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納骨はいつ行うべき?納骨の時期と流れ・準備することについて解説
更新日:2022.06.11 公開日:2021.11.25
火葬された遺骨は、葬儀後一定の期間自宅に安置され、その後お墓や納骨堂に納められるのが一般的です。
しかし、遺骨を納骨する時期については明確な決まりがないため、納骨時期に迷われる方も多いようです。
そこでこの記事では、納骨をいつ行うべきかについて詳しく説明していきます。
納骨を行うためにはさまざまな準備が必要ですので、しっかり確認しておきましょう。
納骨式における注意点などにも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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納骨はいつ行う?
すでにお墓がある場合は、四十九日の法要にあわせて納骨を行うのが一般的です。
しかし、納骨時期には特に決まりはありませんので、あわててお墓を準備する必要はありません。
また、キリスト教や神道でも納骨時期に決まりはありませんが、大きな行事にあわせて納骨を行うケースも多いようです。
よく選ばれる納骨の時期
一般的に、お墓を発注してから建立までの期間は、2~3か月ほどが目安とされています。
そのため葬儀の時点でお墓がない場合は、四十九日の法要までに間に合わせるのは困難です。
こういったケースでは、親族が集まる年忌法要などのタイミングで納骨することも多いようです。
四十九日法要
仏教では、人は亡くなると極楽浄土に向けた49日間の旅に出るとされており、そして四十九日経つと仏になるといわれています。
四十九日の法要は、故人の魂が現世を離れて浄土に移るタイミングにあたります。
そのため、遺骨を自宅からお墓に移す納骨に相応しい日と考えられているようです。
すでにお墓がある方で、早めの納骨を希望される場合は、四十九日の法要が最適のタイミングといえるでしょう。
百か日法要
百か日は卒哭忌(そっこくき)とも呼ばれ、遺族が悲しみながら暮らす日々に別れを告げ、前を向いて歩きだすための一区切りという意味をもちます。
身内を失った悲しみが少しずつ落ち着きつつある百か日も、納骨時期に相応しいとされています。
葬儀後にお墓を建立した場合も、百か日法要の時点では完成していることも多いでしょう。
なるべく早めの納骨を希望される方にとっては、百か日法要も良いタイミングです。
一周忌
一周忌は、故人が亡くなった日から1年後の祥月命日のことで、追善供養のための一周忌法要を行うのが一般的です。
近親者を亡くした遺族は、おおむね1年間を喪に服して過ごし、一周忌法要を済ますと喪明けとなります。
喪が明けると遺族は通常の生活に戻り、結婚式などの慶事を行ったり、親族のお祝いの席に参加したりすることもできるようになります。
そのため、喪明けを迎える一周忌法要のタイミングで納骨を行う方も多いです。
三回忌
三回忌は故人が亡くなってから2年後の祥月命日で、納骨を行う時期の目安とされています。
納骨の時期に決まりはありませんが、遺骨を自宅に置き続ける場合は遺族が管理しなければなりません。
遺族が気持ちを切り替えて前に進むためにも、納骨は三回忌法要までがよいとされているようです。
遺骨をお墓や納骨堂などに納骨しても、自宅の仏壇に位牌があれば故人を供養することができます。
位牌は故人の霊が宿る依り代(よりしろ)とされていますので、家族が離れ離れになることはありません。
じっくり時間をかけて納骨について考えたい方は、三回忌法要後のタイミングがよいでしょう。
初盆
初盆を盛大に行いたいと考えておられる方は、親族が集まる初盆の時期に納骨を行ってもよいでしょう。
ただし、新盆の時期は菩提寺の僧侶も忙しくなるため、早めに連絡を取って確認する必要があります。
また、新盆は非常に暑い時期にあたりますので、熱中症などに十分注意してください。
神道における納骨時期
神道では本来、亡くなった方は土葬が基本ですので、かつては仏式の葬儀にあたる神葬祭(しんそうさい)当日に埋葬されるのが一般的でした。
しかし、現在の日本では土葬可能な霊園は少なく、亡くなった方のほとんどは火葬されます。
そのため、神葬祭当日の納骨ではなく、50日祭などの大きな行事にあわせて納骨することもあるようです。
ただし、現在でも神葬祭当日に火葬された遺骨を納骨するのが一般的な地域もあります。
キリスト教における納骨時期
キリスト教も土葬が基本とされていますが、日本では土葬が困難なため火葬後に遺骨を納骨するケースが多いようです。
キリスト教は、教義の違いなどからカトリックとプロテスタントに大きく分けられます。
カトリックでは、亡くなった日から30日目の「追悼ミサ」にあわせて納骨するのが一般的とされています。
一方プロテスタントでは、亡くなってから1ヶ月目の「召天記念日」に納骨を行うことが多いようです。
ただし、教会によっては葬儀の直後や日曜日の礼拝の際に納骨を行うケースもあり、一概にはいえません。
また、葬儀の時点で納骨するお墓がない場合は、1年後の記念ミサの際に納骨を行うこともあるようです。
納骨式までに準備すること
納骨式を行うためには、当日までにさまざまな事前準備が必要となります。
ここでは、納骨式までに行うべき準備について詳しく解説いたします。
納骨式の日程調整をする
納骨式には仏式であれば僧侶、神式であれば宮司、カトリックでは神父、プロテスタントでは牧師がそれぞれ立ち会います。
そのため、納骨式を行うためには宗教者と日程調整を行ったうえで日取りを決める必要があります。
また、親族が参列する場合は、参列者の都合も確認しておかなければなりません。
埋葬許可証を用意する
お墓に遺骨を納める際には、埋葬許可証が必要になります。
火葬から納骨までにはかなり時間が経過していますので、紛失などしていないか確認しておかなければなりません。
万が一、埋葬許可証を紛失した場合は、死亡届を提出した自治体での再発行手続きが必要です。
再発行手続きの申請は、死亡届を提出した方や故人の直系親族、祭祀承継者のみ可能となります。
参列者へ案内状を送付する
納骨式に親族や親しい知人などを招く場合は、先方に早めに納骨式の日時と場所を記載した案内状を送付しておきます。
家族だけで納骨式を行う場合も、親族などにその旨を通知しておいた方が無難です。
僧侶へのお布施を準備する
納骨式では僧侶による読経が行われるため、お布施の用意が必要です。
納骨式のお布施の費用は地域や宗派によって異なりますが、1万~5万円ほどが一般的な相場とされています。
また、納骨式とお墓の開眼供養を同時に行う場合のお布施の相場は、3万~10万円ほどのようです。
僧侶にお墓まで足を運んでいただく場合は、お布施とは別に5000~1万円ほどのお車代を用意する必要があります。
さらに、納骨式終了後の会食を僧侶が辞退された場合は、5000~1万円ほどの御膳料を渡すのがマナーです。
お返しや会食の準備をする
納骨式に参列していただいた方には、式終了後に食事を振舞うのが一般的な流れです。
そのため、事前に参列者の人数を確認して、料理店などに予約を入れる必要があります。
念のため、会食の場所に向かうための地図などを用意しておけば安心でしょう。
また、納骨式の参列者に返礼品を渡す場合は、返礼品の手配も必要となります。
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納骨式当日の流れ
ここからは納骨式当日にどのような流れで儀式が行われることとなるのかを紹介します。
以下で手順に沿って解説していきます。
①遺族代表の挨拶
まずは遺族の代表者から参列者へ挨拶を行います。
遺族の代表者は故人と特に血縁関係が深い人が行うのが基本です。
挨拶の中では、参列してくれたことへの感謝とお礼、遺族の近況報告、故人の死後も変わらずお付き合い頂いていることへの感謝を伝えます。
この時、納骨式の後に会食を行う場合にはそのことも伝えておきましょう。
②納骨
挨拶が終わったら、納骨を行います。
納骨は一般的に、墓石の下にあるカロートと呼ばれる納骨室に遺骨を納めるという形で行われます。
関東では骨壷をそのまま入れることが多いですが、関西では納骨袋に入れて納めることが多いという地域性の違いがあります。
カロート内の遺骨は手前が新しいもの、奥が古いものとなるように並べるのが基本です。
③読経
納骨が終わったら、僧侶によって読経が行われます。
読経は納骨の前にも行われることがあります。
僧侶による読経はお墓の前で行われることが多いですが、寺院などの中で行われることもあります。
また、この際に読まれるお経は納骨経と呼ばれるもので、故人を供養するためのお経です。
また、読経を行う際に、遺骨への魂入れ、開眼供養を一緒に行うこともあります。
④焼香
焼香は僧侶が読経している最中に行われます。
焼香を行うタイミングは僧侶によって知らされることが多いです。
僧侶に促されたら1人ずつ焼香を行います。
焼香は一番最初に施主が行い、その後は血縁関係が深い人物から順番に行っていきます。
知人や友人などの一般参列者は、その後に行います。
焼香と読経が終わったら、納骨式は終了です。
納骨式は規模にもよりますが、30〜60分程度で終わる場合が多いでしょう。
⑤会食
納骨式が終わった後は、会食がある場合は僧侶と参列者も参加の上で会食を行います。
会食の場所は様々ですが、自宅・霊園や墓地の法要施設・お寺・ホテルなどで行われることが多いです。
会食が行われる前に、遺族の代表者が再度参列者へ挨拶を行います。
挨拶では、参列してくださったことや、納骨が無事に終わったことへのお礼をしましょう。
挨拶が終わったら献杯をして会食をします。
会食が終わる頃には再度、代表者が最後の挨拶を行います。
会食が終わりとなることと、今後も付き合いを続けてほしいというお願いをした上で、参列へのお礼をもう一度行いましょう。
挨拶が終わったら、会食は終了となります。
参列者がお帰りになる際には引き出物を渡すのを忘れないようにしましょう。
納骨式にかかる費用
納骨式を行うためには、納骨作業を含め、さまざまな費用が必要となります。
参考までに、納骨式に必要となる費用を以下にご紹介します。
- 作業費用
- 彫刻費用
- 法要室の使用料
- 卒塔婆代
作業費用とは、納骨を行うためにお墓のカロート(納骨スペース)の開け閉めを行ったり、祭壇を用意したりするための費用です。
カロートの開け閉めを自分で行うのは困難なため、事前に石材店などに依頼するのが一般的です。
納骨作業を石材店に依頼した場合の費用の相場は、1〜3万円ほどとされています。
さらに、墓石に没年や戒名を彫刻する場合は、3~5万円ほどの彫刻費用が必要です。
霊園などで納骨式を行う際に法要室を利用する場合は、使用料が必要となります。
費用は霊園によって異なりますが、1〜3万円ほどが相場とされているようです。
納骨式の際に卒塔婆を立てる場合は、寺院に3000~1万円ほどの卒塔婆代を渡す必要があります。
卒塔婆とは、1~2メートルの板に戒名・経文・命日・供養日などを僧侶が書き込んだものです。
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納骨式での注意したいポイント
納骨式は、身内を亡くした遺族にとって重要な意味を持つ行事の一つです。
納骨式を行うにあたって、注意すべき点がいくつかありますので、以下にご紹介します。
まとまった費用を用意しておく
納骨式を行うためには、まとまった費用が必要になりますので、事前に準備しておきましょう。
ただし、ご自身の生活に支障が出ないように、しっかりと検討して予算を組む必要があります。
納骨先のお墓について家族や親族とよく話し合う
納骨先や納骨方法については、親族などと十分に話し合っておいた方が無難です。
何もかも自分一人で決めてしまうと、あとになって親族から苦言を呈される事態になりかねません。
親族などにご自身の希望をしっかりと説明して話し合っておけば、将来に禍根を残さずに済むでしょう。
新しくお墓を建てるのには3ヶ月ほどかかる
新しくお墓を建てる場合は、注文から完成までに2~3か月ほどの時間が必要となります。
さらに、墓地の契約や墓石の選定などにかかる時間も考慮して、数か月前から準備を始めた方がよいでしょう。
納骨堂で法要を行うなら家族のみで
近年では、従来のようにお墓に納骨するのではなく、寺院などが運営する納骨堂を利用される方も増えています。
納骨堂はスペースが限られていますので、納骨堂で納骨式を行う場合は他の利用者への配慮が必要です。
納骨式では、僧侶による読経が行われるのが一般的ですが、大勢が参列すると限られたスペースがいっぱいになってしまいます。
特に混雑する土日や祝日などは、他の利用者に迷惑をかけてしまいかねません。
納骨堂で納骨式を行う場合は、納骨堂の大きさにあわせて人数を絞った方がよいでしょう。
招待できなかった方については、後日改めてのお参りをお願いしておけば安心です。
納骨式当日に必要なもの
ここからは納骨式当日に必要となるものをご紹介します。
手続きを行う上で必要な書類などについて詳しく述べ、それらが必要な理由も併せて説明していくので、参考にしてください。
埋葬許可証・墓地使用許可証
埋葬許可証は、自治体によって発行される書類の一つです。
自治体からもらった火葬許可証に火葬場の認印をもらうことで、埋葬許可証として機能します。
また、埋葬許可証の他に、墓地使用許可証も必要となります。
この書類は、永代使用許可書とも呼ばれるもので、故人の遺骨を埋葬する墓地や霊園からもらう許可証です。
この墓地使用許可証には、遺骨を納める際に、本当にそのお墓を契約した人物だということが分かるように交付されます。
お墓を建てるまでには工事などに時間がかかりますが、この2つの書類を無くしてしまうと、納骨の手続きが行えなくなってしまいます。
紛失してしまわないように、大事に保管しましょう。
印鑑
印鑑は納骨の際に必要となる書類で押印することがあります。
そのため、印鑑も忘れずに持参しましょう。
お供え物
納骨式を行う際は、事前にお供え物も準備しておきましょう。
納骨式で用意するお供え物として必須なのが、祭壇に飾るお花です。
祭壇のお花は両側に飾るため、一対必要となります。
お供え物のお花は、葬儀と同様に棘や毒があるもの、花が落ちやすいものは選ばないようにしましょう。
また、お花以外にも、参列する立場の場合、お菓子やフルーツなどのお供え物を持参しても良いでしょう。
お菓子は個包装のものだと、後から皆に配ることができます。
線香やろうそくなども、お供え物として定番の品物です。
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納骨式はいつ行うかまとめ
ここまで、納骨式の時期や準備、費用などの情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 納骨は四十九日の法要など法事に合わせて行うのが一般的
- 納骨式までに、埋葬許可証の用意や会食の手配などを行う
- 納骨式には、僧侶へのお布施や作業費用・彫刻費用などが必要
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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