法事法要
位牌と過去帳の関係性は?過去帳の作り方について紹介
更新日:2022.10.21 公開日:2022.01.09

記事のポイントを先取り!
- 過去帳は故人の記録を書き留めておくもの、家系図の役目
- 位牌は故人として供養し、過去帳は家系図と意味が違う
- 過去帳は仏具店で購入が可能、見台とセットで購入する
位牌は知っているけれど、過去帳は知らないという方は多いのではないでしょうか。
過去帳はどんな意味を持つのか、何に使われているのか、位牌との違いを知っておくことで、将来、過去帳が必要な時にスムーズに作ることができます。
そこでこの記事では、位牌と過去帳の関係性、過去帳の作り方について解説します。
この機会に過去帳の目的と位牌との違いについて把握しておきましょう。
宗教によっては過去帳がない場合もあり、過去帳の代わりについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください
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過去帳とは

過去帳について、名前は知っているけれど何に使うのかがわからない、実際に見たことがないという方も多いでしょう。
そこで過去帳はどんな目的で作られるのか、宗教によって過去帳の扱いが違うことを説明します。
過去帳の目的
過去帳とは、故人の俗名、戒名、亡くなった年齢を書き留めておくもので、形態はお経盆のような作りの仏具です。
過去帳を開くと自分のご先祖様の記録が書かれており、実際に会ったことがない方でも過去帳を見ることでわかります。
故人の命日、法要の際に供養する方のページを開いて見台にのせ、手を合わせ供養を行います。
過去帳には先祖代々の供養を行うときの覚書と、子孫に自分たちの先祖を知らせるという役割があります。
過去帳は、菩提寺が檀家の家族の形態やいつ亡くなったかを確認するために作られたといわれており、古いものでは1600年代の過去帳もあります。
浄土真宗における過去帳
浄土真宗の場合は、基本的に位牌を仏壇に安置することはありません。
故人は亡くなるとすぐに極楽浄土に向かうという教えなので、位牌を用いて先祖の魂を留め供養とすることがないからです。
位牌を仏壇に祀らない代わりに、浄土真宗では過去帳を供えます。
過去帳は位牌の代わりとなりますので、大事に扱わなければいけません。
スポンサーリンク位牌と過去帳の違い

位牌と過去帳、どちらもご先祖様の記録がされているとても大切なものです。
ただ、位牌と過去帳には明確な意味の違いがありますので、知っておきましょう。
位牌は基本的に、故人ひとりにひとつ作られていて魂が込められていると考えられています。
過去帳は先祖の戒名、俗名、没年月日を記録しておく帳簿や家系図という意味で作られています。
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過去帳の作り方

位牌が多くなったのでまとめて過去帳に書き写したい、家系図として残したいなど過去帳を作る理由は色々あります。
ここでは、過去帳の作り方として購入方法から書き方など詳しく解説します。
過去帳の購入方法
まずは、過去帳を購入し用意します。
過去帳は仏具店でも販売していますし、ネットの通販でも購入が可能です。
大きさ、デザイン、使用している素材によって、価格が変わりますのでお好みの物を購入しましょう。
過去帳とセットで必要な道具
購入するときに、過去帳を置く見台とセットで販売している場合も多いです。
見台に過去帳を置くと抑えがありますので、見やすい角度で固定することができます。
過去帳を購入する際は、見台も一緒に購入するのがいいでしょう。
セットでない場合は、過去帳のサイズに合わせて見台を選んでください。
選び方は、過去帳よりも少しサイズが小さいものを選ぶとバランスが良く、見栄えがいいのでお勧めです。
また、過去帳に書くときは、ボールペンや鉛筆でも問題はありませんが、できれば炭と筆を用意して記入するのが理想的です。
過去帳は誰が書く?
過去帳には故人の情報を記載しますが、だれが書くべきという決まりはありません。
家族が書いてもいいですし、故人と親しかった方が書いても良いです。
ただ、過去帳はこれからずっと残っていくもので、慣れていないと記入するのが難しいかもしれません。
その場合は、自分で書くのではなくお寺に過去帳の記載を依頼することもできます。
過去帳に書く内容
自分で書く場合は、書く内容に間違いがないように気を付けて書きましょう。
まずは、表紙に「○○家先祖代々」「○○家過去帳」とかきます。
過去帳だけでも大丈夫ですが、名字を書いてわかるようにするのが一般的です。
日付順に故人の情報を書き綴ります。
過去帳には日付があらかじめ入っているタイプと入っていないタイプがあります。
日付が入っているタイプは、故人の命日のページに記載してください。
日付が入っていない場合は、1ページ目から亡くなった日付を記載します。
基本的な記載情報は以下です。
- 戒名
- 俗名(生きていたときの名前)
- 享年
- 亡くなった日付(日付が書かれていないタイプの過去帳の場合)
過去帳に魂入れや魂抜きは必要?

位牌を作るときはお寺の住職に依頼して魂入れを行い、まとめる時は魂抜きの儀式を行います。
過去帳にも位牌と同じように魂入れ、魂抜きの儀式は必要なのでしょうか。
過去帳に魂入れや魂抜きは不要
過去帳を新しく作る場合、また過去帳を処分する場合に、魂入れや魂抜きの儀式を行う必要はありません。
過去帳には故人の魂が宿っているとは考えられていません。
どちらかというと家系図や先祖の情報を記したデータベースのようなものだと考えられています。
過去帳の処分方法
仏壇を継承することができずに、仏壇に納められている過去帳を処分することになった際、処分方法に悩む方も多いでしょう。
過去帳は帳簿という意味が強いため、そのままゴミに出して廃棄しても問題はないです。
ただ家系図としての情報が書かれています。
また、仏壇に収めて手を合わせて供養を行ってきたものなので、心情的にゴミに出すのは難しいです。
過去帳は、故人の魂が入っているものではないですが、粗末に扱うものでもないので、きちんと供養して処分するのがいいでしょう。
過去帳の処分方法は、お寺に依頼して読経供養を行い、お焚き上げをするのが理想的です。
お焚き上げとは、お寺で焼却をして処分する方法ですが、最近では行っていないお寺も多いので、注意しましょう。
お寺で過去帳のお焚き上げができない場合は、専門業者に依頼してお焚き上げ処分を行うこともできます。
浄土真宗の場合は過去帳の意味が違く、位牌の代わりと考えられていますので、「遷座供養(せんざくよう)」と呼ばれる読経による供養を行います。
魂が位牌や過去帳に宿るという概念がありませんので、魂抜きの儀式は必要がありません。
供養した後にお焚き上げを行い、処分しましょう。
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他宗教における過去帳の代わり

仏教では過去帳を使用しますが、ほかの宗教の場合、過去帳に代わるものはあるのでしょうか。
神道、キリスト教における過去帳の代わりについて解説します。
神道の霊簿
神道では、過去帳の代わりに「霊簿(れいぼ・りょうぼ)」「霊鑑(れいかん)」と呼ばれる物を使用しています。
基本的には名前が違うだけで、過去帳と同じ役割があります。
キリスト教の信徒籍台帳
キリスト教の場合は、過去帳の代わりになる「信徒籍台帳」と呼ばれるものを使用します。
過去帳とは少し違い個人が家で管理するものではなく、教会が作成する住民票のような役割があります。
「この教会に所属している」という名簿のようなものです。
基本的には教会が作成し保管していますので、新しい教会に移動する場合は転出や転入の手続きを行います。
住民票と似た意味を持つもので、教会が作りますので信者の中には存在を知らない方もいます。
位牌の過去帳まとめ

ここまで位牌と過去帳の違いや、過去帳の作り方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 位牌は故人の魂が宿るもの、過去帳は家系図のような役割
- 過去帳を書く方は特に決まりがなく、自分もしくは住職に依頼して記載する
- 過去帳に魂入れ、魂抜きの儀式は不要
- 他宗教にも過去帳の代わりとなるものがある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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