法事法要
位牌を連名にしていい?夫婦で一つの位牌に名前を刻む方法を解説
更新日:2022.02.04 公開日:2022.01.09

記事のポイントを先取り!
- 位牌は霊を祀る木の札で故人ごとに一つあるのが一般的
- 位牌を連名にする理由は「仏壇の大きさに合わせる」など
- 連名にするには「魂抜き」「魂入れ」「お焚き上げ」の工程が必要
代々引き継がれた仏壇をお持ちの家庭であれば、複数の位牌が祀られているのを目にすることがあるはずです。
家族がこの世を去るたびに位牌は増え続けていくことになりますが、限られたスペースに並べられなくなることも将来的に考えられます。
そこでこの記事では、一つの位牌に夫婦で名前を連名で刻む方法について詳しく説明していきます。
位牌を一つにまとめるメリットとデメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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位牌とは

位牌とは、故人の霊を祀るために用いられる木の札のことを言います。
位牌の表には、戒名(かいみょう)という仏名が書かれています。
裏を見ると、俗名(ぞくめい、ぞくみょう)、没年月日(ぼつねんがっぴ)、享年(きょうねん)が書かれているのが分かります。
補足しますと、俗名とは生前使っていた名前、没年月日とは故人が亡くなった日、享年とは亡くなった時の年齢で数え年が用いられます。
このように位牌は、故人一人につき一つを用意するのが一般的です。
位牌は用途別に分類されます。
葬儀から四十九日法要まで用いられる「白木位牌」、四十九日法要後に置かれる「本位牌」、寺院で使用される「寺院位牌」があります。
位牌というと、主に仏壇に長く祀られる本位牌のことを差すのが一般的です。
また、位牌は形でも分類されます。
一般的な位牌は札板に台座が付いた「板位牌」で、戒名が書かれた板が10枚ほど入れられる箱形の「回出位牌(くりだしいはい)」もあります。
スポンサーリンク位牌を連名にする理由

ここでは位牌を連名にする理由で多い事例について解説します。
仏壇が狭いので位牌をまとめたい
仏壇が狭いため、複数の位牌をまとめたいということで位牌を連名にする方は比較的多いでしょう。
わざわざ大きな仏壇に買い替えるようなことは避けたい方、回出位牌にするほど位牌の数が多くない方などが選ぶ傾向にあります。
夫婦位牌として
他界後も一緒にいたいと願う仲の良いご夫婦に選ばれることが多いのが「夫婦位牌(めおといはい)」です。
故人の願いにより、残された伴侶の文字入れを後からできるように「巾広位牌(はばひろいはい)」を選ぶケースや、残された子供達が亡くなった両親のために作るケースもあります。
位牌の見た目を揃えるため
他界後しばらくの間仏壇に祀られた位牌は、どうしても古みを帯びてきてしまいます。
残された子供達により、夫婦の位牌の見た目を揃えることを目的として夫婦位牌に作り替えるケースもあります。
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位牌に連名する方法

位牌に連名で名前を刻む方法について、これから順を追って説明していきます。
位牌を用意する
まずは、連名で載せられる大きさの位牌を用意します。
巾広位牌や大きめな4寸以上の位牌が最適で、それより札板が細いものは避けた方が無難です。
ちなみに、位牌のサイズの単位は「寸(すん)」で、1寸はだいたい3cmです。
魂抜きを行う
次に、既に仏壇に置いてある位牌の「魂抜き」をしなければなりません。
ちなみに魂抜きとは、位牌から故人の霊魂を抜き去る供養のことを言います。
既に祀られていた位牌は、過去に僧侶によって魂入れをしてもらっているので、ただの木の札から手を合わせる対象となったのです。
魂が宿ったままの位牌をむやみに動かしたり捨てたりするのは、好ましくないとされています。
先に故人となった方の位牌の魂抜きをこの段階で行うことは、新しく夫婦位牌を作成するための必要な供養と言えます。
しかし、夫婦が同時に亡くなった場合は魂抜きはしません。
魂入れを行う
魂入れとは、新しく作った位牌(夫婦の連名が入ったもの)に魂を入れてもらう供養のことを言います。
この魂入れの後に、ようやく夫婦連名の夫婦位牌が完成するのです。
お焚き上げ行う
魂抜きの供養が終わった古い位牌をお焚き上げしてもらいます。
「魂抜き」「魂入れ」「お焚き上げ」は、付き合いのある菩提寺(ぼだいじ)があればお願いしましょう。
仏壇店や専門業者の中には、これらを全て行ってくれるところもあります。
位牌に連名するメリットデメリット

ここでは、位牌に夫婦で連名するメリットとデメリットについてご説明します。
以下に示した内容を見比べて、ご参考にしてみてください。
メリット
- 仏壇に祀る位牌の数を少なくすることができる
- 位牌を2つ作るより値段を安く抑えることができる(逆に高くなるケースもあるため要注意)
- 子孫が先祖を判別しやすくなる(夫婦であったことが分かるなど)
- 他界後も夫婦で一緒にいたい気持ちを残せる
デメリット
- 先に亡くなった方の位牌の魂抜きをしなければならず、費用と手間が予想以上にかかる可能性がある
- 位牌が連名のため、家族以外の方が見ると夫婦どちらの命日なのか分かりづらい
- 位牌への文字入れを依頼する際の書類に、夫婦逆に書いてしまうなどの間違いが生じやすい(後から修正は不可能)
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位牌を連名にする場合の気になる疑問

ここでは、位牌を夫婦で連名にする場合に気になる疑問点を取り上げてみました。
二つの例を以下にまとめましたので、ご一読ください。
回出位牌にまとめる時はどうする?
前述でも少し触れましたが、複数の位牌をまとめるために回出位牌を使うことがあります。
回出位牌は、戒名が書かれた札板が10枚ほど入れられる箱形の位牌です。
既にある夫婦位牌を、回出位牌にまとめる場合は夫婦位牌でもそれぞれ1枚ずつに札板を分けます。
命日が近い方の札板を一番前に持ってきて供養するというのが回出位牌の使い方なので、このように各自分けることが一般的なのです。
しかし、必ずそうしなければならないと決まっているわけではありません。
位牌の連名を良しとしない場合は?
位牌についての考え方は、地域やお寺によって様々です。
前述で触れたデメリットにもありますが、位牌が連名の場合、家族以外の方が見ると夫婦どちらの命日なのか分かりづらいということがあります。
また夫婦位牌を作る際に、既にある位牌からの魂抜きが必要なので手間もかかります。
それぞれの地域やお寺の捉え方によって、夫婦位牌そのものを良しとしない場合があるため、事前に菩提寺に相談した方が良いでしょう。
スポンサーリンク位牌の連名まとめ

ここまで、一つの位牌に夫婦で名前を連名で刻む方法などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 位牌は故人の霊を祀るために用いられる木の札のこと
- 位牌を連名にする理由は、保有の仏壇の大きさに収めるためなど
- 夫婦位牌を作るには「魂抜き」「魂入れ」「お焚き上げ」の工程が必要
- 夫婦位牌は、メリットとデメリットを比較して検討すべき
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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