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永代供養にも回向料はかかる?回向料のマナーまで解説
更新日:2024.02.03
お墓を受け継ぐ子供がいない、子供に負担をかけたくないという理由で永代供養を選ぶ方が増えてきました。
永代供養にした場合、回向料は必要なのか、そして回向料の渡し方のマナーについて疑問に思う方も多いです。
この記事では、回向料について解説します。
回向料の渡し方のマナーについても説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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回向料とは
そもそも回向料とは何のことなのでしょうか?
回向料と似た意味で「お布施」という言葉もありますがなにが違うのか、回向料にいくら払えばいいのか、相場も気になりますよね。
回向料についての基本情報を解説します。
回向料とは
回向料(えこうりょう)とは、お葬式で故人の成仏を祈り供養してくれたご住職に支払われるお礼の表書きに使用される言葉です。
お葬式代とは違いお礼の意味でお金を渡しますが、その表書きに「回向料」と書かれます。
回向料とお布施の違い
ご住職様のお礼の表書きには「お布施」と書かれる場合もありますが、基本的に回向料とお布施はほぼ同じものだと思ってください。
お葬式の際には、御住職様に様々な依頼を行い、そのひとつひとつにお礼を行います。
回向料やお布施はそのお礼の費用全てを含んだ物のことを言います。
場合によっては、回向料やお布施とは別に御車代などの実際にかかる金額を別に渡すこともあります。
回向料とお布施、どちらも御住職様に対するお礼の表書きのことで、同じ意味で使われています。
最近では表書きには「お布施」と書かれることが多いですね。
回向料の相場
回向料は御住職様に対するお礼なので、気持ちを表した金額を渡します。
相場は地域や行事、お寺によっても違います。
地域による相場の違い
回向料は住んでいる地域によって相場が違いますので、一番いいのは周りの人やお寺に確認することです。
地域差がありますが、いくら以上支払わなければいけないという決まりはありません。
戒名の位での回向料の違い
戒名の位によって回向料の金額が変わります。
位の高い戒名には高額な金銭と引き換えに授けられる場合があります。
行事によって回向料の相場は違う
回向料の金額は行事によって違う場合がありますので、事前に相場を確認しておきます。
法要の行事では僧侶に読経をあげてもらい、供養してもらったお礼に回向料を支払います。
四十九日や一周忌などの大事な法要の場合は、祥月命日の法要の回向料より多めに払う傾向にあります。
祥月命日とは、毎年行われる故人の命日の法要のことです。
また、墓地の墓じまいの時の閉眼供養、お墓を新しく建てるときの開眼供養、彼岸など、行事の回向料の相場をまとめました。
祥月命日 | 5,000〜1万円程度 |
四十九日・一周忌 | 3万〜5万円程度 |
閉眼供養・開眼供養 | 1万〜5万円程度 |
お彼岸の個別法要 | 3万〜5万円程度 |
お盆の法要 | 初盆3万〜5万円程度 初盆以外5,000〜1万円程度 |
法要や行事による回向料はお寺によっても相場が違いますので、相場を確認の上、回向料を支払うと良いでしょう。
スポンサーリンク永代供養をする際の回向料はどうするのか
最近は、お寺に管理や供養を任せる永代供養が増えています。
永代供養の場合は回向料が必要なのか、心配になる方もいるでしょう。
永代供養の場合でもお葬式は行われますから、お葬式の時の回向料は必要です。
最近は初七日の供養もお葬式の当日に行う場合が多く、その場合は初七日の回向料もお葬式の当日に支払います。
一般的に永代供養は、その後の法事を行う必要がありません。
お寺によっては、納骨法要や年忌法要などの法事が行われますので、そのときは回向料をお渡しします。
納骨法要は、お墓に遺骨を納める際に行われる法要です。
永代供養の場合は、共同墓地や納骨堂に納骨されるときに納骨法要を行います。
納骨法要の時は遺骨を納める時、そして蓋を閉じるときに、お経を読んでもらい謝礼として回向料を支払います。
年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌と節目の年に行われる法要です。
年忌法要を行う場合も、ご住職様に回向料をお支払いします。
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回向料を渡すときの注意点
回向料を渡すときは、マナーを守って失礼のないように渡したいですよね。
回向料の表書き、包み方、渡すタイミングなど、マナーについて解説します。
回向料の表書きの書き方
回向料の表書きには「回向料」「御回向料」と書きます。
回向料の下に施主の名前をフルネームで書くようにしましょう。
また、薄墨を使用して書くと思っている人も多いですが、回向料は普通の墨を使って表書きを書きます。
回向料の包み方
回向料の包み方にはいくつか方法があります。
ひとつは不祝儀袋にお札を包んで渡します。
不祝儀袋に包む場合は、中袋の中にお札を入れて中袋を外袋の中に入れます。
また、不祝儀袋が用意できなかった場合は無地の白い封筒にお札を入れて渡します。
最初に半紙にお金を包んでそれを奉書紙に包み白い封筒に入れます。
無地の封筒を使用するときは、二重になっていない封筒を使用します。
二重になっている封筒を使用することは「不幸の重なり」を連想してしまいますので、避けましょう。
中袋に金額を書きますが、この時に金額の上に「金」という字をつけ、漢数字で金額を書いてください。
金額の後には「也」という言葉を付ける場合もあります。
回向料を渡すタイミング
回向料をいつ渡したらいいのか、渡すタイミングを知っておかないと慌ててしまいますので、渡し方とタイミングも確認しておきましょう。
渡す時間やタイミングに決まりはありませんので、時間の余裕があるタイミングがいいでしょう。
僧侶が食事に参加される場合には、お車代と一緒に渡します。
食事をしないで帰る場合は、回向料と一緒にお車代、御膳料を法要が終わったタイミングなどで渡してください。
あまり時間をとらせずに、感謝の気持ちを込めて渡すことが大切です。
お礼の言葉を伝えて、袱紗に包んだ回向料を取り出し、小さめのお盆もしくは菓子折りに封筒を乗せて渡すのが正式なマナーです。
回向の意味
そもそも回向料の「回向」とはどういう意味があるのでしょうか。
回向の意味について
回向には、その漢字に表れているように「回り差し向ける」という意味があり、僧侶や自分が積んだ徳を周りの人に分け与えることをいいます。
僧侶は高い徳を積んでいるので、それを故人に分け与えるために読経をおこない、故人の成仏を祈って供養して、法要を行うことが回向です。
故人に向けて行う読経や善行が、故人の功徳の助けとなるのです。
回向と供養の違い
回向が一般的な読経と大きく違うところは、故人に向けられるものということでしょう。
お通夜や葬儀の時だけではなく、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌の法要の時にも回向が行われ追善回向と呼ばれます。
供養はもともと「敬意をもって誰かにお供え物をする」という意味があり、必ず故人に向けられているとは限りませんでした。
回向は「故人に対して」高い徳を持った僧侶が読経を行うものです。
誰に向けてとはっきりしている点でも、供養とは意味が違うことがわかりますね。
ただ、現在の日本で供養という言葉は、「故人に対してお供え物をすること」という意味で使われています。
回向と供養は正式には意味が違いますので、混同しないように気をつけましょう。
追善供養と追善回向について
「追善供養」と「追善回向」も現在は同じように使われています。
正式には追善供養とは、生きている人が亡くなった人の冥福を祈って行う供養のことを指します。
年忌法要を行う、お墓参りを行うということは追善供養の一つです。
追善回向は、お寺の住職が実践した善行(仏道修行)の功徳を個人にめぐらし向けることです。
追善回向は供養の中の一部であり、故人を思う気持ちがとても大切です。
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永代供養の法要
永代供養は子供がいない方や、子孫代々に負担をかけたくないと考える方が行います。
寺院や霊園に遺骨の管理を任せ、供養を行ってもらう方法です。
基本的に法事を行わなくてもいいのですが、永代供養でも追善供養を行いたいという方は法事を行うことも可能です。
永代供養の法要内容
永代供養の法要は、定期的に寺院や霊園が行うものと、遺族の希望によって行われるものがありが、具体的にどんな法要を行うのか紹介します。
- 四十九日法要
- 年忌法要
- 初盆
故人が亡くなられてからの日数で法要を行うのが忌日法要です。
中でも大切なのが初七日と四十九日の法要で、初七日は葬儀の際に繰り上げることが多いです。
一方、年忌法要は亡くなった年を節目に行う法要です。
一定期間は個別で法要を行い、33回忌を境に合祀する所が多いです。
初盆は故人が亡くなってから初めてのお盆の法要です。
永代供養の法要の手順
永代供養の法要は一般的な法要を行うときと違うことをするわけではありませんが、僧侶の選定や手配、会食を行うかどうかに違いがあります。
永代供養の法要を行う手順について簡単に説明しましょう。
- 家族、親族に日程相談
法要を行うときは家族や親戚に日程を相談します。
永代供養の場合は、法要はしないと思っている人がいますので、日程を相談するとともに何回忌まで法要を行うなど話をしておきましょう。 - 寺院、霊園に相談
次に、永代供養をしてくれている寺院、または霊園に法要の相談を行います。
寺院や霊園によって規則がありますので、事前に相談して確認することが大切です。 - 僧侶の手配
永代供養をお願いしているのが寺院の場合は、寺院の僧侶に法要を依頼することができます。
寺院以外で管理している場合は、自分で僧侶の手配をします。 - 法要
法要は一般的な流れと変わらず、僧侶の読経、焼香、そしてお墓参りを行います。
永代供養なので個別のお墓はありませんが、納骨されているお墓をお参りします。
お墓のタイプによっては焼香、献花、お供えができないこともあります。 - 会食
事前に希望がある場合は親族と会食を行います。
永代供養でも法要を行って、故人を手厚く弔いたいですね。
永代供養の回向料まとめ
ここまで永代供養の回向料の情報や、回向料を渡すときの注意点などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 回向料は故人を供養してくれたご住職に支払われるお礼の表書き
- 永代供養した場合も法要の時の回向料は必要
- 回向料を包むときは奉書紙に包むのが丁寧、渡すタイミングは法要が終わったとき
- 回向の意味は「回り差し上げる」で僧侶が故人に徳を分け与えること
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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