法事法要
浄土真宗のお彼岸とは?墓参りの仕方や彼岸会についても紹介
更新日:2024.01.24 公開日:2022.02.09

記事のポイントを先取り!
- 浄土真宗には追善供養の考えはない
- 浄土真宗もお彼岸にお墓参りや彼岸会を行う
- 神道やキリスト教も、お彼岸にお墓参りをする
日本の仏教ではお彼岸にお墓参りをする習慣がありますが、浄土真宗の場合はどうでしょうか。
浄土真宗の場合も、他の宗派と同じようにお墓参りをするのか知っておきましょう。
そこでこの記事では、浄土真宗のお彼岸について詳しく説明していきます。
後半では宗教別のお彼岸についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
お彼岸とは

お彼岸は、日本独自の風習で、お墓参りなどを行います。
先祖や故人を思い、供養する日とされています。
本来は、彼岸という言葉は「悟りの世界」、つまりあの世を指します。
お彼岸は、太陽が真東から昇り真西へと沈む時期です。
そのため、この世である「此岸(しがん)」とあの世である「彼岸」が最も近くなると考えられています。
よって、お彼岸には故人やご先祖様を偲び、感謝の気持ちをこめて供養する習慣が生まれました。
お彼岸の期間は
お彼岸は、年に2回あります。
3月の春分の日を中日とした前後3日間の合計7日間、もう1つは9月の秋分の日を中日とした前後3日間の合計7日間です。
なお、初彼岸は故人が亡くなって四十九日を過ぎて初めて迎えるお彼岸のことを指します。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
浄土真宗のお彼岸では何をするの?

浄土真宗の場合、お彼岸には何をするのでしょうか。
詳しく説明していきます。
浄土真宗のお彼岸の考え方
お彼岸は、一般的に修行をしたり先祖供養をしたりする日であると考えられています。
しかし浄土真宗の場合、自力で悟りを開くといった考えがそもそもありません。
また、故人に供物をお供えして追善(ついぜん)供養をする、という考えもないのです。
浄土真宗では、人間は煩悩があるため、自力修行で悟りを開くことはできないといわれています。
そのためお彼岸は、人間を極楽浄土へ連れて行ってくださる阿弥陀様のために祈り、仏法を聞かせていただく日としています。
極楽浄土へ還られた故人を偲び、自分自身も浄土へ還ることができるよう、仏法の教えをしっかり聞きとめます。
浄土真宗のお彼岸の過ごし方
浄土真宗のお彼岸の過ごし方を紹介します。
まずは、他の宗派と同じように自宅の仏壇やお墓の掃除をします。
また、浄土真宗のお寺ではお彼岸の時期に彼岸会(ひがんえ)という法要が行われます。
お墓参りだけではなく、法要に参加して法話に耳を傾けることも大切です。
彼岸会では、仏壇の前卓に季節にあった打敷が掛けられます。
そして、花瓶(かびん)にも色鮮やかな花が生けられます。
祈る時は故人を偲び、極楽浄土のことを思い描くようにしましょう。
また、自宅の仏壇にも打敷を掛けたり、季節の花を飾ったりするとよいでしょう。
そして、阿弥陀様に向かって手を合わせ、心静かに念仏を唱えます。
浄土真宗の彼岸会とは

彼岸会とは、お彼岸の時期に行われる法要のことです。
もともと「彼岸」とは、「極楽浄土」を表す仏教用語です。
それが時代とともに、季節の節目を表す言葉に変化していきました。
浄土真宗の彼岸会の目的は、阿弥陀如来の助けによって「彼岸」に還ることができるよう、願うことなのです。
以下で、彼岸会の歴史やお布施の相場について説明します。
浄土真宗の彼岸会の歴史
彼岸会は聖徳太子の時代より始まり、平安時代から江戸時代にかけて年中行事に昇格したといわれています。
浄土真宗では、室町時代の浄土真宗の僧である蓮如上人(れんにょしょうにん)の時代までは彼岸会を行っていませんでした。
しかし、上人が59歳の時に初めて彼岸会を行ったという記録が残っています。
以降は絶えることなく、本願寺にて年中行事として7日間、法要が行われています。
浄土真宗のお彼岸のお布施の相場
浄土真宗のお布施の相場は、自宅に僧侶を招く場合とお寺の法要に参加する場合で大きく異なります。
自宅に僧侶を招く場合
お彼岸の法要を自宅で行う場合には、お招きした僧侶の方にお布施として3万円~5万円渡す必要があります。
また、お布施にプラスしてお車代を5000円~1万円ほど渡しましょう。
お寺の法要に参加する場合
お寺による彼岸会や施餓鬼(せがき)会のお布施は、主催するお寺によって3000円~2万円と幅広いです。
目安としては5000円~1万円だと考えると良いでしょう。
ただ、お布施は感謝の気持ちを表すお金なので、明確な金額は決まっていません。
親戚や家族の年配の方などに相談しておきましょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
浄土真宗のお彼岸のお墓参り

浄土真宗のお墓参りの流れは、どのようになっているのでしょうか。
お墓参りの順番ごとに説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
住職に挨拶
お寺の敷地内にある墓地へお墓参りする場合、最初にお寺のご本尊に礼拝をします。
焼香台へお焼香銭として小銭をお供えする方もいらっしゃいます。
そして、お寺の住職に挨拶をします。
掃除用具を借りる場合は、「お借りします」などと声をかけるようにしましょう。
霊園の場合は、管理事務所などに挨拶をしましょう。
帰る際も、お寺の場合はもう一度本堂へお参りをします。
お墓の掃除
お墓に向かう前に水汲み場で手を洗い、掃除に必要な水を汲みます。
そして、墓前で合掌・礼拝をしてから、お墓の掃除を開始します。
お墓周りの落ち葉や雑草を取り除き、ひしゃくで墓石に水をかけて、墓石を洗いましょう。
墓石に傷をつける恐れもあるので、柔らかいスポンジや雑巾を用意しておくと便利です。
墓石を洗ったら、花筒にたまった水を入れ替えて、新しい花を飾ります。
合掌
全員で合掌し、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と唱え、礼拝をします。
中には正信偈(しょうしんげ)という正式なお経を読む方もいらっしゃいます。
正信偈は、浄土真宗で最も重要なお経であるといわれています。
しかし、正信偈は全て読むと時間がかかってしまいます。
そのため、讃仏偈(さんぶつげ)という仏様を讃える、短いお経を選択する方もいらっしゃるようです。
また浄土真宗では、合掌は阿弥陀如来に対してのみ行うとされています。
従って浄土真宗のお墓参りでは、阿弥陀様に感謝し、お墓参りができたことを喜ぶとともにご先祖様や故人を偲ぶのです。
宗教別のお彼岸

宗教別でのお彼岸の過ごし方は、どのようになっているのでしょうか。
神道、そしてキリスト教におけるお彼岸の過ごし方を紹介します。
神道におけるお彼岸
神道でもご先祖様をお祀りしていますので、お彼岸にはお墓参りをします。
仏教と神道の行事には、共通点も多くあります。
その理由は、仏教が伝来したときに、その土地に古くからある神事と交じり合い、今の日本独自の仏教が生まれたためといわれています。
また、ご先祖様に感謝の気持ちをささげることは、全ての宗教の共通点となっています。
例えば、仏教でのお盆は、お墓や仏壇を掃除したり、「精霊棚(しょうりょうだな)」を飾ったりして、ご先祖様をお迎えします。
神道の場合、「祖霊舎(それいしゃ)」というご先祖様を祀る神棚が設置されています。
祖霊舎が、仏教においての仏壇にあたります。
そのため、祖霊舎を掃除してからご先祖様をお迎えするのです。
祖霊舎の前には祭壇を設け、左右に榊と燭台を備えます。
お供え物は、お米やお酒、塩、水、海産物や山菜、和菓子などが一般的です。
地域によっては、祭壇に加えて精霊棚を設けるところもあります。
お盆に迎え火や送り火でご先祖様をお見送りするのは、仏教と同じです。
そしてお彼岸も、仏教と同様にお墓参りをしたり、祖霊舎を掃除したり、ご先祖様にお祈りを捧げたりするのです。
キリスト教におけるお彼岸
キリスト教の場合、そもそもお彼岸の概念がありません。
季節の変わり目の一つであるお彼岸に、お墓参りをする方が多いようです。
しかし、お墓参り自体はいつ行ってもよいとされています。
その他、キリスト教のカトリックの場合は、11月2日に特別なミサを行います。
前日の11月1日は万聖節と言い、すべての聖人と殉教者を祈念する日としています。
そして、11月2日は万霊節と言い、すべての死者を追悼する日としているのです。
プロテスタントの場合、追悼儀式は「記念会」「記念集会」「追悼会」などと呼ばれます。
追悼儀式が開催される場所や時期もさまざまです。
教会で牧師の説教・祈り・聖書朗読・賛美歌斉唱などが行われます。
終了後はカトリックと同様に茶話会をして、故人を偲びます。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
お彼岸の浄土真宗まとめ

この記事では、浄土真宗におけるお彼岸の意味などを詳しく解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 浄土真宗では、お彼岸に故人を追善供養するという考え方はない
- 浄土真宗では、お彼岸にお墓参りや仏壇の掃除をし彼岸会に参加する
- 本願寺では、年中行事として7日間彼岸会の法要が行われている
- 神道やキリスト教も、お彼岸にお墓参りを行うことが多い
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。