お墓
お寺のお墓の特徴は?メリット・デメリットやかかる費用も解説
更新日:2022.11.18 公開日:2021.07.03
お墓の建立について考えたとき、お寺に建てるか、霊園に建てるか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お寺が管理しているお墓は、供養や管理の面において安心感があります。
ただ、お寺とのお付き合いが発生する可能性もあります。
そこで今回は、お寺にお墓を建てる際のメリットやデメリット、費用について解説していきます。
公営・民営霊園のお墓との違いや、お寺のお墓ならではのポイントについても詳しくご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
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- お寺のお墓とは
- お寺にお墓を建てるメリット
- お寺にお墓を建てるデメリット
- お寺にお墓を建てる費用
- お寺の檀家としての費用
- お寺の永代供養墓の種類と費用相場
- お寺のお墓の維持費が払えない時はどうする?
- お寺のお墓についてまとめ
お寺のお墓とは
お寺のお墓とは、各寺院が管理している寺院墓地をさします。
墓地は経営主体によって呼称が異なり、お寺が運営する寺院墓地、民間が運営する民営墓地、自治体などが運営する公営墓地に分けられます。
お寺のお墓の特徴
お寺にお墓を建てる場合、公営・民営墓地とは異なる特徴があります。
お寺の手厚い供養を受けられる
お寺の境内や隣接する敷地内に墓地があり、そこで直接管理・運営をしています。
お寺の僧侶が在中しているため回忌法要などの仏事においての相談や、手厚い供養を受けることが出来ます。
また、お墓の管理も任せることができます。
お寺の檀家や門徒・信徒のお墓
お寺にある墓地は、基本的にそのお寺の檀家や門徒・信徒のために設けられています。
檀家とはそのお寺に属することをさし、浄土真宗では門徒、浄土宗では信徒という呼び方もします。
檀家になるとそのお寺の行事に参加を求められたり、寄付を募られる場合もあります。
その分ご葬儀や仏事の際には儀式を一任することが出来ます。
檀家になる必要がないとされる寺院墓地も存在しますが、基本的には檀家になることを前提とされている場合が多いです。
お寺の敷地内にお墓がある
敷地内にお墓があるため、住職やご本尊がいつでも近くにいてくださる安心感があります。
これは公営・民営墓地にない大きな特徴です。
また、趣のあるお寺では四季折々の風情を感じ、より安らかな気持ちでお参りすることが出来ると思います。
お寺にお墓を建てるメリット
お寺のお墓には公営・民営墓地にはない寺院墓地のメリットを紹介します。
お墓の近くに住職さんがいて安心
墓地の敷地内に住職さんがいるので、仏事に対しての不安や供養の仕方などを直接相談することが出来ます。
宗派ごとに違うお参りの作法など、住職さんの顔を見てお話できるのは大きな安心感に繋がることでしょう。
法事などでお寺の利用が可能
回忌法要などの仏事やご葬儀でお寺を利用することが出来ます。
別で式場をお借りするよりも式場使用料等が安くすむ場合があります。
本堂を利用できる場合は、それだけで他の式場に比べて格式高い儀式になります。
寺院墓地ではない場合、納骨の際は式場を予約しその後お墓に出向いて納骨法要を済ませ、式場に戻って会食をするケースも多いです。
ですが、寺院墓地だとそれらが一か所で行えるので親族の移動距離が最小限で済むというのも大きなメリットと言えます。
宗派に合わせた丁寧な供養が受けられる
お寺のお墓では僧侶が近くにいるので、僧侶の読経が常に身近にあります。
もちろん住職自らお墓の管理や供養に携わってくれます。
お墓やご先祖様に対し、より丁寧な供養を感じることもできるでしょう。
宗派に合わせた供養方法を詳しく知ることが出来るほか、お寺との結びつきも強くなりお盆時期なども優先して供養して頂くことができます。
アクセスしやすい場所にある
公営・民営霊園は広い土地を確保するため郊外に位置していることが多いです。
一方お寺の墓地は全国各地にありますので、交通の便がよくアクセスしやすい立地にあることも多いです。
自宅近くや、子どもたちが住んでいる場所なども考慮し、地域を限定して探すこともしやすいでしょう。
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お寺にお墓を建てるデメリット
次にお寺のお墓におけるデメリットをご紹介します。
民営墓地や公営墓地に比べ費用がかかる
お寺のお墓は、通常必ずかかる永代使用料や管理料などに加え、寄付やお布施を募られる場合もあります。
そのため、公営・民営墓地と比べると費用が高くなる傾向があります。
特に格式の高いお寺となると、永代使用料などの費用が一気に跳ね上がることもありますので注意が必要です。
宗派によりお墓が立てられない場合も
お寺によっては宗旨宗派不問で寺院墓地にお墓を建てられる場合もあります。
しかしこの「宗旨宗派不問」の考え方はお寺によって様々です。
「納骨前は宗派不問だが、納骨後からは管理する寺院の宗派に則って供養を行う」という場合もあります。
このように宗派が違えばお墓の建立が出来ない場合もあります。
これらはお墓を管理するお寺ごとに規則や取り決めがありますので、事前に確認するのが良いでしょう。
自由に墓石を選べない
墓石には和型や洋型、デザイン墓石など多くの種類があります。
しかし、寺によっては境内の景観を統一する為、特定の種類の墓石でお墓を建立するよう言われるケースがあります。
またデザインは自由でも、墓石の形や大きさなど範囲が限定される場合もあります。
希望する墓石がある場合は大きさやデザインを含めて事前に確認しましょう。
石材店を指定される場合も
お寺によっては提携の石材店がある場合も多く、自由に石材店を選べないことがあります。
お寺でお墓を建立する際、お寺との繋がりはもちろんですが石材店とも長いお付き合いになります。
お寺指定の石材店がある場合は、その石材店の実績などを確認すると良いです。
お寺にお墓を建てる費用
お寺にお墓を建てる際の費用相場を、各項目ごとにご紹介します。
永代使用料
永代使用料とは、お墓を取得するときに必ずかかるお墓の土地代のことです。
墓地の運営母体に関わらず必ず発生する費用で、全国平均は約80万円前後と言われています。
お寺のお墓を求める際の費用相場も全国平均に近い金額になります。
ただし永代使用料はその土地の地価やお寺の格式に左右され、価格はあくまで平均値と捉えるのが良いでしょう。
墓石代
墓石の建立の際、墓地の運営団体ではなく石材店と直接話し合いを行うことになります。
墓石代の全国平均は約120万円程度とされていますが、石材店によって取り扱う石の種類やデザインが異なります。
こちらもあくまで平均値と捉える方が良いでしょう。
また、お寺と提携の石材店がある場合は自身で石材店を選ぶことは出来ません。
建立したいお墓のイメージが定まっている場合は、指定の石材店で建立が可能か、墓地の区画や墓石代の費用を含めて確認が必要になります。
管理費
永代使用料や墓石代と違い、管理費はお墓を管理するための費用ですので、毎年発生することになります。
管理費の全国平均は1万円前後ですがお寺のお墓の場合、管理費が護持会費や維持費に含まれている場合もあります。
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お寺の檀家としての費用
お寺にお墓を建てるとそのお寺の檀家になることが多く、お墓の費用とは別に檀家として費用が発生する場合があります。
入檀料
入壇料とは、お寺の檀家に入るときに支払うお金です。
入壇料を頂かないというお寺もあるので一概には言えませんが、10万~30万円程度お包みする場合が多いです。
護持会費・維持費
護持会費・維持費とは、墓地にお墓を建立する場合に毎年発生する費用をさします。
格式にもよりますが、年間5000~2万円程度が相場のようです。
いずれもお墓を維持していくために毎年発生する費用となりますので、事前にしっかり金額を確認しましょう。
お布施
回忌法要など節目のお参りを頂く場合の他、お寺の行事の際にもお布施が必要になる場合があります。
お布施の相場は回忌法要で約3万~10万円、お盆参りや月参りで5000~1万円、その他行事で3000~5万円など幅広いです。
その都度お寺に確認するのが良いでしょう。
お寺の施設の修繕のための寄付も
お寺の檀家となることで仏事の一切をお任せできる代わりに、お寺に対し経済的な支援が必要となります。
具体的にはお寺の建て替えや、本堂、墓地を含む施設、住職が住む庫裡(くり)の修繕などに寄付を募られる場合があります。
金額はお寺の檀家数や寄付の名目によって変わります。
もちろん寄付ですから、支払う人にとって負担となるような金額をお納めする必要はありません。
またお墓の管理費とも違いますので寄付金をお支払いできないからと、墓地を使えなくなるわけでもありません。
お寺の永代供養墓の種類と費用相場
各お寺には、継承していくことを前提としない永代供養墓がある場合が多いです。永代供養墓にはいくつかの種類がありますので、解説していきます。
単独墓
単独墓とは、従来のお墓と同様、個別に納骨、供養できるタイプのお墓です。
契約期間が定められており、期間を過ぎたら寺院内の合祀施設に遺骨を移されます。
ですが期間中はいつでも個別にお参りをすることが出来ます。
ただし単独墓は墓石もしくは墓標を建立する面積が必要となります。
そのため永代供養墓のなかでは50万~150万円と、費用相場が少々高くなります。
また、墓石を自身で建立する場合は墓石代が別途必要になる場合もあります。
集合墓
集合墓とは、お参りの対象物である墓標を不特定多数の方々と共有し、個別に仕切られた空間に遺骨を安置できるタイプのお墓をさします。
集合墓はお寺ごとに墓標が異なり、仏像や樹木・墓石タイプなど様々です。
納骨箇所が省スペースであるため、費用相場は20万~60万円程度となります。
合祀墓
合祀(ごうし)墓とは、不特定多数の方々の遺骨を一か所にまとめて納骨するスタイルとなります。
費用相場は5万円~30万円と永代供養墓のなかでも最も安く納骨することが出来ます。
ですが、一度納骨してしまうと特定の遺骨を取り出すことができなくなってしまうため注意が必要です。
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お寺のお墓の維持費が払えない時はどうする?
お墓を維持していくためには管理費や護持会費をお寺に納め続ける必要があります。
しかし自身の経済状況の変化により、維持費用を支払うことが出来なくなるかもしれません。
維持費用の滞納が続くと、墓石が取り壊され、遺骨は合祀墓などに移動されることになります。
既定の年月はお寺ごとによって異なりますが、多くは1年~3年程度としている場合が多いです。
その間で墓地の契約者と連絡が取れない場合は檀家名簿から親族に連絡がいくこともあります。
維持費用が払えない状況になった場合は、そのまま放置するのではなくお寺に相談してみましょう。
連絡さえ滞らなければ支払いまでの期間を猶予していただけるなど、お寺側が檀家の事情を考慮してくださる場合もあります。
お寺のお墓についてまとめ
これまでお寺のお墓について、特徴や檀家になることで発生する費用などを中心にご紹介しました。
ポイントをまとめると、以下になります。
- お寺のお墓は、寺院が直接管理運営をしているため、結びつきが深い。
- お寺にお墓を持つことで手厚い供養を受けられるが、入檀料や維持費、お布施など、様々な費用が発生する。
- お墓の費用相場は平均と変わらないが、墓石に制約がつく場合がある。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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