供養している関係上、自分たちが墓の管理をしているから何でも決めてよいとは限りません。
墓じまいをする理由をしっかり説明する必要があります。
例えば「娘たちが全員嫁いでしまえばこの墓を守る人がいなくなる」「子どもがいない家なので無縁墓になる前に整理する」などの理由があれば、誰も反対する人はいないでしょう。
また、今後も墓参りなどの供養をしたいという親族がいれば、その親族の居住地に近い場所に移転先を定めることで、より理解が得られるはずです。
現在のお墓の管理者や寺の住職に相談する
今お墓のある寺院の僧侶などに、墓じまいについて相談するのも方法の1つです。
というのも、寺院によっては「永代供養墓」や「納骨堂」など、新しい遺骨の行き先を運営している場合があるからです。
寺院だけの都合で言えば、今のお墓を撤去して空き地になった場所を、新しい人に貸すことで利益は得られるので、十分メリットはあります。
改葬先のお寺や石材店に相談する
墓じまいの相談の結果、新しい遺骨の受け入れ先となる寺院が先に決まる場合もあります。
また、墓じまいを実際に請け負ってくれる石材店が先に決まる場合もあるでしょう。
その場合は、それらの寺院や石材店に、今のお墓の移動について相談してみるのも方法の1つです。
「行き先は決まったんですが…」「行き先を探してもらえませんか」などと持ち掛ければ、問題なく対応してくれます。
特に石材店は、委託を受けて実質的に霊園などを運営しているところもあります。
新しい行先となる場所を確保している場合が多いため、相談するとあっさり行き先が決まることもあります。
お墓がある地域の自治体に相談する
自治体によっては、墓じまいに対して補助金を出している場合があります。
例えば、群馬県太田市では市営墓地を墓じまいする場合、その撤去にあたる費用の一部を補助する制度があります。
これは、自治体によっては墓地の需要が高いという背景がある為、 管理する人がいなくなり荒れてしまった無縁墓の発生を防ぐ意味で、墓じまいを推奨する方法も取られています。
また、管理する人がいなくなり荒れてしまった、無縁墓の発生を防ぐ意味で、墓じまいを推奨する方法も取られています。
もちろん、すべての自治体に補助制度があるわけではないので、まずはお墓がある場所の自治体に相談するところから始めましょう。
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墓じまいのトラブル事例と対処法
ここからは、墓じまいで実際に起こり得るトラブルとその対処法について紹介します。
あらかじめトラブルについて理解しておくと、実際に墓じまいをするときに対策もでき、スムーズに墓じまいが行えるでしょう。
親族間でのトラブル
先祖墓を墓じまいする場合、他の親族と墓じまいの費用をどう負担するかでもめることがあります。
例えば、次のような理由で係争が起こることがあります。
- 入っている故人は本家の人が多いので、本家がすべて費用を負担すべきだ
- 今のお墓を購入するときにこちらがお金を出したのだから、撤去費用はそちらで持って欲しい
- せっかく故郷のお墓に入っているのに、子孫の都合で墓じまいをするのは罰が当たる
このようにお金の絡む話になると、実際に墓を管理している家ではない親戚から声が上がるケースも多いです。
家の事情や今後の墓の管理のことなどを説明して、理解を求めるようにしましょう。
墓石店とのトラブル
墓じまいにかかる作業は、基本的に石材店に依頼するのが基本です。
実際、墓じまいにかかる作業や工事としては、次のような項目が考えられます。
- 今のお墓の撤去費
- 今のお墓の墓石処分費
- 新しいお墓の購入費
- 新しいお墓に移動する際の諸経費
- それぞれのお墓で行う供養に係るお布施など
特に墓石は、なかなか相場がわかりにくいので、業者の言い値になってしまいがちです。
実際、相場よりも高額の工事費を請求され、支払ってしまったケースもあるようです。
もし時間に余裕があるなら、複数の業者から相見積もりを取って、費用を比較して業者を決めれば問題ないでしょう。
でも、霊園によっては指定石材店の仕組みがあり、どんなに高額でもその石材店にしか仕事を依頼できない場合もあります。
この場合、契約書に明記してあればその仕組みに従うしかないので、見積りを徴収して納得いくまでその明細について説明を求めるしかないでしょう。
お寺や霊園とのトラブル
寺院の中には、墓じまいをされるとその分の収入が減るので、墓じまいのハードルを高くする場合があります。
例えば、墓じまいと同時に檀家をやめるとなれば離檀料などと称して、数百万円単位の費用を請求されることもあります。
ちなみにこの離段料、法的な根拠は一切ありませんので、納得できる根拠が示されない場合は払うことを拒んでも法律上は問題はありません。
また、墓地の使用に関して契約を結んでいるならば、その契約にない根拠の請求は無効です。
墓じまいを検討するときには、そのお墓に関する契約やその内容を確認しておくことをお勧めします。
墓じまい代行サービス
墓じまいは、さまざまなことに考慮しつつ行わねばなりませんが、墓じまいの代行サービスなどを活用すれば、そんなに難しいものではありません。
では実際にどのようなサービスなのか、詳しく見てみましょう。
墓じまい代行サービスの内容
墓じまいサービスは、墓じまいに係る以下の行為について、施主に変わって代行してくれるサービスのことです。
- 自治体への手続き(改葬許可など)
- 今のお墓の撤去業者探し
- 新しいお墓探し
- 寺院や霊園関係者との交渉
- 今のお墓の撤去や遺骨の取り出し
- 遺骨の移動
それぞれの行為によって、代行にかかる費用は変わってきます
墓じまい代行サービスの費用相場
墓じまい代行サービスは、今まで紹介した「新しいお墓探し」や「古いお墓の処分業者探し」「自治体への改葬許可申請」など、墓じまいに係るさまざまな行為を代行してくれるサービスです。
具体的な相場は、次のとおりです。
- 自治体への改葬許可など手続き代行:約4万円~
- 遺骨の取り出しから納骨の代行:約7万円~
- 遺骨の一時預かり:約1万円
- 墓石の解体や撤去代行:約10万~30万円
ちなみに、墓じまいに係るすべてを代行すると、約16万〜30万円の費用が相場となっています。
この費用は、お墓の広さや立地などによって変動する場合があるので注意が必要です。
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墓じまい後の改葬先
墓じまいをするときにまず考えたいのが、遺骨をどのように供養するのかです。
ここでは、遺骨の新しい供養先をご紹介します。
樹木葬
樹木葬は、霊園の一角に墓石の代わりにモニュメントとして樹木を設置しているお墓のことです。
霊園によっては、1家族に対して1つの樹木の樹木葬もあれば、納骨場所は1家族ごと、樹木はその他の家族と共用、などのようにさまざまなスタイルがあります。
墓石を用いないので、その分購入費用も安価になります。
合祀墓
共通の墓石に埋葬する、集合住宅のようなお墓です。
家族ごとに墓石などがないため、その分購入費用は安価になります。
ただし、赤の他人と一緒に納骨されることから、その点に親族の理解が得られるかどうかが重要となります。
納骨堂
納骨堂は、1家族ごとに納骨用の棚やロッカーが用意され、仏壇や祭壇などを共用して供養するタイプの納骨方法です。
建物内に設置されることが多く、季節を問わず快適な環境でお墓参りをすることが可能です。
しかし建物の維持管理費用などが墓石に比べて高額になるため、年間の管理料は高額になることもあります。
散骨
森林や山間部、海洋などに粉上にした遺骨を撒くのが散骨です。
自治体によって散骨の扱い方は様々です。
「散骨場」を設け、条例に基づいて散骨を認めている場所や、散骨を禁止しているところもあれば、禁止も同意もしていない「グレーゾーン」の扱いにしているところもあります。
散骨は、その後にモニュメントなどが一切残らないので、その後どのように供養を続けていくか親族の理解を得る必要も出てきます。
一般的なお墓
親族が持っている別のお墓や、新たに建立したお墓に納骨することも可能です。
前者の場合は、親族と費用について話し合いが必要ですが、折り合いがつけばスムーズに墓じまいも進むでしょう。
後者の場合は、お墓の永代使用料に加えて、墓石の建立費用なども必要となり、負担する金額が高額になることから、金銭的な計画を立てることをお勧めします。
墓じまいのトラブル相談まとめ
ここまで、これから墓じまいを検討している人に向けて、墓じまいの基本やトラブルの実例などについて詳しくご紹介しました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 墓じまいとは、お墓を撤去し、墓地を変換した上で遺骨を新しい供養先に納めること
- 墓じまいの相談先は親族・墓地管理者・石材店・地域の自治体など
- 墓じまいについて事前に相談しないと、あらゆるトラブルに発展する可能性がある
- 墓じまい代行サービスの活用で、墓じまいに関する負担を軽減できる
この記事が、みなさまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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