終活
遺品に供養は必要?供養の方法・タイミング・費用相場を紹介
更新日:2022.04.05 公開日:2022.05.07

記事のポイントを先取り!
- 遺品供養はやらなくても良い
- 遺品供養の方法はお焚き上げ
- お焚き上げには3種類の方法がある
大切な人が亡くなった後、遺品を処分するとき、そのまま捨ててもいいのでしょうか。
また、遺品の供養方法やタイミングについてご存知でしょうか。
そこでこの記事では、遺品の供養について解説します。
この機会に供養する遺品や相場費用について覚えておきましょう。
遺品を供養する際の注意点についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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遺品の供養の必要性
故人の遺品はずっと置いておくことはできませんが、捨てるには抵抗のある方が多いと思います。
また、故人の遺品には様々な思いがあり、供養方法をどうするか迷われる方も多いのではないでしょうか。
そこで、故人の遺品の供養について説明します。
遺品の供養は必ずしも必要ではない
遺品は必ず供養しなければならないと言うことはありません。
遺品を供養するかどうかは、自分の気持ちで「行う」か「行わない」の選択ができます。
なぜなら、故人の写真や人形・ぬいぐるみなどの遺品には、そもそも「魂が宿っている」という解釈は無いからです。
しかし、遺品をそのまま捨てることに抵抗感のある方は、供養をし、気持ちを整理する時間を設けるのも良いでしょう。
供養するか悩まれている方は、あくまでも自分の気持ちの問題である、と割り切って考えることが大切です。
遺品を供養する意味
先ほど遺品の供養は、自分の気持ちで行なえると説明致しました。
では、遺品を供養する意味にはどのようなものがあるのでしょうか。
考えられる3つの意味をご説明します。
故人を偲ぶ
遺品は故人が身に着けていたものや長年そばにあったものがほとんどです。
そのため、遺品を供養し燃やすことで浄化され、天に送られ、故人を偲ぶことができると考えられています。
自分の気持ちが楽になる
遺品には故人の思い出が詰まっているので、そのまま捨てるには忍びなく思うことがあると思います。
供養することで、きちんとした手順をふみ、自分の気持ちを楽にできます。
祟りなどの心配がなくなる
遺品をそのまま捨てることに抵抗のある方の中には、祟りなどの心配をされている方も多いのではないでしょうか。
そもそも、遺品に魂が宿るという考えはありませんが、日本の古来の風習などから、なんとなく心配になる方もいるでしょう。
遺品を捨てた後に祟りの心配をし続けるのであれば、供養することをお勧めします。
供養を行うことで祟りへの心配も軽減されるでしょう。
遺品を供養する方法

遺品の供養は「お焚き上げ」が一般的です。
お焚き上げとは、遺品を焼却する供養方法で、「合同供養」「個別供養」「現場供養」という3種類の方法があります。
それぞれの特徴についてご説明します。
合同供養
合同供養とは、近くの寺院や神社で他の方の遺品と一緒に供養してもらう供養方法です。
近くの寺院や神社で行えるため、もっとも手軽な供養方法と言えます。
ただし、神社では忌中(四十九日の法要)まではお焚き上げをすることができないので、注意しましょう。
また、予約が必要な場合や、そもそもお焚き上げをしない寺院や神社もあるので、事前に電話で確認することをお勧めします。
個別供養
個別供養とは、他の方の遺品と混ぜずに個別で供養してもらう供養方法です。
他の方の遺品と合同で供養することに抵抗がある方は個別供養を選ぶと良いでしょう。
また、合同供養も同様、神社では忌中までお焚き上げをすることはできません。
その間のお焚き上げを希望する方は寺院にお任せしましょう。
現場供養
現場供養とは、故人が住んでいた部屋に僧侶が出向き供養する供養方法です。
供養の際は家族も立ち会うことができ、故人の思い出ある場所で供養を行うことができるというのが特徴です。
また、自宅で行うため、遺品が多く持ち運びが難しい場合や、大きく重たいものがある場合でも供養ができます。
遺品を供養するタイミングはいつ?

遺品の供養は、遺品整理と同じタイミングで行われることが多いようです。
その為、四十九日法要の後が望ましいとされています。
しかし、故人が住んでいたアパートや借家の明け渡しがすぐにある場合は、葬儀の直後から始めることもあります。
遺品供養が必要なもの
遺品の中には供養が必要なものと必要でないものがあるのをご存知でしょうか。
遺品供養の際スムーズにできるよう、供養が必要なものと必要でないものについてご説明します。
遺品供養するもの
遺品の供養が必要なものは、愛用していたメガネ・本・寝具・衣類・人形など、故人の思い入れが強いものとされています。
しかし、全てを供養するにはお金も時間もかかるので、「供養が必要なもの」を以下にまとめます。
- 仏壇・仏具
- 神棚・位牌
- ぬいぐるみ
- 写真
- 食器
- 愛用していたもの(メガネやペン、本など)
- 故人の作品
- 衣類
- 趣味の品
- 寝具
この他にも、故人の思い入れの強いものがあれば、供養すると良いでしょう。
遺品供養しないもの
故人が希望するようであれば無理に遺品供養する必要はありません。
故人が生前「これからも使ってほしい」「残しておいて欲しい」と言っていたものや「形見にしてほしい」と言われていたものは、できる限り供養せず、大切に保管しておきましょう。
遺品の供養にかかる相場費用

遺品の供養にはどのくらい費用がかかるのでしょうか。
自分で供養する場合
庭や私有地などで火を焚いて問題ない環境があれば、自宅で遺品を供養できます。
また、自宅で行うため費用も抑えられ、0円~1,000円程度です。
しかし、遺品供養を自宅で行う際は手順も多く、宗教や地域の伝統について知識がない方が行うのは難しいとされています。
そのため、自力で供養を行う際は、近くのお寺の方などを呼んだ方がスムーズに行えるでしょう。
神社仏閣に依頼する場合
神社や仏閣に依頼する場合は以下のようになります。
合同供養の場合
合同供養は他の方の遺品と一緒に供養するため、費用は比較的安く設定されており、0円~1万円程度です。
また、神社仏閣の中には無料で合同供養を行っているところもあります。
しかし、合同供養では希望の日付を選んだり、供養に直接立ち会うことはできません。
現場供養の場合
現場供養とは、ご自宅や故人の住んでいた場所まで僧侶や神主さんまたは宮司さんに来てもらい、遺品の供養を行います。
また、供養に必要な仏具やお香は僧侶が用意してくれる場合と、依頼者側がそろえておかなければならない場合があります。
現場供養の費用相場は2万円~7万円です。
個別供養の場合
個別供養とは、個別で行う遺品供養で、供養に直接立ち会うことができます。
故人の品を個別に供養できることが最大のメリットですが、費用の相場は高めです。
個別供養の費用相場は2万円〜7万円と合同供養よりも高くなっています。
遺品整理業者に依頼する場合
遺品供養には、自分で行う方法や神社仏閣で行う方法の他に、遺品整理業者に依頼する方法があります。
遺品整理業者にお願いすることで、遺品整理と遺品供養をまとめて行えるため、割引されたりするサービス等があります。
遺品整理と供養を一緒に頼むと費用相場は、2万円~5万円です。
遺品を供養する際の注意点
遺品を供養する際は、どのような物でも供養していいという訳ではありません。
では、遺品を供養する際はどの様な点に注意して行えばよいでしょうか。
注意するべき2つの点を紹介します。
危険物・大型家電などは供養できない
遺品供養では、遺品を燃やすことで浄化し、供養していきます。
そのため、引火性がある物や、燃やすと有害物質が発生する危険物は供養を断られます。
引火性があるものや燃やすと有害物質が出るものについては、自治体等で定められている通り処分しましょう。
また、そもそも燃やせないものについてはお焚き上げ出来ないので「魂抜き」をして、処分することになります。
大型家電なども供養を断られます。
特に、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機等の家電リサイクル法対象品目は、法令に従って処分しましょう。
コンピューターやスマホは故人が大切にしていた遺品の一つになりますが、コンピューターもリサイクル対象品目ですので、法令に従って処分しましょう。
上記のものを処分する際、自分で処分できない場合は、遺品整理業者や専門業者に回収してもらうと良いでしょう。
故人の遺志を尊重する
遺品を供養する際は、故人の遺志を尊重しましょう。
故人が生前「残しておいて欲しい」「長く使い続けて欲しい」等といった遺志を残されていた場合は、できるだけ手元に残すことが望ましいでしょう。
そのため、生前によく話し合いをしておくことや、エンディングノートの有無を確認しておきましょう。
また、残された親族でもよく話し合い、形見分け等をして、故人を偲びつつ長く使い続けることも大切です。
経年変化や、遺品そのものの状態が悪くなった等の理由から、手元に残しておくことが困難になった際は、供養することも問題ありません。
遺品供養まとめ
ここまで遺品供養の必要性や供養方法、相場費用について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 遺品供養は自分の気持ちで行うか決められる
- 遺品供養はお焚き上げが一般的で、3種類の方法がある
- 遺品供養は四十九日法要後に行う
- 遺品供養が必要のないものもある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

鎌田 真紀子(かまた まきこ)
国家資格 キャリアコンサルタント ・CSスペシャリスト(協会認定)
経歴
終活関連の業界経歴12年以上。20年以上の大手生命保険会社のコンタクトセンターのマネジメントにおいて、コンタクトセンターに寄せられるお客様の声に寄り添い、様々なサポートを行う。自身の喪主経験、お墓探しの体験をはじめ、終活のこと全般に知見を持ち、お客様のお困りごとの解決をサポートするなど、活躍の場を広げる。