終活
生前整理・終活でやることとは?生前整理のやることリストをご紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.04.30
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生前に身の回りの整理を進めるにはどのようにすれば良いのでしょうか。
また、皆さんは生前整理のやることリストがあることを知っているでしょうか。
そこでこの記事では、生前整理のやることリストについて解説していきます。
この機会に生前整理の進め方のコツや世代別のメリットを覚えておきましょう。
生前整理を手伝ってくれる業者についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 生前整理でやることリストを作るメリット
- 生前整理のやることリスト
- 生前整理の上手な進め方のコツ
- 生前整理を始める年代別のメリット
- 生前整理で出た不用品の処分方法は?
- 生前整理を手伝ってくれる業者
- 生前整理のやることリストのまとめ
生前整理でやることリストを作るメリット
生前整理とは自分自身の所有物を自分の手で整理していく行為を指します。
終活を始めた人の中で、まず生前整理から始める人は多いです。
以下は、大和ネクスト銀行の調査結果です。
終活を行っているシニア (317名) では、「持ち物の片付け・身辺整理をする」 (52.7%) が最も高く、「資産・財産を整理する」 (40.4%) 、「エンディングノートを作成する」 (23.0%) 、「アルバムを整理する」 (21.5%) が続きました。
https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2020/senior_life_report_2020.html
この結果を見ても、生前整理が終活においていかに重視されているかが分かります。
しかし、生前整理をいざ進めようとしても、やらなければいけないことが沢山あるため、なにから始めたらいいのか分からないという方も多いと思います。
具体的に何をどのように進めていけばいいのか分からないまま生前整理を始めてしまうと、思うように進まなかったり、途中で挫折してしまうことにもなりかねません。
生前整理を始めようと思ったら、まず生前整理でやることをリスト化することをおすすめします。
やることをリスト化して、項目を確認しながら進めていくと、作業の漏れをなくし、生前整理をスムーズに進められます。
生前整理のやることリスト
生前整理や終活においてやるべきことは以下の通りです。
- 不用品の整理・処分
- 財産目録の作成
- 公共料金や年金の整理
- 保険の見直し
- エンディングノートの作成
- 不動産の整理
- デジタルデータの整理
- サブスクの見直し
- 友人・知人リストの作成
- アルバムの整理
- 病気・介護の意思表示
- 葬儀・お墓の準備をする
- 遺言書の作成
- 遺影の撮影
以下でそれぞれの項目について詳しく解説します。
不用品の整理・処分
家の中にある物を必要な物と不必要な物に仕分けします。
もし判断に困った場合は、あとで検討しても良いでしょう。
不要と判断したものは、売るか捨てるかを判断します。
家具や家電などで使っていないものや、捨てずに取ってある物の処分の検討も必要です。
特に、家具や家電は大きく重いものがあるので、体力があるうちに整理・処分することをおすすめします。
売る物は、リサイクルショップ、宅配買取サービス、フリマアプリを使って出品する方法等があります。
捨てる物は、自治体のルールに従って正しく処分しましょう。
財産目録の作成をする
財産目録とは、預貯金・定期預金、有価証券、不動産、土地、美術品、宝飾品など自分の財産を一覧にした目録をいいます。
もし、借金や負債がある場合は、それも財産目録に含まれます。
財産目録を作成することは、自分が死んだ後、遺族が財産を調べるという負担を軽減し、相続などの手続きも進めやすくなるでしょう。
公共料金や年金の整理
電気やガス、水道などの公共料金の支払いを自身の名義にしている場合、自身が亡くなった後は公共料金の解約もしくは名義変更が必要となります。
契約者の口座が凍結されると引き落としが出来なくなるので注意しなくてはいけません。
公共料金を自身の名義で支払いしている場合は、引き落とし口座やその会社についての情報をまとめておきましょう。
また、年金についても、どのような年金に加入しているのかを残された家族が把握できるように整理しておく必要があります。
年金は、死後10日以内に届け出る必要があるので、遺族が困らないようにしておきましょう。
保険の見直し
加入している保険は、年齢を重ねると入っていてもあまり意味のない保険もあるため、終活の一環として見直すのも大切です。
保険を解約することで、払ってきた保険金が解約返戻金として戻ってくるものもあります。
自分に必要な保険になるよう見直してみましょう。
エンディングノートを作る
自身の人生の終末についての様々な事柄を記すノートをエンディングノートといいます。
エンディングノートには遺言書のような法的な効力はありません。
自身の葬儀やお墓のこと、病気や入院に対する対処方法などを記したり、家族や友人に伝えておきたい希望や要望、メッセージなどを残すために記すのが一般的です。
また、エンディングノートには書式や形式などの決まりもないため、アルバムのように写真を貼ったりすることもできます。
不動産を整理する
残された家族が不動産や土地の相続に悩んだり、トラブルになることもあります。
未然にそのようなトラブルを防ぐためにも、自身の死後に相続の手続きがスムーズになるように、権利書や契約書を整理しておいたほうが安心です。
必要に応じて専門家に相談するのも良いでしょう。
デジタルデータを整理する
シニア世代もスマートフォンやパソコンを活用する方が増えている現代では、デジタルデータの整理も必要になります。
近年では個人情報などのデジタル遺品も増え、遺族が処分に困る例も多いです。
不要なデータを削除したり、IDやパスワード、メールアドレスなどを記録しておきましょう。
ただ、これらのデジタルデータについて記録した紙は、普段は人目に触れない場所に保存しておくことが重要です。
ハッキングの被害なども考えられますし、デジタルデータには大切な個人情報が含まれるため、細心の注意を払わなければいけません。
サブスクの解約や見直し
月額料金がかかるようなサブスクリプションのサービスを利用している場合は見直しをしましょう。
不要であれば解約、サービスを引き続き利用する場合はその詳細について把握し、記録しておく必要があります。
記録した紙は大切な個人情報が記載されているため、普段は人目につかない場所に保管しましょう。
友人・知人リストの作成
自身が亡くなった後に、お子様など残された家族に対し、友人や知人に連絡をとって欲しいと考える方も多いようです。
友人・知人リストを作っておくことで、連絡をとる時や年賀状などで重要な役割を果たします。
アルバムの整理
生前整理や遺品整理で残されている写真は約6000枚程度あるといわれています。
また、膨大なデジタルデータの写真が残されている時代です。
アルバムの整理に頭を抱える方も多いのではないでしょうか。
最近では、専門業者に依頼して一冊のアルバムに仕上げるサービスなど様々なタイプがあります。
自身のイメージにあった写真の整理方法を探してみましょう。
病気・介護などの意思表示
自分自身に、いざという時がきた場合に備えて、自分がどのようにしたいか意思表示しておくと安心です。
例えば介護のことや病院での治療の方針、また延命治療や臓器提供に関することなどがあります。
葬儀・お墓の準備をする
自身の葬儀に関する希望や要望をご家族に伝えることも大切です。
また、お墓もどのような弔い方を希望するのか、誰に管理を任せれば良いのかを考えて記録しておくと安心です。
遺言書の作成
確実に資産を分けたいと考えている方は、法律に則った遺言書の作成が必要となります。
自筆証書遺言の場合、聞き間違いや内容の曖昧な解釈によって無効となってしまう場合もあるため、確実な遺言を遂行したい方は、遺言書作成を専門家に相談することをおすすめします。
遺影の撮影
自身が亡くなった後、残された家族は遺影となる写真を選ぶことになります。
生前に遺影の写真を決めておくことで、家族に対する負担を軽減できます。
また、自分の気に入った写真を遺影にできます。
自身であらかじめ写真を選んでおいたり、写真撮影を依頼する方法もあります。
遺影写真の有無についてはエンディングノートに記しておくとよいでしょう。
生前整理の上手な進め方のコツ
生前整理を上手に進めるにはコツがあります。
実際に進めていく際のポイントをご説明します。
基本的にやることリストに沿って進める
生前整理は労力も時間もかかります。
計画なしに進めていくよりも、作ったリストに沿って計画的に進めて行く方が効率的です。
生前整理でやっておきたい項目を書き出して、さらにそれを細分化してリストにします。
項目に完了期日を設けておくのもよいでしょう。
長期的な計画を組む
やることが沢山ある生前整理を一気に進めようとすると挫折しかねません。
リストにしたがって長期的な計画の中で取り組むことがおすすめです。
ポジティブな気持ちで取り組む
人生の終末に向けて行う生前整理ですが、ネガティブに捉える必要はありません。
これからの人生をより良いものにし、家族や親しい人達に対する幸せを願うものとして、ポジティブな気持ちで行うことが大切です。
専門家のアドバイスをもらう
財産に関する内容や、大型家具・家電の処分など、自分だけでは判断に困る内容に関しては、一人で抱えることなく、各分野の専門家や専門業者に相談することも必要です。
財産整理に関する専門家
財産整理には以下のような専門家が頼りになります。
税理士 | 税に関する相談、相続税の試算、財産目録の作成のサポート |
弁護士 | 遺言書作成のサポート、相続に関する相談 |
ファイナンシャルプランナー | 資産運用・相続などに関する相談やサポート |
司法書士 | 遺言書作成のサポート、相続財産の調査など |
デジタル製品に関する専門家貴重品の専門家
デジタル機器の整理に関してサポートが必要な場合には、以下の専門家が頼りになります。
デジタル遺品整理業者 | データの取り出し、パスワードの解析、データ整理など |
各スマホのキャリア会社 | 契約中のスマートフォンに関する相談など |
各メーカーの相談窓口 | 使用中の機器に関する相談 |
不用品回収業者 | デジタル機器の回収や処分 |
貴重品の専門家
骨董品や美術品などの貴重品に関してサポートが必要な場合には、以下のような専門家がいます。
美術品買取業者 | 骨董品や美術品の査定や買取 |
買取専門店 | 貴金属、ブランド品、コレクション等の査定や買取 |
家族にも協力してもらう
生前整理は自分一人で進めなければいけないものではありません。
それより、家族と一緒に取り組むのが理想的で、生前整理の作業そのものが、家族に対する自分の思いを伝えたり、家族の考えがわかる貴重な時間になるでしょう。
生前整理を始める年代別のメリット
生前整理を始める年代に決まりはありません。
生前整理を始める年代によって様々なメリットがあるのでご紹介します。
20代・30代「将来設計」
自身と共に過ごしてきた物や情報を整理することで、夢やこれからの目標など、将来に向けた計画を具体的に考えられるようになります。
40代・50代「セカンドライフの設計」
人生の折り返し地点として、役目を終えた物などを整理するなど身の回りをスッキリさせ、セカンドライフを設計し、老後に対する余裕ができます。
60代・70代「生活環境の改善」
長い年月で家に溜まった多くの物を処分することで、居住スペースの改善ができ、なによりも家の中での転倒やケガの予防につながります。
生前整理で出た不用品の処分方法は?
生前整理をしていると、遺族に残す必要のない不用品が出てきます。
生前整理で出た不用品は使えないもの、使えるもの、価値があるものに分別し、それぞれに合った方法で処分しましょう。
処分を決めた物の中には、自分が不要と思ったものでも、他人にとっては価値があるものや価値があるのに自分が理解していないものが紛れている可能性もあります。
そこで、以下では生前整理で出た不用品の処分方法を3つご紹介します。
業者に頼む
不用品の中でも、壊れて使えないもので明らかに価値が低いものはゴミとして処分します。
ゴミ収集で処分する際には、自治体のルールを確認して捨てましょう。
粗大ゴミでの処分は、自治体によっては処分をお願いしてから回収までに日数がかかる場合があります。
また、パソコンやテレビなどのリサイクルが義務付けられているものの場合、自治体の粗大ごみでは回収してもらえないこともあります。
粗大ゴミの数が多くなる場合には、不用品回収業者へ依頼するとスムーズに処分できます。
業者によって費用は異なりますが、まとめて出すことで費用を安く抑えられます。
施設や友人に譲る
売れはしないがまだまだ使用でき、捨ててしまうにはもったいないというものについては、必要としている友人に譲ることで、双方がwin-winになれます。
家電や家具であれば、引越しや子離れなどの家庭環境の変化に伴い、家庭に合ったものの購入を考える人も多いです。
粗大ごみとして処分する前に、必要とする人がいないか周囲の人に確認してみましょう。
また、友人が不要でも施設や団体へ譲ることもできます。
施設などへ譲る場合は、事前に施設に問い合わせるか、ホームページで確認するようにしましょう。
ネットや業者に売る
不用品の中で値段がつきそうな物は売却を検討してみましょう。
ネットや業者を通して売ることができます。
美術品や骨董品、ブランド品、古銭、着物、貴金属など専門性の高いものは、知識のある専門の買取業者に依頼することで適正価格での買取を望めます。
価値があると考えられる不用品を売却する場合は、1店舗目ですぐには売らず複数の買取店で見積もりを出してもらい、よく検討してから売却先を決めるようにしましょう。
また、売却にネットを使うこともおすすめです。色々な業者が一斉に見積もりを出してくれたり、送料を負担してくれる買取業者もありますので検討してみても良いでしょう。
生前整理を手伝ってくれる業者
生前整理には沢山の時間と労力が必要となるため、専門業者を利用することは、大きな負担軽減になります。
生前整理を手伝ってくれる業者についてご紹介します。
生前整理アドバイザー
生前整理アドバイザーは生前整理普及協会が認定する民間資格で、生前整理に関する悩みや疑問を、経験や知識から解決します。
この生前整理アドバイザーの資格は、2級、準1級、1級とあり、1級取得者は法律関係の知識も学んでいるため、身の回りの家族や親しい人に、遺言書作成をサポートすることも可能です。
この資格は、遺品整理業者や不用品回収業者がスキルアップとして取得することが多いようです。
遺品整理業者のサービスの中には、生前整理アドバイザーと一緒に分別したり、写真を残す基準などのアドバイスを受けながら生前整理をする内容もあるようです。
遺品整理業者
遺品整理業者の9割以上は生前整理の業務も担っており、海外への輸出やリサイクルショップへの販売ルートを持っているため、大型家具や家電の運びだしや処分に利用するのがおすすめです。
その他、価値のある骨董品やフィギアや家電、コレクション等の買取も可能のようです。
遺品整理業者の中には、終活アドバイザーや生前整理士の資格を保有しているスタッフもいるため、無料の電話相談を受け付けている業者も多いようです。
遺品整理業者のサイトにある会社概要の資格欄から会社のスタッフがもっている資格を確認できます。
生前整理のやることリストのまとめ
ここまで生前整理のやることリストについて解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 生前整理のやることリストを作ることで、作業漏れもなくスムーズに進められる
- 生前整理で家族に伝えておきたい希望や要望はエンディングノートに記しておく
- 生前整理を始める年代によって様々なメリットがある
- 生前整理を手伝ってくれる業者にお願いすることで負担を軽減できる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。