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エンディングノートの書き方とは?ノートの形式や作る時期も紹介

更新日:2022.11.18

遺言書

紙に万年筆で書いている手元

記事のポイントを先取り!

  • エンディングノートの形式は自由
  • 残された家族に希望を伝えられる
  • 遺言状にはならない

エンディングノートにはもしものときに備えて、ノートに自分の思いを書いていきます。
残された家族や知人に自分の今後をどうして欲しいのかを伝えるための手段でもありますので、自分自身についての情報を詳しく書く必要があります。

そこでこの記事では、エンディングノートについての書き方や作る時期について詳しく説明していきます。
20代・30代の若い人や、40代・50代の中年の人へ向けたエンディングノートの書き方についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. エンディングノートとは
  2. エンディングノートの書き方
  3. エンディングノートの形式
  4. エンディングノートはいつ作るの?
  5. エンディングノートの保管場所
  6. エンディングノートを書くときのコツ
  7. 遺言状も書いた方が良い?
  8. エンディングノートの書き方まとめ
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エンディングノートとは

エンディングノートはもしものときに備えて、自分の情報を1冊にまとめて記入したノートです。

亡くなったときには家族やパートナーなど残された人が、エンディングノートをもとに訃報を知らせてほしい友人知人に連絡できるのです。

また、エンディングノートを作成することによって、自分自身の過去を振り返ることができるだけでなく、未来の計画を立て直すきっかけにもなり、自分自身の人生と向きあうことに繋がります

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エンディングノートの書き方

基本的に自由に書けますが、何を書いたらいいかわからない人も多いでしょう。

自分に何かあったときに、誰に何をしてもらうかということを意識して考えると書きやすいです。

暗証番号やパスワードといった大切な情報は、第三者に渡ってしまうと悪用されてしまいます

エンディングノートには書かないで別紙に記入しておくか、書いてもエンディングノートの保管場所を家族やパートナーだけに伝えておきましょう。

ここからはエンディングノートに書いておきたい項目を紹介していきます。

自分のプロフィール

  • 氏名・生年月日
  • 住所・本籍
  • 血液型
  • 趣味・特技・好きな食べ物
  • 自分史

自分の個人情報を書いていきます。
何を書いたらいいか悩んだら、履歴書を書くように書いてみましょう。

基本情報の氏名・生年月日・住所・本籍・血液型は書きやすい項目です。

趣味・特技・性格・好きな食べ物や好きな物があれば追加して書いてみると、読んだ家族があなたの新しい一面を知るきっかけになります。

余裕があれば自分史について書いてはいかがでしょうか。
なぜなら、自分史を書くことで自分の人生とじっくり向き合うことになり、人生を振り返ることができるからです。

遺産相続について

  • 現金
  • 預貯金
  • 銀行口座
  • 不動産
  • 有価証券
  • 加入している保険の種類
  • 奨学金の返済やローンの支払

遺産相続とは、残された家族やパートナーが相続人として引き継ぐことを意味します。

エンディングノートは遺産相続についても自由に書けますが、家族やパートナーに対しての「お願い」であって、法的な「効力」がないことに注意してください。

遺産相続に関してすぐに記入できるものは、現金・預貯金・銀行口座です。
他に所持していれば、不動産・有価証券も相続対象になります。

また生命保険など保険に加入している場合は、保険の種類や受取人が誰になっているのか、担当者も書いておくと保険会社と連絡が取りやすいでしょう。

借金も遺産相続の対象になってしまうので、奨学金の返済やローンの支払いについても書いておきましょう。

個人情報について

  • 毎月支払っている水道・ガス・電気や定額制のサービス
  • SNSのID、パスワード
  • 免許証番号
  • 保険証番号
  • マイナンバー
  • 年金番号

が挙げられます。

もし自分が長期入院したり亡くなったときに、サービスの停止や解約手続きをしていないと毎月口座から引き落とされますので、どのサービスに加入しているのか書いておくのをおすすめします。

Twitter・Instagram・FacebookなどのSNSはIDやパスワードを記録しておきましょう

自分が亡くなったときに、亡くなったことを知らせてほしい、その後は削除してほしいなど書いておけば、残された家族は対応しやすくなります。

個人情報をエンディングノートに書くときは、取り扱いに注意しなくてはいけません。

家族にのみエンディングノートの保管場所を伝えるか、個人情報の詳細は別の用紙に書いて厳重に保管し、エンディングノートには別紙の保管場所を記載しましょう。

葬儀について

  • 自分の宗派
  • 自分のお墓
  • 希望する葬儀の形式
  • 訃報を知らせて欲しい人
  • 参列者リスト
  • 遺影に使ってほしい写真

もし自分が不慮の事故で唐突に亡くなってしまったら、残された家族やパートナーはどういう形で葬式をあげたらいいのか判断できず困ってしまいます。

こんな形式で葬式を上げてほしいなど、希望があれば書いておきましょう。

まずは自分の宗派がどこなのか、お墓はどこに入るのか、納骨方法などがわかっている方はエンディングノートに記入します。
わからない方は元気なうちに調べてみましょう。
次に自分の葬儀の形式や、訃報を知らせてほしい人、参列してほしい人のリストを書いていきます。

エンディングノートは自由なので、写真を挟んでおくことができます。

遺影に使ってほしい写真、お気に入りの写真を挟んでおくとよいでしょう。

医療について

  • 希望する治療方法
  • 延命治療や臓器提供の意思表示
  • アレルギーの有無、持病、常備薬

自分が急な病気やケガで病院へ運ばれたとき、家族やパートナーにとっては精神的な負担が大きいものです。

少しでも負担を減らすために、希望の治療の仕方、延命治療や臓器提供するかどうかを書いておくと、家族やパートナーが判断しやすくなります。

アレルギーの有無・持病・常備薬などは、お薬手帳があれば簡単に書き写すことができます。

ペットについて

  • ペットの名前・生年月日
  • ペットの種類
  • 好きな食べ物
  • かかりつけのペット病院や先生
  • ペット保険

自分が亡くなったときに、ペットの今後をどうしたらいいのかエンディングノートに書いておきましょう。
ペットを託されたり、引き取った人には大切な情報となります。

記載内容は、ペットの名前・生年月日・年齢・種類・好きな食べ物などです。
かかりつけの病院や先生の名前、ペット保険に加入していたかも書いておきましょう。

遺言について

エンディングノートは残された人への「お願い」としての効力がありますので、残された人はエンディングノートに書いてあることを参考にしながら動いていきます。

しかし、自分の希望通りに「強制」する法的な効力はありません

エンディングノートに書いてあることに対し、反対意見を持つ人がいれば希望通りにならないこともあります。

もし自分の死後について法的な効力を発生したければ、エンディングノートとは別に遺言書を作成しましょう

家族・友人へのメッセージ

エンディングノートには家族や友人にメッセージを残せます。

感謝の気持ちや残したいメッセージと一緒に記入日を書いておけば、自分が亡くなった時には家族や残された人には思い出の品となります

記念写真を貼っておくと、さらに素敵な形見になるでしょう。

エンディングノートの形式

エンディングノートの書き方ですが、決まりごとはなく自由に書くことができます

■大学ノート
家族が知っておいてほしい項目だけをピックアップして書けます。

■市販されているエンディングノート
書く項目が決まっているので悩まずに書けます。

■デジタルアプリ
家族と共有できるパソコンやスマホのアプリで記入ができます。
食事管理や健康管理が記入できるアプリもありますので、遠く離れていても記入があればアプリから通知がきて生存確認もできます。

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エンディングノートはいつ作るの?

エンディングノートは何歳から書くという決まりはなく、20代の若いうちからでも作ることができます

若くして事故や病気で亡くなってしまったり、意思が伝えられなくなったりすることが起きるかもしれません。

そのために生前の「お願い」として残しておくことができます

書いてみたいと思った時が、始めるにはベストなタイミングです。

20代、30代のエンディングノートの書き方

20代や30代の若い人にも、エンディングノートを作ることをおすすめしています。

若い人なら自分の今の情報を見直すことで、今後の人生について計画をたてることも可能なのです。

ひとりで暮らしている方などは、家族や親しい間柄の友人にエンディングノートがあることを伝えておくとよいでしょう。

急な病気やケガでの入院や不慮の事故で亡くなったときに、残された家族や友人が対応しやすくなります。

簡単なエンディングノートの書き方

最初は簡単なところから書いていきましょう。

自分のプロフィールは氏名・住所・本籍・血液型・趣味・特技・学歴など履歴書のように書いてみてください。

Facebook・Instagram・TwitterなどのSNSのIDやパスワードを記入しておくと、万が一忘れてしまったときのメモにもなります。

資産となる銀行口座・電子マネー・クレジットカードの情報・奨学金やカードローンも書いておくとよいでしょう。

毎月支払っている定額制サービスや契約しているサービスを書いておくと、解約手続きをしてもらえます。

病気やケガのときにどの口座の預金から支払うのか書いておけば、家族にお金を負担させなくてすみます。

会社の上司の名前や親しい同僚の名前、親しい友人の名前やニックネームを書いておきます。

もしも自分が亡くなったとき、情報があるので残された家族がスムーズに対応できます。

また電話で訃報を伝えてほしい友人や、手紙で伝えてほしい人のリストがあると希望にそって対応してくれるでしょう。

注意点

銀行口座と一緒に暗証番号を書いてしまうと、第三者に不正利用される危険性があります。

エンディングノートには書かずに、別の紙などにメモして自分だけがわかる場所に隠しておきましょう。

そして、何かあったときのために家族にはメモの場所を伝えておきましょう。

40代、50代のエンディングノートの書き方

40代、50代の方は年齢的にも人生の折り返し地点です。

エンディングノートを書くことによって、自分がどんな半生を過ごしてきたか振り返るきっかけになります
さらに残りの人生や老後について、資産の計画を見直すこともできます

また、自分がエンディングノートを書いていることを両親に伝えるとことで、両親もエンディングノートに興味を持ち、親の終活について一緒に考えるきっかけにもなります。

40代、50代の方は既婚者と独身でエンディングノートの書き方が違います

既婚者の場合

既婚者の場合は、残されたパートナーや家族のために書く必要があります。

自分だけが管理している銀行口座、所有している不動産や有価証券などはしっかり記入しておきましょう。

パートナーや家族にとっては、所有しているのは知っているが、詳しく知らない情報かもしれません。

定年退職後に何をしたいのか具体的に話し合い、パートナーと確認するのもいいでしょう。

独身の場合

独身の場合は、現状を把握するため資産や病歴、延命治療の希望について書いておきましょう。

パートナーがいないため、基本的に助けてくれる人はいません。

自分の意思をエンディングノートに書いておけば、残された人は参考にして対応することができます。
万が一の入院や亡くなったとき、兄弟や親族、心を許せる友人に緊急連絡先を伝える必要があるので、人間関係の再確認もしておきましょう

エンディングノートの保管場所

エンディングノートは、盗難されにくく必要となった時にすぐに見つけやすい場所に保管するのが理想です。

貸金庫は盗難されにくいのですが、いざと言う時にすぐに取り出すことができません。
また、人に預けるとすぐに取り出すことは可能でしょうが、盗難や紛失の可能性が高くなります。

そこで、数冊にエンディングノートを分けて書き、それぞれ別の場所に保管する方法はいかがでしょうか。
記載内容の重要度によって保管場所を変えることができますし、タイムリーに見て欲しい相手に必要な情報を伝えることもできます。 
家族には後でトラブルとならないように、事前にエンディングノートを書いていることだけではなく、自分の希望する内容についてもその理由とともに家族に話しておいた方がいいでしょう。

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エンディングノートを書くときのコツ

エンディングノートの書き方のコツについて解説します。

書きやすい項目から書く

エンディングノートの書き方がわからないと悩むことがあります。
そういった場合は、書きやすい項目から書きましょう

例えば、自分の属性や友人の連絡先などから埋めるという書き方です。
これなら悩むことなく書けます。

書きやすいところから少しずつ記入する書き方をすると、じっくり考えなければならないようなところも、だんだん考えがまとまってきて書けるようになるでしょう。

全ての項目を早々に書き込まなければならないというものではありません。
特に20代や30代といった若いうちは、書き方を気にするよりもあせらずコツコツと書いていくよう心掛けましょう。

空欄があっても気にしない

空欄があっても気にせずどんどん書いていきましょう。
考えが整理できてから書いても遅くはありませんし、記載しなくてもよい部分もあるでしょう。

その項目があまり大切ではないために書く気が起きないということもあるかもしれません。

すべての項目が書かれていないために遺族に迷惑をかけるというものではないのです。
いくつかの空欄があっても気にせず、気楽に書いていくようにしましょう。

家族と相談しながら書く

家族に相談しながら筆を進めるといった書き方もおすすめです。
家族がどんなことを書いて欲しいのかを聞きながら書いてみてはいかがでしょうか。

そうしていくと、書くべき内容やその書き方も明らかになってくるでしょう。
弁護士や司法書士といった専門家や親しい友人に相談してみるのも効果的です。

専門家に遺言書の作成方法について相談している場合は、エンディングノートを書いていることも話しておく方がいいでしょう。

そうすれば、遺言書に書いておくべきことやその書き方、ノートに書いておくべきことやその書き方もわかってくると思われます。

今の気持ちを気軽に書いてOK

エンディングノートの書き方としては、読む人がわかりやすいように書く必要はありません。
形式にとらわれず自分が書きやすいように書いてもいいのです。

ノートなので、後で自由に二重線を引いたり余白に書きこんだりして書き直すことができます。
この点は書き換えができない遺言書などの書き方とは異なるのです。

書き直すことが予想される事項は後で修正しやすいように鉛筆で書いておくといいでしょう。
まずは、今の気持ちを気軽に書き始めてみてはいかがでしょうか。

遺言状も書いた方が良い?

考えているビジネスマン

エンディングノートに書かれた内容は、自分の生前時の「お願い」であって、死後には法的な効力はありません

自分の意思で死後に「絶対に」してほしいことがある場合には、法的な効力がある遺言書を作るしかありません。
例えば遺産分割方法や、相続財産の処分・推定相続人の廃除などがあります。

遺言書は、民法で定められた方式に従って作成されたものに限ります。

遺言書には主に、自筆証書遺言公正証書遺言があります。

■自筆証書遺言
遺言者本人が手書きで必要事項を書いて作成する遺言のことです。

■公正証書遺言
公証人が遺言者から聞いた内容を文章にまとめて、公正証書として作成する遺言書です。
自筆証書遺言よりも手間や費用がかかりますが、遺言書として無効になりにくく確実性が高くなる形式です。

エンディングノートは自筆証書遺言に似ていますが、法的な効力がないため遺言書は遺言書として作る必要があります。

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エンディングノートの書き方まとめ

「KEY POINT」と書かれたスタンプとペンとノート

ここまでエンディングノートの書き方についての情報や、書く内容などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 市販のエンディングノート、スマホのアプリなどエンディングノートの形式は自由
  • もしものときに備えて、残された家族やパートナーに自分の希望を伝えられる
  • エンディングノートを20代から書くことで今後の人生設計を立てやすくなる
  • 書くことで自分の人生を振り返り、残りの人生や老後について考えられる
  • エンディングノートは遺言書にはならない

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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