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遺族年金の支給日はいつ?受給期間や支給金額について解説

更新日:2022.05.17

遺族

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記事のポイントを先取り!

  • ・遺族年金は偶数月の15日に2カ月分まとめて支給される
  • ・遺族年金の支給期間は子どもが18歳になる年度の3月末まで
  • ・遺族基礎年金は78万1,700円に子どもの金額が加算された金額

稼ぎ頭を失った際には遺族年金が給付されますが、その受給期間はご存じでしょうか。

残された遺族は故人が亡くなったあとも生活を続けていかなければいけないので、遺族年金について知ることは大切なことです。

そこでこの記事では、遺族年金の支給日や支給金額について解説します。

この機会に、遺族年金についての正しい知識について覚えておきましょう。

後半では、遺族年金が支給されないケースについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 遺族年金は2種類に分けられる
  2. 遺族基礎年金の請求手続きの流れ
  3. 遺族年金の支給開始日
  4. 遺族年金の受給期間
  5. 遺族年金の受給金額
  6. 遺族年金はいつまでに申請すべきなのか
  7. 遺族年金の申請手続きは代理人でも可能?
  8. 遺族年金の振込日と支給日は同じ?
  9. 遺族年金が支給されないケース
  10. 遺族年金の支給日のまとめ
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遺族年金は2種類に分けられる

まずは、そもそも遺族年金とはどういったものなのか紹介していきます。

遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金に分かれているため、それぞれの意味合いを以下で紹介します。

遺族基礎年金

遺族基礎年金とは、国民年金に加入していた一家の大黒柱を失ったケースで、子どものいる配偶者や子どもに対して支給されるものになります。

注意点としては稼ぎ頭を失ったとしても、子どものいない夫婦のみ世帯の場合、配偶者は遺族基礎年金を受給することはできない点です。

また、たとえ子どもがいる家庭だとしても、国民年金の滞納機関がある場合、遺族基礎年金が支給されないケースもあります。

請求は住民票のある各市区町村の窓口で行うことが可能です。

請求の申し込みが遅れてしまったケースでは5年間は過去にさかのぼって請求できます。

受給するには条件があり、亡くなった方の納付済期間や受給される方の収入などにより受給可能かどうか決まります。

遺族厚生年金

遺族厚生年金とは、厚生年金に加入していたサラリーマンなどが亡くなられた際に支給されるものになります。

受給額は故人の勤続年数や収入によって異なりますので、一律ではないことが特徴です。

ちなみに、もともと遺族共済年金とされていた公務員の年金制度は近年、遺族厚生年金に統一されています。

厚生年金は誰でも受給可能なわけではなく、給付するには条件があります。

故人との関係性や年齢によって定められている条件を満たしていなければ、受給されないので注意が必要です。

請求は年金事務所や年金相談センターで行うことが可能になります。

遺族基礎年金と同様に、過去5年間はさかのぼって請求することが可能です。

厚生年金加入者は国民年金にも加入していることになるので、遺族厚生年金支給対象の子どもがいるケースでは、遺族基礎年金も合わせて受給できるケースがあります。

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遺族基礎年金の請求手続きの流れ

次に遺族基礎年金の請求手続きの流れについて紹介していきます。

流れを知ることで、スムーズに手続きを進めることができますので、ぜひ参考にしてください。

遺族基礎年金の請求手続き方法

遺族基礎年金の請求手続き方法の流れを以下にまとめます。

①市区町村役場に死亡届を提出します。

②故人が年金受給者だったケースでは、年金事務所に受給権者死亡届を提出します。

年金請求書と必要書類を市区町村役場に提出します。

④日本年金機構から年金証書や年金決定通知書、パンフレットが届きます。

⑤年金証書が届いてから1〜2カ月程度で、年金の振込みが開始されます。

手続きの際に必要な書類

遺族基礎年金の手続きに必要な一般的な書類について以下にまとめます。

  • 年金請求書(様式第105号)

   ※市区町村役場やお近くの年金事務所または街角の年金相談センターにあります。

    日本年金機構のホームページからダウンロードすることも可能になります。

  • 死亡診断書のコピーまたは死亡届の記載事項証明書
  • 戸籍謄本  

※交付が提出日から6カ月以内のものに限ります。

  • 年金手帳
  • 世帯全員の住民票のコピー
  • 故人の住民票の除票 

※世帯全員分の住民票のコピーに含まれている場合は不要になります。

  • 遺族の収入が確認できる書類  

※源泉徴収票や所得証明書、課税証明書または非課税証明書などです。

  • 子どもの収入が確認できる書類

※義務教育終了前は不要であり、高等学校在学中は在学証明書や学生証などを用意してください。

  • 遺族の本人名義である受取先金融機関の通帳など
  • 印鑑  

※年金請求書へのマイナンバーの記入により省略可能になります。

この他にもケース別で必要となる書類はありますので、事前に市区町村役場などに確認しておくことをおすすめします。

遺族厚生年金の請求手続き方法

次は遺族厚生年金の請求手続き方法の流れを以下にまとめます。

①市区町村役場に死亡届を提出します。

②故人が厚生年金保険の加入者だったケースでは、会社等から資格喪失届を提出してもらいます。

故人が年金受給者だったケースでは、年金事務所に受給権者死亡届を提出します。

年金請求書と必要書類を年金事務所や街角の年金相談センターなどに提出します。

④日本年金機構から年金証書や年金決定通知書、パンフレットが届きます。

⑤年金証書が届いてから1〜2カ月程度で、年金の振込みが開始されます。

手続きの際に必要な書類

遺族厚生年金の手続きに必要な一般的な書類について以下にまとめます。

  • 年金請求書(様式第105号)

※市区町村役場やお近くの年金事務所または街角の年金相談センターにあります。日本年金機構のホームページからダウンロードすることも可能になります。

  • 年金手帳
  • 戸籍謄本
  • ※交付が提出日から6カ月以内のものに限ります。
  • 世帯全員の住民票のコピー
  • 故人の住民票の除票 

※世帯全員分の住民票のコピーに含まれている場合は不要になります。

  • 遺族の収入が確認できる書類  

※源泉徴収票や所得証明書、課税証明書または非課税証明書などです。

  • 子どもの収入が確認できる書類

※義務教育終了前は不要であり、高等学校在学中は在学証明書や学生証などを用意してください。

  • 死亡診断書のコピーまたは死亡届の記載事項証明書
  • 遺族の本人名義である受取先金融機関の通帳など
  • 印鑑  

※年金請求書へのマイナンバーの記入により省略可能になります。

この他にも場合によっては必要となる書類はありますので、あらかじめ年金事務所や年金相談センターなどで確認しておくことをおすすめします。

遺族年金の支給開始日

次に遺族年金の支給開始日について紹介していきます。

遺族基礎年金と遺族厚生年金それぞれの支給開始日を説明していきますので、以下を参考にしてください。

遺族基礎年金の支給開始日について

遺族基礎年金の申請の受け付けは、亡くなった日の翌月からになります。

申請に必要な書類をすべてそろえて市区町村役場に申請しましょう。

遺族基礎年金は老齢年金と同様、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)に支給され、金額としては2カ月分まとめて支給されます。

例外として、初回のみ奇数月に振り込まれるケースもあります。

支給開始日については状況によって異なりますが、3〜4カ月程度時間を要するケースが多いです。

申請後の手続きに時間がかかる場合も多いので、すぐに入金されるとは限りません。

入金されるまでに時間がかかったとしても、亡くなった翌月以降の金額がまとめてもらえますのでご安心ください。

遺族厚生年金の支給開始日について

遺族厚生年金の申請の受け付けについても、遺族基礎年金と同様に故人が亡くなられた月日の翌月からになります。

事前に必要な書類を準備して申請するようにしましょう。

手続きにかかる時間は遺族基礎年金と同様に、3〜4カ月程度時間を要するケースが多いです。

手続きに時間がかかり、支給開始日が遅れた場合には、初回支給時にまとめて振り込まれることになります。

夫を亡くした妻のケースでは、30歳未満で子どもがいないケースを除いては要件なしで遺族年金を支給できます。

一方で、妻を亡くした夫のケースでは、55歳以上が申請対象となり、60歳になってから遺族年金が支給されます。

例外として、子どもがいるケースでは年齢に関係なく支給されることになります。

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遺族年金の受給期間

次に遺族年金の受給期間について紹介していきます。

遺族基礎年金と遺族厚生年金に分けてそれぞれ説明していきますので、以下を参考にしてください。

遺族基礎年金の受給期間について

遺族基礎年金は子どもがいるかどうかで受給できるのかが決まります。

子どもがいる場合のみ受給されるのですが、ここで言う子どもとは何歳までなのか気になる方も多いかと思います。

遺族年金での子どもとは、18歳になる年度の3月末までの子どものことを指すので、この期間を過ぎると遺族基礎年金の受給はできなくなります。

例外として、障害等級1級や2級に該当する子どもがいるケースでは、20歳になるまでの期間、受給することができます。

これらの期間内であったとしても、該当する子どもが結婚した場合、遺族基礎年金は受給できなくなります。

遺族厚生年金の受給期間について

遺族厚生年金も遺族基礎年金と同様に、子どもの有無で受給される期間が決まります。

遺族基礎年金では、子どもがいない場合は遺族年金を受給することができなかったのですが、遺族厚生年金は子どもがいないケースでも受給されることが違いになります。

ケースごとに受給期間についてまとめ、以下で紹介していきます。

  • 30歳以上の妻または子どものいる30歳未満の妻の場合

→生涯支給されることとなります。

  • 子どもがいない30歳未満の妻

→5年間のみ支給されることとなります。

  • 稼ぎ頭であった妻を亡くした夫の場合

→55歳から対象になり、支給されるのは60歳からになります。

このように、子どもの有無だけでなく、亡くなられた方が夫なのか妻なのかや年齢などによって支給期間が異なります。

遺族年金の受給金額

遺族年金についての意味合いがわかったところで、気になるのは受給金額だと思います。

以下で遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給金額について紹介していきます。

遺族基礎年金の受給金額について

遺族基礎年金の支給金額は、78万1,700円に子どもの金額が加算されていきます。

子どもの加算額としては、第1子と第2子は78万1,700円、第3子以降は7万5,000円になります。

2020年時点ではこの金額になりますが、遺族年金の金額は毎年見直しされるため、変更があることを念頭に入れておいてください。

遺族厚生年金の受給金額について

遺族厚生年金の支給金額については、生前の収入や厚生年金の加入期間によって異なります。

ケースごとに変わってきますが、以下の計算式にて受給金額が求められます。

老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3=(※A+※B)×4分の3

※A=2003年3月以前の加入期間

平均標準報酬月額×(7.125/1,000)×2003年3月までの加入期間の月数

※B=2003年4月以降の加入期間

平均標準報酬額×(5.481/1,000)×2003年4月以降の加入期間の月数

これは老齢厚生年金が決定されるときに使用されるものと同様の計算式になります。

つまり、死亡した被保険者が65歳を迎えたときに支給されるはずであった老齢年金の4分の3であるということです。

故人の生年月日によってAとBの計算時の給付乗率が変わることもありますので、詳しくは社会保険事務所などに確認することをおすすめします。

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遺族年金はいつまでに申請すべきなのか

次に遺族年金の手続きの期限について紹介していきます。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方とも、一般的には働き頭が亡くなった日の翌日から5年になります。

つまり、故人の命日の翌日から5年以内です。

未支給年金の請求手続きについては、期限は特にありませんのでご安心ください。

故人が年金受給者であった場合には、年金受給停止手続きと同時に遺族年金の手続きが可能になるので、一緒に手続きするとスムーズになります。

ちなみに年金の受給停止手続きは、国民年金のケースでは死亡日から14日以内で、厚生年金のケースでは、死亡日から10日以内になります。

遺族年金の申請手続きは代理人でも可能?

次に遺族年金の申請手続きの代行について紹介していきます。

遺族は大切な人を失った悲しみの中でもやるべきことが多く、慌ただしい日々を過ごしていることが多いです。

悲しみから精神的に不安定となったり、忙しくて時間を作れない場合などの何らかの理由で自分で遺族年金の申請手続きができない場合は、代行が可能になります。

代理人としては、社会保険労務士などの専門家になります。

代理人に手続きを依頼するケースでは以下のものを用意する必要があります。

  • 請求者本人の委任状  ※請求者本人の署名や押印があるものに限ります。
  • 代理人の本人確認ができるもの(運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなど)
  • 請求者本人の印鑑
  • 委任者の基礎年金番号やマイナンバー、委任者の本人確認書類のコピーなど

委任状は日本年金機構のホームページからダウンロード可能になりますので活用してください。

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遺族年金の振込日と支給日は同じ?

遺族年金の支給日は通称「年金」と呼ばれている老齢年金の支給日と同様です。

つまり、偶数月である2月、4月、6月、8月、10月、12月の15日と決められています。

15日が土日や祝日であったケースでは、振込日が銀行の前営業日になります。

ただし、遺族年金の支給日と振込日は異なる月もあることを覚えておきましょう。

遺族年金が支給されないケース

最後に遺族年金が支給されないケースについて説明していきます。

ケース別に紹介していきますので、以下を参考にしてください。

遺族基礎年金

子どもがいないケースでは、そもそも遺族基礎年金はもらえません。

その代わりに、寡婦年金または死亡一時金を受け取ることが可能です。

寡婦年金とは女性のみが対象のものであり、一定条件を満たしていれば支給されます。

また子どもがいたとしても、年齢の条件が当てはまっていないケースや年齢が条件に合っていたとしても、子どもが結婚している場合は支給されません。

遺族基礎年金では故人が働き頭であった場合に支給されるものになります。

これには条件がありますので、以下にまとめます。

  • 年収850万円未満であること

→つまり手取りで年間所得655万5,000円未満になります。

  • 故人と同一世帯で生活しており、住民票上で証明されること

→基本的には故人と同居していない場合には対象となりません。

  • 別居していた場合でも家計を共にしていたこと

→故人が単身赴任にて別々に生活していたり、長期療養や介護にて別居しなければ行けなかったり、DVにて距離を置く必要があったケースなどで対象になります。

条件が当てはまり、遺族年金を受給されていたとしても、年金受給者が再婚した場合には支給は停止されます。

遺族年金の受給者が亡くなった場合や離縁した場合も受給されなくなります。

遺族厚生年金

遺族厚生年金も遺族基礎年金と同様に、故人と生計を共にしていなかった場合や年金受給者が再婚した場合には受給対象外となります。

また、働き頭であった妻を亡くした夫のケースでは、遺族である夫には年齢条件がありますので注意してください。

配偶者である妻が亡くなられたときに、夫は55歳以上であることが条件です。

たとえ、死亡した当時の年齢が55歳以上であったとしても、遺族厚生年金では支給が開始される時期は、60歳からになります。

ちなみに遺族基礎年金の対象である夫のケースでは、55歳以上60歳未満の期間でも受給されます。

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遺族年金の支給日のまとめ

ここまで遺族年金の支給日について解説してきました。

まとめると以下の通りです。

  • 遺族年金は過去5年間さかのぼって請求することが可能
  • 遺族厚生年金の支給金額は生前の収入や厚生年金の加入期間によって異なる
  • 子どもがいない場合や対象年齢でも子どもが結婚している場合は支給対象外

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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