法事法要
仏壇にご本尊って必要?必要な理由と宗派による違いについて解説
更新日:2022.10.15 公開日:2021.12.23
仏壇を新たに購入する際、ご本尊の用意は必要なのでしょうか。
そこでこの記事では、仏壇のご本尊は必要かどうかについて詳しく説明していきます。
この機会に仏壇のご本尊が必要な理由やご本尊の形式について知っておきましょう。
開眼供養(かいげんくよう)に必要な準備や流れについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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ご本尊とは
そもそもご本尊とは何かご存じでない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここではご本尊について詳しく解説します。
ご本尊
ご本尊とは、最も大切な信仰の対象を表すものとして祀られる仏像や掛け軸のことです。
お寺には大きな仏像が祀られていますが、小さなお寺である仏壇にもご本尊を祀ることが必要です。
ご本尊は、仏壇の最上段の中央に祀ります。
仏壇に手を合わせる所作には、故人やご先祖様への供養だけでなく、ご本尊をお参りするという意味も含まれます。
ご本尊は各宗派によって異なり、祀り方についても宗派や地域によって異なる場合があるので、不明な場合は菩提寺や仏壇・仏具店へ尋ねてみましょう。
仏像と掛け軸の違い
古くから信徒を持つ宗派では、仏壇にはご本尊として仏像を安置する場合が多いようです。
仏像は当初からあったものではなく、仏教が広まるとともに信仰の象徴として広まりました。
一方で、仏像など具体的に目に見えるものは偶像崇拝につながるとして、仏様の教えを記した掛け軸を本尊とする宗派も現れました。
最近は、大きな仏壇を置くスペースが確保できないことから、仏像に比べて省スペースな掛け軸が広まっています。
ご本尊って必要?
お寺にご本尊として仏像が祀られているのと同様に、仏壇にもご本尊は必要です。
仏壇は、いわば仏さまの住処であり、仏壇自体が信仰の対象を表しているわけではありません。
各宗派の教えを具現化するのはご本尊であり、仏壇にご本尊を祀ることで初めて信仰の対象となります。
ご本尊と仏壇には先祖代々受け継がれる伝統的なものという意味合いだけでなく、故人を供養したり語りかけたりといった心のつながりを持たせる重要な役割があります。
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ご本尊の形式
ご本尊にはいくつか形式がありますが、代表的なものとして仏像と掛け軸の2つが挙げられます。
一般的には仏壇の中央に仏像を、その左右である脇侍(きょうじ・わきじ)に掛け軸を安置します。
仏像には木、土、石、金属などさまざまな素材が使われ、家庭用では木製の仏像が最も多いようです。
比較的安価な白木から高価な白檀(びゃくだん)まで、ひとくちに木製といってもさまざまな種類の仏像があります。
掛け軸とは仏様や高僧が描かれたもののことで、手書きやプリントされたものなど種類もさまざまです。
仏像、掛け軸のいずれも宗旨・宗派によって内容が異なるので、適したご本尊を選びましょう。
仏壇のご本尊は宗派によって違う
ここでは各宗派のご本尊について説明していきます。
阿弥陀如来(あみだにょらい)
阿弥陀如来は主に浄土宗、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、天台宗においてご本尊とされます。
阿弥陀如来は、仏教において修行し、悟りを開いて如来になったとされる仏です。
どのような人でも、阿弥陀如来の教えである南無阿弥陀仏を唱えることで、極楽浄土へ往生できるというのが浄土教の教えです。
大日如来(だいにちにょらい)
大日如来は真言宗のご本尊です。
大日如来は宇宙そのもの、あるいは森羅万象とされ、この世の最高位の存在、すなわち根本仏とされています。
一般的には釈迦如来や阿弥陀如来は大日如来の化身であるといわれています。
釈迦如来(しゃかにょらい)
釈迦如来をご本尊とするのは主に臨済宗・曹洞宗とされています。
釈迦如来はお釈迦様の呼び名の一つで、お釈迦様が悟りを開いた後の状態を指します。
曼荼羅(まんだら)
曼荼羅は日蓮宗のご本尊です。
曼荼羅とは、仏教の世界観や悟りの境地を表した色鮮やかな絵図のことをいいます。
特に密教に多く、描かれる世界観は宗派によって異なります。
大日経(だいにちきょう)を示す胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)と金剛頂経(こんごうちょうぎょう)を示す金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)が代表的です。
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ご本尊の選び方
ご本尊の種類や材質はさまざまで、それぞれ特徴があります。
ここではご本尊の選び方を説明していきます。
ご本尊の種類
ご本尊の主な種類として、仏像と掛け軸の2つがあります。
仏壇に祀る際、そのどちらかでないといけないという決まりはありませんので、仏壇のサイズや形状に合ったものを選びましょう。
仏像は木、土、石、金属などさまざまな素材のものがありますが、その中でも木仏は種類が豊富なため仏壇に合うものを選びやすいでしょう。
掛け軸は、従来型の掛軸式とスタンド式の2種類があります。
こちらも仏壇に合わせて選ぶのが無難とされます。
材質
仏像の材質には木が一番多く使用されていますが、木の種類によって仏像の様相も価格も大きく変わってきます。
以下は、仏像に使用される主な木材の特徴です。
白木
松、杉、桧(ひのき)などのやわらかい木材を用い、塗料などが施されていないそのままの素材を白木と呼びます。
白木の仏像は比較的安価で入手しやすいのが特徴です。
拓植(つげ)
柘植は木目も控えめで品があることより、古くから仏像の素材として使用されています。
また、経年変化を楽しめるのが特徴で、時間が経つにつれて色や艶が出てくるのが特徴的です。
楠(くすのき)
楠は色や艶の美しさが特徴で、香りも良いことから飛鳥時代から仏像の素材として使用されてきました。
また防虫効果があるとされ、長期保存にも適しています。
白檀
白檀は古くから高級香木として使用され、他の素材にはない重厚さや高級感があります。
最近では、入手の難しさから値段も高価になっています。
ご本尊には開眼供養が必要
仏壇を購入して自宅へ安置した後は開眼供養という儀式が必要です。
ここでは開眼供養について説明します。
開眼供養とは何か
仏壇を新しく購入した際に菩提寺や檀那寺のお坊さんに読経してもらう儀式を開眼供養といいます。
読経してもらうことで、仏壇に安置しているご本尊や位牌の目を開き霊験を宿らせます。
仏壇のご本尊や位牌に魂を入れ込む儀式でもあり、御魂入れ、御性根入れ、入魂式などと呼ばれることもあります。
開眼供養はなぜ必要なのか
仏壇にはご本尊をお祀りしますが、仏壇やご本尊を購入し自宅へ安置しただけでは仏壇に仏様は宿りません。
開眼供養を行うことにより初めて、ご本尊は毎日手を合わせて感謝したり供養したりする対象になります。
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開眼供養の準備と流れ
ここでは開眼供養に必要な物や流れについて説明していきます。
開眼供養に必要な物
開眼供養は慶事のため、通常の法事とは準備する物が異なります。
以下は開眼供養に必要な物です。
・仏壇、仏具一式
・位牌(四十九日法要を同時に行なう場合)
・朱ロウソク
・餅
・赤飯
・乾燥昆布、わかめなどの海の幸
・乾燥シイタケや栗などの山の幸
・野菜や果物などの里の幸
仏壇の開眼供養の流れ
開眼供養をしてもらう場合、日時や参列者の出席確認、当日の段取りなどをあらかじめ決めておく必要があります。
僧侶への依頼および日時を決める
開眼供養は一般的に菩提寺の僧侶へ読経を依頼します。
開眼供養の日程を決める際は僧侶の都合を確認するものですが、もしお寺との付き合いがない場合は親族などに相談するとよいでしょう。
当日の準備
以下は、開眼供養当日に必要な準備の一例です。
・仏器でご飯をお供えする
・花立てにお花をお供えする
・朱色のロウソクを灯す
・仏膳に料理を供える
・お箸を仏壇の方向に向けて置く
・高月や供物台に果物やお菓子を供える
当日の流れ
以下は、開眼供養当日の一般的な流れです。
・参列者をお迎えする
・僧侶をお迎えする
・僧侶へのお茶出しや談笑
・開眼供養の読経
・参列者の焼香
・参列者との会食
スポンサーリンク仏壇のご本尊のまとめ
ここまで仏壇のご本尊について、必要性や形式などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- ご本尊の主な形式は仏像と掛け軸の2種類ある
- 仏壇に祀るご本尊は宗派によって違う
- 仏壇にご本尊を祀るためには開眼供養が必要
- 開眼供養は日時や準備する物などをあらかじめ決めておく
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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