お墓
毎年のお墓の維持費はどのくらい?管理費用・維持費を抑える方法を解説
更新日:2022.05.26 公開日:2021.12.15

記事のポイントを先取り!
- お墓の管理費は約5,000〜1万円
- 管理費は墓地の種類で多少異なる
- 維持費は主に祭祀継承者が払う
- 維持費を滞納すると段階を経てお墓が撤去される
お墓は購入した後も維持費が必要です。
お墓を維持していくのに毎年どのくらいの費用が必要なのでしょうか?
この記事を読むことでお墓の維持費についての知識が深まります。
また、お墓の維持費を少しでも抑える方法についても詳しくお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。

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お墓の維持費の内訳
「お墓ってそもそもお金がかかるものなの?」
「何にお金がかかっているのかわからない」
このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実は、お墓を維持・保有していくためには様々な維持費が必要です。
ここでは、お墓の維持費の内訳について解説していきます。
墓地ごとの管理費用
お墓を維持するためには、霊園や墓地に対して管理費用を支払う必要があります。
お墓の維持費用で大きな割合を持つのがこの管理費用になります。
主に以下の用途に使用されます。
- 墓地や霊園内で使われる水道
- ゴミの処分
- 植栽の伐採
- 草むしり
- 駐車場
管理費用は運営組織により異なります。
民営霊園
民営霊園の年間管理費は5,000~1万5,000円が相場です。
民営霊園とは宗教法人や財団、社団法人が運営し、民間企業が管理している霊園です。
基本的に宗旨・宗派を問わず誰でも利用でき、墓石のサイズやデザイン、形など比較的に自由度が高いのが特徴です。
送迎バスや休憩施設などのサービスは充実していますが、公営霊園に比べると管理費が高いことがデメリットだと言えるでしょう。
公営霊園
公営霊園の年間管理費は5,000円程度です。
地方自治体が運営管理しているため、永続的な運営が望める点がメリットです。
宗教・宗派は不問で、管理費も民間霊園や寺院墓地と比較すると安価なのが特徴です。
公営霊園は募集条件も厳しく、空いている墓地も少ないため、抽選になることもあります。
抽選の際は、遺骨が手元にある方のみなどの条件があるようです。
寺院墓地
寺院墓地では管理費ではなく護寺会費という名称になります。
基本的に、檀家にならなければ、寺院墓地にお墓を持つことはできません。
護持会費の相場は1~2万円程度です。
寺院墓地ではお布施のほかに寄付金が別途必要です。
お布施や寄付金の詳細については次の章で詳しくご説明します。
お寺へのお布施・寄付など
寺院墓地のお墓を建てる場合、そのお寺の檀家になるのが一般的です。
そのため入壇料は必ずお渡ししなければなりません。
ちなみに檀家を離れる場合はお寺へ離壇料を納めます。
入壇料の相場は10~30万円、離壇料は5万~20万円といわれています。
また、お寺の行事へ参加を求められる場合もあり、その際には寄付金が必要になります。
檀家であっても葬儀や法要のお布施は必要です。
地域にもよりますが、葬儀の場合は15~50万円、法要の場合は3~5万円程度が相場となります。
寺院墓地では護持会費以外にもお布施や寄付金、または修繕費用に当てるお布施があるため、民営・公営霊園と比較すると相場は高くなります。
お墓のメンテナンス
お墓のメンテナンスにかかる費用も維持費に含まれます。
屋外にあるお墓は雨風にさらされるため、経年劣化は免れません。
また、敷地内の草取りや墓石の清掃など日々のメンテナンスも必要です。
小まめなメンテナンスを怠ると、墓石の劣化が早く進んでしまう恐れもあります。
お墓のメンテナンスの種類と相場は以下のようになります。
墓石の研磨 | 10万〜30万円 |
墓石のひび割れや欠け | 3万〜5万円 |
外柵修繕 外柵のみを修繕する場合 | 3万〜50万円 |
外柵修繕 土台から修繕する場合 | 50万〜200万円 |
墓石のズレ | 3万〜30万円 |
墓石の傾き | 100万〜200万円 |
墓誌 名前を追加する場合 | 一人3万〜5万円 |
墓誌 新たに設置する場合 | 5万〜20万円 |
墓石の彫刻色あせ | 1万〜3万円 |
このほかにも防草のための施工や墓石のコーティングなど、細かいメンテナンスもあります。
費用は業者によってさまざまですので、相見積もりを取ることをおすすめします。
お墓参りにかかる費用
お墓参りには1,000~2,000円前後のお供え物を持参します。
お墓が遠方の場合は、年に一度のお墓参りでも費用がかさみます。
小さいお子さんがいればお参りの後に遊びに行くことも考えられます。
交通費のほかにレジャー代や宿泊費もかかるとすると、5〜20万円程度の出費を見積もる必要があるでしょう。
また、遠方にお住みの方や高齢の方で、お墓参りをするのが難しい場合は、お墓参り代行サービスもあります。
お参りだけではなく、追加料金を支払えばお墓周りの掃除もしてくれます。
お墓参り代行の相場は1〜2万円程度です。
お墓参りのみであれば5,000円程度、清掃も依頼する場合は1万5000円程度が相場となります。
さまざまなオプションがあるので、相見積もりを取ることをおすすめします。
お墓の維持費は誰が支払う?
ここまでお墓の維持費について詳しくご紹介してきましたが、お墓の維持費は誰が支払うべきなのでしょうか。
お墓を含め、仏壇や位牌など祖先を祀る財産を継承する人を祭祀承継者といいます。
維持費は基本的に、祭祀承継者が支払います。
祭祀承継者は、本家の長男が引き継ぐ場合が多いようですが、必ずしも長男が継ぐわけではありません。
現在、祭祀を引き継いでいる方の指名や親族の話し合いで決定されます。
話し合いで決まらない場合は家庭裁判所で決定してもらうことになります。
裁判所で祭祀承継者に任命されると辞退はできません。
ただし、祭祀承継者がお墓の維持費の費用をすべて負担するという意味ではありません。
例えば3人兄弟で長男が祭祀承継者の場合、お墓のリフォームなどがあれば他の兄弟2人にも援助を求めることは可能です。
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維持費が支払えない場合

お墓が費用のかかる霊園や墓地にある限り、維持管理費は支払い続けなければいけません。
年間管理費や寺院への寄付金が払えない場合はどうなるのでしょうか?
管理費が支払えない場合
民間や公営の霊園で管理費を滞納すると、最終的に無縁仏としてお墓が撤去されます。
ただし、年間管理費を1度払えないからといってすぐに撤去されるわけではありません。
未払い期間が3年続くと、遺族代表の元へ督促状が届きます。
それでも管理費の支払いがない場合は、お墓の周りに立て看板をしたり、機関紙である官報で未納のお知らせをします。
その後1年間経過しても支払いされない場合、お墓の撤去手続きが始まります。
お墓の撤去時、遺骨は合祀墓に埋葬されるのが一般的です。
合祀墓とは他の方の遺骨と一緒に弔われるお墓のことです。
霊園に合祀墓がない場合は公営の無縁塚へ埋葬されます。
合祀墓も無縁塚も、埋葬されると二度と遺骨を取り出すことはできません。
お布施や寄付金が支払えない場合
寺院にお渡しするお布施や寄付金は心づけの意味合いが強いものです。
そのため、お布施や寄付金が支払えないからといってお墓は撤去されません。
もともとは相互扶助の考えから生まれたのがお布施です。
お墓の維持費を抑える方法
経済的に厳しい方がお墓を維持していく方法はないのでしょうか。
ここでは、お墓の維持費を抑えられる方法を解説します。
永代供養墓を利用する
永代供養墓とは霊園や寺院が法要・管理してくれるお墓のことです。
契約期間にかかる管理費や法要の費用を一括で支払うため、維持費を回避できます。
永代供養墓は契約期間を過ぎると合祀となるケースが一般的です。
合祀墓に埋葬する
合祀墓は納骨する際、最初から他の方の遺骨と一緒に弔うお墓です。
一般墓のようにお墓を持たないことで墓石費用や維持費が不要となります。
一般的なお墓を建てると200万~300万円ほどかかるといわれていますが、合祀墓は10万円程度で納骨できます。
お墓の継承者がいない方にもおすすめの埋葬方法です。
手元供養にする
火葬後は遺骨を骨壺に納めた状態で自宅へ持ち帰り、手元供養することも可能です。
手元供養は納骨やお墓の必要がないため、費用がかからず供養できます。
近年は遺骨を納める引き出し付きの仏壇や、分骨後の少量の遺骨を入れるミニ骨壺も販売されています。
また指輪やペンダントなどのアクセサリーにして、肌身離さず身に着ける方もいらっしゃいます。
ただし、手元供養している方が亡くなった後のことも考慮し、遺骨を最終的にどうするか併せて考えておく必要があります。
散骨をする
遺骨を砕いて海や山へ散骨する方法もあります。
海洋散骨は船をチャーターして家族で散骨するプランや、完全に業者へ委託するプランがあります。
海洋散骨
家族で船を貸切る場合は20~30万円程度、業者へ委託する場合は5万程度で依頼できます。
山林散骨
遺族が特定の場所で散骨する場合は、10万円程度、業者に依頼する場合は5万円程度です。
そのほかに遺骨を粉骨する料金が1~2万円、船上で会食する場合は別途オプション料金が必要となります。
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お墓の維持費まとめ
ここまで、お墓の維持費についてお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お墓は、年間管理費やお寺へのお布施、お墓のメンテナンスに費用がかかる
- 一般的にお墓の維持費は祭祀承継者が支払う
- 維持費が支払えない場合は最終的に合祀墓や公営の無縁塚へ埋葬される
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。