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遺影はリビングに飾っても良い?飾り方・飾る期間について解説

更新日:2022.05.17

遺影

記事のポイントを先取り!

  • 遺影とは故人の顔写真
  • 遺影を飾るのは四十九日まで
  • 遺影をリビングに飾っても問題ない
  • 遺影を仏壇周辺に飾る場合は注意

故人の遺影は、リビングに飾っても良いのかご存じでしょうか。
遺影は宗教的な道具ではないため、基本的には自由に飾れることを知っておきましょう。

そこでこの記事では、遺影をリビングに飾る際の方法について詳しく説明していきます。

この機会に、リサイズして飾る方法やデジタルフォトフレームを利用する飾り方についても覚えておきましょう。
飾る際の注意すべき点にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 遺影とは
  2. 遺影はいつまで飾る?
  3. 遺影はリビングに飾っても良い
  4. リビングにおすすめの遺影の飾り方
  5. リビング以外におすすめの遺影を飾る場所
  6. 遺影を飾る際の注意点
  7. 遺影はリビングに飾っても良いのかまとめ
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遺影とは

遺影とは、故人の顔写真を撮影したものです。
故人を偲ぶために葬儀の際には祭壇に飾られ、自宅では一般的に仏間の天井の長押(なげし)に飾られます。

この遺影は、日清日露戦争時に、戦死者の供養をかねて飾ったのがはじまりのようです。
昔の遺影は写真ではなく、肖像画を描いたものも多いとされています。

遺影は葬儀にはつきものの道具ですが、そもそも遺影には宗教的な意味はありません
そのため、遺影の形状や額縁の色、柄などに特に決まりはありません。

遺影は仏間に置くのが一般的とされていますが、現在では家の形状や遺族の気持ちから、様々な場所に飾られるようになってきています。

また、昔の遺影は、正面や、やや斜めをむいた厳格な顔つきが多い物でした。
しかし最近では、故人の人柄を偲べるよう、笑顔で写されたものが選ばれる傾向にあります。
趣味に打ち込んでいる時の姿や、家族旅行をした時に撮ったものなど、より故人の人柄が偲ばれる写真が選ばれるようになりました。

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遺影はいつまで飾る?

遺影は、四十九日の忌明けまで飾ることが一般的です。
基本的には四十九日まで、仏壇付近や仏間に設置される後飾り壇に飾ります。

ただし遺影は、厳密には宗教的な道具ではなく、故人を偲ぶものとされている道具です。
そのため、四十九日まで飾らなかったとしても、宗教的なマナー違反には当たりません。

四十九日が過ぎた後は祭壇が撤去され、遺影は仏間の天井の長押板などを利用して飾ることになります。
ただし、これも絶対に必要というわけではありません。
場合によっては処分してしまっても問題ありませんし、写真だけをアルバムに保管しても良いでしょう。

遺影はあくまで故人を偲ぶための道具なので、故人の生前の状態に思いを馳せられるようにしておくことが何よりも大切です。

遺影はリビングに飾っても良い

昔ながらの伝統的な家を訪問した時、仏間の天井に先祖代々の遺影が飾ってあるのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
そのため、遺影といえば仏間に飾るもので、リビングなどに飾っても良いのか疑問に思う方もいるでしょう。

結論からいうと、遺影はリビングに飾っても問題ありません
遺影をリビングに飾ることは失礼ではないのか、と思う方もいるかもしれません。
しかし、そもそも遺影は、宗教的な道具ではなく、故人を偲ぶためのものです。
常日頃から故人を思い出し、その人柄を偲ぶためにも、リビングなど身近な場所に飾っておくのも良いことでしょう。

ただ、宗教的な道具ではないからこそ、気をつけるべき点もあります。
それは、仏壇の中には飾らないようにするという点です。
仏壇の中は、仏教では浄土の世界を表しているとされています。
基本的には、仏像や位牌など、決められたもの以外は納めないようにするべき場所です。

特に遺影を仏壇の正面に置いてしまうと、仏壇側からするとお尻を向けられている状態になります。
これは、浄土の世界やご先祖様に対して無礼なことです。

また、仏壇の真上の場合は、ご先祖様の入っている仏壇を高いところから見下ろす形になり失礼です。
遺影を飾る場所に決まりはありませんが、仏壇の中や仏壇の正面、また真上に飾ることは避けましょう。

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リビングにおすすめの遺影の飾り方

最近では、リビングに遺影を飾る人も増えてきています。
明るい雰囲気のリビングに、大切な故人の遺影を置いておくと、心が休まることでしょう。
ここでは、リビングにはどのような遺影を飾るとおしゃれに見えるのかなど、リビングでの遺影の飾り方について解説していきます。

リサイズして飾る

現在は、フローリング張りの家も増え、リビングもおしゃれにデザインされた家が多くなってきました。
こうした中に黒縁の遺影を飾ると、全体的に調和がとれないことになります。

遺影は、葬儀で使ったそのままのものを飾らなければならないわけではなく、自由にアレンジが可能です。
そこで、写真をリサイズして、おしゃれなフレームに入れて飾ってみてはいかがでしょうか。

葬儀で使用される遺影の写真はだいたいA4サイズで、そこに額縁が取り付けられます。
A4サイズだと、リビングなどに飾る場合には意外と大きく見えてしまい、驚く人も少なくありません。

遺影が大きすぎて違和感がある場合は、写真店などに持ち込めば写真をリサイズしてお好みの大きさにしてもらえます
事前にリビングにはどのくらいの大きさが良いのかを計測し、サイズを写真店に伝えると良いでしょう。

デジタルフォトフレームを利用する

デジタルフォトフレームを使用すると、遺影の写真だけではなく、生前の故人の姿をスライドショーのようにして映し出すことが可能です。
写真店などで撮ったような写真ではなく、家族がデジタルカメラなどで、ちょっとした時に撮ったような写真でも、容易に映し出せます。

故人が趣味に打ち込んでいる様子や、家族で旅行に行った時の様子、あるいは仕事に打ち込んでいる場面などもあるでしょう。
複数の写真を映し出すことにより、リビングでくつろぎながら、故人の生前の様子に思いを馳せられるのでおすすめです。

自宅に訪問客が多かったり、親戚がよく訪問してきたりする場合、人によっては昔ながらの遺影をよしとする人がいまだに多いのも事実です。
しかし、残された家族としては、より故人を親密に感じたいと思うこともあるでしょう。

デジタルフォトフレームであれば、訪問客が来た際には硬派な写真一枚を表示させ、訪問客がいない時には明るい賑やかな写真をスライドさせていくことも可能です。

リビング以外におすすめの遺影を飾る場所

リビング以外に遺影を飾りたい人も多いのではないでしょうか。
遺影は、それぞれの部屋の作りや壁紙などと調和するように飾ると、見た目も美しくなります。
ここでは、リビングやリビング以外でおすすめの、遺影を飾る場所について解説していきます。

仏壇の周辺

仏壇は浄土を表現しているとされ、いわば自宅の中に小さなお寺があるとみなされる、信仰の対象物です。
仏壇の中には仏具が置かれ、仏像が安置されています。
先祖や故人を偲ぶ、まさにお祀りの象徴です。

そんな仏壇の近くに遺影を飾れば、お参りする時により深く故人を偲び、その生きた姿や仏の世界に行ったことに想いを馳せられるでしょう。
お参りにきてくれた人も容易に故人の姿を思い出し、具体的な気持ちを心にお参りできます。

ただし前述した通り、仏壇の中や正面、真上に遺影を置くのは仏様に失礼となるので避けてください。
仏壇周辺に遺影を飾る場合は、避けるべき場所に注意して遺影を配置するようにしましょう。

仏間・床の間

仏間や床の間は、家の中でも格式高い空間とされている場所です。
仏間は文字通り仏様を祀る空間で、すなわち家の先祖代々を祀っている部屋になります。

一般的に遺影は、仏間や床の間の長押に、斜め向きで見下ろしているような状態で飾られています。
ただし仏間でも、仏壇の上部に遺影を飾ることは仏様を見下ろしている状態になるため禁止されています。
それさえ気を付ければ、仏間の高い場所に遺影をかけていくのも良いでしょう。
先祖代々の遺影が並ぶ空間は、家の繁栄に想いを馳せられる上、厳かな雰囲気がより深みを増します

床の間とは、和室の寝室のことです。
床の間の場合も仏間と同様、長押の板に遺影を取り付けると良いでしょう。
床の間に遺影を飾れば、故人に見守られているような安心できる空間になります。

リビングや寝室

現在は、仏間のない家も増えています。
遺影は宗教的な道具ではないため、リビングや寝室に置いても問題ありません。

最終的には、配置する部屋にマッチするか、故人のどういう部分を思い出したいかなどを考えて遺影を配置すると良いでしょう。
その際には、遺影のサイズや額縁の色・柄などをリビングや寝室と調和のとれたものにすると、より見た目が自然です。

今まで遺影の額縁は黒が一般的でしたが、最近は様々な色や柄が用意されています。

しかし赤などの強い色は、遺影写真の故人を偲ぶという観点では避けた方が良いかもしれません。
薄くて明るい色など、部屋との調和を考えながら額縁を選ぶと良いでしょう。

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遺影を飾る際の注意点

遺影を飾る際には、注意しなければならないこともあります。
先祖の遺影が多い場合は、その順番や、仏壇の近くに飾る時に注意が必要です。
ここでは、先祖に対して失礼にならないような、遺影を飾る際の注意点やマナーについて解説していきます。

順番や向きに注意

遺影を飾る時には亡くなった順に、向かって右から左へと並べていきます。
基本的に右は、左にいる人の心臓を守るということになり、並んだ時の上座となります。
夫婦の場合は、夫の方を上座に据えるのが一般的です。

地域や家の慣習によっては、世代、年代の順に並べることとされている場合もあります。
仏壇に近い方から順に並べるという考え方も存在します。
遺影を飾る時には、その地域や家の慣習もきちんと把握しておくことも大切です。

また、遺影の写真は、直射日光が当たると色あせしてしまう場合があります
できるだけ直射日光の当たらない配置にするように気を付けましょう。

最近では、遺影を納めたフレームのガラスにUV加工が施されたものもあります。
ただしUV加工のものは、通常のガラスよりも価格が高くなる傾向です。
部屋に直射日光が入るのがどうしても避けられないような場合は、UV加工されたフレームを選ぶと、写真の色あせを防げるのでおすすめです。

仏壇の中・上には飾らない

仏壇は、仏教では浄土を表しているとされている場所です。
故人の霊が仏様となって浄土からやってくる場所であるため、ここに遺影を直接置いてはいけないとされています。
遺影を置くと、仏壇の中にいる仏様やご先祖様にお尻を向けているという、失礼な状態にもなってしまいます。

また、仏壇の上に飾るのもいけません
仏壇には仏様やご先祖様が入っているので、遺影が高いところから見下ろしている状態になってしまうからです。
避けるべき場所やマナーを守り、遺影を適切な場所に飾ることが重要です。

遺影はリビングに飾っても良いのかまとめ

ここまで遺影の飾り方のマナーや、リビングで飾っても問題ないことについてお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 遺影とは故人の顔写真が分かるもので、故人を偲ぶためのもの
  • 遺影は四十九日まで後飾り壇に飾り、その後仏間やリビングに飾る
  • 遺影をリビングに飾っても問題ない
  • 遺影は仏壇の中、正面、真上には飾らないように注意する

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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