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法事法要

仏壇の掛け軸は宗派によって違う|選び方とお手入れ方法を説明

更新日:2022.05.10 公開日:2022.01.04

仏壇

線香が立てられた仏壇

記事のポイントを先取り!

  • 仏壇に祀る本尊と脇侍は仏像でも掛け軸でもよい
  • 掛け軸を祀る際には開眼供養が必要
  • 掛け軸は菩提寺の宗派に合わせて選択する

家族が信仰している宗派によって、仏壇に飾るべき掛け軸が異なることをご存知でしょうか。

宗派によっては掛け軸の選び方が異なる場合もあります。

そこでこの記事では、仏壇の掛け軸の選び方をご紹介します。

この機会に、仏壇の掛け軸の選び方と基礎知識を覚えておきましょう。

掛け軸を長く使うためのお手入れ方法や、買い替える際の注意点についても説明しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 仏壇の掛け軸とは
  2. 仏壇の掛け軸は宗派によって違いがある
  3. 掛け軸と法名軸の違い
  4. 仏壇の掛け軸の選び方
  5. 掛け軸のお手入れ方法
  6. 掛け軸の処分方法
  7. 仏壇の掛け軸を破損してしまった場合
  8. 仏壇の掛け軸のまとめ
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仏壇の掛け軸とは

掛け軸には「掛けて拝する」という意味があり、礼拝の対象として用いられてきました。
日本には飛鳥時代に、中国から伝来しました。
今日では掛け軸に芸術的価値もありますが、本来は礼拝用の仏画とされていました。

掛け軸は仏像と同じ役割がある

掛け軸は礼拝の対象であり、仏像と同じ役割があります。
仏像は中心となる本尊と、左右の両脇侍の3つをセットにして安置するのが一般的です。
掛け軸も仏像と同格であるため、本尊として仏像を置き、左右に脇掛(掛け軸)を用いる事もあります。
ただし、宗派によって祀るべきものが違う場合もあるので、わからない場合は菩提寺などに確認するのが無難です。

掛け軸は開眼供養をする必要がある

仏像と同じ役割のある掛け軸を祀る前には、開眼供養が必要となります。
開眼供養とは「魂入れ」や「お性根入れ」とも呼ばれています。
仏様や故人、ご先祖様の魂を掛け軸に宿す儀式のことです。
よって開眼供養を行わなければ、掛け軸はただの絵ということになってしまいます。

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仏壇の掛け軸は宗派によって違いがある

お墓で手を合わせる女性

仏壇の掛け軸は宗派によって違いがあります。
自身の家が信仰している宗派を確認して、準備するべき掛け軸を知っておきましょう。

天台宗

本尊:釈迦如来(しゃかにょらい)
左脇掛(本尊に向かって左側):伝教大師(でんぎょうだいし)
右脇掛(本尊に向かって右側):天台大師(てんだいだいし)

真言宗

本尊:大日如来(だいにちにょらい)
左脇掛(本尊に向かって左側):不動明王(ふどうみょうおう)
右脇掛(本尊に向かって右側):弘法大師(こうぼうだいし)

浄土宗

本尊:阿弥陀如来(あみだにょらい)
左脇掛(本尊に向かって左側):法然上人(ほうねんしょうにん)
右脇掛(本尊に向かって右側):善導大師(ぜんどうだいし)

浄土真宗本願派

本尊:阿弥陀如来
左脇掛(本尊に向かって左側):蓮如上人(れんにょしょうにん)
右脇掛(本尊に向かって右側):親鸞聖人(しんらんしょうにん)

真宗大谷派

本尊:阿弥陀如来
左脇掛(本尊に向かって左側):九字名号(くじみょうごう)
右脇掛(本尊に向かって右側):十字名号(じゅうじみょうごう)

臨済宗

御本尊:釈迦如来
左脇掛(本尊に向かって左側):普賢菩薩(ふげんぼさつ)
右脇掛(本尊に向かって右側):文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
または
左脇掛(本尊に向かって左側):観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
右脇掛(本尊に向かって右側):達磨大師(だるまだいし)

曹洞宗

御本尊:釈迦如来
左脇掛(本尊に向かって左側):常済大師(じょうさいだいし)
右脇掛(本尊に向かって右側):承陽大師(しょうようだいし)

日蓮宗​​

本尊:曼荼羅(まんだら)
左脇掛(本尊に向かって左側):大黒天(だいこくてん)
右脇掛(本尊に向かって右側):鬼子母神(きしぼじん)

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掛け軸と法名軸の違い

法名軸(ほうみょうじく)とは、一般的に浄土真宗系の宗派で使用されている掛け軸のことです。
法名軸には死亡年月日と法名が記されており、位牌の代わりに仏壇に掛けられます。
しかしこれは礼拝用の掛け軸とは異なるものであり、礼拝の対象にはなりません

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仏壇の掛け軸の選び方

仏壇の掛け軸は、どのように選べば良いのでしょうか。
基本的には、本堂と脇侍は仏像か掛け軸のどちらかで揃える必要はありません。
例えば、本堂のみ仏像などでも問題ありません。
しかし、掛け軸の本尊と脇侍は基本的にセットで販売されているため、手軽に購入したい方はすべて掛け軸で揃えるのがおすすめです。

仏壇の大きさに合わせる

掛け軸の大きさを表す場合には「」という単位を用いて表します。
小さいものでは20代(幅7.5cm、高さ20cm)、大きいものでは300代(幅30cm、高さ97cm)など、さまざまなサイズがあります。
仏壇の大きさに合わせて、仏壇に掛けられるサイズの掛け軸を選びましょう。
仏壇購入時に、掛け軸も一緒に購入するのがおすすめです。

菩提寺の宗派に合わせる

掛け軸は宗派によって違いがあり、菩提寺に合わせて選ぶ必要があります。
菩提寺の宗派を確認してから、仏壇仏具店に相談しましょう。

タイプによる違い

掛け軸は、タイプによって価格差があります。
タイプには「吊り下げ型」と「スタンド型」があり、一般的に「吊り下げ型」のほうが安価です。
本尊のみの価格は、吊り下げ型だと2000円程度、スタンド型だと4500円~5万円程度と、素材によって価格が大きく異なります。

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掛け軸のお手入れ方法

○と×のプラカードを持って悩む男性

掛け軸を長く使用するには正しいお手入れが必要です。
掛け軸は湿気や直射日光により劣化してしまうので、風通しの良い日陰に設置しましょう。
日頃のお手入れとしては、ほこりを払う程度で大丈夫です。
傷をつけないように毛先の柔らかい筆や乾いた布を使用しましょう。

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掛け軸の処分方法

掛け軸は仏像と同じであり、処分する際には適切な方法をとらなければなりません。
開眼供養にて掛け軸に魂を入れているので、処分する際には閉眼供養という儀式を行う必要があります。
必ず閉眼供養を行って掛け軸から魂を抜き、ただの絵に戻してから処分しましょう。

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仏壇の掛け軸を破損してしまった場合

仏壇の掛け軸を大切にお手入れしていても、破損したり汚れたりする場合があるかもしれません。
そんな時に、不適切な応急処置をすると、さらなる破損や汚れにつながる可能性もあります。
次の世代に掛け軸をより良い状態で受け継ぐためにも、適切な対処法を知っておきましょう。

買い替える

仏壇の掛け軸は、長く使用したほうが良いと思っている方もいるのではないでしょうか。
実は、掛け軸を買い替えることには何も問題はありません。
たとえ日頃から丁寧にお手入れしている場合でも、経年劣化した掛け軸は汚れが落ちにくくなってきます。
現在使用している掛け軸の状態が悪ければ、買い替えをして新しい掛け軸を大切にお手入れしていくというのも一つの対処法です。
また、新しい掛け軸を仏壇に祀る際には、改めて開眼供養にて魂入れをする必要があります。

修復を依頼する

一概に掛け軸の破損といっても、あらゆる状態があります。
本紙の破れや汚れ、折れやシワ、また掛け紐が切れることもあります。
本紙の破れに対しては、テープを貼って応急処置をしている方もいますが、時間がたつと黄色に変色したり、他の箇所にも破れの被害が出たりしてしまいます。
掛け軸を長く大切に使用するためには、その場しのぎの応急処置ではなく、適切な修復が必要です。

掛け軸の修復を行っている業者は表具店等だけではありません。
工房等でも行っていることがあります。
一度、プロの手による修復を依頼してみてはいかがでしょうか。
ただし、掛け軸は繊細なものなので、修復には高い技術が必要です。
買い替えるよりも修復にかかる費用が高い場合があるため、一度見積りをとって比較検討することをおすすめします。

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仏壇の掛け軸のまとめ

開いた本の上に置かれた虫眼鏡

ここまで仏壇の掛け軸の選び方、お手入れ方法を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 掛け軸は仏像と同じ役割がある
  • 掛け軸を新しく祀る際には開眼供養(=魂入れの儀式)が必要である
  • 宗派によって掛け軸が異なるので、菩提寺の宗派に合わせて選ぶ必要がある
  • 掛け軸が破損した場合は、仏壇仏具店での買い替えもしくは修復依頼がおすすめ

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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