終活
葬儀後の遺影はどうするべき?保管方法や処分方法について解説
更新日:2022.05.17 公開日:2022.06.03

記事のポイントを先取り!
- 遺影は四十九日で処分するのが一般的
- 初盆などでも遺影を使うことがある
- 遺影をどうするか明確な決まりはない
- 遺影は湿気や直射日光を避けて保管する
葬儀を終えた後の遺影は、どのように扱われているかご存知でしょうか。
遺影を保管する際の手段などを知っておくことは大切です。
そこでこの記事では、葬儀後の遺影はどうするべきかについて解説します。
この機会に、遺影の処分方法なども覚えておきましょう。
後半には遺影にかかっているリボンをどうするかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 遺影は四十九日まで飾られることが多い
- 遺影をどうするか迷ったら保管がおすすめ
- 写真のサイズを小さくして飾ることも
- 不要ならば遺影は処分しても良い
- 遺影にかかっているリボンはどうする?
- 他の人はこちらも質問しています
- 葬儀後の遺影はどうするまとめ
遺影は四十九日まで飾られることが多い
故人の生前の写真である遺影は、偲ぶための対象を認識しやすくするためにも大切なものです。
葬儀を終えたら遺影は、家の仏壇付近に設置される「後飾り」に祀られます。
後飾りとは仮位牌などを設置した祭壇で、故人が成仏するまでの間、供養するために設置されるものです。
多くの場合は、四十九日の法要で後飾りが片付けられ、その際に遺影も処分する家庭が多い傾向にあります。
とはいえ、遺影には故人の写真が飾られていることもあり、処分に抵抗がある方もいるでしょう。
遺影を必ずいつまでに処分しなくてはならないといった決まりはないため、四十九日以降も処分せずに保管している方は多くいます。
自分や家族の意見を集め、遺影の後処理については家庭の事情に合った方法を取ると良いでしょう。
遺影をどうするか迷ったら保管がおすすめ

遺影は、四十九日の法要を終えた後も、初盆などで扱われるケースがあります。
可能であれば保管しておくことで、後々必要になった際にそのまま使えるでしょう。
とはいえ、実際に必要となるかは地域や宗派の考えた方によるところが大きく、必ずしも使うとは限りません。
遺影はそれなりに場所を取るため、保管するのもひと手間かかります。
事前に関係者や経験者に確認し、必要であれば保管しておき、不要であれば処分するといった考え方でも良いでしょう。
また、宗教的に遺影が重要視されることはなく、遺影はあくまで故人の写真でしかありません。
位牌などは故人の魂が宿っているとされているため、お焚き上げなどで処分されますが、遺影の保管方法や処分方法を深く考える必要はないでしょう。
初盆などで遺影を使う際も、葬儀で扱った遺影を必ず用意する必要はなく、新しい写真でも問題ありません。
葬儀の際に使った遺影にこだわる必要もないため、遺影をどうするかは家庭の判断で決めるようにしましょう。
写真のサイズを小さくして飾ることも
遺影は宗教的に重要視されることはなく、遺族の考えによって重要視されるかどうかが決まります。
そのため、明確な保管方法や必ずこうしなければならないといったルールやマナーはありません。
葬儀で扱われる遺影は、遺族が抱えるほどの大きなものを扱うケースがほとんどなため、そのまま保管するのは困難な場合が多いでしょう。
そのまま保管するのは困難だが、ちゃんと保管しておきたいという場合は、写真のサイズを小さくして保管する方法もあります。
サイズを小さくしておけば、家にある小さな仏壇の周囲であっても飾っておくことは可能です。
もちろん必ず小さくしなければならないこともないので、家庭の考えに合わせて保管方法を決めると良いでしょう。
大きいまま保管する場合も飾る場所などに決まりはなく、しっかりと掃除などの管理をしながら保管できる場所であれば問題ありません。
不要ならば遺影は処分しても良い
遺影の保管に義務性はなく、不要であれば処分しても問題はありません。
また上述した通り、遺影には宗教的な重要性はないため、そのまま地域の一般ごみとして処分しても問題になることはないでしょう。
とはいえ、故人との思い出の写真であり、葬儀では故人の象徴として扱われた遺影となるので、単純な処分に抵抗がある方もいるかもしれません。
そうした場合は、葬儀の際にお世話になった寺院や近所の寺院などに相談すると良いでしょう。
遺影の供養をしてくれたり、お焚き上げによる処分をしてくれたりする寺院もあります。
人によっては自分自身で祈りながら焼却処分する方もいるようですが、自宅での焼却処分は場合によって法律に抵触する場合もあるので注意してください。
しっかりと安全性を考慮したうえで自分の手による焼却処分をする際は、ひとつまみの塩とともに焼却することで供養も兼ねられます。
処分方法に明確な決まりはないため、家庭の事情に合わせて処分方法を決めましょう。
遺影にかかっているリボンはどうする?

葬儀で利用した遺影には多くの場合、黒いリボンが付けられています。
この黒いリボンは、戦死した仲間の葬儀で、参列者が自分の喪章を遺影にかけたことが起源とされているようです。
この行動には、故人への哀悼の意が込められており、現在の黒いリボンにもその想いが込められています。
そういった意味のあるリボンですが、葬儀後の遺影ではどういったタイミングで外せば良いのでしょうか。
一般的な外すタイミングや処分方法について紹介するので、ぜひ参考にしてください。
遅くとも四十九日の法要が終わったら外した方がよい
上述の通り、このリボンには哀悼の意が込められています。
とはいえ、過去の事例から付けられるようになったこのリボンは、宗教的な意味合いではなく文化的な意味合いがあるものです。
宗教的には、このリボンをどのように扱うかといった決まりはありません。
葬儀を終えればすぐに外しても問題はないといえるでしょう。
しかし、故人を偲ぶ意味合いを考えるのであれば、いつまでも残しておきたいと考える方もいます。
そうした場合は、故人が成仏するとされる四十九日を目処に外すようにしましょう。
一般的には四十九日の法要で外すことが推奨されており、このタイミングで外せば忌明けであることの心の整理にもなります。
処分方法
遺影のリボンには宗教的な意味合いはないため、その処分方法にも明確な決まりはありません。
遺影同様、一般ごみとして処分しても構いませんが、この際にリボンの材質には注意してください。
基本的には燃える材質でできているため、燃えるゴミで問題ありません。
ただし、もし金属などを含む特殊な材質であった場合は、地域のルールに従った方法で処分しましょう。
また、リボンであっても単純な処分に抵抗がある方は、菩提寺や近隣の寺院に相談することをおすすめします。
多くの場合は、お焚き上げなどによって供養と処分をしてくれるため安心です。
他の人はこちらも質問しています

遺影の保管や処分以外にも、遺影に関する疑問を持っている方は多く存在します。
以下ではよくある疑問について回答しているので、ぜひ参考にしてください。
遺影写真ってどうしたらいいの?
遺影の写真は故人を象徴するものとなりますが、そこに魂が入っているものではありません。
葬儀で使用したあとは後飾りとともに飾り、多くの場合が四十九日で後飾りと一緒に処分します。
ただし、遺影を残しておいても問題ありません。
明確にどうしなければならないということはないため、遺族間で話し合って家庭に合った処理をするようにしましょう。
遺影はどこに飾る?
大前提として、宗教的な意味合いを持たない遺影は、どのように飾っても問題ありません。
飾り方などに明確な決まりはないため、自由に管理してもらって大丈夫です。
上記の前提のうえで、実際に飾る際のポイントや注意点について解説します。
遺影はその材質から、湿気や日光などが劣化に直結する原因となってしまいます。
そのため、直射日光の当たる場所を避け、風通しの良い場所を選んで飾るようにしましょう。
また、遺影という特性上、仏壇周りに飾る方も多いかもしれません。
その際には、仏壇の中や上には飾らないように注意してください。
遺影はあくまで写真です。
本尊を祀るための仏壇の中は宗教的に重要な役割があるため、不要なものを入れないようにしなければなりません。
また、仏壇の上に飾ってしまうと、仏壇に祀られている本尊などを見下す形となってしまい、大変失礼な行動となります。
先祖代々の遺影を飾る際についても、上座である右側がもっとも古い先祖となるように飾りましょう。
絶対的なものではありませんが、基本的なマナーとして心得ておいてください。
ただし上記はいずれも、必ず守らねばならないというわけではありません。
故人を偲ぶ気持ちでせっかく飾るのなら、ちょっとしたポイントを押さえてベストな場所に飾りましょう。
遺影を業者で小さくする方法ってありますか?
遺影は大きいケースがほとんどなので、サイズを小さくして保管したい方もいるのではないでしょうか。
写真を小さくする場合は、機材やある程度の知識があれば自分の家でも可能です。
しかし、プリンタやスキャナといった機材がない家庭もありますし、仮に機材があってもリサイズの方法を知らない方もいるでしょう。
そうした場合は、写真屋などの業者に依頼することで小さくできます。
データや写真の原本を渡しておけば、希望のサイズにしてもらったり、店舗によってはアクセサリーに加工してくれたりする業者もあります。
リサイズや加工により小さくなれば、遺影の管理も簡単になるのでおすすめです。
業者に渡した原本などは、多くの場合で返ってくるので安心して依頼してください。
遺影として管理するためでなくても故人との思い出にもなるので、興味がある方は一度業者に相談することをおすすめします。
遺影は宗教的な意味ですか?
遺影に宗教的な意味はありません。
そもそも遺影の起源とされるのは戦時中で、戦死者を哀悼する際に顔を思い浮かべるために生前の写真が使われたとされています。
葬儀などで遺影を使うのは文化的なものであり、宗教的な意味合いは一切持たないことを知っておきましょう。
しかし、その文化こそ故人や遺族のためになることであり、遺影がとても大切なものであることに変わりはありません。
明確な扱いは定められておらずとも、遺影を扱う際は丁寧かつ大切に管理してください。
そうした行為が故人の供養にも繋がるため、遺影そのものが決して意味のないものではないことを覚えておきましょう。
葬儀後の遺影はどうするまとめ

ここまで葬儀後の遺影はどうするべきかを中心に解説してきました。
まとめると以下の通りです。
遺影は四十九日まで飾り、後飾りと一緒に処分するのが一般的
四十九日を終えたあとも保管しておくと、初盆などで使える
遺影をどうするかの明確な決まりはなく、リサイズしても問題ない
遺影のリボンも四十九日で外すのが一般的
遺影は、湿気や直射日光を避けて保管すると良い
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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