使わなくなった墓石の再利用？再利用方法やその流れについて解説

更新日：2021.09.14 公開日：2021.08.25

墓石

お墓のシンボルである墓石は、先祖代々長い期間引き継がれます。
しかし頑丈な石材の墓石を大事に扱っても、形あるものはいつか壊れてしまうものです。
また、さまざまな事情で墓石を使わなくなることもあるかもしれません。

いずれにしても、使わなくなる墓石はどのように取り扱えばいいのでしょうか。
せっかく立派な墓石なのだから、再利用することはできないのでしょうか。

そこで墓石の再利用について、本記事では以下の内容を網羅的に解説します。

• 墓石の再利用にはどんな方法があるのか
• 墓石の中古品、リサイクル品は売っているのか
• 中古品、リサイクル品が販売されていない理由

ぜひ最後までご覧ください。

1. 墓石の再利用方法
2. 中古の墓石はあるの？
3. 墓石の再利用の流れ
4. 墓石以外の仏具などの再利用は可能か
5. 墓石の再利用まとめ

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墓石の再利用方法

お墓のシンボルである墓石は、完成するとともに開眼供養を経て魂が入ります。
お墓の建立者は、先祖代々引き継がれ永続的に一族が祀られるお墓の安泰を願うものです。

しかし、さまざまな事情からお墓の墓石を永続的に利用することができなくなることもあります。
墓石を保持できなくなった場合の取扱いには、処分する以外に墓石を再利用する方法があります。

再利用とはいえ、元々の墓石をそっくりそのまま再利用することは基本的にありません。
何らかの加工を施した後に、再利用されることになります。

墓石の文字を加工して再利用する

墓石に刻まれた文字を何らかの事情で消したい、もしくは書き換えたい時に加工して再利用されます。
家名や家紋、宗派ごとの題目、故人の名前など一度彫刻された文字は消すことができません。

何らかの理由により墓石の文字を消したり変えたりする場合は、文字の面をカットして再利用できます。
経年劣化によって文字が読みづらいので彫り直したい、宗派の題目を正面に刻みたいなど理由は様々です。

注意点として、墓石が削られるため元々のサイズより小さくなることを計算に入れておく必要があります。

墓石を移動する場合に再利用することもある

いろいろな理由で墓地を移動せざるを得ない場合に、墓石を再利用するケースがあります。
移動先の墓地の設置スペースが狭い場合には、元々の墓石を小さく加工します。

墓石の一部だけを再利用する

墓石を部分的に再利用して、数珠や小さな仏像に加工するということもあります。
墓石の一部を手元に残しておきたいと考える方が行う再利用方法です。

墓石の一部だけを再利用するのは、遺骨の手元供養と似た考え方です。
手元供養とは遺骨をお墓ではなく、自宅の仏壇に安置する納骨方法です。
「故人と離れたくない」という遺族の気持ちが強い場合に、自宅で管理する納骨方法です。

産業廃棄物として扱われ、土木建築素材に使われる

処分される墓石は産業廃棄物として扱われ、土木建築素材として公共事業などで再利用されます。
墓石は石材として年数を経ていても硬く、頑丈で優秀な素材とされています。
再利用される素材は、主に以下の通りです。

• 砂利
• 路盤材：道路舗装の材料
• バラスト：船や潜水艦で使われるバランスを取るための重り

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中古の墓石はあるの？

墓石の価格はお墓を建てる上の費用で大きなウエイトを占めます。
できれば安くてよいものを選びたいものです。

世の中の品物は一般的に新品よりも中古品が安いです。
墓石にも中古品があるのでしょうか。

中古の墓石は基本的にはない

再利用が可能な墓石であれば、中古品がありそうなものです。
しかし、基本的に墓石が中古で取り扱われることはありません。
その理由は以下の2つの理由があるからです。

精神的な理由

墓石の中古品は物理的には可能ですが、宗教上の観点で考慮すると精神的によくありません。

墓石は建てられると開眼供養という魂を入れる法要が行われます。
墓石の下には人の遺骨が埋葬され、故人を偲ぶために遺族が墓石に対して祈りを捧げます。
人の精神的な祈りの対象を再利用することは、バチ当たりでタブーに触れる行いと考えられます。

そのため大多数の方が墓石の再利用を好まず、中古の取扱いがない理由の一つの理由とされています。

費用的な理由

費用的な理由から墓石の中古品は存在しません。

中古品の再利用に、墓石を移動するには重機が必要です。
トラックで移動するにも、割れないための緩衝材などの材料費や荷造り取扱いの手間で人件費もかかります。

そのためコスパ良く墓石を製造、購入するには中古品は適していないのです。

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墓石の再利用の流れ

墓石が再利用されるまでにはおおよその流れがあります。
手続きには宗教的なものや社会的なものがありますので、その流れをご紹介します。

僧侶によるお墓の魂抜き（閉眼供養）を依頼します。
魂抜きはお墓に宿った魂を抜き、ただの入れ物に戻すための供養です。

次に専門家による墓石の処理を依頼します。
主に石材屋によって墓石は墓地で解体され、加工やリサイクル処分のために専用の車で運搬されます。

石材屋によって一度引き上げた墓石は産業廃棄物処理業者に引き渡されるケースが多いです。
その後加工されるか、リサイクル処理されるといった流れになります。

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墓石以外の仏具などの再利用は可能か

墓石の再利用についてご紹介してきましたが、墓石以外の仏具の再利用は可能なのでしょうか。

正規のセット販売ではなく、五輪塔や香炉といったパーツ単位での中古販売は一般的に利用されています。
手元にあるパーツなど、手放す際には再利用できないかどうか仏具屋などで調べるといいかもしれません。

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墓石の再利用まとめ

ここまで墓石の情報や、墓石の再利用などを中心にお伝えしてきました。
内容をまとめると以下のようになります。

• 墓石は別の石造品に加工される場合と産業廃棄物として利用される場合がある
• 基本的に墓石の中古品やリサイクル品は販売されていない
• 精神的、費用的理由で墓石の中古品は売られていない

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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