お墓
お墓の赤字にはどんな意味がある?赤字の意味と消し方についてご紹介
更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.28
お墓をじっくり見てみると、一部分だけ赤色の文字があります。
もともとお墓には、さまざまな文字が彫刻されています。
その中でも戒名や建立者の名前が赤字になっているのを、みなさんは見たことはありませんか?
そこでこの記事では、お墓の赤字について詳しく説明していきます。
この機会に赤字の意味が何なのか、また赤字を消す必要があるのかを覚えておきましょう。
赤字を消すには何をするのかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お墓に赤字が刻まれているのはなぜ?
赤字になっている部分は、一般的に戒名(特に生前戒名)や建立者の部分とされています。
- 戒名とは、仏様の弟子となり、仏陀の教えを守る者の名前
- 生前戒名とは生きている間に戒名を与えられたもの
- 建立者はお墓を立てた人の名前
なぜ戒名や建立者の文字が赤いのかを解説していきます。
お墓の建立者が生きているから
建立者の文字が赤いのはお墓を立てた人が生きていることを示します。
必ず入れなければならないというものでもありません。
建立者の赤字は生前戒名と異なり、仏教的な意味はありません。
生前戒名を与えられたから
仏教の考え方で、戒名は「仏門に入った」という証になります。
没後で戒名を僧侶によってつけられた場合、戒名は赤字にはなりません。
一方で生前戒名の場合は赤字になります。
生前戒名が赤いのは建立者同様に、生前戒名を与えられたものが生きていることを示します。
ただし、宗派や地域性によって文字色が赤色ではなく、別の色になる場合もあります。
こちらの記事でお墓の文字について解説しているので、ぜひご覧ください。
建立者が亡くなったら赤字はどうすべき?
お墓の赤字に込められた意味には、「生前」の意味が強く込められていることがわかりました。
では、実際に赤字となっている人が亡くなった場合、お墓の赤字はどうするべきなのでしょうか。
生前戒名の場合は赤字を抜いた方がよい
戒名は仏の弟子の証でありますが、亡くなってから正真正銘仏の弟子となります。
生前で戒名を与えられた場合には、まだ生きているため赤字で戒名を彫ります。
そのため、亡くなってから赤字を抜く必要があります。
建立者の場合は赤字を抜かなくてもよい
建立者の場合は赤字を抜かなくても問題ないです。
実際、赤字を抜くかどうかは個人の自由になります。
気になる方は赤字を抜く選択を取っても問題はありません。
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お墓の赤字を消すには?
ここでは赤字の消し方について説明していきます。
必要なものを用意する
必要なものと言っても、高級な道具や薬剤を用意する必要はありません。
必要なものは次の通りです。
- 剥離剤
- 雑巾やタオル
- 使い古しの歯ブラシや絵描き用の筆
この4つがあれば十分です。
① 文字をタオルできれいに拭く
まず、文字をしっかりとタオルで拭き、表面の汚れを落とします。
そうしないと、剥離剤の効き目が悪くなり、きれいに文字の色が落とせません。
② 剥離剤を文字に塗る
古い塗料を落とすために、剥離剤を含ませた筆を使い、しっかりと色のついている部分に浸透させます。
剥離剤は、墓石を痛めたり変色の原因になることもあります。
消したい部分以外には使わないように丁寧に作業しましょう。
③ブラシで塗料をこする
剥離剤をつけてしばらく放置(30分から1時間)したのち、古い歯ブラシでやさしく磨いて塗料を落とします。
この時、激しくこすると墓石を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。
④水で流す
塗料を落とし終えたら、水で洗い流して完了です。
水の勢いはそんなに必要なく、濡らしたタオルなどでやさしく拭き上げるだけで十分です。
難しい場合は石材店に相談
素人では難しい作業ですから、自分でしようとせず、石材店に相談するのも良いでしょう。
石材店では、先ほど紹介した方法と同じ方法で塗色をはがしてくれるなど、こちらが望む作業を行ってくれます。
お墓の文字の色は地域によって違いがある
ここではお墓に彫られている文字そのものの色について説明していきます。
地域によってお墓に彫られている文字の色が変わります。
関東・関西・九州ではお墓に彫られている人気の文字の色は次のようになります。
・関東であれば黒が人気
・関西であれば白が人気
・九州であれば金色が人気
これ以外にも五色と呼ばれる色を文字の色として選ぶと問題ないです。
難しい場合は石材店に相談
素人では難しい作業ですから、自分でしようとせず、石材店に相談するのも良いでしょう。
石材店では、先ほど紹介した方法と同じ方法で塗色をはがしてくれるなど、こちらが望む作業を行ってくれます。
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お墓の赤字まとめ
お墓の赤字にはきちんと意味があります。
赤字を抜くのは生前戒名です。
今回の記事をまとめると次のようになります。
- 赤字はお墓に入る人が生きていることを表している
- 赤字を抜く必要があるのは生前戒名で、建立者の名が刻まれている場合は抜かなくても良い
- 赤字を消すには剥離剤が必要だが、墓石を傷める可能性がある
ここまでお墓の赤字に関する情報や、その意味などを中心にお伝えしてきました。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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