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お墓

塔婆(卒塔婆)の処分方法は?処分する費用や時期とマナーを解説

更新日:2022.11.17 公開日:2022.02.12

墓地

卒塔婆

記事のポイントを先取り!

  • 塔婆は供養のためのもの
  • 処分はお寺や霊園、専門業者に依頼
  • お墓の年間管理費用は5,000~2万円

塔婆(卒塔婆)は先祖に対する供養として建てられるものですが、塔婆の処分方法をご存じでしょうか。

塔婆を処分する際の費用や時期なども知っておきましょう。

そこでこの記事では、塔婆の処分方法について詳しく説明していきます。

この機会に、塔婆の処分方法の基本的な知識について覚えておきましょう。

お墓を管理してもらう管理費用についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 塔婆とは
  2. 塔婆を処分する理由
  3. 塔婆の処分は自由にできるのか
  4. 塔婆の処分方法
  5. 塔婆の処分にかかる費用
  6. 塔婆を処分する時期
  7. 塔婆を処分する際のマナー
  8. お墓を管理してもらう管理費用はいくら?
  9. 塔婆の処分のまとめ
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塔婆とは

塔婆(とうば)とは、お墓の後部や脇に建てられている木製の板で、先が細長く尖りギザギザしているものです。

仏教用語では卒塔婆といわれ、こちらが正式名称になります。

一般的な解釈として、塔婆と卒塔婆の捉え方は同じです。

塔婆を建てることは故人に対する供養と考えられており、これは仏教の追善供養思想によるものです。

故人の死後の世界で受ける処遇は、生前にどれだけ善い行いをしたかが大きく影響するといわれています。

つまり、現世に残された人が追って善行に取り組むことにより、故人にこの効力が及ぶと考えられているのです。

そのため、塔婆を建てることは故人に対する追善供養になります。

塔婆を建てるタイミングは、一周忌や三回忌などの故人に対する法事のときや、お彼岸やお盆などの先祖供養の行事のときなどが挙げられます。

また、涅槃会や灌仏会、施餓鬼会など、宗派や寺院の行事などもあります。

塔婆に記載される内容は、宗派や寺院、法事の種類によって内容が変わりますが、一例を挙げると以下のような項目が記載されます。

  • 戒名や俗名
  • 命日(没年月日)
  • 宗派の題目や経分
  • 空風火水地や関連する菩薩や仏様などを示す梵字
  • 塔婆建立を依頼した人の氏名
  • 法要の名称
  • 法要実施の年月日/塔婆建立年月日

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塔婆を処分する理由

塔婆は、法要や先祖供養のタイミングで建てられますが、そもそも塔婆の功徳は一日とみなされていて、法要が済めば塔婆の役割も終わることになります。

このことから、法事を終えた段階で処分するのが本来のあり方です。

とはいえ、塔婆を建てた翌日に処分をするというのは稀で、多くの方は次回の法事までそのままにされる事が多いのではないでしょうか。

しかし、風で飛ばされて通行人のケガにつながることも考えられますし、古くなった塔婆をいつまでもそのままにしておくわけにはいきません。

塔婆が色あせて、痛んできたと思ったら処分するようにしましょう。

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塔婆の処分は自由にできるのか

塔婆は宗教上の理由ではなく、行政上の理由で勝手に燃やすことはできません

昔は、都市部でも焼却炉で気軽に燃やしていたようですが、平成16年に施工された焼却規制によって、塔婆は家庭や事業所などで自由に燃やすことが禁止になりました。

この規制により、違反すると罰金罰則が科せられます。

例外として「風俗習慣上または宗教上の行事を行う」という理由で、正月のしめ縄や門松などと一緒に塔婆をお焚き上げする場合があります。

郊外の寺院や霊園では住宅が少ないため、規制対象になっていないこともあり、お焚き上げとして塔婆を焼却炉で燃やしているのが一般的のようです。

しかし、都心の寺院の場合は簡単にお焚き上げができません。

そのため墓所内に取り外した塔婆を積み重ねる場所をつくり、そのまま朽ちさせるということもあるようです。

しかしこれには、塔婆にシロアリが湧いてしまうなど、周辺に迷惑がかかるという問題もあります。

その理由から一番多い方法として、墓所内に穴を堀り、細かく裁断した塔婆を埋める方法がとられているようです。

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塔婆の処分方法

塔婆の処分にはいくつかの方法があります。

処分方法によって注意する点もあるので、確認しておきましょう。

墓地管理者に処分してもらう

墓地管理者に相談して、古い塔婆を処分してもらう方法があります。

墓地で塔婆の処分方法を用意している場合も多いので、相談してみましょう。

お寺にお焚き上げしてもらう

お寺で塔婆をお焚き上げしてもらう方法もあります。

その場合、僧侶に自宅などに来てもらい塔婆の魂抜き供養のお経をあげていただくのがもっとも正式な方法です。

その後、僧侶に塔婆を持ち帰ってもらい廃棄処分してもらいます。

寺院によって違いがあるかもしれませんので、事前に確認しておいたほうが安心です。

仏壇専門業者に引き取ってもらう

仏壇の整理や処分の専門業者に引き取ってもらう方法もあります。

僧侶の手配だけでも行ってもらえて、希望すれば塔婆の魂抜き供養、引取りから処分まで行ってもらえるようです。

僧侶を家に呼びたくない場合や、僧侶との付き合いがない場合にはこの方法が適しています。

仏壇の引取り処分と同時に依頼する場合が多いようです。

供養証明書などの発行もしてもらえますし、特に面倒な作業もないので手軽な方法となります。

供養じまい専門業者に送付する

位牌・遺影などの供養じまいの専門業者にお願いする方法もあります。

供養対象物の塔婆を宅配便などで専門業者に送付し、魂抜き供養とお焚き上げの処理をしてもらえるので、もっとも簡易的で手軽な方法です。

自分でごみとして出す

自ら処分することになったら、ごみとして出すしかありません。

供養として使った塔婆をごみとして出して大丈夫なのかと思われるかもしれませんが、形にこだわらず、功徳があれば大丈夫というのが仏教での教えです。

大切に供養をしたという気持ちがしっかり残されているのであれば、問題ないのかもしれません。

しかし、実際にはごみとして出すには抵抗がある方が多いと思います。

お寺や地域によっても考え方はさまざまなため、情報を集めたうえで判断したほうが安心です。

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塔婆の処分にかかる費用

塔婆の処分方法についてご紹介しましたが、それぞれの処分にかかる費用は異なります。

処分にかかる費用について詳しく見ていきましょう。

お焚き上げ料

塔婆を処分する費用は一般的には無料となりますが、墓地によっては有料の所もあるようです。

費用としての明確な相場はありませんが、塔婆一本1,000円前後と見ておけば良いでしょう。

専門業者での供養

供養じまいの専門業者に送付して魂抜き供養やお焚き上げをしてもらう場合は、一式あたり1万円程度です。

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塔婆を処分する時期

塔婆を処分する時期は、地域や寺院によって考え方は多くあるようです。

朽ちるまで建てておくという考えもあれば、塔婆を一日建てればすぐ処分して良いという考えもあります。

一般的に塔婆はいつまで供えればよいのかという答えには、実際のところ正解はありません。

結局は遺族の判断により、塔婆を建てておけば良いということになります。

そうなると、なかなか処分の判断に困ってしまう方も多いかもしれません。

おすすめの時期としては、初七日や四十九日に立てた塔婆は、一周忌をめどに処分するのが良いのではないでしょうか。

それ以外の塔婆は、お墓に建てられた塔婆が満杯になる前に、古いものから順番に処分していきましょう。

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塔婆を処分する際のマナー

塔婆には、大切な故人を思う供養の気持ちが込められていて、簡単に捨てられる物ではありません。

だからこそ、処分に迷われる方も多いのではないでしょうか。

実際には、お焚き上げなどによりごく普通に処分されることが多いですが、ただ物を捨てるというのではなく、感謝の気持ちを忘れずに丁重に処分をする姿勢を大切にしましょう。

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お墓を管理してもらう管理費用はいくら?

お墓の管理とはどのようなものか知っているでしょうか。

これからお墓を持とうと考えている方は、お墓の管理や必要な管理費用について知っておきましょう。

お墓の管理とは

寺院あるいは霊園の管理者が行う管理とは、主に墓地や霊園の共用部分、そして施設や設備に関するものになります。

管理棟、通路、水汲み場、ゴミ焼却場、トイレなどの設備の清掃や修理、修繕などがあり、これらにかかる費用は、寺院や霊園に支払う管理費などによってまかなわれています。

それぞれのお墓の掃除や草取りなどは管理費に含まれていないので、個別のお墓の管理は持ち主や親族が行うことが基本となります。

年間管理費の相場

お墓の年間管理費は5,000〜2万円が相場ですが、年間管理費が1,000~3,000円で収まる低価格の所もあるようです。

公営の霊園は管理費が安い傾向にありますが、逆に格の高い寺院の墓地だと、年間管理費が2万円以上になることもあります。

年間管理費には地域差もあり、都心であるほど高く、地方に行くほど安いという傾向があります。

檀家になった時の費用

寺院にお墓を持つ場合は、ほとんどの場合は檀家になることが求められるようです。

檀家とは経済的に寺院を支える家の事で、寺院は檀家の仏事などの面倒を見るというシステムです。

寺院によって内容は大きく異なりますが、一例として檀家には以下のような事が求められます。

  • 法事や葬儀などは必ずその寺院にお願いする
  • 寺院が行う合同法要に参加する
  • 寺院の本堂の修繕などにより、寺院にお金が必要になった時にはお布施を払う

また檀家になると、目安として以下のような費用が掛かる可能性があります。

こちらも寺院により大きく異なるため、あくまで参考程度にとどめて下さい。

  • 入檀料 10万~30万円(入檀時に)
  • 合同法要のお布施 3,000~5,000円(年に1~3回)
  • 葬儀のお布施 15万~50万円(その都度)
  • 戒名料 2万~100万円(その都度)
  • 法要のお布施 3万~5万円(その都度)
  • その他、本堂の修繕費用などにかかるお布施(その都度)

檀家になる、ならないに関わらず、葬儀や法事に僧侶を呼ぶのであればお布施が必要となります。

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塔婆の処分のまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで塔婆の処分方法についての情報や、処分にかかる費用や時期などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 塔婆とは故人の供養のためにお墓に建てられる木の板
  • 塔婆の処分方法には寺院や霊園に依頼、他には専門業者に依頼する方法もある
  • お焚き上げは1本1,000円前後、専門業者では1万円程度の処分費用が掛かる
  • 塔婆の処分時期に決まりはないが、一周忌をめどにした処分がおすすめ
  • お墓の年間管理費用の相場は5,000~2万円

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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