終活
遺品の片付けの流れと方法を紹介!始めるタイミングや業者依頼も解説
更新日:2025.02.17 公開日:2022.04.05

記事のポイントを先取り!
- ・遺品の片付けで量が多い場合は、計画を立てる
- ・遺品の片付けは専門業者に依頼できる
- ・遺品の片付けでは手続き書類に注意する
遺品を片付ける際の、流れや方法について詳しくご存じでしょうか。
それらの知識を蓄えておくことで、スムーズに遺品の整理ができます。
そこでこの記事では、遺品の片付けについて解説していきます。
この機会に、遺品の分別方法についても知っておきましょう。
後半では、遺品整理士についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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遺品とは
遺品とは、故人の身の回りのものや故人にゆかりのあるもののことを指します。
亡くなる前に所有していたすべてのものを指すので、衣服や文房具などの身近なものから遺産や預金などの資産に関するものまで幅広く遺品として扱われます。
遺品の片付けを始めるタイミング
遺品の片付けはいつ始めるのがいいのでしょうか。
片付けにはいくつかのタイミングがあるので、以下でそれぞれ説明していきます。
葬儀後・四十九日後
遺品の片付けは、葬儀後や四十九日後に始めるケースが多いです。
葬儀や四十九日では、親族が集まるタイミングでもあるため、スムーズに遺品を整理できるでしょう。
また、一人で故人の片付けをしていると精神面で乱れてしまう懸念があります。
そのため、できるだけ複数人で故人との思い出を語り合いながら、遺品を整理するのが望ましいです。
相続前
相続がある場合は、相続について話し合ったり、整理するタイミングで遺品の片付けをする方が多いです。
預金や株式、不動産や自動車などのすべてが遺品のひとつになるので、相続するタイミングで遺品を整理せざるを得ないと言ってもいいかもしれません。
賃貸住居の退去時
故人の自宅が賃貸だった場合は、物件を受け渡す前に遺品を整理します。
亡くなったあとの月末かその翌月末には契約を終了とし、その前までに遺品を片づけます。
中には四十九日までは故人の魂がこの世にさまよっていると考え、四十九日が終了してから賃貸住宅を退去するような遺族もいます。
遺品を片付ける方法

ここでは、遺品を片付ける2通りの方法を紹介します。
それぞれの方法でメリット・デメリットも挙げているので、ぜひ参考ください。
自分たちで行う
一番代表的な片付け方法として、自分たちで(遺族、知人など含)片付ける方法があります。
メリットとしては、故人のことをよく知っているからこそ、丁寧に仕分けできます。
また、代行業者などに依頼しないので、費用を抑えられます。
一方でデメリットとしては、遺品の整理をすることに慣れていないことが多いので、時間がかかったり、手間がかかる点です。
また、遺品を整理することで精神面に負担がかかってしまう可能性もあります。
専門業者に依頼する
専門業者に依頼するのもひとつの方法です。
遺品の整理から各種手続きまでスムーズに漏れなく行ってもらえるので、安心できます。
メリットとして、遺族の方が高齢であったり、身体が不自由なケースでは業者に依頼することで、遺品の片づけをスムーズに行えます。
一方でデメリットとしては、費用がかかったり、第三者が介入することでトラブルが起きてしまう可能性があります。
中には大切なものを誤って処分されてしまったといったケースもあります。
また、悪徳業者も存在するので、各業者で見積もりをしっかり行って自分が納得するような形で進めていくことが大切になります。
遺品の片付けの流れと方法
自分で遺品を片付ける場合、どのような流れで行えばいいのでしょうか。
正しい流れを知っておくことで、スムーズに作業を行えます。
スケジュールを決める
まずはスケジュールを決めていきましょう。
スケジュールを決めておくことで、効率的に作業が進められます。
計画を立てるときは、まず大まかなスケジュールを決め、そのようにするにはどのようにしていけばいいのか細かな計画を立てていくといいです。
計画はより細かくて具体的な方が進めやすいです。
遺品を分類する
次に遺品をいくつかの分類に分けていきましょう。
一例として、以下の4種類に分けることをおすすめします。
貴重品
預金通帳、クレジットカード、年金手帳、パスポート、健康保険証、自動車
形見
手紙、写真、趣味の品、時計、アクセサリー、衣服
リサイクル品
冷蔵庫やパソコン、洗濯機などの家電
ソファーやベッド、テーブルなどの家具
きれいな衣服やカバンなどのブランド物
古紙やプラスチック類
廃棄
燃えるゴミ、燃えないゴミ、粗大ゴミ
遺品の片付けをする際のポイント
次に遺品を片付ける際のポイントを紹介していきます。
ポイントを押さえることで、よりスムーズに整理が進むので、ぜひ参考にしてください。
仕分けした荷物を置くスペースを確保する
仕分け作業では、仕分けした荷物を置くスペースが必要です。
スペースを十分にとっておくことで、よりスムーズに作業できます。
思い出の品を処分する勇気
遺品を片付けていくことで、故人との思い出の詰まった品が出てきたりします。
思い出の品を処分するのは勇気がいりますが、処分する覚悟も必要です。
しかし、迷ってしまったときは無理に処分する必要はありません。
残しておくべきか、後日改めて考えるといいでしょう。
遺品の片付けでの注意点
遺品を片付ける際には、いくつか注意すべき点があります。
トラブルに発展する事案もあるため、注意点はしっかり押さえておきましょう。
親族とのトラブル
相続人が複数いる場合、一人で遺品整理を行うと、金品の配分などをめぐってトラブルにつながるケースが多いです。
親族間でのトラブルを防ぐためにも、遺品整理は自分だけで決めるのではなく、家族や親族が納得のいく形で進めていくことが大切になります。
手続き書類がある場合に備えて早めに片付ける
遺品整理をしていくと、手続き書類がでてくることもあります。
手続き書類の中には、期限付き書類もあるので、それらの書類は優先して片付けましょう。
また、手続き書類がないと分かっている場合でも、ある場合に備えて早めに片付けるのがおすすめです。
騒音に気を付ける
騒音は近隣住民にとって、思った以上に不快なものになります。
トラブルに発展させないためにも、騒音には十分気を付けてください。
大きなものを移動する際は時間帯に考慮して、慎重に移動させましょう。
想像以上に時間がかかる
遺品は本当に幅広いたくさんのものがあるので、すべてを整理するためには時間を要します。
そのため、時間に余裕を持ったスケジュールを組んでいくことをおすすめします。
誤って処分することがある
遺品を片付けている際には誤って大切なものを処分してしまうこともあります。
それが故人との関係性の中で重要なものだとしたら、ショックを受けたり、精神的に辛くなることもあるかと思いますので、遺品を処分する際にはよく考えることも大切です。
遺品の片付けを業者に頼む方法
遺品の片付けを業者に依頼する際には、悪徳業者もいるため、慎重になる必要があります。
ここでは、業者の選び方や費用相場などを中心に解説します。
業者の選び方
まずは業者の選び方についてのポイントを紹介していきます。
悪徳業者に騙されないためにも以下の点に注意して検討していくことをおすすめします。
適切な見積や対応をしてくれるか
まず、適切な見積もりや対応をしてくれる業者か判断しましょう。
見積もりが適当であったり、いい加減な対応である業者はおすすめしません。
また、資格を保有した遺品整理士がいる業者かどうかも調べる必要があります。
資格を持っているということで、非常に安心できますので選ぶ際のポイントになります。
口コミを確認する
インターネットでは、口コミを簡単に確認できるので、それを参考にしてみるのもおすすめです。
また、口コミでは実際にその業者を利用した方の感想もチェックできます。
サービスの流れ
サービスの流れについて詳しく知ることも大切です。
まずは、事業者が訪問して実際に間取りや部屋の広さを確認して遺品整理の流れなどについてのヒアリングをしていきます。
中にはオプションメニューとして追加料金がかかるケースもありますので、依頼時に業者に確認していくことをおすすめします。
プロの遺品整理の所要時間は、ワンルームのケースで作業時間は約2〜3時間で、2LDK以上になると約6〜8時間かかるのが一般的になります。
しかし、建物が一戸建てか集合住宅か、遺品に含まれる物の種類や遺品の量などによっても作業時間は変動するので注意が必要です。
費用相場
遺品整理は、部屋の広さに比例して費用も高くなると考えると分かりやすいです。
主な相場は以下にまとめます。
部屋の広さ | 費用 |
---|---|
1R・1Kの場合 | 5万円~8万円程度 |
1DK、2Kの場合 | 9万円~12万円程度 |
1LDK、2DK、3Kの場合 | 13万円〜16万円程度 |
2LDK、3DK、4Kの場合 | 17万円〜20万円程度 |
3LDK、4DKの場合 | 21万円〜24万円程度 |
4LDK〜の場合 | 25万円〜 |
ほかにも、オプションサービスとして追加料金がかかるケースがあるので、前もって確認しておきましょう。
スポンサーリンク遺品整理士とは
最後に遺品整理士について紹介していきます。
遺品整理士とは、遺品整理についての専門的な知識や技術を持った人のことです。
近年では遺品整理業の需要が高くなっております。
この理由としては、急速な高齢化社会の到来や核家族化により遺品整理に負担がかかるケースも多いことが挙げられます。
多忙な毎日を送る方も多く、時間に余裕がないケースも多いです。
このようなライフスタイルから専門業者に依頼したいと考える方々が増えているのが事実です。
遺品整理士は専門的な技術や知識を有しているので、依頼者としても非常に安心できるものになります。
遺品整理を専門の方に依頼すると、以下のようなメリットがあります。
・遺品を丁寧に整理してくれる
・廃棄物などは適切な方法で処理してくれる
遺品整理から出た廃棄物などは専門的な知識がないと、正しい方法で処分できないことがあります。
そのような場合に、専門の方に遺品整理をお願いすれば、問題も解決します。
また、遺品整理士になるためには、資格が必要になります。
資格を取得するためには、まず遺品整理認定協会が提供する教材をもとに講座を受講する必要があります。
講座の期間は約2か月ほどで、講座が終了すると、認定試験を受けることができます。
晴れて遺品整理士になると、遺品整理業を経営することもできます。
遺品の片付けのまとめ

ここまで遺品の片付けについて解説してきました。
まとめると以下の通りです。
・遺品は、故人が亡くなる前に所有していたすべてのもの
・スケジュールを決めていくことで、効率的に作業が進められる
・遺品整理の際は、騒音トラブルにならないように十分配慮する
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
参考:遺品整理・生前整理 | 不用品回収・粗大ゴミ回収なら片付け侍
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。