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遺影にリボンを付ける理由とは?リボンの由来や作り方も紹介

更新日:2022.05.17 公開日:2022.06.01

遺影

記事のポイントを先取り!

  • 遺影に掛けるリボンの由来は兵士の喪章
  • 遺影を飾るリボンには明確な決まりはない
  • 近年では遺影を生花で装飾するサービスもある

葬儀などで飾られる遺影にはリボンが掛けられていますが、その由来をご存じでしょうか。
遺影のリボンの掛け方や、リボンを外す時期について悩まれる方も多いようです。

そこでこの記事では、遺影のリボンについて解説します。

この機会に、遺影のリボンの正しい扱い方を覚えておきましょう。
後半では、リボン以外の装飾方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 遺影とは
  2. なぜ遺影にリボンを付けるの?
  3. 遺影リボンはどこで販売している?
  4. 遺影リボンの作り方
  5. 遺影リボンはいつ外す?
  6. 外したリボンはどうすれば良い?
  7. 遺影には花飾りもおすすめ
  8. 遺影のリボンまとめ
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遺影とは

ほとんどの葬儀では祭壇に遺影が飾られますが、実は宗教的な意味はありません。
しかし、生前の姿を留めた(とどめた)遺影は、故人を偲ぶうえでは重要なものとなります。

かつては正装を着用し正面を向いた写真が主流でしたが、現在では故人の人柄を思わせるような写真が増えています。
正面を向いている硬い表情の写真ばかりでなく、斜めから撮られた笑顔の写真なども多いようです。

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なぜ遺影にリボンを付けるの?

遺影にかけられているリボンは、単なる装飾ではなく意味のあるものです。
葬儀の際に遺影が飾られるようになった経緯とともに、歴史的な深い関係があります。

遺影リボンの由来

遺影にリボンを掛ける習慣の始まりは、明治時代の日清・日露戦争の頃まで遡り(さかのぼり)ます。
徴兵されて出征していく男性は生きて戻れない覚悟だったため、遺影として家族に写真を残しました。

その後、戦争で亡くなった方の葬儀の際に、生還した兵士達が付けていた喪章を遺影に掛けたのが、遺影にリボンを掛ける習慣の始まりとされています。

遺影リボンは必要ない?

遺影のリボンは故人の死に対して弔意を示すための装飾ですので、リボンを掛けなくても葬儀に支障はありません。
そのため、遺影にリボンを掛けるかどうかについては遺族が自由に決められます。

近年では葬儀の際に、遺影を大型のスクリーンに映し出すケースもあり、遺影にリボンを掛けないことも少なくありません。

遺影リボンはどこで販売している?

遺影に掛けるリボンは、写真屋仏壇仏具店などで販売されていますし、ネットでも購入可能です。
また遺影に掛けるリボンの素材自体は特殊なものではなく、シルクやレーヨンなどが使用されています。

そのため、手芸店や百貨店などで市販されているリボンを使用しても問題ありません。

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遺影リボンの作り方

遺影にリボンを掛ける場合に明確なルールはありませんが、使用するリボンの色など注意すべき点はあります。

リボンを掛ける一般的な形式も含め、以下に紹介します。

リボンの選び方

遺影用リボンを選ぶ際に最も注意すべき点は、葬儀という弔いの場で飾る写真ということです。
場の雰囲気を壊すような選択は、極力避ける必要があります。

基本は黒か白黒

葬送に関わるものですので、基本的にはまたは白黒が最も相応しいでしょう。
しかし現在では、淡いピンクやブルーなどのパステルカラーが使用されるケースも少なくありません。

ただし、赤や派手なピンクなどは弔いの場に相応しくないので、できるだけ使用を控えるべきです。
また、遺影用のリボン自体もシンプルなものから、蝶結びや花形の装飾が施されたものが市販されています。

額縁に合わせて選ぶ

近年では遺影に使用する額縁自体も、黒以外の白やピンク・ブルーなどさまざまな色が用意されています。
全体のバランスを考慮して、リボンの色やかたちを選ぶとよいでしょう。

故人に合わせて選ぶ

生前の故人を思い浮かべた際に、人柄や仕草などから感じ取れるイメージがあるかと思います。
また、故人が好んで着用していた洋服の色なども、相応しい色といえるかもしれません。

遺影を祭壇に飾る目的は故人を偲ぶことですので、全体として故人の印象に合った色や形式を選ぶとよいでしょう。

リボンの付け方

遺影用リボンの付け方でも、遺影全体や葬儀場の雰囲気が変わってきます。
やはり、故人の人柄に合わせて付け方を選ぶとよいでしょう。

八の字に結ぶ

遺影にリボンを掛ける際は、額縁上部中央から左右に八の字状に掛けるのが一般的です。
花などの装飾があるリボンの場合は、装飾を中央にします。
全体としては厳粛な印象を与える結び方です。

斜め上で結ぶ

八の字型に比べると少しカジュアルな印象になりますが、左右どちらかの角だけにリボンを掛けるケースも少なくありません。
全体的に柔らかな印象を与える結び方となります。

遺影リボンはいつ外す?

基本的に遺影に掛けるリボンは喪章の意味をもつため、葬儀が終了した時点で外してしまっても問題ありません。

また、忌明けとなる四十九日の法要後も、リボンを外すのに良いタイミングといえるでしょう。

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外したリボンはどうすれば良い?

葬儀終了後などのタイミングで遺影から外したリボンは、どう扱うべきなのでしょうか。
また、処分する場合に適切な方法は、どういったものがあるのでしょう。

処分する

遺影のリボンは基本的にシルクやレーヨンなどの可燃物なので、気にならない場合は燃えるごみとして処分しても問題ありません。

しかし、ゴミとして処分することに抵抗を感じる場合は、遺品と同様に寺院や神社などでお焚き上げしてもらってもよいでしょう。

飾っておく

遺影から外したリボンを処分したくない方は、手元に残しておいても問題ありません。

遺影用リボンの扱いについては特に決まりはないため、遺族の中には仏壇などのそばに飾る方もいます。

遺影には花飾りもおすすめ

近年では、遺影の装飾にリボンではなく、生花を使用するケースも増えているようです。
葬儀社によっては、基本プランに遺影の生花装飾が含まれているケースもあります。
遺影を生花で囲むことで、暗くなりがちな場の雰囲気に華やかな印象を与えることも可能です。

花飾りの選び方

遺影は葬儀の場で飾るものですので、遺影装飾用の花も用途に合ったものを選ぶ必要があります。
棘(とげ)のあるバラや、毒をもつ彼岸花(ひがんばな)・水仙(すいせん)など仏事に相応しくない花は避けた方が無難です。

明るい花を選ぶ

使用する花の色は、写真に明るい印象を与える白や淡いピンク・パープル・ブルーなどが好ましいでしょう。
適量の緑色を合わせると、落ち着いた穏やかな印象になります。

額縁などに合わせる

遺影の額縁も白やパールピンクなどの選択肢が用意されていますので、使用する額縁に合わせるのも一つの方法です。

遺影を仏壇の真上に配置するのはタブーとされていますが、仏壇周辺に遺影を飾る場合は、周囲とのバランスを考慮して花を選ぶとよいでしょう。

故人に合わせた花を選ぶ

生前に故人が好んで飾っていた花があれば、供養のために遺影の装飾に使用してもよいでしょう。
仏花として適さないバラなども、茎の棘を取り除けば装飾に使用しても問題ないようです。

近年では遺影に使用される写真も、正装ではなく普段着のものがよく利用されています。
故人が遺影で着用している服の色に合った花であれば、生前の面影を思い浮かべやすくなるでしょう。

おすすめの種類

遺影の装飾と聞くと百合を思い浮かべますが、トルコ桔梗(ききょう)カーネーションなどもおすすめです。
菊の仲間でもスプレーマムや小菊など可愛らしい花がありますし、百合の一種のカサブランカはより華やかな印象を与えます。

また故人を例える際によく使われる向日葵(ひまわり)は、キク科の植物で香りもきつくないので仏花として問題ありません。

長期保存に適したプリザーブドフラワーも、遺影装飾における選択肢の1つです。
一見すると生花と見分けがつきませんが、独特の風合いをもつものも多く長く楽しめます。

遺影装花は依頼もできる

現在では遺影の生花装飾に対応している生花店もあるため、自分で飾り付ける自信がない場合は業者への依頼も可能です。

生花店は花のプロですので、遺影や周辺の雰囲気に合わせてアレンジしてもらえます。

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遺影のリボンまとめ

ここまで遺影を飾るリボンの選びかたや、葬儀後の扱い方などを中心に解説してきました。
まとめると以下の通りです。

  • 遺影に掛けるリボンには喪章の意味がある
  • 遺影に掛けるリボンは黒白が基本だが他の色も選択可能
  • リボンの掛け方は八の字型と片方の角に掛ける方法の2種類が一般的
  • リボンの処分はお焚き上げがおすすめ
  • 遺影の装飾には生花を使用することも可能

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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