お墓
納骨時に石材店に支払う費用は?納骨費用・彫刻料などを解説
更新日:2022.11.08 公開日:2021.11.12
四十九日の法要の準備とともに、行わなければいけないのが納骨です。既存のお墓に納骨を行う場合は、石材店に依頼しますが、費用がどれくらいかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、納骨の際に石材店に払う費用や支払い方法について紹介していきます。また、石材店に依頼しないで自分で納骨する際の注意点についても解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
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納骨で石材店に支払う費用
故人の骨をお墓におさめるときには、ほとんどの人が石材店にお願いして納骨します。石材店に支払う費用はいくらになるのか、そしてどのような項目があるのか、しっかり把握しておきましょう。
石材店に支払う費用は、全てあわせると7万円前後になりますが、費用の内訳を解説します。
納骨費用
納骨をするときには、お墓の墓石を動かし、カロートといわれる納骨堂をあけて骨壺を納めます。
墓石の重さは石の種類によって違いがありますが、通常は50~100kgありますので、石材業者に頼んで特殊な器具を使用してあけます。
高価な墓石を傷つけずに移動させ、カロートの目地をはがして蓋を開けて、再度蓋を閉めて目地を埋めます。石材店にお任せすることで、スムーズにそして安全に納骨してもらうことが可能で、納骨費用はそのための費用です。
納骨費用は石材店によっても違いがありますが、目安として2万~3万円と考えておきましょう。
納骨費用だけで 2万~3万円と考えると高いと思う方もいらっしゃるかと思います。
ですが、石材業者は納骨作業自体を行うことはもちろん、納骨後に墓石の修繕作業も行ってくれます。
そのため、 2万~3万円と いう相場が高すぎるということはないと言えるでしょう。
彫刻料
彫刻料とは、墓石に故人の戒名を彫ってもらう費用です。
彫刻料の相場は、一人追加すると4万円前後で、文字数によって値段が上下することはありません。彫刻するのは、戒名、本名、没年月日、享年、生前の業績などをほります。
彫刻作業には2週間前後かかりますので、法要前に済ませるためにも早めに依頼しておくのがいいでしょう。
彫刻といっても手で彫るわけではなく、研磨用の砂と空気を混ぜたものを噴射するサンドブラストという作業をおこないます。
文字数が増えると手間が多くなるわけではないので、文字数に関係なく同じ値段です。
交通費・運搬費
交通費は、石材店を遠くから呼ぶ場合の交通費です。
また運搬費は、現地で機材を持ち込むことができない場合は、石材店まで墓誌を運んで彫刻しますので、その運搬費用です。
実費を支払いますが、基本的には、お墓の近くの石材店に依頼するでしょうし、彫刻も現場で行うことがほとんどなので、この費用は発生しない場合もあります。
心付け
納骨式の時には、石材店さんへお心づけを用意する慣習が昔からあります。心付けを用意する場合は、3,000~5,000円が相場です。
ですが、心づけは必ずしも必要ではありません。
納骨料金の中に心づけが含まれていることが多くなっているため、どうしても特別に感謝の気持ちを表したいという場合のみ用意すると良いでしょう。
費用の支払い方法
石材店へ料金を支払う方法は、銀行振り込み、現金手渡しなど業者によって違います。
手渡しの場合は、当日までに用意をしておかなければいけませんので、必ず事前に確認しておきましょう。手渡しの場合は、白封筒に入れて表書きではなしで構いません。
何か書くときは「納骨費用」と書いて渡します。お寺などに渡すお布施とは違って、業務に関する対価なので細かい決まりはありません。
納骨を行うどれくらい前に石材店に依頼するのか、納骨式には何を準備すればいいのかなど、納骨までの流れを知っておきましょう。
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石材店に依頼する場合の納骨までの流れ
①石材店に連絡
先祖代々のお墓を持っていて、納骨を行う場合は石材店に納骨の1ヵ月前までに依頼します。納骨までに戒名彫りを済ませておく必要があるからです。
②戒名彫刻
戒名、没年月日、年齢、名前など墓誌に彫刻する内容を、石材店との打ち合わせで確認します。
後日石材店から、戒名を書いた原稿が送られてきますので、間違いがないか必ず確認しましょう。現場で彫刻する場合もありますし、工場に運搬して彫刻する場合もあります。
③納骨式の準備
お墓に納骨を行う際に行われるのが、納骨式です。四十九日の法要までに納骨式を行うのが一般的ですが、特に決まりはありません。
日程は、菩薩寺と相談して決め、決まったら石材店に連絡します。
納骨式の時に墓石の蓋を開ける作業はかなり大変な作業になります。
そのため自分たちで行うよりも石材店にお任せしたほうがよいためです。
参列者を呼ぶ場合は、事前に案内状を送っておきましょう。式後に会食を行う場合は、その手配もしておかなければいけません。
④納骨式当日
当日に用意するものは、慌てないように箇条書きで書き出しておくと忘れ物がありません。以下が主な持ち物です。
- 遺骨
- 埋葬許可証
- 火葬許可証
- 基地使用許諾証
- 印鑑
- 卒塔婆
- 僧侶へのお布施
- 引出物
- 生花、お線香
- 故人が生前好きだったものなど
当日は、喪服で参加するのがいいでしょう。納骨式は、故人が親しかった人や親族を呼んで行われますが、最近では親族のみで行われる場合も多いです。
以下に納骨式の流れを説明します。
- お墓のカロートの蓋を石材店に開けてもらい、遺骨を納めます
- 墓石の後ろに卒塔婆、供花、お供え、線香などを供えてください
- 僧侶に読経をお願いする場合は、納骨の前後に読経を行います
- 納骨式の後は、会食の席を設けて僧侶をもてなします
- 会食後に僧侶にお布施を渡し、参列者には引出物を渡して終了です
こちらの記事で納骨の手順について解説しているので、ぜひご覧ください。
自分で納骨をすることはできる?
一般的に納骨は石材店に依頼しますが、自分たちで納骨することはできないのでしょうか。
自分で納骨することはできる
最近ではお墓が小さくなり、カロートの開け閉めが簡単にできるようになったこともあり、石材店に頼まずに自分で納骨をすることも可能です。
納骨を身内だけで済ませる場合も多く、自分たちで納骨する人も増えてきています。
石材店に依頼せず、自分たちで納骨を考えている人は、準備や注意点を確認しておきましょう。
自分で納骨するときの注意点
自分たちで納骨するときは、事前に色々と準備が必要です。
場合によっては犯罪になるものもあるため注意してください。納骨する場合何が必要なのかを、しっかり確認しましょう。
カロートの開け閉めの際に注意する
納骨をするカロートを開けるためには、拝石を移動しなければいけません。
拝石はおよそ50~100kgの重さがあるため、移動するときに注意が必要です。バランスを崩して転倒するとケガをしますし、高価な墓石を傷つけてしまう可能性もあり、かなり大変な作業になります。
また納骨室の扉はしっかりと接着されている可能性もありますので、器具を使わなければ開けることができません。お墓を傷つけないように慎重に行ってください。
少しでも作業に不安がある場合は業者にお願いするのが良いでしょう。
埋葬許可証を提出する
納骨に必要な大事な書類が「埋葬許可証」です。
埋葬許可証をお寺や霊園に提出しないと、納骨はできません。埋葬許可証を発行するには、「火葬許可申請書」と「死亡診断書」を役所に提出します。
火葬場に書類を提出し、無事に火葬が行われると埋葬許可証を受け取ることができます。
関東式のお墓は石材店に依頼するほうが無難
地域によってカロートの種類や大きさが違います。関西地方の場合、カロートが小さめで観音扉になっていますので、開け閉めがとても簡単です。そのため、関西地方の場合は自分での納骨を検討しても良いでしょう。
ですが、関東地方の場合、遺骨のほとんどをカロートに納めることから、骨壺が大きくなり、それに合わせてカロートも大きく作ります。
関東地方のカロートは、仕切り蓋をコーキング材やセメントで固めていますので、開けるにはバールなどの器具が必要となります。
処理が大変で、墓石に傷をつける可能性もありますので、関東の場合は石材店に依頼するのがおすすめです。
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石材店に支払う納骨費用まとめ
ここまで納骨時に石材店に支払う費用の情報や、納骨の流れなどを中心に書いてきました。この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 納骨時に石材店に支払う費用は、7万円前後
- 支払い方法は手渡しの場合、白い封筒に表書きなしでもOK
- 納骨の流れは、石材店に連絡→戒名彫刻→準備→納骨式の流れになる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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