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お墓

納骨堂を移転するのに必要なことは?手続きや費用についても解説

更新日:2022.11.10 公開日:2021.07.11

納骨堂

記事のポイントを先取り!

  • 納骨堂から遺骨を移動することは寺院・神社・親族・家族によく相談すること
  • 改装前にかかる費用は最大で約90万円
  • 改装後にかかる費用は最大で約260万円

故人の遺骨を収めている納骨堂から遺骨を取り出して、新しい納骨堂やお墓に移すことを改葬と呼びます。
納骨堂を移転する理由は、お墓の承継者がいなくなってしまったなど様々です。

納骨堂やお墓を移すのに、必要な手続きや費用がかかります。
そこで、この記事では納骨堂の移転について詳しく解説します。

納骨堂を移転する際の注意点にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。


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  1. 納骨堂を移転させる理由
  2. 納骨堂を移転する際の流れ
  3. 納骨堂を移転する際にかかる費用
  4. 納骨堂を移転する際の注意点
  5. 納骨堂の移転についてのまとめ
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納骨堂を移転させる理由

納骨堂から遺骨を移動する理由はさまざまです。

  • お墓の継承者がいなくなってしまったため
  • 納骨堂への参拝が困難になったため(お墓の維持・管理ができない)
  • 改宗したため
  • 納骨堂が自然災害などで破損したため

近年は少子化などの影響もあり、お墓の継承者がいなくなるという理由で遺骨を移動するパターンが多いようです。
その他には、高齢で納骨堂への参拝が難しくなった場合や、檀家から離檀するために遺骨を移動させることもあります。

さらに、自然災害で納骨堂が破損したり、施設の老朽化でやむなく遺骨をうつさなければならない場合もあるようです。

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納骨堂を移転する際の流れ

改葬先の決定

まず最初に改葬先を決定します。
新しい改葬先で「受入証明書」を発行してもらわないと、改葬の申請ができないためです。

改葬先の霊園などはアクセスの良さや供養方法を調べ、できれば実際に見学することをおすすめします。
見学の際に設備や費用面の確認もしておくと安心です。

改葬先を探しながら、納骨堂のある寺院や霊園にも遺骨の移動相談をしておきましょう。
まれに改葬先が決定したあとの事後報告でトラブルが発生する事例があるためです。

事前に相談してコミュニケーションをとっておくことでトラブル回避にも繋がります。
遺骨移動のトラブルについては後ほど詳しくお伝えします。

受入証明書を発行してもらう

改葬先の寺院や霊園が決定したら、「受入証明書」を発行してもらいます。
お墓を改葬するには、自治体から発行される「改葬許可証明書」が必要ですが、申請するには受入証明書の提出が必須となります。

地域によっては受入証明書のほかに「永代使用証明書」が必要な場合もあります。

永代使用証明書とは、墓地(霊園)を使用してもいいですよ、という許可証のことです。
「墓地使用承諾書」や「永代使用許可権利書」とも呼ばれています。

その後、遺骨を納めている納骨堂から「埋葬証明書」を発行してもらいます。

埋葬証明書は1体につき1枚必要ですが、1枚で複数体の記入ができる形式もあるようです。
発行手数料は1枚400円~1500円になります。

改葬許可申請書をもらう

受入証明書と埋葬証明書が発行されたら、移動元の地区の自治体から「改葬許可申請書」をもらいます。
改葬許可申請書には納骨堂の管理者の署名・捺印が必要です。

申請時は改葬許可申請書と共に、受入証明書と埋葬証明書、地域によっては永代使用証明書を提出します。
全て受理されると「改葬許可証」が発行されるので、改葬先の管理者へ提出します。

法要を行う

自治体から改葬許可証が交付されたら、納骨堂から遺骨を取り出します。
このとき、「魂抜き」と呼ばれる閉眼供養をおこなうのが一般的です。

新たな改葬先では、お墓に魂を入れる開眼供養をおこないます。

こちらの閉眼供養について紹介している記事をご覧ください。

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納骨堂を移転する際にかかる費用

納骨堂から遺骨を移動させるには、どのような費用が必要なのかをご説明します。

改装前にかかる費用

まずは改装前にかかる費用を解説します。

離檀料

遺骨を納めている納骨堂が寺院で、檀家となっている場合は離檀料の支払いが必要です。
寺院によって相場が異なりますが、平均5万円から20万円ほどかかるようです。

墓石の撤去費用

墓石を撤去する場合、撤去費用と区画整理で1㎡あたり10万円から30万円ほどの費用がかかります。
納骨堂の場合は撤去費用がかかりません。

供養料

遺骨を取り出す際、僧侶に読経をあげてもらい閉眼供養を行います。
供養の費用は3万円~5万円ほどで、僧侶にお布施として10万円~20万円をお渡しする場合もあるようです。
遺骨の取り出しにも1体4万円ほどの費用がかかります。

運搬費用

改葬先への距離にもよりますが、運搬費用は5万円~10万円ほどかかるようです。

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改葬後にかかる費用

次に改装後にかかる費用を解説します。

永代使用料

永代使用料とは、お墓を建てる土地の権利を得るための代金です。
土地の購入代金ではないので勝手に土地を貸与したり譲渡したりはできません。
地域差はありますが平均20万円~100万円ほどで、基本的に一括で支払います。

供養料

新しいお墓へ遺骨を納める際には、魂を入れる開眼供養をおこないます。
閉眼供養と同じく3万円~5万円ほどの費用を僧侶にお渡しします。

墓石費用

改葬先で新しくお墓を購入する場合は150万円前後の代金が必要です。
費用を少しでも抑えたいなら、お墓セットやアウトレットの墓石も販売しているので調べてみましょう。

こちらの記事で納骨堂の費用について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

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納骨堂を移転する際の注意点

ここでは納骨堂から遺骨を移動させる際の注意点をご説明します。

親族間のトラブル

親族に相談せず、勝手に遺骨を移動することは、トラブルの原因になります。
永代使用権はお墓の土地の使用権利のことですが、名義が本家でも使用は親族で共同の場合もあります。

特に先祖代々のお墓の場合は、親族によく確認してから話を進めましょう。

また遺骨の移動には200万円から300万円ほどの費用が発生するため、親族間で費用負担の問題になる場合もあります。

本当に改葬が必要なのか、親族間でよく話し合うことが必要です。

寺院や霊園とのトラブル

改葬先を早く決めることも大切ですが、遺骨を納める寺院や霊園に一言相談しておくことをおすすめします。
改葬先の手続きが決まってから事後報告をすることで、高額な離檀料の請求をされる事例もあります。

トラブルになる前にコミュニケーションをしっかりとっておくことが大切です。

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納骨堂の移転についてのまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで納骨堂からの改葬手続きや費用詳細を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 納骨堂から遺骨を移動する際は、親族や関係者に相談する
  • 改装前にかかる費用は最大で約90万円
  • 改装後にかかる費用は最大で約260万円

この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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