三具足と五具足の違いとは？四具足や六具足との違いについても紹介

更新日：2022.01.30 公開日：2022.01.30

仏壇

記事のポイントを先取り！

• 三具足は香炉や燭台、花立ての3種類の仏具のこと
• 五具足は花立てとろうそく立てが一対となっている
• 三具足と同様に、神道やキリスト教でも道具が飾られる

仏壇にはいくつかの仏具が飾られますが、三具足についてはご存じでしょうか。

仏具を揃えるにあたり、三具足と五具足の違いを知っておくことが大切です。

そこでこの記事では、三具足と五具足の違いについて詳しく説明していきます。

この機会に、仏教における三具足や五具足などの違いについて覚えておきましょう。

宗教による違いについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 三具足とは
2. 五具足とは
3. 三具足と五具足の違い
4. 三具足と四具足の違い
5. 三具足と六具足の違い
6. 宗教による違いはあるの？
7. 三具足と五具足の違いまとめ

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三具足とは

三具足（さんぐそく・みつぐそく）とは、亡くなった故人を自宅で供養するために用意する道具一式の総称です。

具体的には、線香を立てる香炉、ろうそくを立てる燭台（しょくだい）、花を立てる花立ての3つをさしています。

三具足は死亡直後の枕元に用意される祭壇や、自宅にある仏壇に置かれます。

具足には「必要なものが多すぎず少なすぎず、適度に揃っている」という意味があります。

三具足の並べ方は向かって正面中央に香炉、左に花立、右に燭台という配置です。

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五具足とは

五具足（ごぐそく）とは、三具足と同じように祭壇や仏壇に置かれる仏具一式の総称です。

具体的には香炉と燭台一対（2本）、花立て一対を一式としたものです。

五具足の並べ方は、向かって正面中央に置かれた香炉を燭台一対で挟み、両外側に花立て一対を置く配置です。

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三具足と五具足の違い

三具足と五具足では、用意する仏具や並べ方に違いがあることがわかりますが、他にも違いがあるのでしょうか。

また香炉に立てられる線香や、燭台と花立に置く蝋燭と花には何の意味があり、それぞれの違いについても気になります。

違いは普段使いと法事用

三具足と五具足の基本的な違いは、普段使いなのか法事用の配置なのかという違いです。

過不足なく必要なものが揃っている三具足は、毎日の供養を行う普段使いとして仏壇に配置されています。

それに対し五具足は、法事などの特別な時期に配置されるという違いがあります。

ただし家庭によっては三具足だけの仏具しか所有していないことも多く、法事でも五具足を配置しないケースもあります。

また、祭壇や仏壇のスペースの関係上、五具足を並べられない場合も三具足で対応することがあります。

上記のような理由で、五具足が置けないために三具足を並べることは問題ないとされています。

意味による違いは？

三具足と五具足に意味の違いは特にありません。

それぞれに用いられる仏具の、具体的な意味の違いについて解説します。

蝋燭の意味

仏教における蝋燭は火の灯りが闇を照らすことから、慈悲や知恵をもたらす存在とされています。

また灯された火は、ご先祖さまの道標としての役割や穢れの浄化、煩悩を取り払うといった意味があります。

香炉の意味

仏教において線香は、さまざまな意味があり重要な役割を持っています。

宗教的側面としては、故人が道に迷わないための案内に役立つとともに、線香を焚くことは最大の供養のひとつとされています。

実用的側面では、かつて故人の遺体の腐敗を遅らせたり匂いを紛らわせたりするために使われていた過去があります。

花の意味

花には故人の供養のお供え物という意味の他に、遺体の腐敗臭を緩和するために用いられていた側面があります。

また悪霊を払う効果があるとされていたため、故人の枕元に樒（しきみ）という花が飾られる慣習もありました。

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三具足と四具足の違い

三具足と五具足に加え、四具足（しぐそく）という独自の飾りつけを採用する宗派があります。

四具足を取り入れる宗派は浄土真宗のみで、三具足や五具足と違う点が見られます。

主な違いは用意する仏具です。

四具足で用意する仏具は、ろうそく立てと香炉に花を入れる花瓶が加わります。

浄土真宗の中にはさまざまな派閥があり、中でも大きな派閥に本願寺派と大谷派があります。

同じ宗派で同じ四具足でも違いがあり、本願寺派は香炉とろうそく立て各1個に花瓶が一対です。

それに対し大谷派では、香炉とろうそく立てに加え、仏飯器があります。

仏飯器とはお供えするご飯を入れる器のことで、飲食供養をするために用いられます。

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三具足と六具足の違い

ここまで三具足や五具足にくわえ、四具足といった仏具の総称について解説してきました。

それぞれ使用する仏具や飾り方に違いがあることがわかったと思います。

そこで新たに六具足というものをご紹介し、三具足などとの違いについても触れていきます。

六具足とは他の具足のような飾り方をさす言葉ではなく、商品としての仏具セットを意味する表記です。

六具足と三具足や五具足との違いは、三具足に加えて仏飯器や湯呑み、お線香差しを加えた仏具6点セットのことです。

六具足の他にも、さらに仏具を加えた十一具足というセット販売品も存在します。

またセット販売品の中には、五具足という名称で三具足に仏飯器と湯呑みを含めたセット商品もあります。

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宗教による違いはあるの？

仏壇に飾る三具足や五具足のようなものは、仏教以外の宗教においても存在するのでしょうか。

宗教は違えど故人や先祖を敬う気持ちは共通しているように思います。

そうなると気になってくるのは、仏教と同じく日本で古くから信仰されてきた神道と多くの信者を持つキリスト教です。

それぞれ神棚や祭壇に飾るものの意味などについてご紹介します。

神道の飾り

神道では神棚が仏教における仏壇にあたります。

神鏡（しんきょう）という鏡は、神様が祀られ寄り付く場所として神棚に置かれます。

さらに、霊璽（れいじ）と呼ばれる仏教の位牌にあたるものも、神棚に飾ります。

キリスト教の飾り

キリスト教のカトリックでは、キリストが彫刻された十字架やろうそく、マリア像、聖書、遺影、聖歌集、花立てを配置します。

その一方プロテスタントでも十字架は使われるものの、キリストの彫刻はありません。

マリア像と遺影も置かないという違いが見られます。

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三具足と五具足の違いまとめ

ここまで三具足の情報や、五具足との違いを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

• 三具足や五具足は主に仏壇に置いて使われる仏具のこと
• 三具足と五具足の違いは、飾る仏具と配置の方法が異なる
• 六具足とは仏具のセット販売で用いられる表記のこと
• 神道、キリスト教でも決まった配置などがある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

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