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お墓

お墓の拝石(はいせき)とは?動かして自分で納骨できるのか解説

更新日:2022.11.18

納骨

りんを手に持つ僧侶の手元

記事のポイントを先取り!

  • 拝石はカロートの蓋代わりであり、墓域の土減りを防ぐ役割もある
  • 埋葬する際は「埋葬許可証」を管理者へ提出しなければならない
  • カロートや拝石の形状によっては自分で納骨できる場合もある

墓石の手前に敷かれている板状の石を、拝石(はいせき・おがみいし)といいます。

拝石は墓石下にある納骨スペースの蓋の役割も兼ねていますが、自分で動かして納骨はできるのでしょうか。

そこで、この記事では拝石の詳細と自分で納骨するための手順について解説します。

この機会に納骨に必要な書類についても覚えておきましょう。

自分では納骨できないケースについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 拝石とは
  2. 拝石は自分で動かせる?
  3. 納骨室(カロート)の種類と構造
  4. 納骨を自分でする場合
  5. 自分で納骨できないケース
  6. 拝石についてのまとめ
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拝石とは

開いた本の上に置かれた虫眼鏡

拝石とは墓石の手前に敷かれている板状の石のことです。

その名の通り、お墓で手を合わせて拝む際、ちょうど足元にくる位置に設置されています。

拝石の役割

拝石はお参りする際の足場となる役割だけではありません。

通常、お墓にはカロートと呼ばれる遺骨を納めるスペースがあります。

地下タイプのカロートの場合、拝石を蓋代わりにしているのが一般的です。

お墓に遺骨を納骨する際は拝石を移動して納めます。

また、お墓は土の上に建っているのが一般的ですが、拝石は経年による土減りを防ぐ役割も兼ねています。

拝石と水板の違い

同じ板状の部位で「水板」と呼ばれるものがあります。

水板は墓石正面の花立や水鉢を置く石の真下にある、板状の石を指します。

水板は全てのお墓に設置されているわけではありません。

板状の石という共通点はありますが、拝石とは異なるものです。

納骨後にコーキング剤で塞ぐ

地下カロートの蓋代わりとなっている拝石の場合、ただ蓋を閉めただけでは雨水が流れ込んでしまいます。

そのため、拝石を動かして納骨したあとはコーキング材で目地を塞ぐのが一般的です。

新たに遺骨を納める際はコーキング材を剥がす必要があります。

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拝石は自分で動かせる?

頭の中にクエスチョンマークがある顔のシルエット

拝石を動かして納骨する際は石材店への依頼が一般的ですが、自分でも動かせるのでしょうか。

拝石は重く割れやすい

拝石は通常のサイズで50kgほどの重量があります。

古いお墓で大きなサイズの場合は100kgほどの重量の拝石もあるようです。

意外に重いうえに、石は落としたりぶつかったりすると割れやすい性質を持っています。

50kgくらいなら持ち上げることも可能ですが、誤って落としたりしないよう注意が必要です。

怪我をする危険性がある

誤って拝石を落とした場合、手や足に怪我する危険性があります。

特に雨が降った後の濡れた墓石は滑りやすいため注意してください。

墓石は鏡面加工できれいに磨かれているため、濡れると大変滑りやすくなります。

墓石が濡れると水で石が張り付いてしまうので、動かしづらくなる点も留意しましょう。

鏡面加工の墓石同士を重ねた場合は反対に滑りやすくなります。

滑った石同士がぶつからないよう注意が必要です。

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納骨室(カロート)の種類と構造

クエスチョンマークが書かれた積み木が3つ積まれている

カロートとは、「納骨棺」や「石棺」とも呼ばれる遺骨を納める空間のことです。

語源は「唐櫃(からうと)」で、「唐」は現代の「屍(しかばね)」、「櫃(ひつ)」は「大きめのお墓」を意味します。

カロートは大きく分類すると地下カロートと地上カロートの2種類があります。

それぞれ詳しく解説します。

地下カロート

関東方面で一般的なのが、石塔の地下に空間を作って遺骨を納めるタイプの地下カロートです。

拝石が蓋代わりとなっており、拝石を動かすとその下に納骨スペースがあります。

地下カロートは昔ながらのお墓に多いタイプです。

地下に作るためお墓全体の高さが出ず、圧迫感がありません。

墓石掃除もしやすいですが、水が溜まりやすい点はデメリットといえます。

地下カロートは内部に棚を作り骨壷のまま収めるのが一般的です。

骨壷を納める数によって棚の数は変わってきます。

棚が1段なら遺骨は4柱、2段であれば8柱分の収蔵が可能です。

3段あると12~24柱の遺骨が納められますが設置料金も高くなります。

棚数が1段の地下カロートは10万円前後で設置できますが、2~3段となると20万~40万円ほど料金がかかります。

地上カロート

石塔の途中に納骨スペースを設けるタイプが地上カロートです。

地上カロートは丘カロートとも呼ばれ、分骨が主流の関西地方に多い形状です。

分骨するため遺骨の量が少なく大きなスペースは不要となります。

関西でも地下カロートのお墓はありますが、すべての遺骨を収骨する関東地方よりもスペースは小さめです。

お墓正面の花立や香炉をずらすだけで納骨スペースがすぐ見えるため、地下カロートのように拝石を動かす手間がかかりません。

ただ、納骨スペースが地上に出ている分、お墓全体が高くなり掃除などのお手入れはしづらいでしょう。

雨水は溜まりませんが、湿気がこもりやすいため注意が必要です。

地上カロートの設置費用は10万~20万円が相場となります。

遺骨の数が増えてリフォームしたい場合は、地下・地上とも相場プラス10万円ほどかかるようです。

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納骨を自分でする場合

頭にクエスチョンマークを浮かべているスーツの男性の後ろ姿

納骨を自分で行う場合の準備についてお伝えします。

納骨する際、墓地の管理者に提出する書類についても説明します。

事前に調査しておく

納骨日に滞りなく遺骨を納められるよう、お墓を事前に調査します。

調べるポイントは主に以下の3つです。

  • カロートや拝石の形状
  • カロート内に水が溜まっていないか
  • カロートの入り口や内部に余裕があるか

地下カロートの場合、拝石を移動させるために最低大人2人は必要でしょう。

拝石が大きすぎて移動が難しい場合は石材店に依頼するのがおすすめです。

また、カロート内に水が溜まっているときはバケツや手桶で排水します。

寺院に連絡をする

納骨することが決まったら寺院や霊園などお墓の管理者への連絡を忘れずにしましょう。

無断で納骨することは遺棄にあたり、刑事責任が問われます。

納骨時に法要するのであれば僧侶との日程調整も必要です。

施設管理者に埋葬許可証を提出する

お墓に納骨する際は墓地の管理者へ「埋葬許可証」を提出します。

埋葬許可証は故人の本籍地、もしくは亡くなった土地の役所で申請します。

故人が亡くなったあと、役所へ「死亡届」「死亡診断書」「死体火葬・埋葬許可交付申請」を提出します。

受理されると役所から「火葬許可証」が発行されるので、この書類を火葬場に持参します。

遺体の火葬後、火葬場の職員から火葬許可証に印を押してもらったものが「埋葬許可証」です。

火葬許可証と埋葬許可証の違いは印の有無です。

納骨するには埋葬許可証が必須です。

もし、紛失してしまった場合は再発行も可能ですので役所へ相談してみましょう。

書類の保管期間は各自治体で異なります。

保管期間を過ぎていた場合は火葬場から「火葬証明書」が発行されます。

お墓の納骨

準備が全て整ったら納骨を行います。

実はカロート内にも上座と下座があるのをご存知でしょうか。

通常の作法と同様に入り口から一番遠いところが上座となり、入り口に近いところが下座となります。

カロート内部の作りや入り口の位置によっても異なります。

日本では昔から「左上右下(さじょううげ)」という礼儀作法があります。

左と右なら左の方が上位となるので、基本的に右側に納めるようにします。

納骨の際はケガなどに十分注意しましょう。

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自分で納骨できないケース

紙に万年筆で書いている手元

拝石の移動と納骨後の処理ができるのであれば、石材店へ依頼せずに納骨は可能です。

しかし、自分で納骨できないケースもありますので、2つほど例を挙げてご紹介します。

新しくお墓を建てた場合

新しく立てたお墓に遺骨を納める場合は、石材店へ依頼するのが一般的です。

通常、お墓を新しくすると開眼供養(かいがんくよう)の儀式を行います。

開眼供養とはお墓や仏壇に故人の魂を入れる儀式のことです。

お墓の建立を依頼する石材店や民間霊園では、納骨作業までがセットになっていることが多いようです。

納骨だけ自分で行うのも不自然ですので、すべてを石材店へ依頼したほうが無難でしょう。

お寺の中にお墓がある場合

お寺の中にお墓がある場合も自分たちで納骨するのは避けた方が無難です。

通常は埋葬許可証を寺院に提出すると、僧侶立会いの下で納骨が行われます。

自分たちで納骨することで、その後の寺院との付き合いに問題が生じるかもしれません。

寺院に指定石材店がある場合もトラブルになる可能性があるため、事前によく確認しましょう。

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拝石についてのまとめ

「ま」「と」「め」と書かれた積み木と電卓と時計

ここまで、お墓の拝石についての情報や、カロートの詳細についてお伝えしました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。

  • 拝石とは墓石の手前に敷かれている板状の石を指す
  • 拝石はカロートの蓋であり、土減りの予防も兼ねている
  • カロートの形状によっては自分で納骨することも可能

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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