終活
遺品をもらうときに注意することは?もらい方や遺品の渡し方も紹介
更新日:2024.12.25 公開日:2022.04.20

記事のポイントを先取り!
- ・形見分けとして遺品をもらうことは可能である
- ・形見分けは特別な理由がない限り断らない
- ・形見分けは特別な理由がない限り断らない
大切な人が亡くなったときに遺品を分ける、形見分けについてはご存知でしょうか。
遺品をもらう際の注意点やマナーを知ることは大切です。
そこでこの記事では、遺品をもらうときに注意することについて詳しく解説します。
この機会に、遺品のもらい方や渡し方について覚えておきましょう。
後半では形見分けのお返しについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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遺品をもらうことはできる?
そもそも遺品をもらうことはできるのでしょうか。
遺品をいただくことになった際には、そのままもらってもいいのか迷ってしまうこともあると思います。
結論から言いますと、形見分けとして遺品をもらうことは可能です。
形見分けとは、故人が残した思い出のつまった品を故人の家族や親戚、友人などの故人と関わりの深かった人たちなどで分けることを言います。
形見分けをもらい故人とゆかりのある遺品を手元に置くことで、故人との思い出を大切にしたり心のよりどころとするのです。
また、形見分けをする目的としては、故人との思い出を振り返り共有する意味もあります。
もらう人やもらう品に関して明確な制限やルールはなく、遺族が納得すればほとんどの場合はもらうことが可能です。
遺品のもらい方
次に、遺品のもらい方について紹介していきます。
遺品をもらう際のマナーについて以下で説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
遺産分割が終わってからもらう
遺品のもらい方の注意点としては、遺産分割が終了してからもらうようにしましょう。
市場価値や資産価値があるものの場合は、遺産相続の手続きが終了してから遺品を分けることになります。
相続人全員が納得のいく形で、遺産をどのように分けるか検討していくことが大切です。
高額な形見がのこされていた場合には、1人の意見のみで決めることはできません。
形見分けする品物にもよりますが、価値のあるものを分ける際には気持ちだけで決定するのは難しく、遺産分割のように法律的な権力が優先されます。
形見分けは基本的に断らない
形見分けの申し出をいただいた場合には、特別な理由がない限りは基本的には受け取ることがマナーになります。
故人や遺族の気持ちを考慮すると、形見分けは快く受け取ることが大切です。
どうしても受け取れないような理由があるケースでは、ことばをよく選んで丁寧に断るようにしましょう。
また、ゆずっていただいた遺品に関しては、売って現金に換えたり、第三者にゆずることはマナー違反になるので注意が必要です。
遺品がいらない場合は?

次は、遺品がいらないケースの対応について紹介していきます。
処分方法や断る際の対応について紹介していきますので、参考にしてください。
いらない場合は断ることもできる
遺品を分けてもらう際にいらないものであった場合には、断っても問題にはなりません。
注意が必要な点としては、断り方に配慮することです。
断り方によっては遺族の方に嫌な思いをさせてしまったり、失礼に当たってしまうこともありますので注意してください。
ストレートに断るのではなく、相手の気持ちを考えた上で以下のように伝えると良いでしょう。
「こんなに素敵なものをいただけるなんて大変恐縮です。
本当にありがたいのですが、手元に置いてしまうとどうしても〇〇さん(故人)のことを思い出して悲しくなってしまいます。
悲しんでいると〇〇さんの供養にもなりませんので、今回は気持ちだけ受け取る形にさせていただきます。」
遺品の処分方法
遺品をもらうことになった際に、不要になり処分する方向となった場合には、どのように処分すればいいのか迷う方も多いと思います。
故人との大切な思い出の品であるためゴミとして捨てるのは忍びなく、故人にとっても失礼に当たるのではないかと感じてしまう方も多いでしょう。
このような際には、遺品供養という方法があります。
遺品供養とは、寺院や神社などでお経や祝詞を唱えてもらい、遺品に入っている故人の魂を抜いてから処分してもらうものになります。
この方法であればきちんと供養される形になりますので、処分する方にとっても精神的な負担が少なく、安心できる方法になるでしょう。
遺品をもらう際の注意点

次に、遺品をもらう際の注意点について紹介していきます。
注意点を知ることは、トラブルを未然に回避することにも繋がりますので、ぜひ参考にしてください。
遺品に価値がある場合のトラブル
故人が趣味で集めていたコレクション品や骨董品などは、一目見るだけでは価値があるのかわからないものもあると思います。
しかしそういうものに限って、実は希少価値が高かったりするものです。
後から価値があるものだとわかると、相続人同士でトラブルになってしまうケースもあります。
そのため、遺品の価値は相続前にきちんと自分で調べることも大切です。
その上で価値があるとわかったものに関しては、親族間でよく話し合って納得のいく形で遺品をもらうようにしましょう。
参考:岡山で骨董の買取なら高価買取の「さくや」|骨董品買取専門さくや
相続税・贈与税について
高額な遺品を形見分けしてもらうことになった際に、相続税や贈与税の申告を忘れてしまうようなケースはよくあります。
申告を忘れてしまうと、罰として加算税や延滞税を納めなくてはいけなくなりますので注意しましょう。
場合によっては脱税とみなされてしまい、刑事罰を受ける可能性もあります。
不明な点があれば、税理士や専門家に確認することも検討しましょう。
遺品によっては所有登録が必要
遺品によっては、所有登録が必要なものもあるので注意しなければいけません。
具体的には軍刀や拳銃、猟銃などの銃砲刀剣類になります。
これらのものを無許可で所持した場合には、銃刀法違反となり罰せられてしまうことがあります。
拳銃などの場合には暴発して事故を起こしてしまうリスクもあるので、取り扱いにも注意が必要です。
そのため、十分な知識や技術がない場合は、銃砲所持許可を取得している人にゆずるか販売店などに廃棄処分依頼することをおすすめします。
遺品の渡し方
次に、遺品の渡し方のマナーについて紹介していきます。
遺品として渡す品物については、破損や汚れなど念入りにチェックすることが大切です。
衣服などはクリーニングをしたり、コンピュータなどの場合にはメンテナンスをしてから渡しましょう。
渡す際には包装したり梱包する必要はありませんので、半紙のような白い紙に包んだり、香典用の紙袋に入れて渡すといいです。
渡す相手が遠方で暮らしている場合には、郵送しても構いません。
なお高価なものや貴金属は、受け取った相手が贈与税の支払いをしなくてはいけない場合もあるため、手間や負担をかけてしまいます。
トラブルが起きた際にも迅速に対応できるように、可能な範囲で親族間のみでの形見分けをおすすめします。
形見分けにお返しは必要?

基本的には、形見分けにお返しの品を用意したりお礼の手紙を送る必要はありません。
この理由としては、形見分けはプレゼントなどとは違った特別な意味合いがあるためです。
送る側も感謝されることを期待して遺品を送るわけではなく、故人にとって大切な人と思いを分かち合いたいために渡しています。
お返しの必要はないので、その代わりに故人をしのび、提供してくれた遺族に対しても感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
形見分けに関して明確なルールはないので、お互いが気持ちよく遺品を大切に扱うことで、故人の供養にも繋がります。
遺品をもらうまとめ
ここまで遺品をもらう際の注意点や、渡す場合のマナーを中心に解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 資産価値のある遺産は遺産分割が終わってから形見分けする
- 遺品供養は処分する人の精神的な負担が少ない供養である
- 形見分けにお返しは不要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。