終活
尊厳死とは?自分らしい最期を迎えるにはどうすればいい?
更新日:2024.01.24 公開日:2022.08.17

記事のポイントを先取り!
- 尊厳死は安楽死と異なり人間の尊厳を保つ目的で行われる
- 尊厳死は家族と相談し早めに対策しておくとよい
- 日本において尊厳死は法的にはグレーゾーンである
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自然な死を望む尊厳死という言葉がありますが、その内容についてご存じでしょうか。
自分らしい最期を迎えるためにも、尊厳死について知っておきましょう。
そこでこの記事では、尊厳死について詳しく説明していきます。
この機会に安楽死との違いも覚えておきましょう。
後半には家族が尊厳死を望んだ場合についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 尊厳死とは
- 尊厳死と安楽死の違い
- 尊厳死を選択したい場合はどうする?
- 生前の意思表明である「リビングウィル」
- リビングウィルの書き方
- 尊厳死に対する日本と世界の違い
- 他の人はこちらも質問
- 家族が尊厳死を望んだら
- 尊厳死についてのまとめ
尊厳死とは
尊厳死とは医療の力によって不自然に延命されることを望まず、人として自然な形で死を受け入れることです。
医療が発達した現代では、最新医療機器によって通常では生きていられない状態でも延命措置が可能です。
しかし、その状態は人間として不自然なため、尊厳死が適用されるケースがあります。
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尊厳死と安楽死の違い
尊厳死と同様に安楽死という言葉にも自ら死を受け入れる意味がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
安楽死とは不治の病や病状が末期の患者の希望によって、さまざまな条件のもとで医師が患者を死なせる行為です。
その目的は、治る見込みが少ない病気の痛みや苦しみなどを除去する方法として死を選択することです。
安楽死は日本を含め多くの国で認められておらず、一部の西洋諸国でのみ採用されています。
その一方、尊厳死とは医療機器などによる延命を取りやめることが目的で行われます。
生きていたとしても人間らしい生き方ができない、つまり人としての尊厳を守るために尊厳死を選択するケースがあります。
尊厳死は人としての尊厳が保たれたまま、自然に死に至ることを望むという考えを尊重した概念です。
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尊厳死を選択したい場合はどうする?
尊厳死は無条件に行えるものではありません。
そのため尊厳死を選択する場合、下記2点の対策を取っておく必要があります。
家族と話しあう
尊厳死を選択する際には、家族と話し合って同意を得ておく必要があります。
本人の希望はもちろんですが、本人に最も近しい存在である家族の同意も病院から求められるためです。
早期に対策しておく
尊厳死を選択する状況は延命措置の選択をするタイミング、もしくはすでに延命措置が行われている場合が多いでしょう。
そうなると患者本人の意思や家族の同意を確認したり、冷静な判断をしたりすることが難しいかもしれません。
そのため、できるだけ早期のうちに対策しておくことが重要です。
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生前の意思表明である「リビングウィル」
リビングウィルとは
リビングウィルとは、自分の死や終末医療患者となった際のことを事前に検討し、自らの意思や希望を明示することです。
法的効果はないものの、尊厳死などに関わる重要な判断をするために注目されている個人の活動です。
リビングウィルの必要性
終末医療患者となってしまった場合、病気の症状やショックから冷静な判断ができなくなってしまうことが予想されます。
しかし、リビングウィルがあることで、自らの望む医療や介護が選べるだけでなく、家族などが判断に困らないといったメリットもあります。
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リビングウィルの書き方
リビングウィルの作成には、下記でご紹介する機関の定義を参考にしてください。
厚生労働省「アドバンスケアプランニングのためのシート」
アドバンスケアプランニングとは、リビングウィルに加え、さまざまな関係者と一緒に行う活動のことです。
リビングウィルの基本は、自分で自分の終末医療に向き合い計画を立てることです。
しかし、リビングウィルに書ききれない状態になるケースは多く、その場合を想定した対応策としてアドバンスケアプランニングがあります。
基本的には自分で自分の終末医療を考えるだけでなく、自分の意思を推察できる代理人を立てたり、かかりつけ医に相談したりします。
それに加え、家族や近しい人に自分の考えを伝え、意見を聞くことも重要です。
また、その内容は書き留めておき、関係者が意思を誤解なく理解できるようにしておきましょう。
日本尊厳死協会「リビングウィルノート」
日本尊厳死協会は、尊厳死を社会的に認知してもらうことを目的とした団体です。
当協会はホームページ上で、リビングウィルノートの書き方を会員向けに公開しています。
会員になるためには正会員もしくは終身会員どちらかを選び、費用を支払う必要があります。
聖路加国際病院「私のリビングウィル」
聖路加国際病院は、独自のリビングウィルシートを公開しています。
シンプルでわかりやすい内容で、最初にシート作成の意味が説明されています。
質問に答えていく形式のためまとめやすく、医師や家族と相談しながら進めることもできます。
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尊厳死に対する日本と世界の違い
日本でも尊厳死が近年認められつつありますが、海外事情についても確認しておきましょう。
尊厳死はあくまでも治療中止によるもので、自殺幇助を除き多くの国で採用されています。
アメリカやイギリスなどのヨーロッパ諸国、アジアでも台湾やシンガポールで尊厳死が選択できるなど、世界的にも尊厳死が広く行われています。
その一方で安楽死については、日本を含め多くの国で禁止とされている中、法的に容認されている国も複数あります。
スイスやオランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、オーストラリアの一部などです。
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他の人はこちらも質問
尊厳死について多くの質問が寄せられています。
その中でも代表的な4つの質問と回答をご紹介します。
尊厳死ってどういう意味?
尊厳死とは延命のためだけの医療を行わず、自然な形で死を迎えることを目的とした行為全般のことを指します。
尊厳死の条件は?
尊厳死の条件は下記の4つです。
- 病気による耐え難い苦痛や痛みがある
- 遠くないうちに死を迎えることが予測される
- 痛みや苦痛を緩和する手立てがない
- 患者から死を受け入れる明確な意思表示がある
尊厳死 日本 いつから?
尊厳死を社会的に認知してもらう活動を行っている日本尊厳死教会は1976年に設立され現在に至ります。
尊厳死の法的位置づけは?
尊厳死は日本において法的には明らかな記述はなく、グレーゾーンとなっています。
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家族が尊厳死を望んだら
大切な家族が終末医療において苦しんでいる状態は、誰もが避けたいものです。
しかし人間である以上、誰にでも訪れる可能性があることは否定できません。
もしも家族が尊厳死を望んだら、何をどのように行えばいいのでしょうか。
具体的な3つの手順について解説します。
なぜそう思うのか真意を確かめる
死を望むことは、社会道徳的に推奨されるものではありませんが、尊厳死を望む方の真意を確かめずに否定してはいけません。
なぜそう思うのか、という本人の心のうちを家族として確認する必要があります。
誰かに相談する
家族が尊厳死を希望していることに大きなショックを受ける方もいることでしょう。
1人で解決できそうにない場合は抱え込まず、カウンセラーなど誰かに相談することが推奨されています。
周囲の意見に流されない
誰かに相談する場合、たとえ仲の良い友人の意見であっても振り回されないことが重要です。
相談することで気持ちが楽になる一方、考え方が合わない方の意見も聞くこともあるでしょう。
周囲の意見は参考程度に留めて自分や家族の意思を優先し、流されないように気持ちを強く持つことも重要です。
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尊厳死についてのまとめ

ここまで尊厳死の情報や、尊厳死の概要などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 尊厳死とは生きながらえるだけの延命措置をせず、自然な死を受け入れること
- 尊厳死や終末医療について考えるには、リビングウィルを用いるとよい
- 家族が尊厳死を望んだら、本人の考えや真意をよく確認することが重要
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。