終活
終活でやることを具体的に解説!セカンドライフの過ごし方も解説
更新日:2024.11.22 公開日:2022.04.08

記事のポイントを先取り!
- 終活は主に2つの目的がある
- まずはエンディングノートから書いてみる
- 遺言書は法的に有効な書類
近年、終活という言葉を耳にすることが増えてきました。
終活とは自分の死と向き合い、過去を振り返ったり、残りの人生の使い方について考えて、活動することですが、具体的に何をするかご存知でしょうか。
この記事では、終活で具体的に何をするかについて解説します。
セカンドライフの楽しみ方にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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終活とは
終活の目的
終活の目的は主に2つに分けられます。
1つ目は自分の限られた時間で、これからの人生を前向きにより良く生きるためです。
もう1つは、自分が死んだ後に遺される家族の各種手続きや遺品整理などの負担を軽減させるためです。
終活を始めるタイミング
終活には目的ごとにさまざまなメリットがありますが、いったいいつから始めれば良いのでしょうか。
終活を開始する代表的な4つのタイミングについて解説します。
定年退職したとき
定年退職をした後は時間をたくさん使えるケースが多いため、終活を始めるタイミングとして適しています。
会社を辞めたことで生活が大きく変わるため、心機一転して取り組みやすいタイミングといえます。
配偶者や身近な人がなくなったとき
配偶者や身近な人が亡くなると、自分の死について深く考えるものです。
また、配偶者や身内の死後の手続きなどを経験すると、何が大変なのかを身をもって知ることになります。
身近な親戚や友人が亡くなることで、その家族などの状況も伺えるため終活に取り組む動機が生まれることもあります。
病気を患った時
特に大きな病気を患うと自分が死ぬことについていろいろと考える方が多いでしょう。
また近しい人が大病したときも同様で、死を自分ごととして考える機会でもあります。
思い立ったその日
誰であっても死から逃れることはできません。
今は元気でも明日以降に事故や病気に見舞われる可能性もあります。
そのため終活を始めるタイミングとしては、自分が思い立ったその日から始めることができます。
まずはエンディングノートの作成
終活を始めるといっても、行う活動は多種多様です。
しかし、ひとくちに終活といっても何から始めればよいのかわからないものですよね。
そこで手始めにエンディングノートの作成から始めることをおすすめします。
エンディングノートとは、終活全般のことについて自由に書き込めるノートのことです。
今後の計画や行動の記録、自分が死んだ後に家族に読んでもらいたい内容などを記します。
市販のエンディングノートを利用
エンディングノートに書く内容は人によって変わりますが、その項目はさまざまです。
市販のエンディングノートであれば、エンディングノートで書くべき代表的な項目が用意されているため簡単に始められます。
そのため、終活についてまだ理解が深くなければ、まずは市販のノートから始めるとよいでしょう。
エンディングノートに書く内容
さまざまな項目の中からエンディングノートに書く内容をご紹介します。
実際にエンディングノートに書く主な内容は下記の通りです。
- ご自身に関する基本情報
- 財産や金融資産
- 年金や保険の情報
- 医療や介護の方針についての希望
- お墓やお葬式についての希望
- 交友関係者の連絡先
- 定額サービスや公共料金の契約情報
生前整理
生前整理とは文字通り生きているうちに行う整理のことで、自分が所有する物や財産などを整理・処分したり、誰かに譲ったりすることです。
生前整理を行わないと、遺された家族が手がかりなしで故人の所有物や財産を全て調べて整理するため、大きな負担になります。
不要なものを処分
生前整理をする際に、まずは不用品の処分をします。
物を減らすことや捨てることが苦手という方でも、不要品なら処分しやすいでしょう。
物が減ることで生活空間が整理され活動しやすくなったり、気分が良くなる効果もあります。
処分方法は捨てる以外にも売却や譲渡、寄付などがあります。
デジタル関連の整理
スマホやパソコンといったデジタル機器のデータの整理も生前整理の一環です。
定期的に整理しないと不要なデータが蓄積し、さまざまなデータが残ってしまいます。
人に見られたくない情報や画像などは早めに消去するなどの整理するのがおすすめです。
保険サービスの解約や見直し
万が一のときや将来の蓄えなどに利用される保険サービスですが、加入時から一度も確認をしていない方が多いようです。
生前整理で保険サービスを見直すことで、変化した家庭環境に見合ったプランに変えることで掛け金として無駄な出費をおさえることができます。
クレジットカードの解約
長く生きていると何かのキャンペーンなどで意識せずにクレジットカードを作っているかもしれません。
クレジットカードの中には年会費が発生しているものがあるため、生前整理で見直しましょう。
資産管理・整理
ご自身がどういった資産を持っているかよく調べてまとめるのも終活で大事なポイントです。
銀行口座をまとめる
ご自宅に使っていない銀行の通帳やカードはありませんか。
実際の生活で使用する銀行は、できるだけまとめておくとよいでしょう。
銀行口座をある程度まとめておくと、自分が死んだ後に、家族が手続きする負担を減らすことができます。
金融資産の一覧表を作る
銀行口座や証券口座、保険会社などを一覧で確認できるような表を作りましょう。
自分で資産の管理をしやすくできるだけでなく、自分の死後に手続きを行うご遺族が管理するのにも役に立ちます。
不動産の一覧表を作る
所有している不動産については、一覧表の作成がおすすめです。
不動産は資産としての価値がある一方で、何かと相続で専門的な手続きが必要になります。
家族の負担を減らすためだけでなく、ご自身の資産管理のためにまとめておくとよいでしょう。
老後資金の見直し
すでに老後の生活費について計画を立てている方も多いでしょう。
しかし、時間が経過するとともにご自身や家庭の環境は変わるものです。
まだ元気なうちに、働いてお金を稼げるうちに老後資金のキャッシュフロー表を作成したり、生活資金について専門家に相談することが推奨されています。
医療・介護に関する意思表示
人生の後半になると医療や介護が身近になってきます。
判断力があるうちに自分が希望する医療や介護の方針を打ち立てておきましょう。
どこで誰に介護してもらいたいのか
体の自由が効かなくなり、介護施設に入所すると、思うように体が動かず、特定の施設に留まることが多くなります。
また介護は知り合いの介護士がいいのか、特定の希望する施設がいいのかなど、介護をしてくれる人や介護施設の場所の希望を明確にしておきましょう。
介護施設をお探しの方は「デイサービス灯」へ
デイサービス灯は東京都練馬区にある介護施設です。古民家を改修した温かみのある空間を提供しており、穏やかな時間を過ごすことができます。また、創造力を発揮できる創造活動から体力の維持や向上まで行える体操など、様々な活動を行っています。看護師や生活相談員が常駐しているため、安心してお過ごしいただけます。
東京都練馬区で介護施設をお探しの方はぜひ「デイサービス灯」をご検討ください。
どの病院、どの医師から治療を受けたいか
ご自身が信頼を寄せる病院や医師がいる場合は、その希望を記録しておきましょう。
家族で集まる機会があれば、その都度伝えておくことも有効です。
延命治療と臓器提供について
ご自身が危篤になった場合に延命治療を行うか、亡くなった後に臓器の提供を希望するかを元気なうちに家族や病院に伝えておきましょう。
延命治療は病院で判断できないことが多く、ご家族の判断が求められます。
生死に関わる判断や死亡後の臓器提供についての選択は、家族にとって精神的な負担となるので、エンディングノートに書いたりご家族に伝えておくと良いでしょう。
老後の住まい
老後どう生きていくかは個人の自由です。
住まいは生活に大きな影響を与える要因ですので、時間をかけてでもじっくり選ぶべき項目といえます。
終活では老後の理想的な住まいや暮らしについてよく考えましょう。
葬儀・お墓の準備
葬儀やお墓について検討されたことはありますか。
葬儀やお墓のスタイルは年々多様化し、さまざまな選択肢の中から選べるようになっています。
自分らしく生きるとともに、人生の最後や亡くなった後も希望する葬儀やお墓をあらかじめ選んでおくことで精神的な豊かさを感じられることでしょう。
葬儀の希望を伝える
葬儀の希望で考えるポイントは参列する人数や葬儀の形式です。
自分の葬儀の規模は参列者の人数で決まります。
誰を呼ぶのか、誰に来て欲しいのかをよく考えて人数の目安を確認しておきましょう。
葬儀の形式は宗教やお寺との関係性、お通夜や告別式の有無などさまざまな項目から組み合わせると良いでしょう。
遺影を用意する
遺影は葬儀だけでなく仏壇などにも飾られる自分の顔です。
どのような表情で写るのかをご自身で決めておく方は多くいらっしゃいます。
素敵な表情の遺影をあらかじめ用意しておきましょう。
お墓を生前に購入した場合は伝える
自分のお墓を生前に購入する方は意外と多いです。
しかしそのことを家族に伝えていないと、用意したお墓の存在が知られていないため別のお墓に入ることになってしまうかもしれません。
お墓を購入したら家族に伝え、エンディングノートにも明記しておきましょう。
遺言書の作成
遺言書は、主に自分の遺産配分を指示した法的効力のある書面です。
効力を持たせるためには民法で定められた要件を満たしていることが条件となります。
遺言書が必要な理由
遺言書を作成しておけば、相続の際に行う「遺産分割協議」をする必要がありません。
遺産分割協議とは、遺産相続について相続人全員で話し合いをすることです。
遺産分割協議の相続人全員の同意があって成立するため、遺産の分け方がなかなか決まらないこともあります。
相続人が遠方に住んでいる場合や財産分割で揉め事になるなどの、遺族の移動の負担や遺族間トラブルに発展することがあります。
そのため、遺言書に遺産の分け方を明記しておき、遺族が遺産分割協議をしないで済むようにする必要があります。
遺書と遺言書は異なる
遺言書は、自分の死後に家族に向けて、自分の財産の分け方や、相続人を指定する旨を記したもので、法的な効力があります。
遺書は、家族や友人などに感謝の気持ちを記したものです。
また、遺書には法的効力がありません。
家族に遺産相続を円滑に進めて欲しい場合は、形式に沿った遺言書を書きましょう。
形式に沿っていない遺言書は無効になってしまうことがあるので、不安であれば専門家に相談してもいいでしょう。
遺言書の種類
遺言書は、「自筆証書遺言書」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類あります。
自筆証書遺言
自筆証書遺言書はその名の通り、自筆で書かれた遺言書です。
氏名や日付、署名、押印があることで効果を発揮します。
1人で作成することができるため、亡くなるまで誰にも内容を見せたくない場合は、秘密にしておけます。
公正証書遺言
公正証書遺言は、ご本人が遺言内容を口頭で述べて記載してもらう方法です。
遺言内容を聞いた後、公証人と2名以上の証人が押印署名します。
秘密証書遺言
秘密証書遺言は本人が遺言書を作成し、公証人と証人2名以上が押印署名します。
遺留分には侵害しない
遺留分とは遺言書の内容に限らず、相続人に分配される遺産のことです。
たとえ遺産をひとりに相続するという内容の遺言書があっても、受け取る権利がある相続人の遺留分は侵害されることはありません。
そのため、あらかじめ遺留分を考慮した遺言内容を書くことが、事前にトラブルを避けるのに有効です。
今後の人生設計を考える
終活で家族の負担について考えることと同様に重要なのが、今後のご自身の人生設計を考えることです。
残された人生をよりよいものにするために、検討すべきさまざまな項目があります。
本記事では多くの方が時間的に自由になるであろう定年後のセカンドライフについて解説します。
定年後のセカンドライフを楽しむためには
定年後のセカンドライフを楽しむためには、事前に取り組むべきことが2つあります。
具体的なセカンドライフの過ごし方とあわせてご紹介します。
必要なこと
事前に行うべき必要なことは目標設定と健康面への配慮です。
目標を設定する
目標がある人生は活き活きとしたものになりますので、まずは思いつく限り目標を書き出してみると良いでしょう。
目標はご自身がやってみたいと思う些細なことでもいいです。
その中から取り組む順番を決めて計画的に行動してみてはいかがでしょうか。
健康に気を配る
豊かなセカンドライフには健康であることも重要です。
病気や健康に気をつけた食生活や定期的な運動は、心身にとって良いことです。
専門家の話を聞くなど情報収集も積極的に行いましょう。
セカンドライフの過ごし方
具体的なセカンドライフの過ごし方は、趣味や考え方で人それそれです。
本記事では代表的な具体例を4つご紹介します。
趣味を見つける
趣味を持っていない方は新たに趣味を見つけるとよいでしょう。
地域ごとに開かれているサークル活動への参加や、かねてより時間をかけて打ち込みたかったことに没頭するのもよいでしょう。
旅行する
定年後の時間があるタイミングは旅行するのに適しています。
時間の融通が効くことで、行きたかったところに割安のチケットで旅行することができます。
家族との思い出を作る
家族との思い出を作ることも終活の一環です。
趣味や旅行だけでなく、ご家族が忙しいようであれば一緒に食事するだけでもよいでしょう。
写真を撮って思い出に残すのもいい方法です。
地域交流・ボランティア
地域ごとにボランティア活動が行われているところも多いようです。
仕事や肩書きに関係ない仲間ができるとともに、社会貢献することでハリのある生活を楽しめるのではないでしょうか。
終活を具体的に解説まとめ

ここまで終活の具体的な情報や、生前整理などについて解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 終活は自分の残りの人生と残される家族のために行うさまざまな活動のこと
- 終活には自由に書き込めるエンディングノートが役に立つ
- 豊かなセカンドライフのために目標を立て、健康面に気を配る
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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