終活
生前整理の相場はいくら?費用の抑え方や悪徳業者についても紹介
更新日:2024.01.24
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現在シニア世代を中心に生前整理が注目されていますが、その相場についてご存じでしょうか。
無駄な出費を避けるためにも、適正な相場を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、生前整理の相場について詳しく説明していきます。
この機会に、生前整理の費用の抑え方などについても覚えておきましょう。
生前整理以外の終活に必要な費用相場についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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生前整理とは
生前整理とは、死ぬまでの間に財産や持ち物などを整理して、家族などが手続きに困らないようにする活動です。
人が亡くなると遺族や関係者が故人の所有物を処分しますが、私物が多いと負担が大きくなります。
また財産がいくらあるのか、どのような種類の資産が残っているのかをまとめておくのも生前整理です。
近年では、スマホやパソコンなどのデータや会員登録についての手続きも、生前整理の一環として行われています。
生前整理のメリット
生前整理をしておくことは自分だけではなく、家族にとってもメリットがあります。
生前整理のメリットには以下の3点が挙げられます。
- 遺産相続のトラブルを回避
- 遺族の遺産整理の負担軽減
- 遺族に希望を伝えられる
詳細を順に説明していきます。
遺産相続のトラブルを回避
まず、人の死後に問題が生じやすいのが遺産相続のトラブルです。これは金銭だけではなく不動産や車などの財産も対象です。
亡くなられた方の財産を遺族が確認していくのは難しく根気のいる作業です。これに加えて、亡くなられた方が財産の相続についての意思を示していない場合、遺族同士の関係性に亀裂が入る恐れがあります。
生前整理には、このような遺族間のトラブルを回避できるというメリットもあります。遺言書の作成やエンディングノートなどで財産を書き留め、財産をどのようにして欲しいのかという意思を示しておくことで遺産相続のトラブルを回避できます。
遺族の遺産整理の負担軽減
生前整理をおこなっていなければ、死後に遺族が遺品整理やデジタル整理等を行う必要があります。生前整理をおこなっていれば、遺族の負担を軽減することができます。
あなたの遺産整理を死後に遺族だけで行うとなると大変です。
もし、遺族が把握していない高額の預貯金通帳やその他の遺産があった場合、税金の問題も発生し、税務申告などの手続きが必要になることも考えられます。
このような事態に備えられることも生前整理を行うメリットの一つと言えます。
ただでさえ人が亡くなった時というのは、予定外の出費や役所への多くの提出書類、会社や親族などへの連絡、お葬式の手配などあり混乱が予想されます。
混乱をより深刻化させないためにも、生前整理をしておき遺族への負担を最小限になるように準備しておきましょう。
遺族に希望を伝えられる
葬儀・供養・埋葬方法等に関してどのような希望があるのかを遺族に明確に伝えることができます。葬儀・供養・埋葬はもし自分に希望があっても、希望を伝えておかなければ遺族はその意志をくみ取ることができません。
葬儀の形式一つをとっても、一般葬、家族葬、一日葬、直葬等様々な形式があり、生前整理をしておくことで希望を伝えることができます。
遺族はあなたからの希望を伝えられていなければ、死後に全て決めていかねばなりません。希望を伝えておくことで遺族の負担も軽減できます。
生前整理業者とは
生前整理業者とは、生前整理で行う活動をサービスとして代行で行う業者です。
生前整理で行うことは多岐にわたり、自分だけでは難しいケースが多くあります。
専門知識が必要な場合や処分品が多いときなどは、無理をせず生前整理業者に依頼するとよいでしょう。
生前整理業者に依頼できる、主なサービス内容は下記の通りです。
- 所有物の整理:自宅などに派遣されたスタッフが片付けや整理を行います
- 処分品の回収:不要なものがあれば処分品として回収します
- 財産の整理:相続に関する財産価値のあるものを仕分けます
- デジタルデータの整理:ネット上のサービスやデータなどを明らかにします
- 遺言書の作成:法的効力を持たせるために適切な遺言書を作成します
生前整理の費用相場
先に挙げたサービス内容を見て、積極的に依頼してみたいと思った方もいらっしゃると思います。
そうなると次に気になるのは、やはり費用相場ではないでしょうか。
いくら便利なサービスでも、想定しているより相場が高くては依頼しづらいものです。
また生前整理の相場といっても、ワンルームの場合と3LDKでは金額が変わります。
初めて依頼する場合、どのような内容で相場がいくらぐらいなのか細かく知りたい方もいらっしゃるかもしれません。
実際の費用相場は業者によって異なりますが、おおよその目安になる相場をご紹介します。
費用の内訳
生前整理業者の内訳の一例として、出張処分やデジタルデータ、財産の整理を依頼した場合についてご紹介します。
生前整理業者の依頼内容内訳と、その費用相場は下記の通りです。
費用 | 相場 |
---|---|
人件費 | 4万5,000円程度(現場作業員2名分) |
処分費用 | 1万円程度(2トントラック1台分) |
車両費 | 2万円程度(2トントラック1台、段ボール箱約20個分相当) |
パスワード解除 | 2万円程度(パソコンやスマホなど) |
パソコンデータ移行 | 8,000円〜1万2,000円程度 |
パソコン廃棄 | 8,000円程度 |
ネットサービスのIDやパスワード調査 | 1万5,000円程度 |
パソコンの初期化 | 2万円程度 |
管理費 | 5,000円程度(作業員の人件費を除いた諸手数料) |
アドバイザーへの相談料 | 3,000〜5,000円程度(1時間あたり) |
財産目録の作成 | 5万〜10万円程度 |
財産目録とは、所有している価値のある資産を洗い出し、目録として一覧表にまとめたものです。
処分にかかる費用の相場は、処分する物の量で決まります。
そのためおおまかに相場を見積もる場合は、主に間取りで金額が設定されています。
間取りによる費用相場の目安は下記の通りです。
- ワンルーム・1K:3〜8万円程度
- 1DK:5〜12万円程度
- 1LKD:7〜20万円程度
- 2DK:9〜25万円程度
- 2LDK:12〜30万円程度
- 3DK:15〜40万円程度
- 3LDK:17〜50万円程度
- 4LDK以上:22〜60万円程度
処分にかかる費用の相場は、処分する物の量で決まります。
そのためおおまかに相場を見積もる場合は、主に間取りで金額が設定されています。
間取りによる費用相場の目安は下記の通りです。
- ワンルーム・1K:3〜8万円程度
- 1DK:5〜12万円程度
- 1LKD:7〜20万円程度
- 2DK:9〜25万円程度
- 2LDK:12〜30万円程度
- 3DK:15〜40万円程度
- 3LDK:17〜50万円程度
- 4LDK以上:22〜60万円程度
費用の抑え方
生前整理を行う上で、費用を抑えられる方法があります。
費用を安く抑える主な手段は下記の2つです。
自分でも生前整理をする
業者の相場通りに持ち物を全て依頼すると、処分費用がかさんでしまいます。
そのため自分で生前整理を行い、一般ゴミやリサイクルに出したり友人に譲るなどして処分料を減らしましょう。
どうしても処分が難しい大型家具や家電などだけを、生前整理業者に依頼すれば費用を抑えられます。
見積もりを比較する
生前整理業者を依頼する際は見積もりを取りますが、基本的に複数業者から見積書をもらいましょう。
相場と比べるだけでなく、実際の見積書を比較することで相場よりもお得な業者が見つかるかもしれません。
激安業者には注意
費用を抑えることは大事なことですが、相場よりも明らかに安い業者の場合は注意が必要です。
特に家財処分業務で廃棄許可証を取っていない業者は、格安で不法投棄をする恐れがあります。
万が一ご自身の家財が不法投棄された場合、所有者の方にも責任が及ぶ可能性もあります。
そのため生前整理業者を、費用の安さだけで選ぶことはおすすめできません。
生前整理業者を選ぶポイント
生前整理をしたい、しなくてはと考えているけど、日々の生活がある中で重い腰を上げるのはなかなか難しいという方もおられると思います。
そんな時に頼りになるのが生前整理の手助けをしてくれる業者の存在です。
以下では生前整理業者の選び方についてご紹介します。
見積書の明細に不明点がない
優良な業者の場合、必ず書面で見積書を出してくれますので作業内容と内訳を確認しましょう。内容は分かりやすく、追加料金の発生の有無なども明記されているでしょうか。
見積書に不明点や不明確な点がある場合や、質問をはぐらかす業者には注意が必要です。
また、中には最初の見積もりを安く設定し、作業後に追加料金を請求する悪質な業者も存在します。見積もり時に、追加料金が発生する可能性や追加料金が発生するとすればどのような場合なのかを確認し、書面に残してもらうようにしましょう。
スタッフの丁寧な対応
良い業者かどうかを見極める上で、スタッフが丁寧に対応してくれるかも重要です。見積もりや作業に来訪するスタッフが横柄な態度だと不快な気持ちになります。また、しっかりと仕事をしてくれるのかと不安にもなります。
電話対応や見積もりの時点でスタッフの対応が良い業者は、現場に来るスタッフの対応も良いことが多いです。電話対応や見積もりの時点で、スタッフの対応や身なり、ホームページと実際の説明に相違がないか等を気に掛けておきましょう。
実績がある
業者の実績は仕事の品質につながる可能性が高いです。従って、実績がある業者を選ぶことで、良い仕事をしてくれる可能性も高まるでしょう。
業者の実績を確認するためには、業者のホームページや口コミの確認が有効です。特に口コミには、実際にその業者へ依頼した人の意見や感想が記載されており、業者の評価や実績を手軽に知ることができます。もちろん、口コミによっては業者が依頼した口コミの場合もあるため注意が必要ですが、ある程度の目安にはなります。
また、悪徳業者はホームページに顔写真などを掲載したがらないことが多いため、代表者の名前や顔写真、作業風景の写真があるかを確認してみるのも良いでしょう。
終活に必要な費用相場
終活に関わる活動の一つとして生前整理が行われます。
終活とは、その名の通り人生の終わりに向けて行う活動を指した言葉です。
終活には生前整理の他にも多くの活動内容があり、それぞれに意味やメリットがあります。
そうなると気になってくるのが、終活の具体的な内容とそれぞれにかかる費用相場ではないでしょうか。
そこで本記事の最後に終活で必要な費用相場について、主な活動内容ごとにご紹介します。
お墓の準備
自分が死んだ後に入るお墓を自分で決めることも終活のひとつです。
お墓の購入費用の相場は下記の通りです。
地方別 | 費用の相場 |
---|---|
全国平均 | 135万1,200円 |
北海道・東北平均 | 131万2,000円 |
関東平均 | 152万3,000円 |
中部平均 | 148万6,000円 |
近畿平均 | 117万6,900円 |
中国・四国平均 | 140万600円 |
九州・沖縄平均 | 110万100円 |
仏壇の準備
自宅に仏壇がほしい方は、生前に用意しておきましょう。
仏壇の購入費用の相場は下記の通りです。
地方別 | 相場 |
---|---|
全国平均 | 73万1,600円 |
北海道・東北平均 | 60万9,600円 |
関東平均 | 62万4,500円 |
中部平均 | 99万6,300円 |
近畿平均 | 82万8,500円 |
中国・四国平均 | 72万500円 |
九州・沖縄平均 | 53万3,300円 |
葬儀の準備
近年、さまざまな葬儀の方法が選べるようになっています。
元気なうちに自分の葬儀について検討し、契約まで決めるのも良いでしょう。
葬儀費用の相場は下記の通りです。
地方別 | 相場 |
---|---|
全国平均 | 119万1,900円 |
北海道・東北平均 | 127万6,200円 |
関東平均 | 121万5,100円 |
中部平均 | 130万1,100円 |
近畿平均 | 116万9,900円 |
中国・四国平均 | 106万1,400円 |
九州・沖縄平均 | 111万4,500円 |
遺言書の準備
遺言書を正しく作成しておくと、自分の遺産を誰にどのような割合で相続するかを指定できます。
遺言書作成は自分でもできますが、法律家に依頼すると安心です。
弁護士に依頼する場合は10〜20万円、行政書士だと10万円程度が相場です。
相続手続き
相続手続きは非常に複雑で、家庭環境により千差万別です。
全国平均で49万3,000円とされていますがあまり参考にせず、ご自身で見積もりを取ることをおすすめします。
終活ノートの作成
終活ノートとは、終活に関わることを書き留めるノートのことです。
終活ノートには家族へ伝えるべきことや介護の希望、老後の生活の計画などを書いたり管理して活用します。
終活専用として販売されているノートもありますが、無料で手に入るノートも存在します。
よくある質問
Q:生前整理の費用を抑えるコツは?
A:一般ゴミに出したり、友人に譲るなど自分でできることは自分でやったり、複数の業者を比較しましょう。
Q:生前整理の費用はどう決まる?
A:部屋の数や広さで決まります。
Q:生前整理の業者を選ぶコツは?
A:複数の業者を比較して費用など、ご自身にあう業者を選びましょう。
また、費用が安すぎる業者には安易に依頼するのは避けましょう。
生前整理の相場まとめ
ここまで生前整理についての情報や、業者に依頼した時の費用相場を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 生前整理で行う活動は多いため、必要な場合は業者に依頼するとよい
- 費用相場よりも明らかに安い価格設定の悪徳業者には注意が必要
- 終活の内容にはお墓や仏壇の準備、遺言書の作成などがある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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